JPH04135609A - 磁気分離用フィルター材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属繊維、殊に軟磁気特性を有する金属繊維を
構成要因とする磁気分離用フィルター材料に関するもの
である。

更に詳しくは、本発明は磁性粒子を含む流体から磁性粒
子を除去あるいは回収するための磁気分翻装置の捕獲材
として用いられる磁気フィルター材料に関するものであ
る。

（従来の技術） 近年、例えば油圧ポンプなどの精密化の進行によって、
機械油中に含まれる金属粉などのコンタミナント（異物
）を効率よく容易に、かつ確実Ｇこ除去することが望ま
れている。油圧機器の不良原因の多くは油中のコンタミ
ナントが関与して０るためである。このため、従来から
知られてしする原理、すなわち強磁性体の金属繊維を磁
界中に充填すると、金属繊維の表面近傍に高勾配の磁界
が形成されるため、流体中の磁性粒子に強い引力が働き
磁性粒子を吸引捕獲することが出来る原理を利用しての
磁気分離の検討がなされている。

捕獲材として用いられる磁気フィルター材料用金属繊維
に要求される特性は、飽和磁束密度が大きく保磁力が小
さいことである。また流体中で使用されるため高耐蝕性
も要求される。

捕獲材として用いられる磁気フィルター材料用金属繊維
としては、良好な耐蝕性を有するフェライト系ステンレ
ス鋼繊維が主流として知られて０る。

（発明が解決しようとする課題） ところが、上記磁気フィルター材料用金属繊維として用
いられるフェライト系ステンレス鋼繊維は、通常、飽和
磁束密度が１．５テスラ未満、保磁力が約１０エルステ
ツド以上と軟磁気特性は良くない問題がある。

また、最近では、組成および組成比によって異なるが、
ある非晶質合金繊維の一部は、飽和磁束密度が１．５テ
スラ以上、保磁力が約０．５工ルステンド未満と良好な
軟磁気特性を有することもあり磁気フィルター材料用金
属繊維として使用されるようになってきた。しかしなが
ら、非晶質合金繊維は構造が非晶質であるため経時変化
によって結晶化が進行し、そのため磁気特性が劣化する
問題や、約２００’Ｃ以上の高温雰囲気中に置くと磁気
特性が劣化する問題があった。

本発明は、こうした事情に着目してなされたものであっ
て、従来の磁気分離装置用の捕獲材の問題点を克服して
、良好な軟磁気特性を有し、且つ、高温雰囲気中に置い
ても磁気特性が劣化することなく、流体中で長期間に亘
り磁性粒子を効率よく容易に、かつ確実に除去すること
と、捕獲材に吸着した磁性粒子を効率よく容品に、かつ
確実に除去するための回収性能を有する磁気分離装置用
の捕獲材を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するだめの手段、即ち、本発明は、鉄を
主成分とする合金金属繊維であり、飽和磁束密度が１．
５テスラ以上、保磁力が５エルステッド以下の軟磁気特
性を有する円形断面の結晶質金属繊維よりなることを特
徴とする磁気分則用フィルター材料である。

本発明は磁束密度が大きく保磁力の小さい鉄系の結晶質
の軟磁性繊維を使用するため、磁気分離装置用の捕獲材
として布帛形状およびシート状物さらにウェブ状（ねた
状物）にしても磁性粒子を捕獲する良好な性能を有して
いるのである。本発明に用いられる金属繊維は９０重量
パーセント以上の鉄を含有している合金であることを特
徴とする。

すなわち、鉄が９０重量パーセント以下であると飽和磁
束密度が１．５テスラ未満となり磁気特性上好ましくな
い。また保磁力は透磁率を高めるため小さい方がよく、
５ニルステツド以下、好ましくは１エルステ、ド以下、
さらに好ましくは０．５エルステッド以下が好ましい。

また、本発明に用いられる金属繊維は、直径が１５０μ
ｍ以下、好ましくは１００μｍ以下、更に好ましくは７
０μｍ以下の円形断面の鉄を主成分とする合金から成る
軟磁気特性を有する結晶質の金属繊維である。金属繊維
は細いほうが靭性が向上するため磁気分離装置用の捕獲
材とした時、柔軟性に富み好ましいのである。直径が１
５０μｍ以上の場合は磁気分離装置用の捕獲材とした時
、柔軟性に欠は好ましくない。

更に、本発明に用いられる金属繊維は結晶質であるため
、経時変化によって磁気特性が劣化する問題はほとんど
無く、約２００″Ｃ以上の高温雰囲気中に長時間開いて
も磁気特性が劣化することはほとんど無い。

なお、磁気分離装置用の捕獲材として用いるときの形態
は、磁気分翻しようとする磁性粒子の種類や磁気分離の
目的によって、織物や編物などの布帛、不織布などのソ
ート状物、さらにはウェブ状（わた状物）などとして使
い分ければよい。

鉄を主成分とする合金から成る軟磁気特性を有する結晶
質の金属繊維としては、合金中に不可避不純物を含むＦ
ｅ−５ｉ系合金、Ｆｅ−Ａｌ系合金、Ｆｅ−５ｉＡｌ系
合金などが挙げられる。なお、これらの合金中には磁気
特性を制御するための第３元素および又は第４元素を添
加してもよい。

