JPH0417419Y2 - - Google Patents

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JPH0417419Y2
JPH0417419Y2 JP1987094437U JP9443787U JPH0417419Y2 JP H0417419 Y2 JPH0417419 Y2 JP H0417419Y2 JP 1987094437 U JP1987094437 U JP 1987094437U JP 9443787 U JP9443787 U JP 9443787U JP H0417419 Y2 JPH0417419 Y2 JP H0417419Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、索道分野において、索道線路中の索
道運行用の索条を支承するための支柱において、
冬季の積雪期と、夏季の非積雪期とで、索条の支
承高さを変更する必要がある場合に、切換作業が
容易な支柱に関するものである。
[従来の技術] 索道は、両端のターミナルに配設された滑車と
滑車との間に索条を張架循環させ、該索条に搬器
を懸垂して人または物を輸送するものであり、特
に近時は、客車式または椅子式搬器を用いて、観
光用ロープウエイまたは、スキーリフトとして多
用されていることは周知のとおりである。
前記のうち、主として椅子式搬器を用いて冬季
間スキーヤーを輸送するためスキーリフトとして
使用される索道のうちには、冬季の積雪期にはス
キーヤーの輸送を行うが、非積雪期には、登山用
または観光用として乗客を輸送する、いわゆる兼
用リフトと称されるものがある。この場合、積雪
期には雪面上から搬器下端まで十分余裕ある高さ
となるようにし、また非積雪期には搬器下端から
地上まで適当な間隔となるようにする必要があ
る。従つて、このような切換を行う場合には、搬
器を懸垂する索条の高さを上下に調節する必要が
あり、このためには、前記索条を支承する支柱ア
ームの取付位置を上下に調節して、索条高の調整
が行われる。
このような必要に対して、従来、最も一般的に
行なわれてきたことは、地上に立設した支柱と該
支柱にボルトで、取付けまたは分解可能の支柱ア
ームを用いて、積雪期においては該支柱の上限位
置に支柱アームを固着して用い、または非積雪期
には前記の状態から支柱アームを一旦分解して取
り外し、再び支柱の下限位置に取付けるようにし
て切換作業を行うようになされている。
また、これに対して、この作業を能率的に行う
ため支柱アームを支柱に沿つて上下に昇降させる
ための油圧シリンダを装備して支柱アームの昇降
切換を行い上限または下限位置では、係止ピンを
插入して定位置を定めるようにした装置なども提
案されている。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、このような従来の装置におい
て、まず前記支柱アームを分解して上限または下
限位置に切換える装置の場合には、作業が非常に
面倒である欠点があつた。すなわち、支柱アーム
自身が、索条荷重を負担する強度部材であること
から重量も比較的大きく、しかもスキーリフト等
の主として立地する山岳地で作業条件から必ずし
も良好でない場所で行なわなければならないこと
から、煩わしい作業であつたが、しかしこの作業
が積雪期と非積雪期の切換時のみに行われ、実施
の頻度が少なく、従つてやむを得ないことと受忍
されてきた。
また前記、油圧シリンダーを用いる装置の場合
には、作業は容易にはなるものの、使用頻度が低
いにもかかわらず、設備が複雑であり、またこの
ような設備を当該索道が保有する全支柱に設けな
ければならないので、経済的でない欠点があつ
た。また上限または下限位置において係止ピンで
支柱アームを係止することも作業自体は容易であ
つても、支柱アームが、索条荷重の負荷に耐える
ように支柱と十分一体的に結合されるべき点から
は、不安の残る欠点もあつた。
この考案は上記の如き事情に鑑みてなされたも
