JPH0416554A - 酸化ジルコニウム系固溶体およびそれを用いたサーマルヘッド - Google Patents

酸化ジルコニウム系固溶体およびそれを用いたサーマルヘッド

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JPH0416554A
JPH0416554A JP2117999A JP11799990A JPH0416554A JP H0416554 A JPH0416554 A JP H0416554A JP 2117999 A JP2117999 A JP 2117999A JP 11799990 A JP11799990 A JP 11799990A JP H0416554 A JPH0416554 A JP H0416554A
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JP
Japan
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zirconium oxide
solid solution
oxide
mol
insulating layer
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JP2117999A
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English (en)
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Yoichi Nishioka
洋一 西岡
Yutaka Okabe
豊 岡部
Hiroyo Katou
加藤 博代
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸化ジルコニウム系固溶体、及び、上記酸化
ジルコニウム系固溶体を用いて得られるサーマルヘッド
に関するものである。
[従来の技術] 従来より、感熱式印字装置等に組込まれるサーマルヘッ
ドについては、低消費電力化及び印字の高速化が望まれ
ている。このような特性は、サーマルヘッドを構成する
基板の熱特性により大きく左右されるため、これについ
ての改善が種々提案されている。
第2図は従来のサーマルヘッドを示す概略断面図である
。同図に示されるように、従来のサーマルヘッドにおい
ては、絶縁性の基板11上に保温層12が備えられ、そ
の上に発熱抵抗体層13、給電体14aと14b、保護
層15が順に備えられている。そして、発熱抵抗体13
の給電体14aと14bとの間の部分Aが発熱部となる
上述の構成を有するサーマルヘッドにおいて、低消費電
力にて印字に必要な熱量を確保するためには、保温層1
2の熱伝導量を保護層15の熱伝導量よりも小さくし、
発熱抵抗体13に発生する熱を効率よく発熱部Aに供給
することが望ましい。
従来、保温層12はガラスで構成されており、ガラスの
熱伝導率は3 X 10”” 〜9 X 10−’ca
l/cm −sec・℃であり、保護層15を構成する
二酸化ケイ素(St02)または五酸化タンタル(Ta
20g)の熱伝導率と同程度であった。従って、保温層
12の熱伝導量を保護層15の熱伝導量よりも小さくす
るためには、保温層12を相対的に厚く形成しなければ
ならない。
ところが、保温層12を厚く形成した場合には、保温層
12の蓄熱量が増大するため、発熱抵抗体13の通電を
オフにした後の発熱部Aの放熱が速やかになされなくな
る。このため、印字が高速化されて印字繰返し周期が速
くなると、発熱部Aの温度が十分に低下しないうちに次
の印字が開始され、発熱部Aの温度か上昇しすぎて、印
字品質が低下するとの問題か生しる。
そこで、多数の空孔を有するガラスをサーマルヘッドの
保温層に用いることが提案されている(例えば、特開昭
61−1554号公報に開示)。
上記多孔質ガラスは、上述の保護層の材料に比較して熱
伝導率が低いので、保温層として薄型に形成した場合に
も、発熱抵抗体に発生する熱を有効に利用することがで
きる。さらに、上記多孔質ガラス層から構成した保温層
は、薄型で且つ多孔性であるので蓄熱量が少く、サーマ
ルヘッドの熱応答性を良好にすることかできる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来例に示されるような多孔質ガラ
ス層を製造するためには、焼成温度を、例えば、設定温
度の±2〜3℃の範囲内に維持しなければならず、この
ような温度制御は技術的に高度で、且つ、困難であると
いう問題があった。
また、焼成温度を適当に設定することが困難であるため
