JPH04194591A - 熱交換管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明は熱交換管の製造方法に係り、インサートフィン
を内装し、ろう付けした熱交換管を簡易且つ有効に製造
することのできる方法を提供しようとするものである。

産業上の利用分野 内部にフィンをろう付けした熱交換管の製造。

（従来の技術） 熱交換器において、ヘッダーパイプ間に扁平な熱交換管
を配設し、それら熱交換管にその長さ方向と直角な方向
において波形とされた屈曲フィンを取付けると共に該熱
交換管内にもその長さ方向にそって屈曲されたインサー
トフィンをろう付けしたものを用いることが発表されて
いる。

即ち、このような熱交換管およびその製造法については
例えば特開昭６２−２０７５７２号公報があり、長さ方
向において波形の屈曲の形成されたインサートフィンを
扁平管である熱交換管内に挿入し、ろう付けしたものを
用いることにより該熱交換管内を流れる流体の流れを整
流し、又管内流体圧に対する抵抗を高め、好ましい熱交
換効果を期待することができる。

ところで上記のようなインサートフィンを得るには、そ
の圧延およびその長さ方向における屈曲成形において油
脂系潤滑剤を用いることが不可欠であり、このような潤
滑剤はインサートフィンの表面に附着残留しており、斯
かる潤滑剤はその後においてろう付け時に雰囲気を悪く
してろう付性を低下させるばかりでなく、ろう付のため
に塗布される′フラックスの附着を阻害するので、−脱
脂液による洗滌が行ねれることは前記公報に記載の如く
である。即ち脱脂液としては管金属と反応することなく
脱脂することを必要とするのでトリクロロトリフルオロ
エタン（フレオン）を基材としたものが採用されている
。

（発明が解決しようとする課題） 上記したような従来技術において、その脱脂剤はその必
要量もそれなりに大であって設備的および繰業コスト的
に不利が大きい。

又その脱脂のための処理時間も大であり、しかも脱脂が
必ずしも、有効になされず、従ってこの脱脂後において
インサートフィンに施されるフラックスの付着がなお好
ましいものとならないなどの不利を有している。

「発明の構成」 （課題を解決するための手段） 本発明は上記したような従来技術における課題を解決す
るように検討して創案されたものであって、以下の如く
である。

長さ方向にそって波状屈曲の形成されたインサートフィ
ンを扁平管内に装着し、それらインサートフィンと扁平
管との少なくとも何れか一方の接合面にろう材をクラッ
ドその他によって層着させた条件下でろう付け処理し熱
交換管を得るに当って、前記インサートフィンを２００
〜３５０℃に加熱してからフラックススラリーを附着さ
せ、その後に上記ろう付け処理することを特徴とする熱
交換管の製造方法。

（作用） 両面にろう材がクラ・ノドされ、長さ方向にそし）幅方
向において波状屈曲の形成されたインサートフィンを２
００〜３５０℃に加熱することにより該インサートフィ
ンの加工時に附着した油脂分を有効に脱脂する。

加熱温度が２００℃未満では前記したような脱脂効果が
不充分であり、長時間の加熱によっても好ましい脱脂状
態が得られない。

又この加熱温度が３５０℃を超えると、インサートフィ
ンの材質に悪影響を与える。−前記のように加熱された
インサートフィンにフラックススラリーを附着させるこ
とにより均一でむらのないフラックススラリーの附着が
得られ、従ってこのものを扁平管内に装着しろう付処理
することによりろう付け性にばらつきのない好ましい熱
交換管を得ることができる。

加熱後のフラックススラリーの附着は加熱直後の保熱中
であっても、又冷却後であっても同しである。

又、本発明においては両面にろう材をクラッドされてい
ないインサートフィンを上記に示した条件にて加熱し、
フラックススラリーを附着させた後、内面にろう材のク
ラッドされた扁平管内に装着後ろう付処理することでも
、上記と同等の効果を有する熱交換管が得ることができ
るし、両面にろう材がクラッドされたインサートフィン
と、内面にろう材がクラッドされた扁平管を用いても上
記と同等の熱交換管を得ることができる。

（実施例） 上記したような本発明によるものの具体的な実施態様を
適宜に添附図面を参照して説明すると、内側および外側
にろう材をクラッドし且つ一定長さとして切断された扁
平管１０に装入されるインサートフィン１は圧延板をロ
ール加工あるいはダイ成形などによって第２図に示すよ
うにその長さ方向にそい幅方向において波状屈曲２が形
成された後に、一定の扁平管１０の長さに即応したもの
として成形準備されるが、このようなインサートフィン
１は本発明において２００〜３５０℃に加熱される。

