JPH04161790A - 耐火物ライニング - Google Patents
耐火物ライニングInfo
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- JPH04161790A JPH04161790A JP28921490A JP28921490A JPH04161790A JP H04161790 A JPH04161790 A JP H04161790A JP 28921490 A JP28921490 A JP 28921490A JP 28921490 A JP28921490 A JP 28921490A JP H04161790 A JPH04161790 A JP H04161790A
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Landscapes
- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的コ
(産業上の利用分野)
本発明は誘導炉等のために構成される耐火ライニングに
関する。
関する。
(従来の技術)
例えば、るつぼ形銹導炉は一般に第4図に示すような構
造に築炉される。即ち、コイルセメントと称する耐熱性
のセメントにより外枠1が形成されており、その外枠1
を囲むようにして水冷式の加熱コイル2が配設される。
造に築炉される。即ち、コイルセメントと称する耐熱性
のセメントにより外枠1が形成されており、その外枠1
を囲むようにして水冷式の加熱コイル2が配設される。
外枠1内にはフォーマ−と称する鉄製容器3が収納され
、その鉄製容器3と外枠1との間には耐火ライニング4
が設けられる。溶融すべきインゴット5は同図に示すよ
うに鉄製容器3内に収納され、加熱コイル2に電流を流
して誘導加熱することにより鉄製容器3と共に加熱・溶
融される。
、その鉄製容器3と外枠1との間には耐火ライニング4
が設けられる。溶融すべきインゴット5は同図に示すよ
うに鉄製容器3内に収納され、加熱コイル2に電流を流
して誘導加熱することにより鉄製容器3と共に加熱・溶
融される。
ここで、上記耐火ライニング4としては、従来より、少
量の水分を含んた湿式耐火物、即ちラミング材や各種の
キャスタブルによりこれを構成する方法と、水分を含ま
ない状態で施工される乾式の粉体耐大物により構成する
方法とがあった。
量の水分を含んた湿式耐火物、即ちラミング材や各種の
キャスタブルによりこれを構成する方法と、水分を含ま
ない状態で施工される乾式の粉体耐大物により構成する
方法とがあった。
(発明か解決しようとする課題)
この種の誘導炉は、耐火ライニング4の消耗が激しいた
め、1週間程度で耐火ライニングを改修する築炉作業が
繰り返されることが一般的である。
め、1週間程度で耐火ライニングを改修する築炉作業が
繰り返されることが一般的である。
しかしながら、前者の湿式耐火物によって施工された誘
導炉では、耐火ライニング4中の水分を十分に除去しな
ければ運転を開始できないから、施工後にバーナーで加
熱して十分に乾燥させ、その後にインゴットを投入して
これを徐々に溶融するという手順が必要になる。このた
め、築炉後の立上がりが遅く、ひいては誘導炉の改修・
築炉の間における鋳造ラインの停止時間が長くなってラ
インの生産性を低下させるという問題がある。
導炉では、耐火ライニング4中の水分を十分に除去しな
ければ運転を開始できないから、施工後にバーナーで加
熱して十分に乾燥させ、その後にインゴットを投入して
これを徐々に溶融するという手順が必要になる。このた
め、築炉後の立上がりが遅く、ひいては誘導炉の改修・
築炉の間における鋳造ラインの停止時間が長くなってラ
インの生産性を低下させるという問題がある。
しかも、この種の誘導炉では溶湯の汲出し・インゴット
5の補給が繰り返されるから、その度に耐火ライニング
4が大きな温度変化を受け、スポーリングによるクラッ
クが不可避的に発生するという事情がある。ところが、
湿式耐火物によって構成された耐火ライニング4では、
全体が一体的に硬化した状態にあるから、−互生じたク
