JPH04143644A - 電子素子用温度制御装置 - Google Patents

電子素子用温度制御装置

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JPH04143644A
JPH04143644A JP26634590A JP26634590A JPH04143644A JP H04143644 A JPH04143644 A JP H04143644A JP 26634590 A JP26634590 A JP 26634590A JP 26634590 A JP26634590 A JP 26634590A JP H04143644 A JPH04143644 A JP H04143644A
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temperature
substrate
temp
magnetic susceptibility
set value
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JP26634590A
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Fumio Kishi
岸 文夫
Takehiko Kawasaki
岳彦 川崎
Yasuko Motoi
泰子 元井
Norio Kaneko
典夫 金子
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基板とこの基板上に形成され特定の機能を有
する素子部分とからなる電子素子の温度を制御する、電
子素子用温度制御装置に関し、特に、基板に常磁性の材
料を用い厳密な温度制御を行なう電子素子用温度制御装
置に関する。
〔従来の技術〕
各種の機能を有する電子素子は、一般に、基板とこの基
板上に形成され当該機能を有する素子部分とからなる。
この素子部分は、半導体、超伝導体、誘電体などの機能
材料によって構成されるが、前記機能材料の特性は温度
に依存して大きく変化する。このため、電子素子を正常
に動作させるためには、電子素子ごとに定められた温度
範囲内に電子素子の温度を保つことが必要である。中で
も、光、磁気などに関するアナログ量を電気信号に変換
して出力する電子素子は、周囲の温度の変化によって特
性が大きく変化し、このために前記アナログ量の測定値
に含まれる誤差が大きくなることが多い。このような電
子素子の一例として、酸化物超伝導体を用いた、赤外線
を検出し、検出した光量に応じた信号を出力する、赤外
線検出素子を挙げることができる。
第4図は、酸化物超伝導体を使用した赤外線検出素子の
構成を示す斜視図である。酸化マグネシウム(MgO)
製の基板51の上に、厚さ3000人程度0酸化物超伝
導体薄膜52を高周波スパッタリング法により形成し、
熱処理した後、赤外線が照射される部位がくびれ部53
となるように通常のフォトリソグラフィー技術によって
パターン形成し、続いて電極54を蒸着法により形成す
る。電極54はくびれ部53を挟んで両側に2個ずつ計
4個が並列して配置するように設けられている。
上述した赤外線検出素子の動作原理について説明する。
酸化物超伝導体薄膜52を構成する超伝導体の超伝導転
移の臨界温度をTcとする。Tcより低い温度でこの超
伝導体薄膜52の電流−電圧特性を測定すると、第5図
の実線Aで示されるような特性を示す。電圧が発生し始
める電流の値を臨界電流Icという。ここでこの超伝導
体薄膜52に赤外線を照射すると、超伝導体中に準粒子
が生成するため、超伝導体のエネルギーギャップの幅が
減少する。したがって、赤外線が照射されている条件下
で電流−電圧特性を測定すると、第5図の破線Bで示し
たようなものとなる。すなわち、臨界電流が、赤外線を
照射しないときに比べて減少して、Ic’ となる。こ
こで、酸化物超伝導体薄@52に、臨界電流Icよりわ
ずかに小さい電流Ivを流しておけば、赤外線が照射さ
れたときに電圧が発生することになり、この発生した電
圧を検出することによって赤外線の検出が行なうことが