、ガラス粉内部より発生する気泡の径か大きくばらつき
、したがって、サーマルヘッドの熱応答性にも製品ごと
にばらつきか生じるという問題があった。
さらに、気泡の径が大きすぎるときには、保温層の機械
的強度が弱くなるとの問題、あるいは、気泡が多孔質ガ
ラスの表面に露出して表面が凹凸状になるため、保温層
上に形成される発熱抵抗体や導電体等の微細加エバター
ンの形成(例えば、フォトリソグラフィ技術を用いる)
が困難になり、又、印字品質に悪影響を与える等の問題
があった。
そこで、本発明は上記したような従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
熱伝導率の低い固溶体を提供すること、及び、上記固溶
体を保温層に用いることにより、良好な印字品質を得る
ことができるサーマルヘッドを提供することにある。
[課題を解決するための手段〕 従来、酸化ジルコニウムが耐熱性が高く、熱伝導率の低
い物質であることは公知である。しかし酸化ジルコニウ
ム焼結体の熱伝導率は、3.39X 10−3cal/
am−sec・℃であり、サーマルヘッドの保温層を形
成するために十分小さいとは言えない。
本発明者は、酸化ジルコニウムからさらに熱伝導率の低
い物質を得るために検討を重ねた結果、酸化ジルコニウ
ムに酸化インジウムのみ、または酸化インジウム及び酸
化カルシウムを添加して得られる固溶体が、より低い熱
伝導率を有することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明に係わる酸化ジルコニウム系固溶体は
、固溶体全体の組成に対して、60モル%以上の酸化ジ
ルコニウムと40モル%未満の酸化インジウムとからな
り、熱伝導率が3X10−”03170m−8eC・℃
以下であることを特徴としている。
また、他の本発明に係わる酸化ジルコニウム系固溶体は
、固溶体全体の組成に対して、60〜90モル%の範囲
の酸化ジルコニウムと、10〜30モル%の範囲の酸化
カルシウムと、30モル%未満の酸化インジウムとから
なり、上記酸化カルシウム及び酸化インジウムの合計量
が10モル%以上40モル%未満の範囲にあり、熱伝導
率か2×10−3ca1/cm−8eC・℃以下である
ことを特徴としている。
上記酸化ジルコニウム系固溶体は、酸化ジルコニウムに
、酸化インジウムのみ、または、酸化インジウム及び酸
化カルシウムを添加し、固溶させることにより得られる
酸化インジウムのみを添加する際には、その添加量は形
成される固溶体全体の組成に対して、40モル%未満で
あることが必要であり、好ましくは5〜30モル%の範
囲である。
また、酸化カルシウム及び酸化インジウムを添加する際
には、上記酸化カルシウムの添加量は形成される固溶体
全体の組成に対して10〜30モル%の範囲にあること
か必要であり、上記酸化インジウムの添加量は30モル
%未満であることが必要であり好ましくは3〜20モル
%の範囲である。そして、上記酸化カルシウム及び酸化
インジウムの添加量の合計が形成される固溶体全体の組
成に対して、10モル%以上40モル%未満の範囲にあ
ることが必要である。
酸化インジウムまたは、酸化カルシウム及び酸化インジ
ウムの添加量が上述の範囲よりも少ない場合には所望の
低熱伝導率が得られないことかあり、上述の範囲を超え
る場合には得られる固溶体が脆化して機械的強度が低下
したり、成形が困難になることがある。
また、本発明に係わるサーマルヘッドは、絶縁基板と、
上記絶縁基板上に備えられた保温層と、上記保温層上に
備えられた発熱抵抗体とを有するサーマルヘッドにおい
て、上記保温層を、上記いずれかの酸化ジルコニウム系
固溶体により形成したことを特徴としている。
第1図は、本発明に係わるサーマルヘッドの一例を示す
概略断面図である。同図に基づいて本例の構成を説明す
ると、本例においては、絶縁性のアルミナ基板1上に保
温層2が備えられており、この保温層2の上にスパッタ
法により形成されたTa、N等よりなる発熱抵抗体層3
が備えられている。そして、発熱抵抗体層3上に蒸着法
およびメツキ法により形成されたNiCr−Au等より
なる給電体4aと4bか備えられ、さらにその上に、ス
パッタ法などにより形成された5I02などよりなる保
護層5が備えられている。ここで、発熱抵抗体3の給電
体4aと4bのあいだの部分Aが発熱部となる。
そして、上記サーマルヘッドでは上記保温層2を、上記
酸化ジルコニウム系固溶体により形成している。上記酸
化ジルコニウム系固溶体は、後述する実施例から明らか
なように、空孔を備えることなしに、十分に低い熱伝導
率を持つ材質である。
上記保温層2を酸化ジルコニウム系固溶体としたサーマ
