JPH04143249A - 超極細高炭素鋼線および製造方法 - Google Patents

超極細高炭素鋼線および製造方法

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JPH04143249A
JPH04143249A JP26525590A JP26525590A JPH04143249A JP H04143249 A JPH04143249 A JP H04143249A JP 26525590 A JP26525590 A JP 26525590A JP 26525590 A JP26525590 A JP 26525590A JP H04143249 A JPH04143249 A JP H04143249A
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wire
high carbon
carbon steel
steel wire
ultra
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JP26525590A
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Kazuya Yamagata
山形 和也
Hisashi Furuhashi
古橋 久司
Yoshiyuki Sasaki
佐々木 佳行
Hiroshi Sato
洋 佐藤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は伸線時の線径が100〜104a+の超極細高
炭素鋼線およびその製造方法に関するものである。換言
すれば、本発明は、内在する介在物、偏析、不純物元素
量を制御する事により、伸線時の断線が発生し難い超極
細高炭素鋼線およびその製造方法に関するものである。
さらに換言すれば、ゴム、樹脂、その他の材料からなる
製品の補強用として使用するか、またはそれ自体を素材
として編成した製品とするスチールタイヤコード又は自
動車用タイミングヘルド、釣糸、ゴルフシャフト補強用
ワイヤ等用の超極細高炭素鋼線およびその製造方法に関
するものである。
以下、本発明の詳細な説明は、代表例としてタイヤコー
ド用スチールコードによって説明する。
[従来の技術] 近年、自動車の軽量化が進み、自動車用タイヤも耐久性
は勿論のこと、軽量化等を求めら九るに至った。これら
の諸要求を満たすには、スチールコードの機械的性質の
向上、伸線後の線径のより一層の細径化が必要となる。
例えば引張強さの例を先行技術に求めてみると−220
kgf/mm2以上(特開昭60−116745)−3
30kgf/mm2以上(特開昭63−307248)
のように経年と共に向上していることかわかる。
然し、この引張強さたけでなく、撚回値、その他の機械
的性質、また伸線過程での断線発生防止等も生産条件(
製造条件)として求められており、これ等は全て組成偏
析、非金属介在物、表層脱炭、表面疵、その他の品質条
件で左右される。
このため本発明以前の先行技術を見ると伸線工程での断
線を改善するため偏析、非金属介在物等に特徴を求めて
る技術、脱酸に特徴を求めている技術、その他か、次に
列挙するとおりである。
特公昭62−6605 、特開昭60−197844 
、同60−204865 。
同60−56011.同60−2631.同60−19
7844.特開平2−19444等。
斯様な先行技術例から明らかなとおり、従来は、転炉、
特殊精錬など、所謂、製鋼工程で高清浄度鋼を製造し、
非金属介在物が伸線過程で支障にならない例えばスベサ
タイト等の非金属介在物とする等の技術レベルに過ぎな
い。
従って、従来は工業的規模で安定な最終伸線径としては
最小100 IJn程度であり、これ以上細い線径にお
いては製鋼における精錬工程で生成する非変形介在物や
中心偏析の影響により伸線時に断線が多発し、 100
〜10IJInの鋼線を安定的に製造することは不可能
である。