できる。なあ、酸化物超伝導体薄膜52にくびれ部53
を設けであるので、赤外線はこのくびれ部53のみに照
射されるようにしておけばよい。
また、バイアス電流Ivを流した状態での電圧の検出は
、4個の電極54を用いて四端子法により行なわれる。
この赤外線検出素子では、超伝導体の電流−電圧特性が
温度に敏感であり、温度の上昇とともに臨界電流が低下
するので、素子の温度を厳密に、例えば、温度変動の大
きさが0.1に以下であるように、制御する必要がある
同様に、超伝導体を用いた磁場検出素子などの電子素子
においても厳密に温度を制御する必要がある。
従来、上述したような電子素子において、素子の温度を
一定に保つ方法として、素子を取付ける支持部の熱容量
を大きくし、このことによって外部からの熱的擾乱に対
する電子素子の温度変化を小さくしようとする方法があ
った。しかし、この方法では、熱容量を大きくするため
に取付は部全体を大きくせざるを得す、また所定の温度
まで冷却するのに冷却エネルギーと時間を多く必要とす
るという問題点があり、特に電子素子を極低温で作動さ
せる場合に不都合な点が多かった。
電子素子の温度を一定に保つもう一つの方法として、電
子素子の温度変化を検出し、その検出値を温度制御機構
にフィードバックし、電子素子の温度変化を許容範囲内
におさえる方法がある。この場合、電子素子の温度変化
を正確かつ迅速に検出する必要があり、熱電対、測温抵
抗体などの測温体を電子素子に接触させて温度を測定す
るようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の温度制御方法によって、電子素子の温度
変化を許容範囲内に保とうとする場合、熱電対や測温抵
抗体などの測温体と素子との熱接触を十分性なわせるこ
とが困難であって、電子素子の温度変化に対して測温体
が十分早く追従することができず、フィードバックによ
る温度11Jilがそれほど高速では行なえないという
問題点がある。
また、この問題点を避けるため、抵抗測温体などの測温
体を素子と同一基板上に薄膜形成技術によフて形成する
ことも考えられるが、この場合、測温体の温度特性を十
分制御して作ることが難しく、素子−個一個について予
め温度較正を行う必要があって、コスト上昇につながる
という問題点がある。
上記のいずれの場合においても、測温体が電子素子の素
子部分あるいは基板と接触しているため、特に極低温に
電子素子を保つ場合、測温体のリード線からの熱の流入
を無視しえないという問題点がある。
本発明の目的は、電子素子に対して非接触であり、かつ
温度変化に対する追従が十分速く、高精度の温度制御を
行うことのできる電子素子用温度制御装置を提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段〕 本発明は、基板と該基板上に形成さFL特定の機能を有
する素子部分とからなる電子素子の温度を制御する、電
子素子用温度制御装置において、常磁性であフて磁化率
が温度に依存して単調に変化する材料により前記基板を
構成し、前記基板の磁化率を測定する磁化率測定手段と
、 前記電子素子の温度を変化させる温度変化手段と、 温度の設定値が入力され、前記磁化率測定手段で測定さ
れた磁化率の値から前記基板の温度を算出し、該温度と
前記設定値とを比較して前記基板の温度が前記設定値と
等しくなるように前記温度変化手段を制御するフィード
バック手段とを有することを特徴とする電子素子用温度
制御装置である。
磁化率測定手段として、交流によって励磁される1次コ
イルと、該1次コイルに磁気的に結合した少なくとも1
つの2次コイルとを有し、前記2次コイルのうちの少な
くとも1つと前記1次コイルとの間に電子素子の基板を
配置して、前記2次コイルに発生する交流電圧を検出す
ることによって磁化率を測定するものを用いるとよい。
また、1次コイルと2次コイルとから電子素子の特定の
機能を有する素子部分を磁気的にじゃへいする磁気シー
ルドを設けるようにするとよく、この磁気シールドが超
伝導物質からなるようにしてもよい。
(作用〕 電子素子の基板が、常磁性であって磁化率が温度に依存
して単調に変化する材料によって構成されているので、