これら金属繊維は溶融紡糸法によって作製することが望
ましい。更に、紡糸された金属繊維を熱処理して用いて
もよい。

磁気分離装置用の捕獲材として布帛を作製する方法とし
ては、化学繊維などの加工と同様に、織機や編機を使用
して作製される。

不織布とする場合も基本的に化学繊維などの加工と同様
な方法が採用できる。すなわち、バインダーとしてナイ
ロンなどの熱可塑性樹脂やエポキシなどの熱硬化性樹脂
などの高分子組成物を用いてもよいし、不織布が金属繊
維のみで構成されているような場合は不織布の形態にし
た後、金属繊維の融点直上に加熱してプレスする方法な
どでもよい。

本発明の磁気分離装置用の捕獲材は使用する目的によっ
て鉄を主成分とする合金から成る軟磁気特性を有する円
形断面の結晶質金属繊維のみで構成されるだけでなく、
他の素材の繊維、例えば銅、アルミニウム、ステンレス
等の金属繊維や、ポリエステル、ナイロン等の化学繊維
や、さらには、ウール、綿等天然繊維と共に構成しても
よい。また、本発明の磁気分離装置用の捕獲材を酸化防
止などの目的にために、樹脂で被覆したり、樹脂中に埋
め込んでもよいし、あらかしめ酸化防止などの目的のた
めに磁気分離装置用の捕獲材とする前に金属繊維を樹脂
で被覆したり、亜鉛などで鍍金加工してもよい。使用す
る樹脂の具体例として、ポリアミド系、ポリビニル系、
アクリル系、エポキノ系、シリコン系、フッ素系、ウレ
タン系、メラミン系、ポリスチレン系、ポリエステル系
、ポリイミド系樹脂などであるカベ上記の樹脂に限定さ
れるものではなく、共重合体や複合体も含まれる。被覆
の方法は液体状の樹脂中に浸して塗布するなど従来から
知られている方法が利用できる。

流体から除去できる磁性粒子は強磁性体のみならず常磁
性体、反強磁性体、反磁性体でもよい。

ただし、強磁性体以外の場合、除去効果を上げるために
は磁界を強くする必要がある。磁界を印加する方法とし
ては、永久磁石、電磁石、ソレノイドなどがあり、装置
の構造や磁性粒子の種類などを勘案して選択すればよい
。

本発明の磁気分離装置用の捕獲材は、従来から広く油浄
化装置に使用されている深層フィルターと組み合わせれ
ば、深層フィルターの非磁性粒子の捕獲効果と相俟って
油中に含まれる金属粉などのコンタミナント（異物）を
効率よく容易に、かつ確実に除去することができる。

（実施例） 実施例１ 飽和磁束密度が１．８テスラ、保磁力が０．３５エルス
テッドの軟磁気特性を有する円形断面の鉄を主成分とす
る結晶質金属繊維として、Ｆｅ−６，５ｗ１％Ｓｉ合金
からなる直径７０μｍの金属繊維を経糸と緯糸として用
い、それぞれ経糸と緯糸の織り密度がインチ当たり１０
本の第１図に示す平織物を作製した。

この織物を１０層重ね磁気分離用フィルター材料とした
。第３図に示す磁気分離装置を使用して、磁性粒子とし
て１００μｍ以下の鉄粉を、室温で８５センチポアズの
粘性を有する機械油の中に、重量比で１．０％添加した
後攪拌し鉄粉を分散させた。この鉄粉を分散させた機械
油を２００°Ｃに加熱し、上記の磁気分離用フィルター
材料の外側に永久磁石を配置し、磁気分離用フィルター
材料の中央部での磁界を６００ガウスとし、機械油の流
速を１分当たり２．６ｍで流したところ、鉄粉が効率良
く確実に磁気分離用フィルター材料に吸着され非常に良
好な磁気分離効果を有していることを示した。

その後、磁気分離用フィルター材料に吸着された鉄粉を
回収するため永久磁石を磁気分離用フィルター材料に磁
界を与えない位置まで翻したところ、磁気分離用フィル
ター材料に吸着された鉄粉は容易に分離され、効率良く
鉄粉を回収することができた。

実施例２ 飽和磁束密度が１．８テスラ、保磁力が０．３５エルス
テツドの軟磁気特性を有する円形断面の鉄を主成分とす
る結晶質金属繊維として、Ｆｅ−６，５ｗ１％Ｓｉ合金
からなる直径５０μ−の金属繊維を第２図に示す充填密
度０．２６ｇ／ｉｄのウェブ状（わた状物）にし磁気分
離用フィルター材料として用いた。

（発明の効果） 本発明の磁気分離用フィルター材料は、従来の磁気分離
装置用捕獲材の問題点を解消し、良好な軟磁気特性を有
し、２００°Ｃ以上の高温下に於いて磁性粒子を効率よ
く容易に、かつ確実に捕獲する性能を有しているので、
各種の流体中の磁気分離用フィルターとして有用な効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１で用いた本発明の磁気分離用フィルタ
ー材料を構成する平織物を示す図である。 第２図は、実施例２で用いた、本発明の磁気分離用フィ
ルター材料を構成するウェブ（わた状物）を示す図であ
る。 第３図は、本発明の磁気分離用フィルター材料の性能を
評価に用いた磁気分離装置の概要を示す図である。 １　：　Ｆｅ−６，５ｗｔ％Ｓｉ合金繊維２：磁気分離
用フィルター ３：永久磁石 ４：切替えコック ５：ポンプ ６：機械油 ７：［性粒子 特許出願人　　東洋紡績株式会社 Ｆ、−”ｗｖ　Ｚ　ｓｔ　＋ｍ趨 早２

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　鉄を主成分とする合金金属繊維であり、飽和磁束密度
   が１．５テスラ以上、保磁力が５エルステッド以下の軟
   磁気特性を有する円形断面の結晶質金属繊維よりなるこ
   とを特徴とする磁気分離用フィルター材料。