のであつて、支柱のアームの上限、下限間の位置
切換作業が容易であり、かつ上限または下限位置
におけるアームと支柱本体との固定が負荷に対し
て十分満足される強固な一体的固着関係をなすも
のであつて、しかも、経済的に用いることのでき
る装置を提供することを目的としてなされたもの
である。
(ロ) 考案の構成 [問題を解決するための手段] この目的に対応して、この考案の索道の昇降ア
ーム式支柱は、搬器を懸垂した索条を張架循環さ
せ搬器により輸送を行う索道設備のための支柱に
おいて支柱は、受圧索装置を介して索条を支承す
べきアームと、基礎上に立設された柱状体であつ
てアームを上限位置に固定すべき上限フランジと
下限位置に固定すべき下限フランジとが固設され
上限フランジと下限フランジとの間の領域をアー
ムの摺動範囲Sとした主柱と、よりなり、アーム
は2ケのアームブロツクを綴合してなるものでス
リーブにより摺動範囲S内の主柱を囲繞し、かつ
スリーブ内面にはシユー部材が固設されたもので
あつて、主柱はシユー部材を誘導すべきガイドレ
ールが添設され、主柱の上限フランジの上には作
業用アームが装備されており、作業用アームには
アームを昇降させるための作業工具を懸吊すべ
き、懸垂用部材を具えたものである、索道設備に
おける索条張架高さを上下位置に切換えることを
特徴としている。
以下、この考案の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。
本考案の索道の昇降アーム式支柱1は第1図に
示す如くその構成を主要部分に大別して、主柱1
0、昇降アーム30及び作業用アーム50の3部
分より構成されてなるものである。
まず、支柱10は第2図ア,イに示す構成をな
しており、本実施例においては、主材として長尺
状の鋼管材よりなる主柱材11を用いたもので、
該主柱材11の上端には上限フランジ12が固着
されている。上限フランジ12は2枚の上限フラ
ンジ材12a,12bとよりなつており、上限フ
ランジ材12aは主柱材11の最頂部に該主柱材
11の長尺方向と直角をなして冠着固着された円
板状部材であり、上限フランジ材12bは、主柱
材11に外嵌固着された円環板状部材である。前
記上限フランジ材12aと上限フランジ材12b
とは相互に平行をなしており、かつ上限フランジ
材12aと上限フランジ材12bとの間には所要
の間隔を保つように複数個のリム13,13,1
3…が平面視放射状に配設固着されている。また
上限フランジ材12aと上限フランジ材12bと
にはそれぞれボルトを貫插すべき複数の孔21,
21,21…及び孔22,22,22…が穿孔さ
れている。
次に主柱材11の中間付近には下限フランジ1
4が配設されている。すなわち、下限フランジ1
4は、円環板状部材で主柱材11の外径に外嵌さ
れ、かつ主柱材11の長尺方向と直角をなすよう
にされ、複数のリム15,15,15…を平面視
放射状に配設固着して、該下限フランジ14が主
柱材11に対して固定されるようにされている。
また該下限フランジ14にもボルトを貫插すべき
複数の孔23,23,23…が穿孔されている。
次に、主柱材11の最下端には底板16が該主
柱材11に長軸方向と直角に履着固定され、かつ
平面視放射状に複数のリム17,17,17…が
配設固着され、底板16と主柱材11とを強固に
固着関係にしている。該底板16の機能は一般の
柱状構造物を基礎に碇着する場合の通常の底板と
均等のもので、また該底板16には第1図に示す
ように基礎2に碇着すべきアンカーボルト3,
3,3…を貫插するための複数の孔24,24,
24…が穿孔されている。
このような主柱材11において前記上限フラン
ジ材12bと前記下限フランジ14との間を後記
する昇降アーム30が遊插摺動して昇降すべき摺
動範囲Sとし、少なくとも前記主柱材11の該摺
動範囲Sの範囲内においては前記主柱材11の側
縁18,18は互いに平行をなし、すなわち直径
Dは一定であるように形成し、該摺動範囲Sの範
囲内には複数のガイドレール19,19′を添設
固着する。すなわち第2図イには主柱材11の摺
動範囲Sにおける平面視断面図が示されている
が、支柱材11には2ケの溝形断面のガイドレー
ル19,19が180°方向対称位置でかつ外方に開
口して添設されており、これは後記する昇降アー
ム30のシユー部材37,37′と係合し、これ
を誘導するためのものである。
次に昇降アーム30について説明する。昇降ア
ーム30は第3図ア,イに示した形状のもので、
2つの均等形状のアームブロツク31,31′を
組合せて着脱可能に綴合したものである。
ここで、一方のアームブロツク31について説
明すると、スリーブ部材32aは円筒管状部材を
2分割した形状をなし、後述するスリーブ材32
a′と組合せて円筒状のスリーブ32を構成するも
のである。スリーブ材32aには平面視正面方向
及び背面方向にそれぞれ接合板33a,33bが
突出固着されている。次に該スリーブ材32aの
外径側には前記接合板33a,33bと直角方向
に長尺状のアーム材34が固着され延出してい
る。本図に掲げた実施例においては、該アーム材
34には角型鋼管を用いたものが示されている。
次に前記スリーブ材32aの上端面と、接合板3
3a,33bの上端面と、及びアーム材34上面
とに亙つては、板状の上面フランジ材35が貼付
固着されており、また前記スリーブ材32aの下
端面、接合板33a,33bの下端面と及びアー
ム材34の下面に亙つては板状の下面フランジ材
36が貼付固着されている。これらの上面フラン
ジ材35、下面フランジ材36は前記したスリー
ブ材32a、接合板33a,33bとアーム材3
4とを荷重に対して強度を有するように、強固に
一体的固着関係をなすように構成するためのもの
である。
次に前記の接合板33aと、接合板33bとに
はそれぞれ複数の孔38,38…及び38,38
…が穿孔されている。
また、前記のスリーブ材32aの内面側にはシ
ユー部材37が上下の方向に固着されている。該
シユー部材37は例えばナイロン樹脂等の減摩の
効果を有しかつ所要の強度を有する高分子材料を
使用することもでき、これは前記主柱材11のガ
イドレール19の溝内に嵌插係合されて滑動容易
とすることもできる。
また前記上面フランジ材35には複数の孔4
1,41…が穿孔されており、下面フランジ材3
6には複数の孔42,42…(第3図ア)が穿孔
されている。また上面フランジ材35と下面フラ
ンジ材36との間には、必要によりこれらの上面
フランジ材35と下面フランジ材36との所定の
間隔距離を維持しかつ補強乃至補剛のために複数
のリム40,40…が間插されて固着されてい
る。
以上は一のアームブロツク31の構成について
述べたところであるが、他のアームブロツク3
1′も全く均等の構成をなしており一のアームブ
ロツク31に付与した記号番号にダツシユ(′)
を付したものが、これに応当する。すなわち、ス
リーブ材32a′には接合板33a′,33b′を突出
固着し、また該スリーブ材32a′にはアーム材3
4′を固着延出させ、上面には上面フランジ材3
5′を下面には下面フランジ材36′を貼付固着
し、スリーブ材32a′内面にはシユー部材37′
を固着し、かつ接合板33a′,33b′にはそれぞ
れ複数の孔38,38…及び孔38,38が穿孔
され、また上面フランジ材35′と下面フランジ
材36′とにはそれぞれ複数の孔41,41…及
び孔42,42…穿孔され、更に上面フランジ材
35′と下面フランジ材36′との間には必要によ
り、複数のリム40′40′…が間插固着されてな
る構成である。
ここで、前述したように昇降アーム30はアー
ムブロツク31とアームブロツク31′とを組合
せた第3図ア,イに示す構成である。
すなわちアームブロツク31の接合板33a,
33bと、アームブロツク31′の接合板33a′,
33b′とを密着接当させ、孔38,38…と孔3
8,38…とを貫通してボルト(図示せず)を插
入して螺合綴り合せるのである。このようにする
とスリーブ材32a,32a′とは内径部が対向し
て円筒状をなすスリーブ32を形成し、該スリー
ブ32内面は前述した主柱材11の摺動範囲Sに
遊插外嵌されるべき部位であり、かつ、シユー部
材37,37′は180°対向の関係に配設され、か
つ、アーム材34,34′は仮想の水平線上に外
延して配設された構成をなす。
次に作業用アーム50は特に詳細図に示してい
ないが、第1図において全体を示した図面に示し
たとおり、前記主柱10の頂部の上限フランジ材
12aにボルト(図示せず)を冠着固着したフラ
ンジ51の上面にトラス水平材52が固着されて
おり、該トラス水平材52の上部には、複数のト
ラス斜材53,53,53,53を用いてトラス
構造体を構成し、更に上弦水平部材たる作業アー
ム材54と共に、これらを一体的に構成したもの
である。
該作業アーム材54には下方に向けて複数の懸
吊用部材55,55…が突出固着されており、該
懸吊用部材55,55…は、該支柱により支承さ
れるべき索条4の張架工事のために利用されると
共に、本考案の特徴とする昇降式の昇降アーム3
0の上昇または下降のための工事に利用するため
のものである。
なお該作業用アーム50は、前記のフランジ材
51に穿孔された複数の孔57,57,57,5
7…によつて前記主柱の上限フランジ12にボル
ト(図示せず)によつて固着される。
[作用] 次に、本考案の、索道の昇降アーム式支柱1の
作用、乃至は動作について説明する。
まず、主柱10は、該主柱10の底板16を、
地表面付近に埋設定礎された基礎2の上面に据付
け、底板16の複数の孔24,24,24…にア
ンカーボルト3,3,3…を貫插し螺着して強固
に固着し、立設したものである。該支柱10には
既述の通り、上部には、上限フランジ材12a,
12bよりなる上限フランジ12が固着されてお
り、また、該支柱の中間部付近には下限フランジ
14が固着されており、該上限フランジ材12b
と下限フランジ14との間の摺動範囲Sの全長に
亙つては該主柱10の長軸方向に平行に2本のガ
イドレール19,19′が固着されている。
次に、主柱10の頂部には作業用アーム50が
固着装備される。すなわち、主柱10の上限フラ
ンジ材12aには、作業用アーム50のフランジ
51を重畳載置してこれら上限フランジ材12a
の複数の孔21,21…と作業用アーム50のフ
ランジ51の複数の孔57,57,57…とを一
致するようにせしめボルト(図示せず)を用いて
相互に強固に綴着する。このようにして主柱10
の上部にはトラス水平材52、トラス斜材53,
53,53,53及び作業アーム材54等よりな
る作業アーム50が一体的に固着されたものとな
る。
次に昇降アーム30はアームブロツク31,3
1′より構成され、2分割可能のものであること
は既述のとおりであるが、該昇降アーム30を主
柱10に装備するときは、まずこのようにアーム
ブロツク31と31′とに2分割しておくように
する。次に、まずアームブロツク31のシユー部
材37を主柱材11の一のガイドレール19の溝
状断面内に内插係合させ、かつスリーブ材32a
で主柱材11を半周囲繞の状態とする。同様に他
のアームブロツク31′のシユー部材37′を主柱
材11の他のガイドレール19′の溝状断面内に
内插係合させ、かつスリーブ材32a′で主柱材1
1を半周囲繞の状態とする。
次にアームブロツク31の接合板33a,33
bとアームブロツク31′の接合板33a′,33
b′とを対向させて重ね合わせ、孔38,38…と
孔38,38…とを一致させてこれにボルト(図
示せず)を貫插し螺合する。このようにすればア
ームブロツク31,31′は相互に一体的に固着
関係をなし、かつ半周環状のスリーブ材32a,
32a′は一体の円環状のスリーブ32となつて主
柱材11に遊插外嵌されかつ全周を囲繞した状態
となり、かつ、シユー部材37,37′は主柱材
11のガイドレール19,19′にそれぞれ係合
し上下の方向に摺動自在となすことができる。
従つて、昇降アーム30は正面視左右に水平に
延出した状態を維持しつつ、主柱材11の摺動範
囲S内を上下方向に摺動自在に支承され、かつシ
ユー部材37,37′とガイドレール19,1
9′との係合関係によつて、昇降アーム30の平
面視回転揺動は防止される。
アーム材34,34′のそれぞれ先端付近には
受圧索装置5,5が装着され、受圧索装置5,5
によつて索条4,4が支承誘導される。該受圧索
装置5,5には、例えば実公昭58−36616号公報
「索道用受圧索装置」で提案されたもの等が好適
であるが、その他の通常の受圧索装置でも採用可
能であることは勿論である。
次に、積雪期と非積雪期に対応して索条の高さ
を変更するために、昇降アーム30を昇降させる
場合について説明する。
第1図において実線で図示されている昇降アー
ム30は積雪期において用いるため該昇降アーム
30が上限位置30Aをとつている場合が示され
ている。この状態においては、前記のとおり昇降
アーム30は主柱10の摺動範囲S内にあつて主
柱材11をスリーブ32が囲繞し、かつ昇降アー
ム30のシユー部材37,37′は主柱10のガ
イドレール19,19′にそれぞれ係合した状態
となつていると共に、昇降アーム30は該摺動範
囲18の上限位置30Aにあつて、該昇降アーム
30の上面フランジ材35,35′の上面は、主
柱材11の上限フランジ材12bの下面に密接接
当している。かつ、この状態で、前記主柱材11
の上限フランジ材12bの孔22,22,…と昇
降アーム30の上面フランジ材35,35′の孔
41,41…と及び下面フランジ材36,36′
の孔42,42…とを一致せしめ、これらにそれ
ぞれ複数のボルト(図示せず)を貫通させて螺着
し、このようにして昇降アーム30は上限位置3
0Aに強固に締結固着されると共に、昇降アーム
30は水平の状態に維持される。該昇降アーム3
0のアーム材34,34′のそれぞれ先端付近に
は受圧索装置5,5が装備され索条4,4を支承
誘導することは通常の索道用支柱の場合と均等で
あるが、前記のとおり主柱10と昇降アーム30
とは強固な一体的固着関係をなしているので、前
記索条4,4から負荷される静的荷重及び前記索
条4,4の運転に伴う動的荷重は、安定的に支持
負担されることは勿論である。
次に、前記昇降アーム30を上限位置30Aか
ら、下限位置30Bに下降させる場合について説
明する。前記の状態よりボルト(図示せず)を孔
22,22…、孔41,41…及び孔42,42
…から抜去して主柱10と昇降アーム30との固
着関係を解く。このとき、昇降アーム30は、ア
ームブロツク31,31′の一体結合関係はその
ままとしておき、該昇降アーム30を静かに下降
させるようにすれば、シユー部材37,37′が
ガイドレール19,19の溝に誘導され、昇降ア
ーム30のアーム材34,34′はその水平姿勢
を維持したまま下方に移動し、昇降アーム30は
第1図に鎖線で示した昇降アームの下限位置30
Bに到達する。
このようにして、昇降アーム30の下面フラン
ジ板36,36′の下面が主柱10の下限フラン
ジ14の上面に到達して載置接当すると、ここで
下限フランジ材36,36′の孔42,42…と、
主柱10の下限フランジ14の孔23,23…と
を、それぞれ相互に貫通状態に一致させ、ボルト
(図示せず)を貫插して螺着し、もつて昇降アー
ム30と主柱10とを強固に一体的固着関係に締
結することができる。このとき前記上限位置の場
合と同様昇降アーム30は水平位置が維持され、
アーム材34,34′の先端付近に装備すべき受
圧索装置5,5を介して索条4,4を非積雪期に
適した位置に安定して支持することができるので
ある。
なお、このような昇降アーム30の上限位置3
0Aから下限位置30Bへの移動の際には、主柱
10の上部に固着装備された作業用アーム50を
利用するのである。すなわち作業アーム材54に
固設されている複数の懸垂用部材55,55…を
利用し、これに作業用吊車等の作業用工具を懸垂
して、これと作業用鋼索とを用いて、前記索条
4,4を前記受圧索装置5,5から引上げて昇降
アーム30を負荷から解放すると共に、他の懸垂
用部材55,55…に作業用吊車等を懸吊して作
業用鋼索を用いて該昇降アーム30を静かに吊下
げ下降させれば、この作業を容易に行うことがで
きる。
また、非積雪期における昇降アーム30の下限
位置30Bから上限位置30Aへの移動も、前記
と同様に懸垂用部材55,55…に作業用吊車等
を懸垂して作業用鋼索を用いて、索条4,4を引
上げ昇降アーム30を負荷から解放し、かつ昇降
アーム30を静かに吊上げることによつて容易に
上昇作業を行うことができる。
なお、前記のガイドレール19,19′には鋼
製溝状部材を用い、前記シユー部材37,37′
には例えばナイロン樹脂等の強度を有しかつ摩擦
係数の小さい。高分子材料を用いれば、前記上昇
下降作業平滑に行われ、好適である。
また、同様に、前記ガイドレール19,19′
には鋼製溝状部材を用いると共に、該溝状部材内
側には摩擦係数の小さい薄板状乃至シート状の高
分子材料のライニングを施し、これに適宜部材よ
りなるシユー部材37,37′とを組合せて用い
ても同様に上昇下降作業は平滑に行なわれて好適
である。
ここで、ガイドレール19,19′とシユー部
材37,37′との組合せは、昇降アーム30の
上下移動作業中の誘導を主として目的とするもの
であり、該昇降アーム30の上限位置30A、下
限位置30Bにおいては、それぞれ上限フランジ
材12b、または下限フランジ14と強固な固着
関係をなして索条4,4からの負荷を負担してい
るので前記シユー部材37,37′に用いるため、
または、ガイドレール19,19′にライニング
するための高分子材料は、これらの作業に耐える
程度の強度を有すれば足りるものであり、索道の
運転中に負荷に耐える高強度を有するものとする
必要はない。
[実施例] 前記は主柱材の上部から下部に至る間、一様に
同一直径を有する円筒管状材料を用いた場合につ
いて記したのであるが、本考案は主柱材に円筒管
状材料用いた場合のみにとどまるのではなく他の
形式の材料を用いることは可能であり、一例とし
て次の第2の実施例を掲げる。
すなわち、第4図ア,イにおいて主柱110の
主柱材111は角形管状材料を用いたもので、該
主柱材111の上部には角形の上限フランジ材1
12a,112bよりなる上限フランジが固着さ
れ、該主柱材111の中間付近には角形の下限フ
ランジ114が固着されておりかつ下部には底板
116が固着されている。
ここで前記第1の実施例の場合と同様に上限フ
ランジ材112bと下限フランジ材114との間
の領域は昇降アーム130が昇降すべき摺動範囲
Sとし、少なくとも主柱材111の該摺動範囲S
の範囲内においては主柱材の側縁118,118
間の距離すなわち対辺の距離C,Cは一定である
ように形成し、かつ第4図イに示した如くガイド
レール119,119′が綴設されている。この
実施例の場合においては下限フランジ114と底
板116との間の主柱材111は下方に向かつて
広がる方錐状をなしている。
これに対する昇降アーム130は第5図に示し
たとおりアームブロツク131,131′とを綴
合して構成されており、一方のアームブロツク1
31について説明すると角筒2分割状のスリーブ
材132と、これに固着されて水平に延出するア
ーム材134と、接合板133a,133bと及
び上面フランジ材135、下面フランジ材136
とを一体に形成し、シユー部材137をスリーブ
材132の内面に固着した構成である。同様に構
成されたアームブロツク131′と前記アームブ
ロツク131との接合板133a,133b及び
133a′,133b′とで綴合して昇降アーム13
0を形成する。
その他の細部の構成は前記第1の実施例の場合
と全く均等であり、作用についても全く均等であ
り、このようにしても本考案の構成を具現するこ
とができ、目的を達することが可能である。
(ハ) 考案の効果 本考案の索道の昇降アーム式支柱を用いると次
のような効果が得られる。
すなわち、従来から用いられている一般的な積
雪期と非積雪期とでアーム高さを変更するための
支柱においては、アームの移動の際にはアームを
その都度分解して、上限または下限位置に再組立
しなければならなかつたが、このような相当の重
量体であるアームのつけかえ作業は、わずらわし
いものであつた。またこのような作業を避けるた
めに油圧シリンダーを用いて移動作業を行うもの
も従来から提案されているが、このような装置は
使用頻度が低いにもかかわらず設備に費用がかか
り、経済的でない欠点があつた。
しかるに本考案の装置は、 アームを上限または下限位置に切換える際
に、アームを分解し、また組立てる必要がな
い。
簡単なガイドレールとシユー部材との係合組
合せと、該アームを吊上げまたは吊卸すための
作業アームとを用いて、アームの水平姿勢を維
持したまま平滑に昇降移動できる。
ガイドレールとシユー部材との係合による誘
導は、アームを上下に移動するときのアームの
姿勢を維持するためのものであるため、このた
めに必要な強度だけを有すれば足りるものであ
り、簡易な構成でも十分に目的を達するもので
ある。
アームの上限または下限位置ではアームと支
柱とはボルトを用いて強固な一体的固着関係と
なり、通常の固定式の支柱と変わるところがな
く、従つて索道の運転に伴う索条からの負荷に
対して十分の耐力と剛性を有する。
本考案は上述の一の実施例における主柱材に
円筒管状材料を用いた場合、他の実施例におけ
る主柱材に角型管状材料を用いた場合、その他
等に用いることができ、少なくとも該主柱材の
摺動範囲S内における前記管状材料の外径がほ
ぼ均等であり、2本のガイドレールが相互に平
行に取付け可能である限りは、その他の形式の
支柱においても採用可能である。
ガイドレールまたシユー材料は必要な強度を
有する低摩擦係数の材料を用い、またライニン
グすることによつてアームの昇降動作を一層平
滑に行うことができる。
本考案は上述のような奏効を呈し、索道支柱の
アーム高さ切換作業の能率向上に寄与するもので
あり、かつ簡単な構造のため経済的に提供できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の索道の昇降アーム式支柱の全
体を示す正面図、第2図アは本考案の索道の昇降
アーム式支柱の主柱を示す斜視図、第2図イは本
考案の索道の昇降アーム式支柱の摺動範囲内にお
ける主柱を断面図で示した平面図、第3図アは本
考案の索道の昇降アーム式支柱のアームを示す平
面図、第3図イは本考案の索道の昇降アーム式支
柱のアームを示す正面図、第4図アは本考案の索
道の昇降アーム式支柱の第2の実施例における主
柱を示す斜視図、第4図イは本考案の索道の昇降
アーム式主柱の第2の実施例における摺動範囲に
内における主柱を断面図示した平面図、及び第5
図は本考案の索道の昇降アーム式支柱の第2の実
施例におけるアームを示す平面図である。 1……昇降アーム式支柱、2……基礎、3……
アンカーボルト、4……索条、5……受圧索装
置、10……主柱、11……主柱材、12……上
限フランジ、12a,12b……上限フランジ
材、13……リム、14……下限フランジ、15
……リム、16……底板、17……リム、18…
…側縁、19,19′……ガイドレール、21…
…孔、22……孔、23……孔、24……孔、3
0……昇降アーム、30A……アームの上限位
置、30B……アームの下限位置、31,31′
……アームブロツク、32……スリーブ、32
a,32a′……スリーブ板、33a,33b……
接合板、33′a,33′b……接合板、34,3
4′……アーム材、35,35′……上面フランジ
材、36,36′……下面フランジ材、37,3
7′……シユー部材、38……孔、40,40′…
…リム、41……孔、42……孔、50……作業
用アーム、51……フランジ、52……トラス水
平材、53……トラス斜材、54……作業アーム
材、55……懸吊用部材、56……孔、57……
孔、110……主柱、111……主柱材、112
……上限フランジ、112a,112b……上限
フランジ材、114……下限フランジ、116…
…底板、118……側縁、119,119′……
ガイドレール、130……アーム、131,13