ラックは第5図に示すように耐火ライニング4の全体を
貫通するように進展し易い。このため、溶湯が耐火ライ
ニング4を貫通して外枠1にまで早期に到達し易く、ひ
いては水冷式の加熱コイル2に触れて爆発する等の重大
事故を招く危険性が高いという問題もある。
5の補給が繰り返されるから、その度に耐火ライニング
4が大きな温度変化を受け、スポーリングによるクラッ
クが不可避的に発生するという事情がある。ところが、
湿式耐火物によって構成された耐火ライニング4では、
全体が一体的に硬化した状態にあるから、−互生じたク
ラックは第5図に示すように耐火ライニング4の全体を
貫通するように進展し易い。このため、溶湯が耐火ライ
ニング4を貫通して外枠1にまで早期に到達し易く、ひ
いては水冷式の加熱コイル2に触れて爆発する等の重大
事故を招く危険性が高いという問題もある。
一方、乾式の粉体耐大物により施工された誘導炉では、
外枠1内に粉体耐火物を充填するだけであるから築炉作
業が簡単であるばかりでなく、耐火ライニング4中の水
分除去に手間を掛ける必要かないため、築炉後の立上が
りも早いという利点かある。また、耐火ライニング4の
外側層は一体的に固結していない砂層状をなすから、た
とえ溶湯がその部分に至ったとしても、溶湯が砂層に拡
散しながらしみ込むようになって凝固し、加熱コイル2
方向への溶湯の侵入が阻止され、安全性が高いという利
点がある。
外枠1内に粉体耐火物を充填するだけであるから築炉作
業が簡単であるばかりでなく、耐火ライニング4中の水
分除去に手間を掛ける必要かないため、築炉後の立上が
りも早いという利点かある。また、耐火ライニング4の
外側層は一体的に固結していない砂層状をなすから、た
とえ溶湯がその部分に至ったとしても、溶湯が砂層に拡
散しながらしみ込むようになって凝固し、加熱コイル2
方向への溶湯の侵入が阻止され、安全性が高いという利
点がある。
しかしながら、この粉体耐大物により施工された誘導炉
では次に述べるように耐蝕性に劣るため、耐火ライニン
グ4の改修・築炉作業が頻繁に必要になるという欠点が
ある。即ち、るつぼ形誘導炉が運転状態にあるとき、耐
火ライニング4の最内層には溶湯からの熱を受けて1〜
20−程度の薄い焼結層ができている。しかし、この運
転状態では、第6図に示すようにスラグ6が溶湯の表面
に浮き、内部の溶湯は矢印で示すように熱対流を生じて
いる。このため、耐火ライニング4のうちスラグ6に接
する部分は、スラグ6や空気中の酸素との反応が容易に
生ずる上、対流する溶湯に乗じたスラグ6によって擦ら
れるから、同図に示したような浸蝕を受ける。−旦、こ
のような焼結層を削り取るような浸蝕が発生すると、対
磨耗性がより低い未焼結層がスラグ6に晒されるように
なるため、加速度的に浸蝕が進行してしまうのである。
では次に述べるように耐蝕性に劣るため、耐火ライニン
グ4の改修・築炉作業が頻繁に必要になるという欠点が
ある。即ち、るつぼ形誘導炉が運転状態にあるとき、耐
火ライニング4の最内層には溶湯からの熱を受けて1〜
20−程度の薄い焼結層ができている。しかし、この運
転状態では、第6図に示すようにスラグ6が溶湯の表面
に浮き、内部の溶湯は矢印で示すように熱対流を生じて
いる。このため、耐火ライニング4のうちスラグ6に接
する部分は、スラグ6や空気中の酸素との反応が容易に
生ずる上、対流する溶湯に乗じたスラグ6によって擦ら
れるから、同図に示したような浸蝕を受ける。−旦、こ
のような焼結層を削り取るような浸蝕が発生すると、対
磨耗性がより低い未焼結層がスラグ6に晒されるように
なるため、加速度的に浸蝕が進行してしまうのである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。
従って、その目的は、改修・築炉作業が容易で、且つ安
全性に優れ、しかもそれでいながら耐蝕性にも優れる耐
火ライニングを提供するにある。
全性に優れ、しかもそれでいながら耐蝕性にも優れる耐
火ライニングを提供するにある。
[発明の構成]
(課題を解決するための手段)
本発明の耐火ライニングは、プラスチック耐火物を予め
成形してなる内層と、この内層の外側を包囲する粉体耐
