JPH04135783U - 楽器用音質改善装置 - Google Patents

楽器用音質改善装置

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JPH04135783U
JPH04135783U JP5099291U JP5099291U JPH04135783U JP H04135783 U JPH04135783 U JP H04135783U JP 5099291 U JP5099291 U JP 5099291U JP 5099291 U JP5099291 U JP 5099291U JP H04135783 U JPH04135783 U JP H04135783U
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JP
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vibration
sound quality
head
vibrating
musical instrument
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JP5099291U
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English (en)
Inventor
達也 出▲じま▼
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カシオ計算機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イコライザーのように操作に関する知識や熟
練を要することなく、手軽に楽器の音質を改善し得る楽
器用音質改善装置を提供する。 【構成】 ギター本体のヘッド4には、音質改善装置1
2が装着されており、該音質改善装置12は黄銅製の板
体であって、一側部には前記ヘッド4の表面に接面する
振動伝達部13が設けられている。前記音質改善装置1
2の他側部には、第1振動部17、第2振動部18、第
3振動部19、第4振動部20が一体的に成形されてい
る。各振動部17〜20は、ヘッド4の表面と非接触状
態を維持しつつ、該表面に対し平行状態となるように延
在している。そして、前記第1、第3、第4各振動部1
7,19,20は、100Hz付近にて共振し得る共振
固有値を有しており、また、第2振動部18は1KHz
付近にて共振し得る共振固有値を有している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、楽器の所定部位に装着されて当該楽器の音質を改善する楽器用音質 改善装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に楽器においては、その種類や大きさあるいは部位等に応じて固有の振動 特性を有しており、例えば、ギターのヘッドにおいては、100Hzと1KHz 付近に共振のピーク値が存在する振動特性を有している。したがって、ギターの 音質としては、ヘッドにおける共振のピーク値の振動が音質に影響し、このピー ク値に対応する周波数付近の音が強調され易い。つまり、100Hz付近と1K Hz付近の音は強調される反面、この100Hz付近と1KHz付近を除く周波 数帯域、例えば5000〜8000Hz付近の音は、前記強調される100Hz 付近の音や1KHz付近の音により揉み消された状態となって、受聴が困難とな る。この5000〜8000Hz付近の音は、原音に対し25〜35倍の倍音成 分であって、この倍音成分は楽器における音色の美しさを決定する重要な要素で ある。したがって、この倍音成分が不充分である場合には、音質が劣化してしま うことから、電子ギターにおいてはイコライザーを用いて5000〜8000付 近の周波数帯域におけるf特を補正し、全周波数帯域に亙って倍音成分を含む特 性を設定することにより、全体的な音質の改善を図るようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにイコライザーを用いてf特を補正し、これにより音 質の改善を図るには、イコライザーの操作に関する豊富な知識が必要となるばか りでなく、音質の改善を図り得るような状態にイコライザーを調整するには熟練 を要する。また、イコライザー自体が高価であることとも相俟って、手軽に当該 楽器の音質を改善し得るものではなく、その結果多くの演奏者においては倍音成 分の少ない劣悪な音質にて演奏を行っているのが実情であり、よって音色の美し さを発揮させた演奏表現が必ずしも充分に行われているものではなかった。
【0004】 本考案は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、操作に関する 知識や熟練を要することなく、手軽に楽器の音質を改善し得る楽器用音質改善装 置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本考案にかかる楽器用音質改善装置あっては、演奏 時に固有の振動特性をもって振動する楽器本体の所定部位に装着可能な装着部と 、前記所定部位から振動を伝達される振動伝達部と、前記楽器本体の振動特性に 対応する共振特性を有し、前記振動伝達部に伝達された振動に応答して共振する 振動部と備えている。また、好ましくは前記振動部の共振特性が設定変更自在で あり、前記楽器本体はギター本体であって、前記所定部位は前記ギター本体の端 部に設けられたヘッドである。
