JPH0417861Y2

JPH0417861Y2 -

Info

Publication number: JPH0417861Y2
Application number: JP1984085108U
Authority: JP
Priority date: 1984-06-07
Filing date: 1984-06-07
Publication date: 1992-04-21
Also published as: JPS61512U

Description

【考案の詳細な説明】考案の技術分野この考案は、物品を固定する場合などに用いる
のに適した押え捻子に関するものである。

技術的背景およびその問題点従来、物品を強固に固定する為には、捻子棒に
より締めつければ効果的であるが、物品との接触
部に局部的な滑りが生じないように第３図および
第４図に示すようなものが用いられている。ま
ず、第３図においては、捻子棒１の先端にビス２
により押え体３を回転自在に取り付けているもの
である。この押え体３は軸心方向にｓなる遊びを
もたせて取付けられているものであるが、締めつ
け時に押え体３と捻子棒１とが面接合であるた
め、摩擦力が大きくて充分なる締めつけ力をうる
ことができないと云う欠点を有する。また、第４
図に示すものは、捻子棒４の先端に一部に平面部
５を形成したスチールボール６を回転自在にはめ
こんでいるものである。しかしながら、これもま
たスチールボール６と捻子棒４との摩擦が大き
く、第３図に示したものと同様な欠点を有する。

考案の目的この考案は、小さな力で確実に物品を締め付け
ることができるとともに押圧方向以外の力が作用
することがない押え捻子をうることを目的とす
る。

考案の概要この考案は、捻子棒体と押え体との間に球体を
介在させ、これにより両者の接触面積を極めて小
さくし、軽い力で捻子棒を回しうりようにし、し
かも、押え体の嵌合部を軸孔に遊びなく回動自在
に取付けるとともに軸方向に遊びをもたせて取付
けられているので、捻子棒体に喰いついてしまう
ことがなく、しかも、押圧方向以外の力が作用す
ることがなく、精密加工時における加工物の押え
に有効なものである。

考案の実施例この考案の一実施例を第１図に基いて説明す
る。まず、捻子棒体７は、その一端に直径の大き
い摘み部８を有し、他端にはその軸心方向に沿わ
せて軸孔９が形成されている。この軸孔９内に
は、球体としてのスチールボール１０が挿入され
ている。また、前記軸孔９には押え体１１の嵌合
部１２が遊びなく回転自在に挿入されている。こ
の嵌合部１２の端面は、前記スチールボール１０
が接合する接合面１３とされ、この接合面１３は
熱処理により高硬度に仕上げられている。そし
て、前記押え体１１には、溝部１４と押え部１５
とが形成され、その押え部１５の端面は押え面１
６とされている。この押え部１５の直径は、前記
捻子棒体７の捻子の谷径よりも小さい。

しかして、前記捻子棒体７の先端には、かしめ
部１７が形成され、このかしめ部１７を変形させ
て前記溝部１４に抜け止め部１８を突出させて前
記押え体１１は抜け止めされている。このとき、
前記押え体１１は軸心方向に僅かな遊びをもたせ
て取付けられている。

このような構成において、その使用にあたつて
は、捻子棒体７を図示しないブラケツトなどに捻
子結合し、摘み部８を持つて捻子棒体７を回す。
この時、押え体１１が物品に当つていると、その
押え体１１は回転せず押し付け力のみを与える。
しかも、押え体１１はスチールボール１０を介在
させて捻子棒体７との間で圧接力を受けるので、
相当に大きな力が作用しても、両者間の抵抗は小
さい、そのため、摘み部８を持つての回転力が損
失なく押え力に変換され、強固な締めつけをおこ
ないうる。しかも、押え体１１はその嵌合部１２
が軸孔９に遊びなく嵌合しているので、外力を受
けて軸孔９内で傾くことがなく、これにより、軸
孔９との関係で噛りを生じることがないため、喰
い付きがなく、また、押え体１１は、捻子棒体７
に対して軸方向に遊びを持たせて取り付けられて
いるので、強い力を受けても捻子棒体７との間で
噛りを生じることがなく、常に円滑な動きを示
す。

つぎに、第２図に基いて、変形例を説明する。
この場合には、押え体１９が段部２０を有するも
のであり、先端は細い。この場合には、押え体１
９の軸方向の動きを確実にとることができる。

考案の効果この考案は、上述のように捻子棒体の先端に球
体を介在させて押え体を取り付けたので、物品を
押えたときに押え体の動きが極めて良好であり、
しかも、押え体を軸方向に遊びを持たせて取り付
けたので、捻子棒体に対して噛りを生じることが
なく、極めて強い押え力をうることができるとと
もに、物品に傷をつけるおそれがなく、しかも、
押圧方向以外の力が作用することがなく、精密加
工時における加工物の押えに有効である等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す一部を切り
欠いた側面図、第２図はその変形例を示す断面
図、第３図及び第４図は従来例を示す一部の断面
図である。７……捻子棒体、９……軸孔、１０……スチー
ルボール（球体）、１１……押え体、１９……押
え体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

捻子棒体の先端にその軸心方向に沿つた軸孔を
形成し、この軸孔にこの軸孔の内径と略一致した
外形を有する球体を挿入し、端部に形成された平
面部に達するまで前記軸孔と遊びなく回転自在に
嵌合する嵌合部を有する押え体を設け、この押え
体の端部の前記平面部を前記球体に当接させて前
記押え体を前記捻子棒体の前記軸孔に軸方向に遊
びを持たせて取付けたことを特徴とする押え捻
子。