火物からなる外層とから構成したところに特徴を有する
。
成形してなる内層と、この内層の外側を包囲する粉体耐
火物からなる外層とから構成したところに特徴を有する
。
(作用)
耐火ライニングの内層は、運転中に高温の溶湯に触れて
焼結反応が進み、表面に焼結層が生ず志。
焼結反応が進み、表面に焼結層が生ず志。
ところが、プラスチック耐火物は一般に窯炉の補修に利
用されるが、パテ状をなしていて緻密であるから、粉体
耐火物の焼結層に比べて耐蝕性に優れる。このため、こ
のプラスチック耐火物を内層とした耐火ライニングでは
、溶湯による浸蝕を抑えることができ、ひいては誘導炉
の長寿命化を図り得る。
用されるが、パテ状をなしていて緻密であるから、粉体
耐火物の焼結層に比べて耐蝕性に優れる。このため、こ
のプラスチック耐火物を内層とした耐火ライニングでは
、溶湯による浸蝕を抑えることができ、ひいては誘導炉
の長寿命化を図り得る。
また、内層の外側には粉体耐大物により構成された砂層
状をなす外層が設けられているから、たとえプラスチッ
ク耐火物製の内層にクラックが生じて溶湯がクラック内
に侵入したとしても、その溶湯の先端は外層内に拡散し
てしみ込むようになって凝固し、それ以上の溶湯の侵入
が阻止され、安全性が高くなる。
状をなす外層が設けられているから、たとえプラスチッ
ク耐火物製の内層にクラックが生じて溶湯がクラック内
に侵入したとしても、その溶湯の先端は外層内に拡散し
てしみ込むようになって凝固し、それ以上の溶湯の侵入
が阻止され、安全性が高くなる。
しかも、内層をプラスチック耐火物製としたことから、
例えば鉄製容器の外周にプラスチック耐火物を予め付着
させて乾燥した内層を構成しておき、これを誘導炉の外
枠内に収納すると共に外枠と内層との間に粉末耐火物を
充填するという施工方法が採用できる。これによれば、
工場生産にて鉄製容器材の耐火ライニングの内層を完成
させ、これを誘導炉の施工現場に搬入して粉体耐火物を
充填することにより外層を完成させることができるから
、耐火ライニング全体を湿式耐火物或いは乾式耐火物に
より構成するものに比べて築炉時の乾式耐火物の施工量
が少なくでき且つ乾燥作業を乾式耐火物と同等以下の時
間で完了させることができるため、誘導炉の施工作業も
大幅に簡単になる。
例えば鉄製容器の外周にプラスチック耐火物を予め付着
させて乾燥した内層を構成しておき、これを誘導炉の外
枠内に収納すると共に外枠と内層との間に粉末耐火物を
充填するという施工方法が採用できる。これによれば、
工場生産にて鉄製容器材の耐火ライニングの内層を完成
させ、これを誘導炉の施工現場に搬入して粉体耐火物を
充填することにより外層を完成させることができるから
、耐火ライニング全体を湿式耐火物或いは乾式耐火物に
より構成するものに比べて築炉時の乾式耐火物の施工量
が少なくでき且つ乾燥作業を乾式耐火物と同等以下の時
間で完了させることができるため、誘導炉の施工作業も
大幅に簡単になる。
(実施例)
以下本発明の一実施例を第1図及び第2図を参照して説
明する。
明する。
第1図は完成形態を示し、容器状の耐火ライニング11
の外側にコイルセメントからなる外枠12が設けられ、
その外側に加熱コイル13が配設されている構造である
。なお、図示はしないが、コイルセメント12と耐火ラ
イニング11との間には、通常のものと同様に、アスベ
スト或いはセラミックボード等の断熱板、雲母板及び溶
湯漏洩検知用のアンテナ線が設けられている。耐火ライ
ニング11は内層14及び外層15からなる二層構造で
、その耐火ライニング11の内側にはインゴット10を
投入するための鉄製容器16が設けられている。鉄製容
器16は、必要とされる溶湯の容量に応じて種々の径寸
法のものが使用されるが、ここでは例えば内径約60c
mで、その周壁には内層14の付着性を高めるために多
数の透孔16aが形成されている。また内層14は、パ
テ状をなすアルミナ系のプラスチック耐火物(例えば日
本碍子株式会社製「コールライン」 (商標))を適宜
の寸法に切断し、これを鉄製容器16の外周面に隙間な
く並べて打ち付けるパッチングにより形成したもので、
例えば厚さ寸法が約3〜4cmである。このように鉄製
