JPH0419265B2 - - Google Patents

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JPH0419265B2
JPH0419265B2 JP9570986A JP9570986A JPH0419265B2 JP H0419265 B2 JPH0419265 B2 JP H0419265B2 JP 9570986 A JP9570986 A JP 9570986A JP 9570986 A JP9570986 A JP 9570986A JP H0419265 B2 JPH0419265 B2 JP H0419265B2
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JP
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weight
graft
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graft copolymer
diene rubber
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JP9570986A
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Hiroyuki Minematsu
Tadashi Saeki
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Sumika Polycarbonate Ltd
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Sumika Polycarbonate Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、特定構造のグラフト共重合体二種又
は、特定構造のグラフト共重合体二種と共重合体
とからなる耐落球衝撃性と成形加工性のバランス
に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。 <従来の技術> ABS樹脂は耐衝撃性をはじめとする機械的性
質および成形加工性が良好な事から広範囲に使用
されているが、使用範囲が広まると共に更に耐衝
撃性と成形加工性のバランスに優れるABS樹脂
の開発が望まれている。 このため、各種ABS樹脂が検討されており、
特に粒子径の異なつた二種類のジエン系ゴムを使
用する技術が提案されている。これら従来技術は
以下の三タイプに大別される。 タイプ: 二種類の異なつた粒子径をもつジエン系ゴム
(ラテツクス)を混合し、得られた混合ゴム
(ラテツクス)の存在下にスチレン等の単量体
をグラフト重合したABS樹脂であり、より具
体的には特公昭58−1683、特開昭55−21499、
特開昭57−23652、特開昭59−28584、特開昭59
−147009等の各公報に記載されている。 タイプ: 前段で特定の粒子径をもつジエン系ゴム(ラ
テツクス)の存在下にスチレン等の単量体の一
部をグラフト重合させ、更に後段で前段で用い
られたゴム(ラテツクス)とは異なる粒子径を
有するジエン系ゴム(ラテツクス)と残りの単
量体を添加しグラフト重合を継続、完結させて
得たABS樹脂であり、より具体的には特公昭
52−29794、特公昭57−51404、特公昭59−
28576等の各公報に記載されている。 タイプ: 二種類の異なる粒子径をもつジエン系ゴムに
それぞれ個別にグラフト重合を行い、得られた
それらグラフト重合体を混合してなるABS樹
脂であり、より具体的には特公昭57−43097、
特公昭60−26425等の各公報に記載されている。 <発明が解決しようとする問題点> しかしながら、タイプのABS樹脂におい
ては、二種類のゴム、即ち小粒子径ゴムと大粒
子径ゴムを混合した形で同時にグラフト重合さ
れるため、それぞれ個別にグラフト構造を調整
する事が不可能である。従つて、得られた
ABS樹脂の耐落球衝撃性と成形加工性のバラ
ンスに劣るものである。 タイプのABS樹脂においては、重合後期
は、前期にてグラフト重合したグラフト重合体
及び未グラフト重合のジエン系ゴムさらに、後
期に添加されたジエン系ゴムの混合系における
グラフト重合となり、タイプ同様、グラフト
構造を調整することが不可能となり、耐落球衝
撃性と成形加工性のバランスに優れたABS樹
脂が得られない。 タイプ及びタイプに比べタイプは、グ
ラフト重合を個別に行うものであり、グラフト
率等の構造調整は容易ではあるが、耐落球衝撃
性と成形加工性のバランスのレベルから見れば
十分満足出来る状況とは言い難いものである。 タイプの一例である特公昭57−43097にお