また、スチールコード等の鋼線では、含まれる全酸素、
全窒素、全水素等が高く耐疲労性、撚回性が劣る。従っ
て上述の従来技術における通常の製鋼工程では低減の余
地はなく、高純度でしかも高伸線性を両立させるプロセ
スとしては、工業的規模として安定して製造するには限
界かあった。
さて、この伸線時における断線であるが、スチールコー
ドを製造する伸線工程において極めて重要な問題である
こと、また断線の要因は、非延性介在物、偏析等である
こと、また、これらの要因解決策について、次の著名な
論文に一つにより明らかにされている。
論文名、高強度スチールコード用線材 出典  R&D神戸製鋼技報Vo1.36 No、41
968年、P、71〜75 従って従来当業者間における技術水準は、当時として通
常の製鋼工程での技術で行うことが最善のものであるか
ら、どうしても技術的限界かあり、抜本的創造が求めら
れていると言及しても過言ではなかろう。
[発明か解決しようとする課題] 本発明は、斯様な従来法において不可能なスチールコー
ドの製造を可能にすることを技術的S!題とするもので
ある。
換言すると、既述したタイヤの軽量化、耐久性の向ト、
伸線工程での断線が発生し難い等の諸条件を満たすこと
ができるようにすることを発明の技術的課題とし、これ
らは従来知られていた先行技術例では予想を超える顕著
な効果に結びつくものである。
具体的には、工業的規模で安定して、 イ)伸線後の線径か先行技術では到達し得ない100〜
10μmの伸線径を呈する超極細高炭素鋼線を得ること
ができること、 口)非金属介在物は少くとも伸線後の線径よりも小ざい
サイズ(μl11)であること。
すなわち先行技術では見当らない、非金属介在物径、つ
まり最終伸線径のI/F以下、例えば最終伸線径100
〜loumのスチールコードては非金属介在物の径は3
0〜3u111以下にてきること、ハ)溶解した後に凝
固するものの表面のラップ疵の発生を抑制てきること、 二)伸線後のスチールコードの引張強さは少くとも 1
00〜10M1IIノ線径におイテ、450kfg/r
ntn’以上、好ましくは500kfg/mm2以上に
てきること。
ホ)その他、製造手段を改善しても、製造コストか先1
丁技術よりも安価であること、 等、所謂、先行技術の技術水準では到達し得ないことを
解決することを技術的課題とし、また本発明の効果とも
する。
これ等の達成手段の一つとして、従来、高炭素鋼に注目
されていない電子ビーム溶解技術に着目し、偏析、非金
属介在物、その他の解決に寄与させた。
[課題を解決するための手段、作用コ 本発明は、上述の技術的課題を達成する目的で、次のと
おりの手段を特徴とする。
すなわち第1の特徴は、 タイヤ、ホース、ベルト、その他のゴム、樹脂製品の中
に補強用として埋設するスチールコードあるいは自動車
用タイミングベルト、釣糸、ゴルフシャフト補強用ワイ
ヤ等の超極細高炭素鋼線において、以下の式で規定する
非金属介在物を含有し、敢終伸線時の#!径か同0〜同
μIであることを特徴とする、超極細高炭素m線。
D2≦22.7X logD 、 −19,5但し D
l 伸線される超極細高炭素鋼線の径(μIl+) D2 :非金属介在物の径(μl11)第2の特徴は、 超極細高炭素鋼線は、以下の組成を含有することを特徴
とする請求項!記載の超極細高炭素鋼線。
C:0.60〜100%(重1%、以下間し)Si:O
,]O〜0.60% M口 0.10〜0.90% P  ≦0.025  % S  ≦0.025  % AI ≦0001 % 非金属介在物: 偏析、無きこと 全酸素: 10ppm以下 第3の特徴は、 超極細高炭素鋼線は、以上の組成を含有するこ3μl以
下 とを特徴とする請求項1又は2記載の超極細高炭素鋼線
Cr  :  0.1 〜0.6  %Ni:0.l 
 〜2.0 % Co:0.I  〜3.0 % 第4の特徴は、 スチールコード用ヒレット、線材、鋼線(伸線材ともい
う)、超極細高炭素鋼線を、電子ビーム溶解して鋳型で
ビレット状に凝固させ、線材圧延後に冷間伸線して、極
細高炭素鋼線を製造することを特徴とする請求項1.2
又は3記載の高炭素鋼線を製造する方法。
第5の特徴は、 電子ビーム溶解後の溶滴を同一真空室内に配置した誘導
加熱炉に受け再溶解し、炉底より鋳型を介して直接引き
抜きつつ線材を製造し、該線材表面のラップ疵の発生を
防止することを特徴とする請求項1.2又は3記載の高
炭素鋼線を製造する方法。
ここで本発明の限定理由を説明する。
ア)第1の特徴において、伸線される鋼線の径と非金属
介在物の関係を「D2≦22.7X log D 11
9.5Jと限定した理由 長年にわたる研究の結果、極細伸線加工時に断線が発生
した伸線径と、断線破面に存在した非金属介在物の間に
以下の関係を見出した。
D2≦22.7x log D +  19.5但し 
Dl :伸線される超極細高炭素鋼線の径(μm) Dl :非金属介在物の径(μ01) これより、最も細い線径としてI Oumの鋼線を製造
する場合、介在物径としては3μI以下とする必要があ
る。これは現行の製鋼精錬では不可能であり、真空溶解
等の特殊精錬分野においても介在物を蒸発小径化できる
電子ビーム溶解法が唯一達成可能なプロセスである。
イ)第1の特徴において、「最終伸線後の線径をI00
〜■0uIl」と限定した理由 従来、極細伸線としてはスチールコード等の清浄鋼を用
い最小150μl程度まで伸線するものが主体であり、
工業生産的に安定した製造か可能であった。一方、近年
自動車用タイミングベルト、釣り糸、ゴルフシャフト補
強用ワイヤ、ニードルワイヤ等の100 JJ11以下
の極めて細径なワイヤの市場ニーズが高まっている。し
かし、従来の材料として最も清浄であるされているスチ
ールコードをもってしても製鋼段階で不可避的に混入す
る非金属介在物により、100μm以下の伸線加工時に
断線が多発し工業生産的に安定した生産は不可能である
。本発明では電子ビーム溶解法を用いてかかる非金属介
在物を極限まで低減し伸線加工時の断線の発生をおさえ
、+00u11〜10μ厘の超極細線の製造が工業的規
模で安定して製造できる線径の範囲として限定したもの
である。
つ)第2の特徴において、rC: 0.60〜1.00
%」と限定した理由 Cを0.60%より少なくすると屈曲値が低下し、また
バテンテインク後の強度が110kgf/mm”以下と
なり伸線加工性が低下する。一方Cを1.00%以上含
有すると網目状セメンタイト等の硬質な組織が析出し伸
線加工性か著しく低下するのでCは0.60〜1.00
%の範囲内とする必要があるので上記範囲を限定した。
工)第2の特徴におイテ、r S i  : 0.1O
NO,60%」と限定した理由 Siは脱酸材および固溶強化元素として添加されるが、
Siが0.10%以下では酸化物系介在物が増加し極細
伸線時に断線が多発する。一方0.60%以上では伸線
加工性か低下するため、Siは0.10〜0,60%の
範囲内とする必要があるので上記範囲に限定した。
才)第2の特徴において、r Mn : 0.10〜0
.90%」と限定した理由 Mnが0.10%以下となるとS単体の硬質介在物や、
その他の硫化物系介在物が多発し伸線性が低下し、一方
0.90%をこえると焼入効果によりかえって伸線性が
低下するため、Mnは0.10〜0,90%の範囲内と
する必要があるので上記範囲に限定した。
力)第2の特徴において、「P≦0.025%」、また
「S≦0.025%」と限定した理由Pは脆化元素であ
り、0.025%より多くなると、伸線性が著しく低下
する。また、Sも同様に0.025%より多くなると、
伸線性が低下するためP、Sは0.025%以下とする
必要があるので上記範囲に限定した。
またJIS(日本工業規格)G3502においてもP≦
0.025%、S≦0.025%と規定されている。
り)第2の特徴において、rAl≦0.001%」と限
定した理由 全AI量か0.001%以上となると粒状のAizO+
系介在物により伸線加工時に断線が多発し、また撚回特
性、屈曲性も低下する。そのため、全A1量は0.00
1%以下にする必要があるので上記範囲に限定した。
ゲ)第2の特徴において、「非金属介在物を3μm以下
」と限定した理由 100〜10μmの超極細鋼線を製造する場合第1図に
示す通り、最小10μmの超極細鋼線においては介在物
サイズとして3um以下にしなければならない。
現行の製鋼法においては10〜30μmの介在物か不可
避的に発生するためこのような超極細鋼線を工業安定的
に製造することは不可能である。したかって本発明では
上記の範囲に限定する。
コ)第2の特徴において、「偏析:無きこと」と限定し
た理由 スチールコード等の極細伸線材は伸線加工中に材料の中
心部に最大の引張応力がかかるため、材料の中心偏析帯
を起点としたいわゆるカッピー断線が発生する。このカ
ッピー断線を抑制するには中心偏析を低減することが必
要で第2図に示す通り、中心偏析指数を1以下にするこ
とでこのカッピー断線を抑制できる。しかし、現行の製
鋼連続鋳造法においては最終凝固位置が鋳片中心になる
ため中心偏析帯を完全になくすことは不可能である。
方、電子ビーム溶解法においては凝固速度か0.11:
/minときわめておそ〈鋳塊にける中心偏析帯の発生
もなく各種の偏析元素も鋳塊全体に均に分散されるため
、中心偏析は発生せず、中心偏析の影響をうけない組織
となる。
したかって本発明では偏析は無きことと限定する意味は
、ナイタールエッチ法等により目視感能検査にて把握で
きないレベルの偏析度のことを意味する。
す)第2の特徴において、「全酸素: IOppm以下
」と限定した理由 鋼中の全酸素を低減することで脱酸生成物ひいては非金
属介在物個数を低減することが可能である。第3図に示
す通り非金属介在物指数を5以下にするためには全酸素
量を10ppm以下にする必要がある。
ス)第3の特徴において、r Cr : 0.10〜0
.60%」と限定した理由 Crはパーライト鋼のラメラ−間隔を微細にし、強度お
よび靭性を向上するが0.1θ%以下では効果がなく、
一方0.60%以上添加しても効果が飽和するばかりか
中心偏析として存在し伸線加工性を低下させる。したが
って、Crは0.1θ〜0.60%の範囲内とする必要
かあるので上記範囲に限定した。
セ)第3の特徴において、rNi  ・0.10〜2.
0%」と限定した理由 Niはフェライトに固溶し強度および靭性を増加するが
0.10%以下では効果がない。一方、2.0%以上添
加してもその効果は飽和する。したかって、Niは0.
10〜2.0%の範囲内とする必要があるので上記範囲
に限定した。
ソ)第3の特徴において、rCo  : 0.1〜3.
0%」と限定した理由 CoはCrと同様パーライトのラメラ−間隔を微細化し
強度、靭性を向上するがo、i以下では効果がなく、3
.0%以上ではその効果が明確でない。したかって、C
oは0.1〜3.0%の範囲内とする必要かあるので上
記範囲に限定した。
り)第4の特徴において「被溶解材をスチールコード用
のビレット、線材、鋼線(伸線材)、超極細高炭素鋼線
」と限定した理由 電子ビーム溶解による鋼の清浄化効果はよく知られてい
るが、本発明で対象とする極細伸線に耐えつる素材を製
造するには、スチールコード等あらかしめ十分清浄化し
た材料、すなわち非金属介在物制御を終えているもの、
成分が狭巾に精度良く管理されている被溶解材が製品の
品質管理を有利にできるので、これ等の被溶解材を用い
る必要がある。
また、例えば通常のスチールコード線材の圧延時に発生
するビレット端部クロップ屑、線材層、又伸線工程で発
生する屑等がそのまま溶解材料として使用できるため、
大幅なコスト低減を可能にするためにも必要なことであ
る。
チ)第4の特徴において「電子ビーム溶解」と限定した
理由 従来の製鋼工程で製造される鋼でもつとも清浄であると
されているスチールコード材料は2001401〜15
0μm程度までの伸線加工には十分耐えうるが、10μ
ln〜30μl程度の非金属介在物が不可避的に存在す
るため、100 urn〜10μmの極細伸線工程にお
いてはに断線が多発し工業生産的に安定した生産は不可
能である。一方、真空溶解法等の特殊溶解法によって残
存する非金属介在物を除去する方法としては電子ビーム
溶解法による介在物蒸発除去が最も効果的であり、溶解
後の介在物径として3μm以上の介在物の発生を抑制す
ることが可能である。
ト)第5の特徴において「電子ビーム溶解後の溶滴を同
一真空室内に配置した誘導加熱炉に受け再溶解し、炉底
より鋳型を介して直接引き抜きつつ線材を製造し」と限
定した理由 電子ビーム溶解法においては、通常溶解後の溶滴を水冷
銅鋳型に受け所定の量凝固させた後、間欠的に引き抜く
方法が一般的である。しかし、このような方法では溶滴
が鋳型内に滴下した際、すでに鋳型内に存在する溶融プ
ールにてスプラッシュが発生し、このスプラッシュによ
り表層部にラップ状の組織か生成することは避けららな
い。このラップ状組織は手入れによる除去が必須であり
、手入わ工程増による歩留りロス、手入れコスト増は避
けられない。本発明においては、同一真空室内に誘導加
熱炉を配し電子ビーム溶解により生成した溶滴を受け、
この炉にて再溶解、保熱した後炉底より水冷鋳型を介し
て直接引き抜くことを特徴としている。炉底より引き抜
くことにより湯面下凝固となり、極めて良好な表面肌と
なる。
また引き抜き時の鋳型の大きさとして8φ〜5.5φm
mのものを用いることで同寸法の線状の鋳造物を得るこ
とができるので、ビレットから線材への熱間圧延工程を
省略でき、表面手入れ工程、熱間圧延工程を省略するこ
とが可能であるから、工業的製造条件として必要である
以下、本発明を第4図〜第5図に示す実施例に基づき説
明する。
第4図は、本発明の第4の特徴を実施する場合の説明図
で、1は電子銃、2は受鋼装置、3は被溶解材料、例え
ば、スチールコード用ビレット、スチールコード用伸線
材、スチールコード用鋼線、超極細高炭素鋼線等、所謂
、製造しようとする超極細高炭素鋼線と同様組成の材料
をいう。4は、こわら1,2.3を包囲し、また鋳型5
の上部近傍に開口6を有する真空室である。
8は鋳型5で凝固して得たビレットで、必要に応じて、
品質検査、手入わ、を受ける。9は誘導加熱炉で、圧延
iJT能温度までビレット8を加熱し、該ビレット8の
内部品質等を整える。
10は線材圧延工程で、 3.0〜5.5φlllff
1の線材11に圧延する。この圧延工程では、現在最も
多量生産に適する衝風式の調整冷却方式で直接熱処理を
行う。斯様な線材11は、中間伸線工程I2、最終伸線
工程13を経て、 100IJOI〜10uImの所望
サイズに伸線され、本発明に係る超極細高炭素鋼線を製
造する。
該鋼線は、得ようとする鋼線の組成また品質と同様な被
溶解材料3を電子ビーム溶解装置1で溶解するのて、溶
滴7は純度の高い清浄鋼を呈し、非金属介在物の寸法も
、次の式で規定する範囲内に制御できる。
D2≦22.7x log D 、 −19,5但し 
Dl :伸線される超極細高炭素鋼線の径(μm) D2 :非金属介在物の径(μm) 勿論、凝固形態か緩速冷速となり、中心偏析が先行技術
には見当らない程の状態を呈するので、超極細高炭素鋼
線の品質は向上する。
ところで、電子ビーム溶解装置1では、例えばMnか蒸
発し易い難点があるが、本発明では、支障とならない技
術を見出しており、超極細高炭素鋼線を工業的規模で安
定して製造することを可能にした。
特にこの実施例では、鋳型5によりビレット8を製造し
、また誘導加熱炉9〜最終伸線工程13は、通常採用し
ている設備でも可能なので、設備投資費、運転W(操業
費用)等も安価で、結局のところ先行技術程度の製造原
価で、先行技術程度では達成し得ない品質特性の優れた
、 100μI11〜101の超極細高炭素鋼線を製造
できる。また、既述した本発明の多くの技術的課題を達
成することができる。
第5図は、本発明の第5の特徴を実施するための実施例
である。
この実施例は、電子ヒーム溶解装置1て被溶解材料3を
溶解しつつ、その溶滴7を同一の真空室4内の誘導加熱
炉17に受鋼装置2を介し受鋼して再溶解し、該炉17
の炉底より鋳型I4を介して直接引抜き装置19により
引き抜きつつ8.0〜5.5φmmの細&115に凝固
させ、該細線15の表面のラップ疵の発生を防止しつつ
製造できるようにしたものである。
この場合、鋳型14と探足切断装置16の間に、保熱装
置18を設け、細線15の凝固速度を制御すれば、該細
線15の品質向上を期待でき好ましい。
細線15の寸法が例えば5.5φtu+の場合には、中
間圧延工程12と最終伸線工程13で100〜I Ou
mの超極細高炭素鋼線を製造する。
この実施例では、同一の真空室4の中に誘導加熱炉17
を設け、再び溶滴7を再溶解しつつ、直接細線15状に
凝固させるので、該細線I5の表面に、電子溶解方式の
場合発生し易いラップ疵の発生を防止てきる効果かある
加えて、保熱装置18を設けた場合、細線15の凝固時
間を制御できるので、偏析、非金属介在物の変態、凝固
組織、その他品質改善か可能になるので好ましい。但し
、設備費用、操業費用は、他の実施例より劣化する可能
性もある。
なお図中6までは第1図と同様なので、説明を省略した
次に、本発明を第4図に示す実施例に基つき、試験を試
みた結果を、従来方法と比較例と共に比較して示す。
・試験装置 本発明と比較例は第4図に示す方式で試みた。
a、電子ビーム溶解装置 ■鋳型形状  120 mm角又は45m+a角又は5
.5φ■電子ビーム出力 80〜150W ■溶解速度    0.8〜1.3 kg/win■溶
解真空度   I X 10−2〜1O−6Torrb
、被溶解材料 本発明と比較例は次の表−1に示す組成からなる、スチ
ールコード用ビレット120φを電子ビームで60kg
溶解した。
従来法は、次の組成からなり、転炉法→取鍋精錬法(C
AB法)→連続鋳造→鋳片→分塊圧延→第4図に示す線
材圧延に続く工程で180 を試験した。表−2の組成
は、取鍋精錬後の組成を示す。
表−2 非金属介在物指数とは5.5 +s+sφ線材において
中心線を通る縦断面にて60.5ma+2の領域を20
0倍、必要により400倍の顕微鏡を用いて全面観察し
、JIS GO555に規定されたBあるいはC系介在
物のうち圧延方向の長さか5u10以上でかつ長さ/幅
≦3.0のものを数える。そして5〜IOμmの介在物
個数には×1倍、10〜209mには×5倍、2 km
〜には×20倍してその数を合計したものである。長年
にわたる研究の結果、この非粘性介在物インデックスが
5以上となると伸線中の断線回数が増大し伸線材の機械
的性質も劣化することがわかった。また清浄度も悪化し
好ましくない。
本発明においては適正な成分設計により初期の非金属介
在物量が減少し、さらに電子ビーム溶解により5μm以
上の介在物が激減し、非金属介在物指数は極めて良好な
ものとなった。また、電子ビーム溶解による脱酸、脱窒
も進行し清浄度も向上した。
・伸線条件 中間伸線条件 5.5φ→単釜伸線→2.2φ→熱処理9段伸線、平均
断面率18.4%、伸線速度50g+/a+in2.2
φ→単釜伸線→0.8φ→熱処理9段伸線、平均断面率
19.0%、伸線速度80a+/a+in最終伸線条件 0.8φ→極細伸線→0.2φ→熱処理→0.04φ3
9段伸線、平均減面率14.0%、伸線速度300m/
ff1inO004φ→極細伸線→0.020φ 17段伸線、平均減面率9.0%、伸線速度300n+
/winO,020φ→極細伸線→o、otoφ19段
伸線、平均減面率6% ・伸線結果 表−3に示す通りである。
断線指数とは伸線中の断線の程度を示す指数てあり、こ
の指数が低いぼと断線回数か少なくなり伸線性がよいこ
とになる。
断線指数二定数×(伸線1本当りの断線回数)本発明に
おいては適正な成分設計による伸線加工限界の向上と、
非金属介在物の低減により断線指数は極めて良好なもの
となった。
最終伸線後の機械的諸性質 線径(μm)          10引張り強さ(k
gf/mo+2)    520伸び(%)4,0 破断絞り(%)48 弾性率(kgf/mm2)     23000[発明
の効果コ 斯様に本発明は、初期の目的とする技術的a!題を次の
とおり達成した。
すなわち本発明は、工業的規模で安定して、A)伸線後
の線径が先行技術では到達し得ない100〜10μmの
伸線径を呈する超極細高炭素鋼線を得ることがてきるこ
と。
B)非金属介在物は少くとも伸線後の線径よりも小さい
サイズ(μl11)であること。
すなわち先行技術では見当らない、非金属介在物径、つ
まり最終伸線径の173以下、例えば最終伸線径100
〜10μmのスチールコードでは非金属介在物の径は3
0〜3μm以下にできること。
C)伸線後のスチールコードの引張強さは少くとも 1
00〜IOumの線径において、450kfg/mm2
以上、好ましくは500kfg/+++m2以上にてき
ること。
D)撚回値、疲労特性、その他の機械的性質か。
先行技術のレヘル以1であること。
E)その他、製造手段を改革しても、製造コストか先行
技術よりも安価であること。
等、所謂、先行技術および従来法の技術水準では到達し
得ないことを解決する格別の効果がある。
【図面の簡単な説明】
11図は、本発明の第1の特徴である伸線過程の伸線径
と非金属介在物の寸法(μm)の関係を示すグラフ、第
2図は、線材中心偏析指数と断線指数の関係を示すグラ
フ、第3図は、全酸素と非金属介在物指数の関係を示す
グラフ、第4図は、本発明の第4の特徴の実施例、第5
図は、本発明の第5の特徴の実施例を示す図である。 !・・・電子銃、2・・・受鋼装置、3・・・被溶解材
料、4・・・真空室、5・・・鋳型、6−・開口、7・
・・溶滴、8・・・ヒレット、9・・・誘導加熱装置、
I O−・・線材圧延工程、l I−・線材、12・・
・中間伸線工程、l 3−・・最終伸線工程、14−鋳
型、15−・線材状、16−・・探足切断装置、17・
−高周波溶解装置、+ 8−・・保熱装置、19・・・
弓抜き装置、20・・・線材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、タイヤ、ホース、ベルト、その他のゴム、樹脂製品
    の中に補強用として埋設するスチールコードあるいは自
    動車用タイミングベルト、釣糸、ゴルフシャフト補強用
    ワイヤ等の超極細高炭素鋼線において、以下の式で規定
    する非金属介在物を含有し、最終伸線時の線径が100
    〜10μmであることを特徴とする、超極細高炭素鋼線
    。 D_2≦22.7×logD_1−19.5但しD_1
    :伸線される超極細高炭素鋼線の径(μm) D_2:非金属介在物の径(μm) 2、超極細高炭素鋼線は、以下の組成を含有することを
    特徴とする、請求項1記載の超極細高炭素鋼線。 C:0.60〜1.00%(重量%、以下同じ)Si:
    0.10〜0.60% Mn:0.10〜0.90% P≦0.025% S≦0.025% A1≦0.001% 非金属介在物:3μm以下 偏析:無きこと 全酸素:10ppm以下 3、超極細高炭素鋼線は、以下の組成を含有することを
    特徴とする請求項1又は2記載の超極細高炭素鋼線。 Cr:0.1〜0.6% Ni:0.1〜2.0% Co:0.1〜3.0% 4、スチールコード用ビレット、線材、鋼線(伸線材と
    もいう)、超極細高炭素鋼線を、電子ビーム溶解して鋳
    型でビレット状に凝固させ、線材圧延後に冷間伸線して
    、極細高炭素鋼線を製造することを特徴とする請求項1
    、2又は3記載の高炭素鋼線を製造する方法。 5、電子ビーム溶解後の溶滴を同一真空室内に配置した
    誘導加熱炉に受け再溶解し、炉底より鋳型を介して直接
    引き抜きつつ線材を製造し、該線材表面のラップ疵の発
    生を防止することを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の高炭素鋼線を製造する方法。
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