容器16の周囲に設けられた内層14は、例えば工場の
乾燥炉内にて約300℃で乾燥されて水分が十分に除去
されている。
の外側にコイルセメントからなる外枠12が設けられ、
その外側に加熱コイル13が配設されている構造である
。なお、図示はしないが、コイルセメント12と耐火ラ
イニング11との間には、通常のものと同様に、アスベ
スト或いはセラミックボード等の断熱板、雲母板及び溶
湯漏洩検知用のアンテナ線が設けられている。耐火ライ
ニング11は内層14及び外層15からなる二層構造で
、その耐火ライニング11の内側にはインゴット10を
投入するための鉄製容器16が設けられている。鉄製容
器16は、必要とされる溶湯の容量に応じて種々の径寸
法のものが使用されるが、ここでは例えば内径約60c
mで、その周壁には内層14の付着性を高めるために多
数の透孔16aが形成されている。また内層14は、パ
テ状をなすアルミナ系のプラスチック耐火物(例えば日
本碍子株式会社製「コールライン」 (商標))を適宜
の寸法に切断し、これを鉄製容器16の外周面に隙間な
く並べて打ち付けるパッチングにより形成したもので、
例えば厚さ寸法が約3〜4cmである。このように鉄製
容器16の周囲に設けられた内層14は、例えば工場の
乾燥炉内にて約300℃で乾燥されて水分が十分に除去
されている。
なお、これらプラスチック耐火物の材質は、アルミナ含
有率70%以上のものが耐蝕性があって好ましい。アル
ミナ系のプラスチック耐火物に代えて黒鉛質のプラスチ
ック耐火物を使用することも考えられるが、黒鉛を含有
することにより強度が低下すること、また誘導炉で使用
されているうちに黒鉛が酸化されガス化して耐火物が多
孔質化する等の理由により、耐蝕性が悪くなる。更に、
黒鉛により耐火物の熱伝導率が高くなることもあり、結
局、黒鉛質のプラスチック耐火物は誘導炉用に使用する
場合には好ましくない。
有率70%以上のものが耐蝕性があって好ましい。アル
ミナ系のプラスチック耐火物に代えて黒鉛質のプラスチ
ック耐火物を使用することも考えられるが、黒鉛を含有
することにより強度が低下すること、また誘導炉で使用
されているうちに黒鉛が酸化されガス化して耐火物が多
孔質化する等の理由により、耐蝕性が悪くなる。更に、
黒鉛により耐火物の熱伝導率が高くなることもあり、結
局、黒鉛質のプラスチック耐火物は誘導炉用に使用する
場合には好ましくない。
一方、外層15は、例えばアルミナ、マグネシア、シリ
カ等からなる乾式の粉体耐火物にて構成され、誘導炉が
設置されている現場にて施工されたものである。即ち、
予め所定厚さに粉体耐火物を投入した外枠12内に、上
述のようにして工場生産された内層14を収納すると共
に、内層14の周囲空間に粉体耐火物を叩いて固めなが
ら密に充填するのである。これにより、第1図に示する
つぼ形誘導炉の築炉作業が終了する。
カ等からなる乾式の粉体耐火物にて構成され、誘導炉が
設置されている現場にて施工されたものである。即ち、
予め所定厚さに粉体耐火物を投入した外枠12内に、上
述のようにして工場生産された内層14を収納すると共
に、内層14の周囲空間に粉体耐火物を叩いて固めなが
ら密に充填するのである。これにより、第1図に示する
つぼ形誘導炉の築炉作業が終了する。
このようにして築かれた誘導炉を運転するには、鉄製容
器16内に溶解すべきインゴット10を投入し、加熱コ
イル13に電流を流して誘導加熱する。これにてインゴ
ット10及び鉄製容器16が発熱して溶融すると共に、
耐火ライニング11は内側から焼結が進む。なお、この
焼結反応を十分に進めるには、最終温度に至るまでの途
中のいくつかの温度で定温度に維持するというステップ
状の昇温を行うことが好ましい。
器16内に溶解すべきインゴット10を投入し、加熱コ
イル13に電流を流して誘導加熱する。これにてインゴ
ット10及び鉄製容器16が発熱して溶融すると共に、
耐火ライニング11は内側から焼結が進む。なお、この
焼結反応を十分に進めるには、最終温度に至るまでの途
中のいくつかの温度で定温度に維持するというステップ
状の昇温を行うことが好ましい。