いては、平均粒子径0.05〜0.25μmのジエン系
ゴムをベースとしたグラフト率40〜90%のグラ
フト重合体と平均粒子径0.26〜0.65μmのジエ
ン系ゴムをベースとしたグラフト率15〜70%の
グラフト重合体とからなるABS樹脂が提案さ
れているが、小粒子径側のグラフト率が40〜90
%と高く、良好な成形加工性が得られない。ま
た、単にかかる小粒子径側のグラフト率を40%
未満に低下させるだけでは成形加工時のゴムの
安定性が悪く凝集等が起こり、耐落球衝撃性と
成形加工性のバランスならびに外観が劣るとい
つた問題を有している。 又、特公昭60−26425においては、小粒子径
−低膨潤度のジエン系ゴムをベースとしたグラ
フト率40%以上のグラフト重合体と、大粒子径
−高膨潤度のジエン系ゴムをベースとしたグラ
フト率40%以上のグラフト重合体とからなる
ABS樹脂が提案されているが、特公昭57−
43097同様小粒子径側のグラフト率が40%以上
と高く、良好な成形加工性と耐落球衝撃性のバ
ランスが得られない。 特公昭57−43097および60−26425のいずれに
おいてもグラフト共重合体のグラフト鎖の分子
量に関しては何ら記載がない。 また、従来提案されていた各種技術における
耐衝撃性とはアイゾツト試験法による衝撃強度
であるが、近年アイゾツト衝撃強度よりもさら
に実用的な強度である落球衝撃強度が重視され
てきており、アイゾツト衝撃強度の高いものが
必ずしも落球衝撃強度が高いとはならないので
ある。 従つて、ABS樹脂の広範囲な市場の広がり
と共に成形サイクルが短く、かつ実用的な衝撃
強度である落球衝撃強度が高いABS樹脂が要
求されている。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、耐落球衝撃性と成形加工性に
優れたABS樹脂が求められているといつたニ
ーズならびに従来技術が有する上述の問題点に
鑑み鋭意研究した結果、特定のゲル含有量なら
びに粒子径を有する二種類のジエン系ゴムへ個
別にグラフト重合してなる特定構造のグラフト
共重合体二種を混合、又はそれらに別途製造さ
れた共重合体をさらに混合してなる熱可塑性樹
脂組成物が、従来の組成物では得られなかつた
優れた耐落球衝撃性と成形加工性のバランスを
有していることを見出し本発明に到達したもの
である。 すなわち、本発明は、以下に規定される重合
体からなり、組成比率が(1)〜(3)式に示される範
囲内であることを特徴とする耐落球衝撃強度と
成形加工性のバランスに優れた熱可塑性樹脂組
成物を提供するものである。 Γグラフト共重合体(A) 粒子の90重量%以上が0.1μm以上〜0.3μm以
下からなり、かつゲル含有量が50重量%以上で
あるジエン系ゴム30〜75重量%の存在下に芳香
族ビニルの少なくとも一種と不飽和ニトリルの
少なくとも一種及び必要によりこれらと共重合
可能なビニル単量体からなる単量体(合計)25
〜70重量%を重合してなるグラフト率25%以上
〜40%未満で、かつグラフト鎖の重量平均分子
量2万以上〜7万以下であるグラフト共重合
体。 Γグラフト共重合体(B) 粒子の90重量%以上が0.3μmを越し0.6μm以
下からなり、かつゲル含有量が50重量%以上で
あるジエン系ゴム30〜75重量%の存在下に芳香
族ビニルの少なくとも一種と不飽和ニトリルの
少なくとも一種および必要によりこれらと共重
合可能なビニル単量体からなる単量体(合計)
25〜70重量%を重合してなるグラフト率25%以
上〜60%以下で、かつグラフト鎖の重量平均分
子量7万以上〜20万以下であるグラフ共重合
体。 Γ共重合体(C) 芳香族ビニルの少なくとも一種50〜90重量%
と不飽和ニトリルの少なくとも一種10〜50重量
%及び必要によりこれらと共重合可能なビニル
単量体0〜40重量%を重合してなる共重合体。 Γグラフト共重合体(A)/グラフト共重合体(
A)+グラフト共重合体(B)×100=10〜80重量%……(1) Γ共重合体(C)/グラフト共重合体(A)+グラ
フト共重合体(B)+共重合体(C)×100=0〜90重量%…
…(2) Γグラフト共重合体(A)および(B)からのジエ
ン系ゴム/グラフト共重合体(A)+グラフト共重合体(B)
+共重合体(C)×100=5〜40重量%……(3) 以下に本発明の熱可塑性樹脂組成物につき詳細
に説明する。 Γジエン系ゴム グラフト共重合体(A)および(B)を構成するジエ
ン系ゴムとしては、ポリブタジエン、スチレン
−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体等が例示され、一種又は二種
以上用いられる。好ましくはポリブタジエンお
よび/又はスチレン含有量20重量%以下のスチ
レン−ブタジエン共重合体である。 本発明におけるこれらのジエン系ゴムはいず