基板の磁化率を知ることにより、逆に基板の温度を求め
ることができる。磁化率測定手段の測定した基板の磁化
率からフィードバック手段は基板の温度を算出して設定
値と比較し、基板の温度が設定値と等しくなるように温
度変化手段を制御するので、電子素子の温度は設定値に
保たわる。磁化率の測定は磁気的手段によって行なわれ
るので、基板に対して非接触で行なうことができ、この
結果、温度測定に伴う熱の流入が防げ、さらに電子素子
の全体的な温度変化に素早く追随することができる。
交流で励磁さ九る1次コイルとこれに磁気的に結合した
2次コイルとの間に基板を配置すれば、基板の磁化率に
よって2次コイルに発生する交流電圧の大きさが異なり
、これによって基板の磁化率を測定することができ、さ
らにこのとき、1次コイルと2次コイルとから電子素子
の特定の機能を有する素子部分をしやへいする磁気シー
ルドを設けることにより、素子部分への磁束の漏洩によ
る悪影響を防ぐことができる。
(実施例〕 次に本発明の実施例について、図面を参照して説明する
第1図は、本発明の一実施例の電子素子用温度IIJ御
装置の構成を示すブロック図である。本実施例は、温度
制御される対象の電子素子が、従来例で説明したものと
同様の、超伝導体を用いた赤外線検出素子である例であ
る。
赤外線検出素子1は、後述する基板1aの上に、 La
−5r−Gu−0系の酸化物超伝導物質からなる超伝導
体薄膜1bが形成され、さらにその上にCrとAuの積
層膜からなる電極が形成された構造である。
基板1aの、超伝導体薄膜1bが設けられていない部分
に対応して、基板1aに近接しかつ対向する1次コイル
2か設けられている。1次コイル2の基板La側でない
側には、近接して打消し用2次コイル3bが設けられて
いる。さらに、基板1aを挟み1次コイル2の反対側に
あたる位置には、検出用2次コイル3aが近接して設け
られている。、1次コイル2、検出用2次コイル3a、
打消し用2次コイル3bは相互に磁気的に結合し、かつ
、1次コイル2に発生する磁束は基板1aを貫くように
なっている。また、1次コイル2、検出用2次コイル3
a、打消し用2次コイル3bは、−括して磁気シールド
15によフて取り囲まれている。磁気シールド15は、
これらのコイルに発生する磁束を外部に漏らさないよう
にするためのものであり、例えば、YBa2Cu30y
−61にの酸化物超伝導体によって形成されている。基
板1aは、磁気シールド15に設けられた開口部16に
よって、磁気シールド15の内部と外部にまたがって存
在する。基板1aの超伝導体薄膜1bが設けられた部分
は、磁気シールド15の外部にある。
1次コ(ル2は、交流定電流電源4に接続されることに
よって、一定周波数(例えば、70Hz)一定電流の交
流によって励磁されるようになっている。また、交流定
電流電源4の出力は、ロックインアンプ5の参照入力端
子Rにも接続されている。検出用2次コイル3aと打消
し用2次コイル3bとは、1次コイル2が励磁されたと
きに発生する起電力が互いに打消し合うような向きで直
列に接続され、この直列接続の両端は、ロックインアン
プ5の差動信号入力端子Iに接続されている。ロックイ
ンアンプ5の出力端子Oは、フィードバック用コントロ
ーラ6に接続されている。つまり、後述するように、1
次コイル2、検出用2次コイル3a、打消し用2次コイ
ル3b、交流定電流電源4、ロックインアンプ5、磁気
シールド15とによって、磁化率測定手段が構成されて
いることになる。
フィードバック手段であるフィードバック用コントロー
ラ6は、ロックインアンプ5の出力端子0からの出力の
値を基板1aの温度に換算し、予め入力された温度の設
定値と比較して、設定値より基板1aの温度の方が高い
ときは、昇温用ヒータ13に入力する電力が減少するよ
うに駆動電源8を制御し、設定値より基板1aの温度の
方が低いときは、昇温用ヒータ13に入力する電力が増
加するよう駆動型?!I8を制御する。また、フィード
バック用コントローラ6は、設定値が高いときは気化用
ヒータ11に入力する電力が小さく、設定値が低いとき
は気化用ヒータ11に人力する電力が大きくなるよう駆