誘導炉の運転状態では、鉄製容器16は溶解して耐火ラ
イニング11の内層14に溶湯が直接に接している。ま
た、溶湯の表面にはスラグが浮き上がった状態にあり、
このスラグは熱対流を生じている溶湯に乗じて内層14
の表面を擦り続ける。
イニング11の内層14に溶湯が直接に接している。ま
た、溶湯の表面にはスラグが浮き上がった状態にあり、
このスラグは熱対流を生じている溶湯に乗じて内層14
の表面を擦り続ける。
このため、内層14のうちスラグに接する部分は、常に
物理的・化学的な複合的浸蝕を受ける傾向にある。しか
し、本実施例では、耐火ライニング11の内層14は組
織の緻密性に優れるプラスチック耐火物により形成して
いるから、耐蝕性に優れ、耐火ライニング11の寿命を
長くでき、ひいては誘導炉の改修・築炉作業の頻度を少
なくすることができる。誘導炉の改修・築炉作業を行う
間は鋳造ライン等を停止させることが必要になるから、
本実施例のように誘導炉の改修・築炉作業の頻度を少な
くできることは、そのラインの停止頻度を少なくできて
生産性の向上に寄与できることを意味する。
物理的・化学的な複合的浸蝕を受ける傾向にある。しか
し、本実施例では、耐火ライニング11の内層14は組
織の緻密性に優れるプラスチック耐火物により形成して
いるから、耐蝕性に優れ、耐火ライニング11の寿命を
長くでき、ひいては誘導炉の改修・築炉作業の頻度を少
なくすることができる。誘導炉の改修・築炉作業を行う
間は鋳造ライン等を停止させることが必要になるから、
本実施例のように誘導炉の改修・築炉作業の頻度を少な
くできることは、そのラインの停止頻度を少なくできて
生産性の向上に寄与できることを意味する。
また、誘導炉の運転中は、溶湯の汲出し及びインゴット
の補給が繰り返されるため、耐火ライニング11は熱シ
ョックを受けてスポーリングを起こしやすい事情にある
。しかし、本実施例ではスポーリングによるクラックC
か内層14に発生したとしても、耐火ライニング11は
二層構造であるから、その進展は内層14内に止まり、
外層15には及ばない。このため、第2図に示すように
内層14に発生したクラックが比較的大きく溶湯が直ち
にここに浸透したとしても、その溶湯の先端部が低温の
砂層状をなす外層15内に拡散するようにしみ込んで凝
固してしまう。これにて、高温度の溶湯が一気に耐火ラ
イニング11を貫通して浸透し、水冷式の加熱コイル1
2に触れて爆発する等の重大事故に至ることを確実に防
止することができ、安全性を大きく高めることができる
。
の補給が繰り返されるため、耐火ライニング11は熱シ
ョックを受けてスポーリングを起こしやすい事情にある
。しかし、本実施例ではスポーリングによるクラックC
か内層14に発生したとしても、耐火ライニング11は
二層構造であるから、その進展は内層14内に止まり、
外層15には及ばない。このため、第2図に示すように
内層14に発生したクラックが比較的大きく溶湯が直ち
にここに浸透したとしても、その溶湯の先端部が低温の
砂層状をなす外層15内に拡散するようにしみ込んで凝
固してしまう。これにて、高温度の溶湯が一気に耐火ラ
イニング11を貫通して浸透し、水冷式の加熱コイル1
2に触れて爆発する等の重大事故に至ることを確実に防
止することができ、安全性を大きく高めることができる
。
更に、本実施例のるつぼ形誘導炉によれば、定期的に行
われる改修・築炉作業を容易に行い得るようになり、誘
導炉の改修・築炉の間における鋳造ラインの停止時間を
短くしてラインの生産性を高めることかできる。即ち、
誘導炉の改修・築炉を行うには、浸蝕を受けて古くなっ
た耐火ライニング11を廃棄し、新たに第1図に示す構
造の耐火ライニング11を築くことになるが、この場合
には、前述したように予め工場生産した鉄製容器16付
の内層14を施工現場に搬入し、これを外枠12内に収
納して粉体耐火物を充填することにより外層15を構成
すれば良い。これに対し、耐火ライニングの全体を湿式
耐火物にて構成する従来の構造では、作業の全てが現場
施工であって大掛かりとなり、その上、大形の湿式耐火
物の乾燥に長時間を要する関係上、耐火ライニングの施
工作業が相当に面倒で且つ長時間を要するという事情が