ルヘッドは、例えば、以下の手順により製造できる。
ます、片面研磨した50X50X1mmのアルミナ基板
(高純度化学研究断裂)上に、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業
製)1.5mlに純水150m1とイソプロピルアルコ
ール150m1とを加えて混合した溶液を4000rp
mで30秒間スピンコードし、100℃で30分間乾燥
させる。
次に、上記酸化ジルコニウム系固溶体を膜状に形成する
。上記膜の形成は、スピンコーティング、スプレィコー
ティング、デイツプコーティング、印刷法、溶射法、蒸
着法、スパッタ法、CVD法などの方法により行なうこ
とができる。上記膜の厚さは、約10μm程度であるこ
とが好ましい。
そして、この保温層2の上にスパッタ法によりTa2N
よりなる発熱抵抗体層3を形成し、その上に蒸着法及び
メツキ法によりNiCr−Auよりなる給電体4aと4
bを形成し、さらにその上にスパッタ法により5ins
よりなる保護層5を形成し、製造が完了する。
第3図は本発明に係わるサーマルヘッドの他の例を示す
概略断面図である。同図において、第1図の例と同一の
構成部分には同一の符号を付して本例の構成を説明する
と、第3図の例は保温層2と発熱抵抗体層3の間にスパ
ッタ法により0. 1μm厚に形成された5i02等よ
りなる応力緩和層6を備えている点のみが第1図の例と
相違する。
この応力緩和層6によりスパッタ法により形成されるT
a、Hの発熱抵抗体層3は高分子化合物である保温層2
上に直接ではなく、応力緩和層6を介して形成されるこ
ととなる。従って、応力緩和層6は、保温層2がTa、
Hのスパッタによる熱応力の影響を受けにくくする働き
を持つ。尚、上記以外の構成は第1図の例と同一である
[作用] 本発明者の検討によれば、酸化ジルコニウムに酸化イン
ジウムを固溶させることにより得られる本発明の酸化ジ
ルコニウム系固溶体は酸化ジルコニウム単独の場合より
も熱伝導率が低く、酸化ジルコニウムに酸化カルシウム
及び酸化インジウムを固溶させることにより得られる他
の本発明の酸化ジルコニウム系固溶体は上記本発明の酸
化ジルコニウム系固溶体よりもさらに熱伝導率が低くな
ることが判明した。
また、本発明に係わるサーマルヘッドにおいては、保温
層を上記いずれかの熱伝導率の低い酸化ジルコニウム系
固溶体で形成することにより、多孔質ガラスに比べ従来
よりも薄く形成した場合にも、保温層の熱伝導量か保護
層の熱伝導量よりも小さくなる。従って、上記保温層に
おいては、発熱抵抗体の通電をオフにしたのち速やかに
放熱か行なわれる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示す。
尚、現状では、熱伝導率の低い材料の膜については、膜
の状態での熱伝導率を測定する方法か知られていない。
そこで、以下の実施例では、酸化ジルコニウム系固溶体
を焼結体として製造し、該焼結体の熱伝導率を測定して
、上記酸化ジルコニウム系固溶体膜の熱伝導率の指標と
した。
大施例1 酸化ジルコニウム(ZrO2、粒子径約1μm、純度9
8%、高純度化学研究所製)と、酸化インジウム(In
zOi、粒子径約1μm、純度99゜9%、高純度化学
研究所製)とを、95:5のモル比で混合し、さらにエ
タノールを加えて、ボールミルで48時間粉砕、混合し
た。次に、上記混合物を100℃で20時間乾燥後、電
気炉中1000℃で2時間仮焼した。
上述の操作で得られた混合物の粉末1gに対して、10
重量%−ポリビニルブチラール溶液(溶媒:エタノール
)1gを加え混合した。次に、上記混合物を、−軸加圧
式プレスを用い、2000k g / c rdの圧力
で1分間加圧して、直径約10mm、厚さ約2ミリの成
形体を得た。次に、上記成形体を3000kg/crr
rの圧力下、1350℃で5時間焼成し、酸化ジルコニ
ウムと酸化カルシウムとが上述のモル比にて固溶体を形
成している焼結体を得た。この焼結体の熱伝導率をレー
ザフラッシュ法により測定した結果を下記第1表に示す
1旋男ス 酸化ジルコニウムと酸化インジウムとの比を、90:1
0(モル比)とした以外は、実施例1と同様にして、酸
化ジルコニウムと酸化カルシウムとが上述のモル比にて
固溶体を形成している焼結体を得た。この焼結体の熱伝
導率をレーザフラッシュ法により測定した結果を下記第
1表に示す。
尖施ガl 酸化ジルコニウムと酸化インジウムとの比を、80:2
0(モル比)とした以外は、実施例1と同様にして、酸
化ジルコニウムと酸化カルシウムとが上述のモル比にて
固溶体を形成している焼結体を得た。この焼結体の熱伝