動電源7を制御し、さらに基板1aの温度が設定値に比
べて著しく高いときは気化用ヒータ11に人力する電力
が増加するよう駆動電源7を制御する。
液体ヘリウム10を貯蔵する液体ヘリウム容器9は、液
体ヘリウム仕様の通常の断熱容器であって、その内部の
下部に気化用ヒータ11が設けられている。気化用ヒー
タ11は、駆動電源7によって通電されて、発熱するよ
うになっている。
液体ヘリウム容器9の上端部は開口部となっていて、こ
の開口部にヘリウムガス管12が接続されている。ヘリ
ウムガス管12は、気化したヘリウムガスを外部に導く
ためのものであり、その中間部分に昇温用ヒータ13が
設けられている。昇温用ピータ13は、駆動電源8によ
りて通電されて発熱するようになっている。ヘリウムガ
ス管12の他端には吹出しノズル14が形成されていて
、吹出しノズル14から吹出したヘリウムガスか、基板
1aの超伝導体薄膜1bの設けられていない方の面に吹
き付けられるようになっている。
少なくとも、赤外線検出素子1.1次コイル2、検出用
2次コイル3a、打消し用2次コイル3b、吹出しノズ
ル14、磁気シールド15は、排気ポンプ(不図示)が
接続された不図示の低温用断熱容器(クライオスタット
)の中に収められている。
次に、赤外線検出素子1の基板1aについて説明する。
基板1aは、Pr13Luo3sro 4cu04−6
なる組成の酸化物セラミックからなり、 Pr、 Lu
、 Sr、 Cuの各元素の酸化物あるいは炭酸塩を所
定量混合し、プレスした後に焼成することによって形成
される。
基板1aに用いた酸化物セラミックの磁化率の温度特性
を測定したところ、第2図に示される特性を示した。こ
の温度特性は経時変化および低温と室温との間の温度サ
イクルに対して安定であつた。すなわち、磁化率は、少
なくとも270に以1の温度領域において、温度の上昇
とともに単調に低下し、概ねキュリー・ワイスの法則を
満たす変化を示す。温度80Kにおける磁化率と5Kに
おける磁化率の比は約2.5であり、この温度範囲にお
いて大きな磁化率の変化を示すものである。
なお、基板1aを構成するPr131−uo、 3Sr
6. 、Cu04−6なる組成の酸化物セラミックスは
、希土類と銅原子を含むペロブスカイト構造であり、こ
の構造はLa−5r−(:u−0系の酸化物超伝導体と
同様の構造であるので、基板La上に超伝導体薄膜1b
を形成するとき、両者の結晶格子相互の整合が取れ、か
つ熱処理時の拡散による悪影響を減らすことができると
いう利点がある。
次に、本実施例における基板1aの磁化率の測定の原理
について説明する。
1次コイル2は、検出用2次コイル3aと打消し用2次
コイル3bとにそれぞれ磁気的に結合している。1次コ
イル2と検出用2次コイル3aとの間に基板が存在しな
い状態で1次コイル2を交流によって励磁し、検出用2
次コイル3aと打消し用2次コイル3bとに発生する起
電力が互いにちょうど打消し合うように、これら各コイ
ルの巻線数や相互の位置を微調整しておく。このとき、
ロックインアンプ5の差動信号入力端子■の入力端子は
ゼロである。
ここで、1次コイル2と検出用2次コイル3aとの間に
基板1aを挿入すると、1次コイル2と検出用2次コイ
ル3aとの間の相互インダクタンスが変化し、このこと
によって検出用2次コイル3aに発生する起電力も変化
して、ロックインアンプ5の差動信号入力端子Iに、1
次コイル2を励磁する交流と同一周波数の交流信号が人
力するようになる。この入力する交流信号の電圧は、1
次コイル2と検出用2次コイル3aとの相互インダクタ
ンスの変化量に比例し、これは基板1aの磁化率に比例
する。したがって、ロックインアンプ5を用いて、検出
用2次コイル3aと打消し用2次コイル3bの直列接続
の両端に発生し、交流定電流電源4と同一の周波数であ
るところの信号の強度を測定することにより、基板1a
の磁化率を求めることができる。
方、上述したように、基板1aの磁化率は温度の上昇に
伴って単調に減少するので、磁化率の温度特性を求めて
おくことにより、測定した磁化率の値から基板1aの温
度を知ることができる。
次に、本実施例の動作について説明する。
まず、液体ヘリウム容器9に液体ヘリウム10を充填し