あったが、本実施例の構造によれば、プラスチック耐火
物製の内層14は小形で、しかも工場生産時に十分な乾
燥が終えられているから、現場施工は著しく容易になり
、乾燥時間も従来の乾式の粉体耐大物を使用したものと
同等以下の短時間で終了させることができる。また、耐
火ライニングの全体を乾式の粉体耐火物にて構成する従
来の構造では、多量の粉体耐大物を充填する作業が必要
になるか、本実施例の構造によれば、外層15のみを粉
体耐大物にて構成すれば良く、その分、全体を粉体耐大
物にて構成する従来構造に比べても施工作業が容易にな
る。例えば、外径1000龍の炉径て肉厚100■■の
耐火ライニングを構成する場合、内層50+uをプラス
チック耐火物の成形品にすると、粉体耐大物の施工量は
耐火ライニング全体を粉体耐大物で施工するものに比べ
て51%に留る。
われる改修・築炉作業を容易に行い得るようになり、誘
導炉の改修・築炉の間における鋳造ラインの停止時間を
短くしてラインの生産性を高めることかできる。即ち、
誘導炉の改修・築炉を行うには、浸蝕を受けて古くなっ
た耐火ライニング11を廃棄し、新たに第1図に示す構
造の耐火ライニング11を築くことになるが、この場合
には、前述したように予め工場生産した鉄製容器16付
の内層14を施工現場に搬入し、これを外枠12内に収
納して粉体耐火物を充填することにより外層15を構成
すれば良い。これに対し、耐火ライニングの全体を湿式
耐火物にて構成する従来の構造では、作業の全てが現場
施工であって大掛かりとなり、その上、大形の湿式耐火
物の乾燥に長時間を要する関係上、耐火ライニングの施
工作業が相当に面倒で且つ長時間を要するという事情が
あったが、本実施例の構造によれば、プラスチック耐火
物製の内層14は小形で、しかも工場生産時に十分な乾
燥が終えられているから、現場施工は著しく容易になり
、乾燥時間も従来の乾式の粉体耐大物を使用したものと
同等以下の短時間で終了させることができる。また、耐
火ライニングの全体を乾式の粉体耐火物にて構成する従
来の構造では、多量の粉体耐大物を充填する作業が必要
になるか、本実施例の構造によれば、外層15のみを粉
体耐大物にて構成すれば良く、その分、全体を粉体耐大
物にて構成する従来構造に比べても施工作業が容易にな
る。例えば、外径1000龍の炉径て肉厚100■■の
耐火ライニングを構成する場合、内層50+uをプラス
チック耐火物の成形品にすると、粉体耐大物の施工量は
耐火ライニング全体を粉体耐大物で施工するものに比べ
て51%に留る。
なお、上記実施例では、内層14を底無しの円筒状に形
成したが、本発明はこれに限られず、第3図に示すよう
に底付きの容器状に形成するようにしても良い。その他
、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるも
のではなく、例えば、るつぼ形の誘導炉に限らず、溶湯
の加熱部分のみを独立させたみぞ形誘導炉にも適用でき
る等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施する
ことができるものである。
成したが、本発明はこれに限られず、第3図に示すよう
に底付きの容器状に形成するようにしても良い。その他
、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるも
のではなく、例えば、るつぼ形の誘導炉に限らず、溶湯
の加熱部分のみを独立させたみぞ形誘導炉にも適用でき
る等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施する
ことができるものである。
[発明の効果]
以上述べたように、本発明の耐火ライニングは、プラス
チック耐火物を予め成形してなる内層と、この内層の外
側を包囲する粉体耐大物からなる外層とから構成したか
ら、改修・築炉作業が容易で、且つ安全性に優れ、しか
もそれでいながら耐火ライニングが優れた耐蝕性を有し
てその長寿命化も図ることができるという効果を奏する
ものである。
チック耐火物を予め成形してなる内層と、この内層の外