れもゲル含有量50重量%以上である。 グラフト共重合体(A)および/又は(B)における
ジエン系ゴムのゲル含有量が50重量%未満で
は、本発明の目的である優れた耐落球衝撃性と
成形加工性のバランスが得られない。 特にグラフト共重合体(A)および(B)におけるジ
エン系ゴムのゲル含有量が70重量%以上である
ことが好ましい。 なお、ゴム1gをトルエン100mlに溶解し、
室温にて24時間放置、そして不溶部と可溶部に
分離した後、不溶部の重量%を求めゲル含有量
とする。ジエン系ゴムがラテツクス状態の場合
には、ラテツクスにメチルアルコールを添加
し、ゴムを折出、乾燥してから測定に供され
る。 Γグラフト共重合体(A) グラフト共重合体(A)におけるジエン系ゴム粒
子は、その90重量%以上が0.1μm以上〜0.3μm
以下である。0.1μm未満の微小粒子が多くなる
と耐落球衝撃性が低下する傾向にあり、また
0.3μmを越す大粒子が多くなると成形加工性が
低下する傾向にある。 また、グラフト共重合体(A)のグラフト率は25
%以上〜40%未満である。25%未満では耐落球
衝撃性が急激に低下し、また40%以上では成形
加工性が著しく低下する。 さらに、グラフト鎖の重量平均分子量は2万
〜7万であり、2万未満では耐落球衝撃性が低
下し、また7万を越すと成形加工性の低下のみ
ならず耐落球衝撃性までもが低下する。 Γグラフト共重合体(B) グラフト共重合体(B)におけるジエン系ゴム粒
子は、その90重量%以上が0.3μmを越し0.6μm
以下である。0.3μm以下の小粒子が多くなると
耐落球衝撃性と成形加工性のバランスが悪くな
り、また0.6μmを越す粗大粒子が多くなると
ABS樹脂の特長の一つである光沢が低下する。 また、グラフト共重合体(B)のグラフト率は25
〜60%である。25%未満又は60%を越すと耐落
球衝撃性と成形加工性のバランスが悪くなる。 さらに、グラフト鎖の重量平均分子量は7万
〜20万であり、7万未満では耐落球衝撃性が低
下し、また20万を越すと成形加工性が低下す
る。 耐落球衝撃性と成形加工性のバランス面より
グラフト共重合体(B)のグラフト鎖の重量平均分
子量が7万〜15万であるものが特に好ましい。 なお、グラフト共重合体(A)および(B)のグラフト
率およびグラフト鎖の重量平均分子量は、グラフ
ト重合時の重合条件、例えば重合温度、開始剤の
種類及び量、連鎖移動剤の種類及び量、単量体の
添加方法等の変更により調整することができる。
また、グラフト率およびグラフト鎖の重量平均分
子量は以下の方法により求められる。 〔グラフト率〕 ジエン系ゴム上にグラフト重合した単量体重量÷ジエン
系ゴム重量×100(重量%) 〔グラフト鎖の重量平均分子量〕 グラフト重合においては、従来よりグラフト共
重合体と同時に副生成される未グラフトポリマー
の重量平均分子量とグラフト共重合体のグラフト
鎖の重量平均分子量がほぼ同一であることが知ら
れていることにより、グラフト重合反応物より常
法に従つて分別抽出された未グラフトポリマーの
GPC(ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
ー)測定による分子量をグラフト鎖の重量平均分
子量とする。 Γ単量体 グラフト共重合体(A)およびグラフト共重合体
(B)を構成する芳香族ビニルとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、
ハロゲン化スチレン等が例示され、一種又は二
種以上用いることができる。特にスチレンが好
ましい。 不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等が例示され、一種又
は二種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。 必要により共重合可能なビニル単量体も使用
することができる。例えば、メチルメタクリレ
ート、メチルアクリレート、アクリルアミド、
メタクリル酸、アクリル酸等であり、それら一
種又は二種以上用いることができる。 グラフト重合におけるジエン系ゴムと単量体
合計量との比率は、グラフト共重合体(A)および
(B)とも、ジエン系ゴム30〜75重量%、特に好ま
しくは40〜70重量%、単量体合計70〜25重量
%、特に好ましくは60〜30重量%である。ジエ
ン系ゴムが30重量%未満では工業生産として生
産性が悪くなる。また、75重量%を越すと所定
のグラフト率を有するグラフト共重合体が得ら
れない。 グラフト共重合体(A)および(B)の重合方法とし
ては、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、
塊状重合法およびそれらの組合せによる重合法
が挙げられる。特にジエン系ゴムの重量平均粒
子径ならびにグラフト共重合体の構造の調節が