、交流定電流電源4によって1次コイル2を励磁し、さ
らにフィードバック用コントローラ6に温度の設定値を
人力する。この場合、超伝導体薄膜1bにはLa−5r
−(:u−0系酸化物超伝導体(臨界温度は40に程度
)を用いているので、設定値は15に以下とする。また
、基板1aについては予め温度較正を行なって、その磁
化率の温度特性を求めてフィードバック用コントローラ
6に記憶させておく。基板1aを構成する材料の磁化率
の温度特性が、概ねキュリー・ワイスの法則に合致する
ことがわかっているような場合には、数点の温度定点を
用いて較正するだけでよい。
フィードバック用コントローラ6は、設定値に応じて、
設定値が高ければ気化用ヒータ11に入力する電力が小
さく、設定値が低ければ気化用ヒータ11に入力する電
力が大きくなるように、駆動電源7を制御する。気化用
ヒータ11が通電されて発熱すると、液体ヘリウム!0
の一部が気化し、温度4.2にのヘリウムガスとなる。
気化するヘリウムガスの量は気化用ヒータに人力する電
力の量に比例するので、設定値が高いときには少量の、
設定値が低いときには多量のヘリウムガス(温度4.2
K)が発生して、ヘリウムガス管12を経て吹出しノズ
ル14から基板1aに吹き付叶られることになる。この
結果、基板1aは設定値付近まで冷却されることになる
方、上述したようにロックインアンプ5の出力端子0か
ら、基板1aの磁化率に比例した出力が得られるので、
フィードバック用コントローラ6は、記憶しである磁化
率の温度特性によって基板1aの温度を計算して求める
。そして基板1aの温度が設定値より高いときには昇温
用ヒータ13に人力する電力が減少するように、基板1
aの温度が設定値より低いときは昇温用ヒータ13に人
力する電力が増加するように、駆動電源8を制御する。
昇温用ヒータ13は、ヘリウムガス管12の中間部分に
設けられているので、昇温用ヒータ13を通電して発熱
させることにより、ヘリウムガス管12を流れるヘリウ
ムガスを加熱することができる。したがって、基板1a
の温度が設定値より低ければ、基板1aに吹きつけられ
るヘリウムガスの温度が上昇するように制御され、一方
、基板1aの温度が設定値より高ければ、基板1aに吹
きつけられるヘリウムガスの温度が下降するように制御
されることになる。
以上述べた気化用ヒータ11が接続された駆動電源7の
制御と、昇温用ヒータ13が接続された駆動電源8の制
御とが最終的には平衡に達し、基板1aの温度すなわち
赤外線検出素子1の温度が設定値に維持されるようにな
る。なお、外的擾乱などにより、基板1aの温度が一時
的に大きく上昇したような場合には、フィードバック用
コントローラ6は気化用ヒータ11に入力する電力が増
加するように駆動電源7を制御するので、気化するヘリ
ウムガスの量が一時的に増大し、基板1aは急速に冷却
される。
赤外線検出素子1の温度が設定値で安定するようになっ
たら、不図示の赤外線検出素子駆動回路によって、赤外
線検出素子1にバイアス電流を流し、赤外線の検出を行
なえばよい。上述のように、設定値は通常15に以下と
され、一方、磁気シールド15を構成するYBa2Cu
30.6系酸化物超伝導体の臨界温度は約90にであり
、このため赤外線検出素子1の動作時には磁気シールド
15は完全に機能して、1次コイル2を励磁したことに
より発生した磁束が磁気シールド15の外側に漏洩する
こと鉱ない。したがフて、1次コイル2を励磁したこと
による悪影響が赤外線検出素子1に及ぶことはない。
以上の実施例において、フィードバック用コントローラ
6において基板1aの温度が求められているので、この
求めた温度に基づいて赤外線検出素子1のバイアス電流
を制御することにより、より高精度に赤外線の検出を行
なうことがてきる。
第3図は本発明の別の実施例の構成を示すブロック図で
ある。
赤外線検出素子1は上述の実施例におけるものと同じも
のであり、超伝導体薄膜1bにバイアス電流を流し、超
伝導体薄1i1bに発生した電圧を検出するための赤外
線検出素子駆動回路23が接続されている。磁化率測定
手段21は、基板1aの磁化率を測定するためのもので