前記加熱は第３図に示すように熱風吹付手段３による熱
風吹付または第４図に示すように輻射加熱炉４中に通人
して行われるが、又−船釣に大気中で充分であるが、好
ましくは高温での酸化皮膜生成防止のための不活性ガス
雰囲気中で実施する。

即ちこのようにして酸化皮膜生成を防止することにより
フラックス塗布後のろう付工程におけるろう付性阻害要
因を適切に防止することができる。

前記のように加熱することによりフラックススラリーの
アルミニウム板表面における濡れ性を有効に改善するこ
とが確認され、即ち上述したようにロール加工によって
屈曲加工されたままのアルミニウム板にフラックススラ
リーを塗布した場合には該フラックススラリーが仔細に
は球に近い水滴状として附着していることが確認される
のに対し、上述したようなトリクロロトリフルオロエタ
ンによる脱脂処理を行うことによって前記水滴が扁平化
された状態として附着することが認められ、それなりに
改善されるが、なお不均一であって、このようにしてフ
ラックススラリーの附着されたものによるろう付け性に
はなおばらつきが残っている。これに対し本発明による
加熱を行ったものは比較的短時間であってもフラックス
スラリーの水滴球状化は認められず、略−様なスラリー
膜としてアルミニウム板面を被覆し安定したろう付け結
果を得ることができる。

加熱は一般的には前記加熱温度の熱風をアルミニウム板
によるインサートフィンの板面に吹付けることによって
行われ、その風速は１〜５ｍ程度として実施し、加熱温
度の低い場合は風速を高め、加熱温度の比較的高い場合
には風速の低いものでよい。然しこの加熱は輻射加熱や
電磁誘導加熱を採用して実施することができる。用いら
れるフラックスとしては非腐食性フラックスであって、
Ｋ　ＡｌＦ２．ＫＪｊ！Ｆｈ、　　Ｋ２Ａｊ！Ｆｓ・８
２０　、　ＫＦ÷＾ｌＦ。

のようなフッ化物系フラックスを用いることが好ましい
。

何れにしても前記のようにして濡れ性の向上したインサ
ートフィン上にフラックススラリーの附着がなされたも
のは均一な付着が得られて比較的少いフラックスにより
インサートフィンの良好なろう付けを得しめ、ろう付け
性にばらつきがないこととなって品質の良い熱交換管、
延いては１例として第５図に示すように波形フィン１１
、ヘッダーパイプ１２などを取付けた熱交換器を安定し
て製造することができる− 本発明によるものの具体的な製造例について、その比較
例と共に説明すると以下の如くである。

製造例１゜ 両面にろう材がクラフトされた厚さが０．３　ｔｍで幅
が２２ｆｌのモーピル油を用いて圧延されたコイル状ア
ルミニウム板を原材とし、このアルミニウム板に高さカ
月、２■の波形屈曲を９山ロニル成形によって形成した
素材に対し、風速２ｍおよび５ｍ（７）空気流テ１５０
〜３５０’ｌｌｌ：（７）熱風を０．０５〜３．０秒吹
付けて加熱した後、ＫＡｌＦ３のフッ化物系フラックス
スラリーをアルミニウム板のｄ当り浸漬方式で２．５〜
３０．０　ｇ塗布した結果についてそのフラックス塗布
状態を要約して示すと、次の第１表の如くである。− 第１表 ◎：非常に良好 ○ニトリクロロトリフルオロエタンにより１０秒間の洗
滌処理したものと同しヘル ×：相当に劣る。

即ち加熱温度が２００℃とすることにより風速２ｍによ
り０．５秒以上の吹付けで脱脂洗滌と同等以上の塗布状
態が得られ、２５０℃×３．０秒、３００℃×１．０秒
、３５０℃×０．５秒では脱脂洗浄処理を遥かに超えた
良好な塗布状態が得られる。

又風速を５ｍとするならば２００℃×３．０秒、２５０
℃×１．０秒、３００℃×０．５秒、３５０℃では０，
０５秒の吹付けでも非常に良好な結果が得られる。

なおこの場合において、フラックスの使用量と不良率の
発生状況について検討した結果は次の第２表の如くであ
って、本発明によるものは付着量が３ｇ／ｄ程度で従来
のトリクロロトリフルオロエタンを用いて１０秒間脱脂
した場合に５ｇ／ｒｒｒの付着量の場合と同し結果を得
ることができる。

なおこの場合における付着量は３５−ｔ％フランクスに
よって所定量が付着する時間浸漬したもので、従来例で
は同一付着量でも若干長目となる。

第２表 ◎　ろう付不良率　０．　ＯＯ２％以下○　ろう付不良
率　０．０１〜０．０５％程度×　ろう付不良率　１％
以上 ＊　風速２　ｔａ７ｓｅｃ、時間１．０　ｓｅｃ、温度
３００℃＊＊トリクロロトリフルオロエタン１０秒間脱
脂又脱脂のための処理時間について検討した結果は別に
第３表に示す如くで、本発明によるものは０．５秒でも
従来同様の結果が得られ、１秒では不良率が大幅に低減
し、０．　ＯＯ２％以下となるのに対し、従来のトリク
ロロトリフルオロエタン浸漬脱脂では５秒以上でなけれ
ば本発明による前記０．５秒の場合と同等の効果を得る
ことができないものであった。

第３表 ◎　ろう付不良率　０．００２％以下 ○　ろう付不良率　０．０１〜０．０５％程度×　ろう
付不良率　１％以上 ＊　風速２ＩＩＩ／ｓｅｃ、温度３００℃＊＊トリクロ
ロトリフルオロエタン浸漬脱脂フラックス塗布方法：３
５ｗｔ％フランクスに２秒間浸漬 更に上記のようにしてフラックスを塗布したものを扁平
管内に装入し、更にこのようにインナーフィンを装入し
た熱交換管をヘッダーパイプ間に組付けて熱交換器を製
造した結果は前記表において◎の非常に良好なものにお
いては不良率が０．００２％以下と極めて少いものであ
ったのに対し、○のものでは不良率が０．０３％であり
、×のものでは不良率が３〜５％に達した。

製造例２゜ 製造例１におけると同じに形成したインナーフィンを赤
外線による輻射加熱で２５０℃×３．０秒間の輻射加熱
をなした後、フラックススラリーを浸漬塗布したものに
ついて同様に扁平管内に装着してろう付け処理した結果
は何れも良好で、不良率は０．００４〜０．００５％で
あり、好ましい結果を得ることができた。

製造例３゜ 製造例１．２におけると同じにインナーフィンを電磁誘
導加熱により２２０℃×２．０秒間の加熱をなしてから
フラックススラリーを浸漬塗布した後同様に扁平管中に
装入して６２０℃×１８０秒間のろう付け処理した結果
は何れも好ましいろう付けが得られ、このものを用いて
熱交換器を製造した結果は不良発生率が０．００３〜ｏ
、　ｏ　ｏ　ｓ％であって、良好な熱交換器を得ること
ができた。

「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは、フラックスス
ラリーの附着を良好にし、均一でむらなく塗布せしめ、
フラックスの使用量を減少すると共に作業時間を短縮せ
しめ、脱脂洗浄のための特別な設備を不要として簡易コ
ンパクトな設備でよいこととなり、洗浄液の管理が容易
となり、設備のメンテナンスを容易とすると共に歩留り
の高い優れたろう付けを得しめ、品質的に好ましい熱交
換器を提供し得るものであって、工業的にその効、果の
大きい発明である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第１図
は本発明による熱交換管の１例についての断面図、第２
図はそのインサートフィンの斜面図、第３図は該インサ
ートフィンに対する熱風加熱の状態を示した斜面図、第
４図は輻射加熱の状態を示した斜面図、第５図は本発明
の熱交換管を用いて得られる熱交換器の１例についての
斜面図である。 然してこれらの図面において、１はインサートフィン、
２はその屈曲、３は熱風吹付手段、４は輻射加熱炉、ｌ
Ｏは扁平管、１１は波形フィン、１２はヘッダーパイプ
を示すものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　長さ方向にそって波状屈曲の形成されたインサートフ
   インを扁平管内に装着し、それらインサートフインと扁
   平管との少なくとも何れか一方の接合面にろう材をクラ
   ッドその他によって層着させた条件下でろう付け処理し
   熱交換管を得るに当って、前記インサートフインを２０
   ０〜３５０℃に加熱してからフラックススラリーを附着
   させ、その後に上記ろう付け処理することを特徴とする
   熱交換管の製造方法。