JPH04133983U - サスペンシヨン軸のハウジング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】フロントサスペンション軸のハウジング部分の
材料費の低減、音振性能の向上、更にサスペンション軸
上部マウンティングの簡単な取外しおよび車室前部の空
間効率の向上を図ることを目的とする。 【構成】ハウジング(13)を前部囲壁(12)A と後部囲壁(1
2)B とに分割し、ハウジング(13)の中間部に位置する前
部囲壁(12)A と後部囲壁(12)B との接合部分(12)C にお
いてダッシュボード(11)を差渡すことによって、該ダッ
シュボード(11)とハウジング(13)とを別体とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車のフロントサスペンション軸のハウジングに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来は図３に示すようにダッシュボード(1) の後側に左右一対の囲壁(2),(2) を設け、該ダッシュボード(1) と該囲壁(2),(2) とによってフロントサスペンシ ョン軸のハウジング(3) を画定し、該ハウジング(3) 内に軸穴(4)Aを設けた支持 板(4) を収納した構成が提供されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来構成では、図３の斜線部分だけ支持板(4) の面積が大きくなり、その 分振動エネルギーが増加して低級音が発生し易くなり、またサスペンション軸上 部マウンティングの脱着作業はインストルーメントパネルを取り外して室内側か ら行なわなければならず、更にダッシュボード(1) をハウジング(3) の一部とし て用いるために、ダッシュボード(1) 全体を高張力鋼板で構成するかあるいは板 厚を大きくして補強する必要があり、高張力鋼板を使用すれば材料費が高くなり 、また板厚を大きくすれば重量増加かつ材料費高につながる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の課題を解決するための手段として、車体前部に左右一対配 置されるフロントサスペンション軸の支持板(14)を収納したハウジング(13)であ って、前部囲壁(12)A と後部囲壁(12)B とからなり、該前部囲壁(12)A と後部囲 壁(12)B との接合部分(12)C においてダッシュボード(11)を差渡したことを特徴 とするサスペンション軸のハウジング(13)を提供するものである。

【０００５】

【作用】 本考案の構成ではダッシュボード(11)がハウジング(13)の中間部において差渡 され、ハウジング(13)の囲壁(12)A,(12)B とダッシュボード(11)とは別体になっ ている。したがってハウジング(13)の囲壁(12)A,(12)B のみを補強すればよく、 ダッシュボード(11)全体を補強する必要はない。またハウジング(13)の前部囲壁 (12)A をはずしてダッシュボード(11)の前側からサスペンション軸上部マウンテ ィングの脱着を行うことが出来る。更にサスペンション軸支持板(4) の面積も小 さくなるから振動エネルギーが減少する。

【０００６】

【実施例】

本考案を図１および図２に示す一実施例によって説明すれば、車体前部の左右 一対のホイルカバー(15),(15) 上にはフロントサスペンション軸のハウジング(1 3)が設置されている。該ハウジング(13)は前部囲壁(12)A と後部囲壁(12)B とに よって画定されており、内部には軸穴(14)A を設けた支持板(14)が収納されてい る。

【０００７】 該ハウジング(13)の前部囲壁(12)A と後部囲壁(12)B との接合部分においてダ ッシュボード(11)が差渡されている。即ち図２に示すように後部囲壁(12)B の前 縁に沿ってフランジ(12)D が設けられ、ダッシュボード(11)の両側縁に沿ってフ ランジ(11)A が設けられており、該後部囲壁(12)B のフランジ(12)D をダッシュ ボード(11)両側縁部に、また該ダッシュボード(11)のフランジ(11)A を該後部囲 壁(12)B 側に図２に示す×印の個所でスポット溶接することによってダッシュボ ード(11)の両側縁がハウジング(13)に接合されている。図３において(16)はフロ ントピラーである。そして該ダッシュボード(11)の前面には緩衝材(17)A を介し てブレーキマスターバック(17)が取付けられている。なお図１および図２におい て矢印に示す方向が前方向である。

【０００８】 上記構成においては、ダッシュボード(11)はハウジング(13)の中間位置すなわ ちＯ−Ｙ線上に配置することが出来、そしてダッシュボード(11)と後部囲壁(12) B とをフランジ(11)A,(12)D を介してスポット溶接によって接合し、それから前 部囲壁(12)A を後部囲壁(12)B にスポット溶接によって接合するので、スポット 溶接が簡単に出来るし、サスペンション軸上部マウンティングの脱着は前側から 出来るから、室内側からインストルーメントパネルを取り外して行なう手間が解 消される。

【０００９】 またダッシュボード(11)とハウジング(13)とは別体であるから、ハウジング(1 3)のみ高張力鋼板を使用したり板厚を大きくしたりして補強すればよい。更にサ スペンション軸の支持板(14)の面積を最小限にして振動エネルギーを小さくし低 級音の発生を防止し音振性能を向上させることが出来る。更にブレーキマスター バック(17)の取付位置をＯ−Ｙ線付近にもって来ることが出来る。

【００１０】

【考案の効果】

したがって本考案においては、ダッシュボードとハウジングとの組付けの際の スポット溶接が簡単に出来、またダッシュボード全体を補強する必要がなくなり 、材料費が低減されかつ軽量になり、またダッシュボードの前側から簡単にサス ペンション軸上部マウンティングの取外しが出来、更に支持板の面積を最小にし て音振性能を向上させることが出来る。そして車室前部の空間効率が向上し、設 計の自由度が高くなる。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

図１および図２は本考案の一実施例を示すものである。

【図１】説明平面図

【図２】ダッシュボードとハウジングとの接合説明図

【図３】従来例の説明平面図

【符号の説明】

(11)・・・・・・ダッシュボード (12)A ・・・・前部囲壁 (12)B ・・・・後部囲壁 (12)C ・・・・接合部 (13)・・・・・・ハウジング (14)・・・・・・支持板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体全部に左右一対配置されるフロントサ
   スペンション軸の支持板を収納したハウジングであっ
   て、前部囲壁と後部囲壁とからなり、該前部囲壁と該後
   部囲壁との接合部分においてダッシュボードを差渡した
   ことを特徴とするサスペンション軸のハウジング