【0006】
【作用】
前記構成において、例えばギター本体のヘッドが100Hzと1KHz付近に 共振のピーク値が存在する振動特性を有しているとすると、前記振動部は100 Hzと1KHz付近を共振固有値とするような特性に設定される。そして、かか る振動部を有する楽器用音質改善装置が、前記装着部により前記ギター本体のヘ ッドに装着されると、ギター本体の振動は振動伝達部を介して振動部に伝達され 、該振動部は前記ピーク値付近にて共振する。これにより、ギター本体の振動は 前記振動部の振動に伴う運動エネルギや摩擦熱エネルギに変換され、よってギタ ー本体における100Hzと1KHz付近の振動を減衰させることができる。そ の結果、ギター本体において100Hz付近と1KHz付近を除く他の周波数帯 域の振動レベルが相対的に上昇し、ギター本体は特定の周波数が強調されること なく、広い周波数帯域に亙って均等に振動して、倍音を発生させ得る特性となる 。
【0007】 また、前記振動部の共振特性が設定変更自在であることにより、当該楽器の振 動特性に合った共振特性を設定し得るとともに、特にギター本体のヘッドに本考 案にかかる楽器用振動特性可変装置を装着した場合には、特定の周波数帯域の振 動を押えるために、ヘッドの剛性や質量をアップさせる必要性は解消される。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の一実施例について図面にしたがって説明する。すなわち、図3 に示したギター本体1には、胴部2と該胴部2に一端を支持されたネック3、及 び該ネック3の他端に設けられたヘッド4とが設けられている。該ヘッド4には 、6個の糸巻き装置5が設けられており、各糸巻5には6本の弦6・・・の一端 が係止され、該弦6・・・の他端は前記胴部2に設けられたトレモロユニット7 に係止されている。前記胴部2には、複数のスイッチ8が設けられた電子回路9 が配設されているとともに、前記ネック3の一端とトレモロユニット7間には、 ピックアップ10,11が配設されている。
【0009】 前記ヘッド4には、図1,2に示したように音質改善装置12が装着されてい る。該音質改善装置12は黄銅製の板体であって、一側部には前記ヘッド4の表 面に接面する振動伝達部13が設けられている。該振動伝達部13には、前記弦 6・・・の一端が巻装された糸巻5の各巻取軸14・・・が貫通されており、該 各巻取軸14の基端にリング15を嵌着することにより、該リング15とヘッド 4の表面間に前記振動伝達部13は挾持され、さらに振動伝達部13はその両端 部に挿通されたビス16,16によってもヘッド4に固定されている。
【0010】 一方、前記音質改善装置12の他側部には、第1振動部17、第2振動部18 、第3振動部19、第4振動部20が一体的に成形されている。各振動部17〜 20は、図2に明示したようにヘッド4の表面と非接触状態を維持しつつ、該表 面に対し平行状態となるように延在している。また、第1、第3、第4各振動部 17,19,20は共に同一の形状であって、前記振動伝達部13側から延設さ れた長尺状の板バネ部21と、該板バネ部21の先端部に形成された円形の重心 部22とから構成されており、第2振動部18は前記板バネ部21より細く、か つ長さ異なる複数の板バネ23から構成されている。そして、前記第1、第3、 第4各振動部17,19,20は、100Hz付近にて共振し得る共振固有値を 有しており、また、第2振動部18は1KHz付近にて共振し得る共振固有値を 有している。
【0011】 以上の構成にかかる本実施例において、演奏者が弾弦を行うと、弦6が振動す るとともに該弦6の振動に伴ってギター本体1及びヘッド4も振動し、該ヘッド 4の振動は振動伝達部13を介して各振動部17,18,19,20に伝達され る。そして、第1、第3、第4各振動部17,19,20に前記共振固有値であ る100Hzに近い周波数の振動が伝達されると各振動部17,19,20はそ の基端部P(図2)を支点として上下方向(同図矢示方向)に振動し、また、第 2振動部18に前記共振固有値である1KHzに近い周波数の振動が伝達される とこの第2振動部18も同様に振動する。これにより、100Hz付近と1KH z付近におけるギター本体1やヘッド4の振動は、各振動部17,18,19, 20の振動に伴う運動エネルギや空気との摩擦熱エネルギに変換され、よってギ ター本体1における100Hzと1KHz付近の振動を減衰させることができる 。このため、ギター本体1において100Hz付近と1KHz付近を除く他の周 波数帯域の振動レベルが相対的に上昇し、ギター本体1は100Hz付近と1K Hz付近が強調されることなく、広い周波数帯域に亙って均等に振動する。その 結果、イコライザーを用いずとも、広い周波数帯域に亙って均等に倍音成分を発 生させることができ、これにより音色の美しさを発揮させた演奏表現が広い周波 数帯域に亙って可能となる。
【0012】 また、ギター本体1においてはヘッド4の先端側に、数十〜数百Hzの振動成 分が多く含まれており、この帯域の振動を下げることを目的として、ヘッド4の 剛性や質量をアップさせる手法が一般に取られている。しかし、本実施例によれ ば、ヘッド4の100Hz付近での振動を減衰させることができることから、敢 えてヘッド4の剛性や質量をアップさせる必要もなく、これによりギター本体1 の軽量化や低コスト化も可能となるのである。