あって、上述の実施例における1次コイル2、検出用2
次コイル3a、打消し用2次コイル3b、交流定電流電
源4、ロックインアンプ5、磁気シールド15とが組み
合わさったものに相当する。温度変化手段22は、液体
ヘリウムを気化させて得たヘリウムガスを基板1aに吹
きつけることによって、赤外線検出素子1の温度を変化
させるものであり、上述した実施例における駆動回路7
,8、液体ヘリウム容器9、気化用ヒータ11、ヘリウ
ムガス管12、昇温用ヒータ13、吹出しノズル14に
相当するものである。フィードバック用コントローラ6
′は、磁化率測定手段21の出力から基板1aの温度を
算出し、算出した温度と予め設定した温度の設定値とを
比較し、基板1aの温度すなわち赤外線検出素子1の温
度が前記設定値に維持されるように温度変化手段22を
制御する他、算出した基板1aの温度を赤外線検出素子
駆動回路23に出力する。赤外線検出素子駆動回路23
は、算出した温度に基づいて、赤外線検出素子1の超伝
導体薄膜1bにその温度における最適のバイアス電流を
印加する。そして赤外線検出素子1が赤外線を検出した
ときに発生する電圧を検出して、この電圧の値に温度に
よる補正を加え、赤外線の光量として出力する。
次に、本実施例の動作について説明する。
基板1aの温度、すなわち赤外線検出素子1の温度が、
フィードバック用コントローラ6′に人力された設定値
に到達してその値に維持されることについては、上述の
実施例における動作と同様である。このとき、フィード
バック用コントローラ6′で求められた基板1aの温度
の値は、赤外線検出素子駆動回路23に人力されている
ので、赤外線検出素子駆動回路23は、基板1aの温度
に応じて、その温度のときに最適の電流値をもって、赤
外線検出素子1の超伝導体薄膜1bにバイアス電流を印
加する。さらに、赤外線検出素子駆動回路23は、赤外
線検出素子1に赤外線が照射したことにより発生する電
圧を検出し、赤外線検出素子1の温度による補正を加え
、赤外線の光量として出力する。この結果、外部からの
熱的な擾乱などによる赤外線検出素子1の温度にゆらぎ
があっても、常に正確に赤外線の光量を知ることができ
る。
以上、本発明の各実施例について説明してきたが、本発
明は超伝導体薄膜を使用した赤外線検出素子に限定され
るものではなく、半導体素子その他の電子素子であれば
よい。また、基板の材料としては、実施例に限定される
ものでなく、常磁性であってその磁化率が温度に依存し
て単調に変化するものであればよい。例えば、 P r
、−X−111”Xs’)1Cu04−6(Lnは、 
Gd、  Tb、  Dy、  Ho、  Er、  
Tra、  Yb、LuおよびYの中より選ばれた1種
以上の元素)やNd2−X−、Ln+tSr、(:uO
n−6(Lnは、Ha、Er、Tta、Yb、Luおよ
びYの中より選ばれた1種以上の元素)などは、全て、
を述の実施例と同様に、良好に使用することができる。
さらに、これら以外の常磁性酸化物も使用できる他、非
磁性物質からなる母材に常磁性イオンを含む物質などの
磁性不純物を混入することにより常磁性としたものも、
同様に使用することができる。
上述の各実施例においては、基板の磁化率を測定する磁
化率測定手段紘、交流で励磁される1次コイルとこれに
磁気的に結合した2次コイルとを有しているが、本発明
はこれに限られるものでなく、例えば光磁気効果を利用
した磁化率測定手段なども用いることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、電子素子の基板を常磁性
であフて磁化率が温度に依存して単調に変化する材料に
よって構成し、基板の磁化率を測定することによって基
板の温度を求め、設定値と基板の温度とを比較して、基
板の温度が設定値と等しくなるように温度変化手段を制
御することにより、電子素子に対して非接触であって応
答が早くすることができるので、熱の流入の影響を防ぐ
ことかでき、かつ高精度の温度制御を行うことができる
という効果がある。
また、磁化率測定手段として、交流によって励磁される
1次コイルとこれに磁気的に結合した2次コイルとを有
するものを使用する場合、1次コイルと2次コイルとか
ら電子素子の特定の機能を有する素子部分を磁気的にじ
ゃへいする磁気シールドを設けることにより、素子部分
が1次コイルや2次コイルから漏洩する磁束による悪影
響を受けなくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電子素子用温度制御装置の
構成を示すブロック図、第2図は基板laを構成する材
料の磁化率の温度特性を示す特性図、第3図は本発明の
別の実施例の構成を示すブロック図、第4図は赤外線検
出素子の構造の一例を示す斜視図、第5図は超伝導体薄
膜の電流−電圧特性図である。 1−赤外線検出素子、 1a−基板、 1b−超伝導体薄膜、 2−・1次コイル、 3a−検出用2次コイル、 3b−打消し用2次コイル、 4−交流定電圧電源、 5−ロックインアンプ、 6.6′−フィードバック用コントローラ、7.8・−
駆動電源、 9−i体ヘリウム容器、 l〇−液体ヘリウム、 11−気化用ヒータ、 12−ヘリウムガス管、 I3−昇温用ヒータ、 14−・吹出しノズル、 15・・・磁気シールド、 16・−関口部、 21−磁化率測定手段、 22−・温度変化手段、 23−赤外線検出素子駆動回路、 51一基板、 52−酸化物超伝導体薄膜、 53−くびれ部、 54−電極。 特許出願人  キャノン株式会社 代 理 人  弁理士 若株 忠

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基板と該基板上に形成され特定の機能を有する素子
    部分とからなる電子素子の温度を制御する、電子素子用
    温度制御装置において、 常磁性であって磁化率が温度に依存して単調に変化する
    材料により前記基板を構成し、 前記基板の磁化率を測定する磁化率測定手段と、 前記電子素子の温度を変化させる温度変化手段と、 温度の設定値が入力され、前記磁化率測定手段で測定さ
    れた磁化率の値から前記基板の温度を算出し、該温度と
    前記設定値とを比較して前記基板の温度が前記設定値と
    等しくなるように前記温度変化手段を制御するフィード
    バック手段とを有することを特徴とする電子素子用温度
    制御装置。 2、電子素子の特定の機能を有する素子部分が超伝導物
    質で構成されている請求項1記載の電子素子用温度制御
    装置。 3、磁化率測定手段が、交流によって励磁される1次コ
    イルと、該1次コイルに磁気的に結合した少なくとも1
    つの2次コイルとを有し、前記2次コイルのうちの少な
    くとも1つと前記1次コイルとの間に電子素子の基板を
    配置して、前記2次コイルに発生する交流電圧を検出す
    ることによって磁化率を測定するものである請求項1ま
    たは2記載の電子素子用温度制御装置。 4、1次コイルと2次コイルとから電子素子の特定の機
    能を有する素子部分を磁気的にしゃへいする磁気シール
    ドが設けられている請求項3記載の電子素子用温度制御
    装置。 5、磁気シールドが超伝導物質よりなる請求項4記載の
    電子素子用温度制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007155723A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Pfeiffer Vacuum Gmbh ロータにおける非接触式温度測定装置
JP2008014775A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Sii Nanotechnology Inc 超伝導放射線分析装置
WO2011151973A1 (ja) * 2010-06-03 2011-12-08 株式会社日立製作所 電子式制御装置及びその余寿命予測方法
US8461658B2 (en) 2011-01-19 2013-06-11 Tdk Corporation Spin transport device

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