容易であることより乳化重合法が好ましい。 Γ共重合体(C) 本発明において用いられる共重合体(C)は、芳
香族ビニルの少なくとも一種50〜90重量%と不
飽和ニトリルの少なくとも一種10〜50重量%及
び必要によりこれらと共重合可能なビニル単量
体0〜40重量%を重合してなる共重合体であ
る。 芳香族ビニルが50重量%未満では成形加工性
に劣り、又90重量%を越すと耐落球衝撃性及び
耐薬品性に劣り好ましくない。 不飽和ニトリルが10重量%未満では耐落球衝
撃性及び耐薬品性に劣り、又50重量%を越すと
成形加工性に劣り好ましくない。 共重合可能なビニル単量体が40重量%を越す
と耐落球衝撃性、成形加工性、耐薬品性、耐熱
性などの総合的バランスが劣り好ましくない。 共重合体(C)を構成する芳香族ビニルとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、ジメチルスチレン、t−ブチルス
チレン、ハロゲン化スチレン等が例示され、一
種又は二種以上用いることができる。 特にスチレンおよびα−メチルスチレンが好
ましい。 不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等が例示され、一種又
は二種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。 必要により共重合可能なビニル単量体も使用
することができる。例えば、メチルメタクリレ
ート、メチルアクリレート、アクリルアミド、
メタクリル酸、アクリル酸等であり、それら一
種又は二種以上用いることができる。 共重合体の製造法としては懸濁重合法、乳化
重合法、溶液重合法、塊状重合法等が挙げられ
る。 Γ組成比率 本発明の樹脂組成物は、上述の重合体から構
成されるものであり、その組成比率は次の(1)〜
(3)式に示される範囲内にある。 グラフト共重合体(A)/グラフト共重合体(A)
+グラフト共重合体(B)×100=10〜80重量%……(1) 共重合体(C)/グラフト共重合体(A)+グラフ
ト共重合体(B)+共重合体(C)×100=0〜90重量%……(
2) グラフト共重合体(A)および(B)からのジエン
系ゴム/グラフト共重合体(A)+グラフト共重合体(B)+
共重合体(C)×100=5〜40重量%……(3) (1)式に示されるとおり、グラフト共重合体(A)
がグラフト共重合体(A)及び(B)の合計当り10〜80
重量%を占める。この範囲外では耐落球衝撃性
と成形加工性の良好なバランスが得られない。 又、(2)式に示されるとおり、共重合体(C)がグ
ラフト共重合体(A)および(B)さらには共重合体(C)
の合計当り0〜90重量%を占める。90重量%を
越えると耐落球衝撃性および耐衝撃性(アイゾ
ツト衝撃強度)が急激に低下し好ましくない。 さらに、本発明においては(3)式に示されると
おり、グラフト共重合体(A)および(B)からもたら
されるジエン系ゴムの合計がグラフト共重合体
(A)および(B)さらには共重合体(C)の合計当り5〜
40重量%を占める。この範囲外では、耐落球衝
撃性と成形加工性の良好なバランスが得られな
い。 最終組成物の耐落球衝撃性と成形加工性のバ
ランスおよび耐衝撃性(アイゾツト衝撃強度)
の面より、(1)式で示されるグラフト共重合体(A)
の比率(A/A+B)が30〜70重量%、(2)式で
示される共重合体(C)の比率(C/A+B+C)
が40〜80重量%ならびに(3)式で示されるジエン
系ゴム含有率が10〜30重量%であることが特に
好ましい。 グラフト共重合体(A)およびグラフト共重合体
(B)又はグラフト共重合体(A)、グラフト共重合体
(B)および共重合体(C)の混合は、バンバリーミキ
サー、一軸押出機、二軸押出機等の公知の混合
機を用いて行うことができる。又、混合順序に
も特に制限はなく、3成分の一括混合はもとよ
り、2成分の混合後残りの1成分を添加、混合
する方法等を用いることができる。 なお、混合に際して、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、滑剤、染顔料などの公知の
添加剤、ならびにガラス繊維、金属繊維、炭素
繊維などの強化剤を適宜配合することができ
る。 以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらによつて何ら制限されるものでない。 実施例 <ポリブタジエンラテツクスの製造> 窒素置換した3反応器にブタジエン、不均化
ロジン酸カリウム(乳化剤)、過硫酸カリウム
(開始剤、ドデシルメルカプタン(連鎖移動剤)
および脱イオン水を導入し、重合した。 なお、乳化剤の添加方法、連鎖移動剤の使用
量、重合温度、反応率を変更することにより構造
の異なる各種ポリブタジエンラテツクスを得た。 得られたラテツクスの粒子径分布は電子顕微鏡