導率をレーザフラッシュ法により測定した結果を下記第
1表に示す。
太施透A 酸化ジルコニウムと酸化インジウムとの比を、70:3
0(モル比)とした以外は、実施例1と同様にして、酸
化ジルコニウムと酸化カルシウムとが上述のモル比にて
固溶体を形成している焼結体を得た。この焼結体の熱伝
導率をレーザフラッシュ法により測定した結果を下記第
1表に示す。
第1表 丈施例五 実施例1において、酸化インジウムを酸化カルシウム(
CaO1粒子径約1μm1純度99%、高純度化学研究
断裂)及び酸化インジウムの混合物に変え、酸化ジルコ
ニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウムの比を、8
7:10:3 (モル比)とした以外は、実施例1と同
様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化
インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成している焼
結体を得た。この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ
法により測定した結果を下記第2表に示す。
寒施拠l 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、85:10:5 (モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ法により測定
した結果を下記第2表に示す。
大鑑例ユ 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、80:10:10(モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。この焼結体の熱伝導率をレーザ
フラッシュ法により測定した結果を下記第2表に示す。
大施ガ五 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、70:10:20(モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムか上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。この焼結体の熱伝導率をレーザ
フラッシュ法により測定した結果を下記第2表に示す。
大施男旦 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、77:20:3(モル比)とした以外は、実施
例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム
及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成し
ている焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ法により測定
した結果を下記第2表に示す。
夾施例ユ没 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、75:20:5 (モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ法により測定
した結果を下記第2表に示す。
大狙珂エユ 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、70:20:10(モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。この焼結体の熱伝導率をレーザ
フラッシュ法により測定した結果を下記第2表に示す。
大施桝11 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、67:30:3 (モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ法により測定
した結果を下記第2表に示す。
夾施拠11 酸化ジルコニウム、酸化カルシウム及び酸化インジウム
の比を、65:30:5 (モル比)とした以外は、実
施例5と同様にして、酸化ジルコニウム、酸化カルシウ
ム及び酸化インジウムが上述のモル比にて固溶体を形成
している焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率をレーザフラッシュ法により測定
した結果を下記第2表に示す。
第2表 [発明の効果コ 上記各実施例から明らかなように、本発明においては、