側を包囲する粉体耐大物からなる外層とから構成したか
ら、改修・築炉作業が容易で、且つ安全性に優れ、しか
もそれでいながら耐火ライニングが優れた耐蝕性を有し
てその長寿命化も図ることができるという効果を奏する
ものである。
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示し、第1図は
るつぼ形誘導炉の縦断面図、第2図は内層にクラックが
発生した状態を示す拡大縦断面図、第3図は本発明の異
なる実施例を示す第1図相当図、第4図は従来のるつぼ
形誘導炉を示す第1図相当図、第5図は同第2図相当図
、第6図は同運転状態の縦断面図である。 図面中、11は耐火ライニング、13は加熱コイル、1
4は内層、15は外層、16は鉄製容器である。 代理人 弁理士 佐 藤 強 第1図 第2図 第 3 図 第4図
るつぼ形誘導炉の縦断面図、第2図は内層にクラックが
発生した状態を示す拡大縦断面図、第3図は本発明の異
なる実施例を示す第1図相当図、第4図は従来のるつぼ
形誘導炉を示す第1図相当図、第5図は同第2図相当図
、第6図は同運転状態の縦断面図である。 図面中、11は耐火ライニング、13は加熱コイル、1
4は内層、15は外層、16は鉄製容器である。 代理人 弁理士 佐 藤 強 第1図 第2図 第 3 図 第4図
Claims (1)
- 1、誘導炉等のために構成される金属溶湯を囲む耐火ラ
イニングであって、プラスチック耐火物を予め成形して
なる内層と、この内層の外側を包囲する粉体耐火物から
なる外層とから構成したことを特徴とする耐火物ライニ
ング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28921490A JPH0711394B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 耐火物ライニング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28921490A JPH0711394B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 耐火物ライニング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04161790A true JPH04161790A (ja) | 1992-06-05 |
JPH0711394B2 JPH0711394B2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=17740261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28921490A Expired - Fee Related JPH0711394B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 耐火物ライニング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711394B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101149191B1 (ko) * | 2009-05-19 | 2012-05-24 | 현대제철 주식회사 | 유도로의 내화 벽체 및 그 제조 방법 |
-
1990
- 1990-10-25 JP JP28921490A patent/JPH0711394B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101149191B1 (ko) * | 2009-05-19 | 2012-05-24 | 현대제철 주식회사 | 유도로의 내화 벽체 및 그 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0711394B2 (ja) | 1995-02-08 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |