JPH04138854A - 偏平鋳込みノズルの予熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、双ベルト連続鋳造用に適した偏平鋳込みノズ
ルを鋳造開始前に予熱するための装置に関する。

双ベルト連続鋳造法は、一対の冷却ベルトを所定鋳片厚
さに応じた間隔で平行に対面配電して構成した移動鋳型
壁間に金属溶湯を注入し、両冷却ベルトの移動速度と鋳
片の引抜き速度とを同期させて鋳造を行う連続鋳造法で
あり、厚さ数１０ｍｍ程度の鋳片を高速で鋳造するのに
特に適している。

〔従来の技術〕

従来、連続鋳造を用いて冷延鋼板等の金属薄板を製造す
るには、鋳型を鋳造方向に振動させながら厚さ１００ｍ
ｍ以上の鋳片に鋳造し、得られた鋳片の表面手入れを行
い、加熱炉で１０００℃以上に加熱した後、粗圧延機列
および仕上圧延機列からなるホラトス）　ＩＪツブミル
によって熱間圧延を施して厚さ数−のホットストリップ
とし、必要に応じて熱延板焼鈍、表面スケール除去のた
めの酸洗等を施した後、冷間圧延を行っていた。

このような金属薄板製造プロセスにおいて従来の連続鋳
造法に替えて双ベルト連続鋳造法を適用すれば、熱間圧
延の仕上圧延用素材に適した厚さ数１０ｍｍの薄スラブ
鋳片を得ることができるため、熱間圧延の粗圧延工程お
よびそのための加熱炉を省略することができるので、生
産コストおよび生産性の著しい向上が期待される。

〔発明が解決しようとする課題〕

双ベルト連続鋳造では、対面配置された一対の冷却ベル
ト間に金属溶湯を注入するが、冷却ベルトの対面間隔が
鋳片厚さに応じて数１０１１１［Ｄと狭いため、注入ノ
ズルも薄い偏平ノズルが用いられる。

鋳造の開始にあたっては、タンデイツシュから偏平ノズ
ルの溶湯流入口に流入した金属溶湯がノズル内を流れて
冷却ベルト間に流出し、湯溜りを形成する。その際、溶
湯流による熱変形や熱衝撃によるノズル耐火物のスポー
リング割れ発生等を防止するために、できるだけ鋳造開
始の直前まで偏平ノズル全体の均一な予熱を行う必要が
ある。

偏平ノズルは鋳造開始前に溶湯吐出口を下に向けた直立
状態で鋳型上方に保持されるので、鋳造開始直前まで予
熱を行うにはこの状態で下方からの加熱により予熱する
必要がある。

しかし、このように薄い偏平ノズルを下方から加熱する
方式の予熱技術は、振動鋳型を用いて厚い鋳片を鋳造す
る従来の連続鋳造の技術には無いため、全く新たな予熱
装置を開発する必要があった。

本発明は、双ベルト連続鋳造用に適した偏平鋳込みノズ
ルを下方からの加熱により鋳造直前まで均一に予熱する
ための装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するたｔの手段〕

上記の目的は、本発明によれば、上端に溶湯受入口、下
端に溶湯吐出口を有し、該溶湯受入口を含む受湯部分の
下から該溶湯吐出口までがほぼ一定の偏平断面の湯道部
分である偏平鋳込みノズルを、該溶湯吐出口を下に向け
た直立状態で予熱する装置において、 上記直立状態のノズルの少なくとも偏平湯道部分を収容
する保熱箱の底部に、上向きの火炎を生成するようにガ
スバーナーを設け、このガスバーナーは、上向きに空気
流を吹き出す空気吹出口をほぼ水平な直線状の細長い領
域に配置して成る空気吹出部分と、該空気流に合流して
上記火炎を生成するように燃焼ガス流を吹き出す燃焼ガ
ス吹出口を該空気吹出部分の両側に配置して成る燃焼ガ
ス吹出部分とを有することを特徴とする偏平鋳込みノズ
ルの予熱装置によって達成される。

〔作用〕

偏平鋳込みノズルは、上端に溶湯受入口、下端に溶湯吐
出口を有し、溶湯受入口を含む受湯部分の下から溶湯吐
出口までがほぼ一定の偏平断面の湯道部分である。

偏平ノズルを下方加熱方式で予熱するには、加熱バーナ
ーの火炎を（あるいはそれにより熱せられた気流を）下
端の溶湯吐出口から導入し、熱気流をノズル湯道内を上
昇させ、上端の溶湯受入口から排出させることによりノ
ズル全体を加熱することが、均−予熱の観点から最も適
当である。

双ベルト連続鋳造で厚さ数１０闘の薄スラブ鋳片を鋳造
するためには、偏平ノズルの偏平部分の厚さは必然的に
数１０ｍｍ以内に制限されるので、この偏平部分の内部
を通る湯道も１０ｍｍ前後の薄い間隙になる。

ノズル全体を均一に加熱するには、加熱バーナーからの
火炎またはそれによる熱気流を薄い渦道内にノズル幅方
向に均一に導入することが必要である。

本発明者は、空気流を上向き吹き出させ、この空気流に
両側から燃焼ガス流を合流させるバーナー構造とすれば
、指向性が極めて高い火炎あるいは熱気流を生成させる
ことができることを見出した。

鋳造開始前に直立保持された偏平ノズルの少なくとも偏
平部分を保熱箱内に収容し、保熱箱底部に設けた上記バ
ーナーから上向きに生成される高指向性熱気流をノズル
下端の溶湯吐出口に吹き付けることにより、熱気流が均
一にノズル湯道内に導入され、ノズル全体を均一に加熱
することができる。

加熱バーナーとしては、ノズル予熱に必要な高温の火炎
あるいは熱気流が得られ、望ましくない燃焼生成物を最
小限に抑えられ、燃焼制御が容易である等の観点から、
ガスバーナーを用いる。燃焼ガスは特に制限する必要は
なく、加熱用に通常用いられるガスであればよいが、Ｃ
ＯＧガス等が取り扱い上便利である。

以下に、添付図面を参照し、実施例によって本発明を更
に詳細に説明する。

〔実施例〕

第１図に、本発明に従った予熱装置内に双ベルト連続鋳
造用偏平鋳込みノズルを収容した状態を示す。第２図に
、この偏平鋳込みノズルの構造を示す。

双ベルト連続鋳造用偏平鋳込みノズル１０（第２図）は
、上端に溶湯受人口１１、下端に溶湯吐出口１２を有し
、溶湯受人口１１を含む受湯部分１３の下から溶湯吐出
口１２までが実質的に一定の偏平断面の湯道部分１４で
あり、図示しない懸架設備により溶湯吐出口１２を下に
向けた直立状態に保持されている。

保熱箱２０は、中央のスリット２１内に偏平ノズル１０
を挿入して収容するようになっており、水平面内で図の
面に垂直な方向に移動できるよう、図示しない可動架台
上に設置されている。保熱箱２０の外壁２２は鋼板製で
、耐火断熱板の内壁２３が内張すしである。保熱箱２０
の壁２２．２３を貫通したボルト２４が２枚の耐火断熱
板２５を保熱箱２０内の空間に懸架しており、これらの
断熱板２５が間に適当なりリアランスを空けてノズル１
０の偏平部分１４を両側から挟んで保熱効果を高めるよ
うになっている。更に、受湯部分１３の保熱効果を高め
るために、その周囲を断熱用石綿２６　（商品名＝「カ
オウール」等）で覆っである。

偏平湯道部分１４の上部、中部、下部に「×」印を付し
た位置に熱電対を接触させ、予熱中のノズル温度を測定
し監視するようになっている。

保熱箱２０の底部には、上向きの火炎を生成するように
ガスバーナー３０が設けである。

ガスバーナー３０の平面構成を第３図に、断面構成を第
４図に示す。ガスバーナー３０は空気吹出管３１の両側
にそれぞれ燃焼ガス吹出管３２を配置して構成されてい
る。管３１および３２はいずれも一端を盲栓３７で閉塞
してあり、基台３５上に保持部材３６で固定されている
。中央の空気吹出管３１は上面に多数の空気吹出口３３
が開口してふり、空気供給口３８から空気吹出管３１内
に流入した空気が空気吹出口３３から上方に吹き出され
る（空気流５１）。空気吹出管３１の両側にある燃焼ガ
ス吹出管３２は上面のやや空気吹出管３１寄りに多数の
燃焼ガス吹出口３４が開口してふり、燃焼ガス供給口３
９から分岐管４０を介して燃焼ガス吹出管３２内に流入
した燃焼ガスが、燃焼ガス吹出口３２から上記空気流へ
向かって燃焼ガスを吹き出すく燃焼ガス流５２）。空気
供給口３８および燃焼ガス供給口３９にはそれぞれ空気
および燃焼ガスを搬送するための図示しないフレキシブ
ルホースが接続されている。空気吹出口３３が配置され
ている領域はほぼ水平な直線状の細長い空気吹出部分を
構成し、燃焼ガス吹出口３４が配置されている領域は燃
焼ガス吹出部分を構成する。

第４図に示したように、中央の空気吹出管３１はその両
側の燃焼ガス吹出管３２よりもやや高い位置に配置され
ており、燃焼ガス吹出管３２から吹き出される燃焼ガス
流５２が空気吹出口３３からの吹き出される上向きの空
気流５１に合流するようになっている。これにより生成
された火炎は空気流５１の進行方向延長上に極めて高い
指向性で導かれ、空気吹出管３１上方の所定高さに直立
保持された偏平ノズル１０の溶湯吐出口１２内に均一に
導入される。

本発明の偏平ノズル予熱装置は連続鋳造開始の際に、以
下のように用いられる。

予を予熱装置のボルト２４を調節して、保熱箱２０の２
枚の耐火断熱板２５の間隔をノズル偏平部分１４の厚さ
に適当なりリアランスを加えた大きさに調節しておく。

予め待機位置で別途予熱された偏平鋳込みノズル１０は
、鋳造開始前にその溶湯受人口１１を鋳込み用タンデイ
ツシュ底部の出湯口に装着され、作業床の開口部直下に
ある鋳型最上部の上方に溶湯受人口１１が位置するよう
に直立保持される。

保熱箱２０の底部にバーナー３０を設置した本発明の予
熱装置を作業床上に待機させておき、可動架台で移動さ
せて、保熱箱２０の中央スリット２１内にノズル１０の
偏平部分１４を導入する。

その際、導入位置は、ノズル偏平部分１４が耐火断熱板
２５のほぼ中央になるように（第１図（ａ）、また保熱
箱２０底部のバーナー３０の空気吹出口３３の列（＝空
気吹出部分）の直上にノズル３０の溶湯吐出口１２が位
置するように（第１図（ａ）、（ｂ））調整する。位置
調整後に、受湯部分１３の周囲を断熱用石綿２６で覆う
。

上記の配置状態でバーナー３０を作動させることにより
、ノズル３０下端の溶湯吐出口１２から導入された熱気
流がノズル３０内を上昇しノズル全体、特に偏平部分１
４を均一に加熱する。

偏平部分１４の「×」印の位置に配置した熱電対により
ノズル温度を監視し、所定の予熱が行われたことを確認
した後、作業床上で可動架台により予熱装置を移動させ
て連続鋳造機から離し、直ちにタンデイツシュを下降さ
せてノズル３０の溶湯吐出口１２を鋳型上部内の所定レ
ベルまで挿入し、タンデイツシュの出湯口を開いて注湯
を開始する。

上記工程により、鋳造開始の直前まで偏平鋳込みノズル
１０を予熱することができる。

もちろん、上記予熱工程の前に待機位置で別途行う予熱
にも本発明の予熱装置を用いることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明の予熱装置によれば、双ベ
ルト連続鋳造用に適した偏平鋳込みノズルを下方からの
加熱により鋳造直前まで均一に予熱することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の予熱装置に偏平鋳込みノズルを収容
した状態を示す断面図であり、（ａ）はノズルの厚さを
見込む方向から見た図および（ｂ）はノズルの幅を見込
む方向から見た図、第２図は、偏平ノズルの構造を示す
斜視図、第３図は、本発明のガスバーナーの平面構成を
示す平面図、および 第４図は、本発明のバーナーと予熱される偏平鋳込みノ
ズルとの位置関係を示す断面図である。 １０・・・偏平鋳込みノズル、 １１・・・溶湯受入口、 １２・・・溶湯吐出口、 １３・・・受湯部分、 １４・・・湯道部分、 ２０・・・保熱箱、 ２１・・・保熱箱２０の中央ス ２２・・・外壁、 ２３・・・内壁、 ２４・・・ボルト、 ２５・・・耐火断熱板、 ２６・・・断熱用石綿、 ３０・・・ガスバーナー ３１・・・空気吹出管、 ３２・・・燃焼ガス吹出管、 ３３・・・空気吹出口、 ３４・・・燃焼ガス吹出口、 ３５・・・基台、 ３６・・・保持部材、 ３７・・・盲栓、 ３８・・・空気供給口、 ３９・・・燃焼ガス供給口、 ４０・・・分岐管、 ５１・・・空気流、 ５２・・・燃焼ガス流。 す 第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、上端に溶湯受入口、下端に溶湯吐出口を有し、該溶
   湯受入口を含む受湯部分の下から該溶湯吐出口までがほ
   ぼ一定の偏平断面の湯道部分である偏平鋳込みノズルを
   、該溶湯吐出口を下に向けた直立状態で予熱する装置に
   おいて、 上記直立状態のノズルの少なくとも偏平湯道部分を収容
   する保熱箱の底部に、上向きの火炎を生成するようにガ
   スバーナーを設け、このガスバーナーは、上向きに空気
   流を吹き出す空気吹出口をほぼ水平な直線状の細長い領
   域に配置して成る空気吹出部分と、該空気流に合流して
   上記火炎を生成するように燃焼ガス流を吹き出す燃焼ガ
   ス吹出口を該空気吹出部分の両側に配置して成る燃焼ガ
   ス吹出部分とを有することを特徴とする偏平鋳込みノズ
   ルの予熱装置。