酸化ジルコニウムに酸化インジウムまたは、酸化カルシ
ウム及び酸化インジウムを固溶させることにより、酸化
ジルコニウム単独の場合よりもはるかに低い熱伝導率を
有する固溶体が得られる。上記の効果は、酸化ジルコニ
ウムに酸化カルシウム及び酸化インジウムを固溶させて
得られる上記後者の固溶体の場合に、特に顕著である。
本発明のサーマルヘッドにおいては、保温層を上記いず
れかの熱伝導率の低い酸化ジルコニウム系固溶体により
形成したので、従来よりもさらに薄型の保温層で良好な
熱応答性を得ることかでき、印字品質を良好にできると
いう効果を有する。
さらに、本発明のサーマルヘッドは、保温層に空孔を形
成する必要がないため、従来のグレーズガラスのように
焼成温度を厳密に設定することが要求されず製作が簡単
になり、しかも、保温層の機械的強度を向上させること
かできる。また、空孔の径のばらつきによる熱応答性の
ばらつきをなくすることかでき、しかも、保温層表面の
平滑性を高めることによりその上に形成される層の平滑
性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わるサーマルヘッドの一例を示す概
略構成図、 第2図は従来のサーマルヘッドの概略構成図、第3図は
本発明のサーマルヘッドの他の例を示す概略構成図であ
る。 1.11・・・アルミナ基板 2.12・・・保温層 3.13・・・発熱抵抗体層 421.4b、14a、14 5.15・・・保護層 6・・・応力緩和層 A・・・発熱部 b・・・給電体 特許出願人 沖電気工業株式会社 代 理 人 弁理士 前1) 実

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)固溶体全体の組成に対して、 60モル%以上の酸化ジルコニウムと、 40モル%未満の酸化インジウムとからなり、熱伝導率
    が3×10^−^3cal/cm・sec・℃以下であ
    ることを特徴とする酸化ジルコニウム系固溶体。
  2. (2)固溶体全体の組成に対して、 60〜90モル%の範囲の酸化ジルコニウムと、10〜
    30モル%の範囲の酸化カルシウムと、30モル%未満
    の酸化インジウムとからなり、上記酸化カルシウム及び
    酸化インジウムの合計量が10モル%以上40モル%未
    満の範囲にあり、熱伝導率が2×10^−^3cal/
    cm・sec・℃以下であることを特徴とする酸化ジル
    コニウム系固溶体。
  3. (3)絶縁基板と、 上記絶縁基板上に備えられた保温層と、 上記保温層上に備えられた発熱抵抗体とを有するサーマ
    ルヘッドにおいて、 上記保温層を、固溶体全体の組成に対して60モル%以
    上の酸化ジルコニウムと40モル%未満の酸化インジウ
    ムとからなり、熱伝導率が、3×10^−^3cal/
    cm・sec・℃以下である酸化ジルコニウム系固溶体
    により形成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  4. (4)絶縁基板と、 上記絶縁基板上に備えられた保温層と、 上記保温層上に備えられた発熱抵抗体とを有するサーマ
    ルヘッドにおいて、 上記保温層を、固溶体全体の組成に対して60〜90モ
    ル%の範囲の酸化ジルコニウムと、10〜30モル%の
    範囲の酸化カルシウムと、30モル%未満の酸化インジ
    ウムとからなり、上記酸化カルシウム及び酸化インジウ
    ムの合計量が10モル%以上40モル%未満の範囲にあ
    り、熱伝導率が2×10^−^3cal/cm・sec
    ・℃以下である酸化ジルコニウム系固溶体により形成し
    たことを特徴とするサーマルヘッド。
JP2117999A 1990-05-07 1990-05-07 酸化ジルコニウム系固溶体およびそれを用いたサーマルヘッド Pending JPH0416554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0673588A (ja) * 1992-06-26 1994-03-15 Elf Atochem Sa ヨウ素を除去してアルカリ金属塩化物水溶液を精製する方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0673588A (ja) * 1992-06-26 1994-03-15 Elf Atochem Sa ヨウ素を除去してアルカリ金属塩化物水溶液を精製する方法

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