により測定した。(測定対象粒子数500個) <グラフト共重合体の製造> 窒素置換した3ガラスフラスコに表−1〜2
に示されるポルブタジエンラテツクス及びデキス
トリン0.5重量%、ピロリン酸ナトリウム0.3重量
%および硫酸第1鉄0.005重量%からなる還元剤
と水を仕込み、65℃に昇温後、キユメンハイドロ
パーオキサイドおよびt−ドデシルメルカプタン
を含む単量体混合物と乳化剤溶液を5時間に亘つ
て連続添加して重合を行つた。さらに68℃に昇温
して2時間熟成を行い重合を完了した。 塩化カルシウムを用いて塩析し、グラフト共重
合体を得た。 <共重合体の製造> 窒素置換した3ガラスフラスコに表−3に示
される乳化剤溶液の30重量%、開始剤全量および
t−ドデシルメルカプタンを含む単量体混合物の
15重量%を仕込み65℃に昇温し、30分間65℃で重
合を行つた。 その後、残りの乳化剤溶液及び単量体混合物を
5時間にわたつて連続添加し、重合を行い、更に
熟成を68℃で3時間行い重合を完了した。 塩化カルシウムを用いて塩析し、共重合体を得
た。 上述の方法により得られたグラフト共重合体及
び共重合体を表−4〜5に示す組成で混合し、さ
らに、滑剤としてエチレンビスステアリルアミド
0.5重量部を添加してバンバリーミキサーで混練。
その後押出機により造粒した。 射出成形機により試験片を作成し、物性を測定
した。 測定結果を表−4〜5に示す。 測定法 1 落球衝撃強度 射出成形機により縦横各150mm、厚さ3mmの
板状試験片を作成し、治具(高さ8mm、内径
120mm、外径126mm)の上に載せる。 室温(23℃)で5Kgの鋼球を試験片中心部に
落下させ、試験片が破壊しない最大エネルギー
(Kg・cm)を求める。 2 加工性(高化式フロー) ペレツトを高化式フローテスター(ノズル;
10mm×1mmφ)に入れ、210℃、30Kg/cm2荷重
下における流出量(c.c./min)を求める。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 ※ スチレン、α−メチルスチレンおよびア
クリロニトリルの合計100重量部に対する
比率
【表】
【表】 <発明の効果> 表−4及び5の対比からも明らかなとおり、特
定構造の重合体を特定比率で用いてなる組成物
は、同一ゴム含有量において、従来の組成物に比
べ優れた落球衝撃強度と加工性のバランスを有し
ている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 以下に規定される重合体からなり、組成比率
    が(1)〜(3)式に示される範囲内であることを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物。 Γグラフト共重合体(A) 粒子の90重量%以上が0.1μm以上〜0.3μm以
    下からなり、かつゲル含有量が50重量%以上で
    あるジエン系ゴム30〜75重量%の存在下に芳香
    族ビニルの少なくとも一種と不飽和ニトリルの
    少なくとも一種及び必要によりこれらと共重合
    可能なビニル単量体からなる単量体(合計)25
    〜70重量%を重合してなるグラフト率25%以上
    〜40%未満で、かつグラフト鎖の重量平均分子
    量2万以上〜7万以下であるグラフト共重合
    体。 Γグラフト共重合体(B) 粒子の90重量%以上が0.3μmを越し0.6μm以
    下からなり、かつゲル含有量が50重量%以上で
    あるジエン系ゴム30〜75重量%の存在下に芳香
    族ビニルの少なくとも一種と不飽和ニトリルの
    少なくとも一種および必要によりこれらと共重
    合可能なビニル単量体からなる単量体(合計)
    25〜70重量%を重合してなるグラフト率25%以
    上〜60%以下で、かつグラフト鎖の重量平均分
    子量7万以上〜20万以下であるグラフト共重合
    体。 Γ共重合体(C) 芳香族ビニルの少なくとも一種50〜90重量%
    と不飽和ニトリルの少なくとも一種10〜50重量
    %及び必要によりこれらと共重合可能なビニル
    単量体0〜40重量%を重合してなる共重合体。 Γグラフト共重合体(A)/グラフト共重合体(
    A)+グラフト共重合体(B)×100=10〜80重量%……(1) Γ共重合体(C)/グラフト共重合体(A)+グラ
    フト共重合体(B)+共重合体(C)×100=0〜90重量%…
    …(2) Γグラフト共重合体(A)および(B)からのジエ
    ン系ゴム/グラフト共重合体(A)+グラフト共重合体(B)
    +共重合体(C)×100=5〜40重量%……(3)
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