【0013】 図4,5は、本考案の他の実施例を示すものであり、第1の振動伝達部24に はその一側部に、前記巻取軸14・・・を挿通するための複数の孔25・・・が 形成されており、また、先端部には第2の振動伝達部26がピン27により回動 可能に枢支されている。この両振動伝達部24,26は、相互に接面していると ともに、第2の振動伝達部26一側部には、第1振動部28、第2振動部29、 第3振動部30が一体的に成形されている。そして、この実施例にかかる音質改 善装置31は、図5に示したように、前記孔25に巻取軸14・・・を嵌挿する とともに、該各巻取軸14の基端にリング15を嵌着することにより、該リング 15とヘッド4の表面間に前記第1の振動伝達部24を挾持させて、ヘッド4に 固定される。
【0014】 以上の構成にかかる第2実施例において、図4に示したようように第2の振動 伝達部26の第1の振動伝達部24に対する交差角度θを変化せると、これ伴っ て各振動部28,29,30が非接触状態となっている長さLが変化する。そし て、この長さLが変化することにより、各振動部28,29,30の共振固有値 も変化する。したがって、前記交差角度θを調整することにより、各振動部28 ,29,30の共振により減衰させ得る周波数帯域を設定変更することができ、 これによりピークの周波数帯が異なる異種のギターや、温度や湿度の変化によっ て振動特性が異なるものとなった場合においても、これに対応した制振特性を得 ることが可能となる。
【0015】 なお、前述した各実施例においては、本考案を電子ギターに適用したものを示 したが、これに限ることなく他の弦楽器や弦楽器以外の楽器であっても、演奏に 伴って楽器本体が固有の振動特性をもって振動するものであれば適用することが 可能である。
【0016】
【考案の効果】 以上説明したように請求項1記載本考案によれば、楽器本体の振動特性に対応 する共振特性を有する振動部を振動させることにより、前記楽器本体の固有振動 を減衰させるようにしたことから、イコライザーを用いずとも、広い周波数帯域 に亙って均等に倍音成分を発生させることができ、音色の美しさを発揮させた演 奏表現が広い周波数帯域に亙って可能となる。
【0017】 また、請求項2記載の考案によれば振動部の共振特性を設定変更自在としたこ とから、振動特性が異なる楽器や、当該楽器において温度や湿度の変化によって 振動特性が異なるものとなった場合においても、これに対応した共振特性を得る ことが可能となる。
【0018】 さらに、請求項3記載の考案にあっては、ギター本体のヘッドにおいて特定周 波数の振動を制振し得ることから、ギター本体においてヘッドの剛性や質量をア ップさせる必要がなくなり、これによりギターの軽量化や低コスト化が可能とな る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す要部拡大斜視図であ
る。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】同実施例が適用される電子ギターの全体斜視図
である。
【図4】本考案の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】同実施例をギター本体のヘッドに装着した状態
における図5のB−B線に相当する断面図である。
【符号の説明】
1 ギター本体 4 ヘッド 12 音質改善装置 13 振動伝達部 17 第1振動部 18 第2振動部 19 第3振動部 20 第4振動部 21 板バネ部 22 重心部 24 第1の振動伝達部 26 第2の振動伝達部 28 第1振動部 29 第2振動部 30 第3振動部 31 音質改善装置

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏時に固有の振動特性をもって振動す
    る楽器本体の所定部位に装着可能な装着部と、前記所定
    部位から振動を伝達される振動伝達部と、前記楽器本体
    の振動特性に対応する共振特性を有し、前記振動伝達部
    に伝達された振動に応答して共振する振動部と、を備え
    たことを特徴とする楽器用音質改善装置。
  2. 【請求項2】 前記振動部の共振特性が設定変更自在で
    あることを特徴とする請求項1記載の楽器用音質改善装
    置。
  3. 【請求項3】 前記楽器本体はギター本体であって、前
    記所定部位は前記ギター本体の端部に設けられたヘッド
    であることを特徴とする請求項1記載楽器用音質改善装
    置。
JP5099291U 1991-06-06 1991-06-06 楽器用音質改善装置 Pending JPH04135783U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0596894U (ja) * 1992-06-01 1993-12-27 紀夫 横内 弦鳴楽器
JP2015534120A (ja) * 2012-09-27 2015-11-26 ボリソフ、デイヴィッド、ジョシュア 調弦機を弦楽器に自在に取り付けるためのシステム、キット及び方法

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