1′……アームブロツク、132……スリーブ、
132a,132a′……スリーブ材、133a,
133b……接合板、133a′,133b′……接
合板、134,134′……アーム材、135,
135′……上面フランジ材、136,136′…
…下面フランジ材、137,137′……シユ−
部材、S……摺動範囲、D……直径、C……側縁
から側縁に至る距離。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 搬器を懸垂した索条を張架循環させ前記搬器
    により輸送を行う索道設備のための支柱におい
    て前記支柱は、受圧索装置を介して前記索条を
    支承すべきアームと、基礎上に立設された柱状
    体であつて前記アームを上限位置に固定すべき
    上限フランジと下限位置に固定すべき下限フラ
    ンジとが固設され前記上限フランジと前記下限
    フランジとの間の領域を前記アームの摺動範囲
    Sとした主柱と、よりなり、前記アームは2ケ
    のアームブロツクを綴合してなるものでスリー
    ブにより前記摺動範囲S内の前記主柱を囲繞
    し、かつ前記スリーブ内面にはシユー部材が固
    設されたものであつて、前記主柱は前記シユー
    部材を誘導すべきガイドレールが添設され、前
    記主柱の前記上限フランジの上には作業用アー
    ムが装備されており、前記作業用アームには前
    記アームを昇降させるための作業工具を懸吊す
    べき、懸垂用部材を具えたものである、索道設
    備における前記索条張架高さを上下位置に切換
    えるための索道の昇降アーム式支柱。 (2) 前記ガイドレールは前記主柱の180°背面位置
    に2条添設された溝状部材であつて前記シユー
    部材は前記ガイドレールの前記溝状部材に適合
    した2ケのブロツク状部材である実用新案登録
    の範囲第1項記載の索道の昇降アーム式支柱。 (3) 前記ガイドレールには薄板状乃至はシート状
    の高分子材料がライニングされたものであり、
    または前記シユー部材は高分子材料よりなるも
    のである実用新案登録の範囲第1項または第2
    項記載の索道の昇降アーム式支柱。 (4) 前記主柱は円筒管材よりなるものである実用
    新案登録の範囲第1項、第2項または第3項記
    載の索道の昇降アーム式支柱。 (5) 前記主柱は角形管材よりなるものである実用
    新案登録の範囲第1項、第2項または第3項記
    載の索道の昇降アーム式支柱。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5511401A (en) * 1978-06-30 1980-01-26 Kitai Seisakusho Kk Method and apparatus for disassembling autonmatic driving body of tower shaped crane
JPS5844503A (ja) * 1981-09-09 1983-03-15 Toshiba Corp プログラマブルコントロ−ラのプログラム制御方法

Patent Citations (2)

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JPS5511401A (en) * 1978-06-30 1980-01-26 Kitai Seisakusho Kk Method and apparatus for disassembling autonmatic driving body of tower shaped crane
JPS5844503A (ja) * 1981-09-09 1983-03-15 Toshiba Corp プログラマブルコントロ−ラのプログラム制御方法

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