JPH04133832U - 歩行補助装置のモニタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】歩行障害者用歩行補助装置の装着時の装着者の
姿勢、歩行状態を装着者に認識させる手段を備えたモニ
タ装置を提供することを目的とする。 【構成】歩行補助装置１及びこれを装着して歩行する場
合に使用する杖１０等に障害者の姿勢、歩行状態を検知
するセンサ８，１１，１２，１４を設け、その出力信号
により障害者等に姿勢及び歩行状況を認識させるモニタ
ー装置１５を設けた。又、上記センサの出力信号より転
倒警告を行なうようにすれば安全性の向上に効果が得ら
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下肢麻痺等の歩行障害者が装着して自力歩行を補助する歩行補助装 置の装着歩行時の障害者の姿勢及び歩行状態のモニタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、車椅子以外に移動手段を持たなかった、下肢麻痺等の歩行障害者に対し 、自力歩行手段を与える目的で、障害者の下半身に装着し、障害者の下肢を支持 する支柱により自立し、左右の支柱を交互に前進させて歩行を補助する歩行補助 装置が既に実現し、又研究開発の緒に就こうとしている。

【０００３】 この種の歩行補助装置を装着しての歩行は、健常者が永年に亘る歩行より無意 識に行っている歩行運動に相当する動作を歩行補助装置に行なわせる訓練が不可 欠である。ところが、下肢麻痺等の障害者は一般に下肢の感覚が麻痺しているた め、歩行補助装置を装着して歩行を行なっている障害者自身の姿勢や歩行状態が どうなっているかを認識できる術を持たない。そのため、訓練効果が上らないと いう欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、現在実用に供され、あるいは提案されている、歩行障害者用の歩行 補助装置の装着時の障害者の姿勢、歩行状態の認識手段の上記の実情にかんがみ 、歩行補助装置を装着して歩行する歩行者の姿勢及び歩行状態を常に歩行者自身 及び訓練者が認識することのできるモニタ装置を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のモニタ装置は、上記の課題を解決するため、下肢麻痺等による歩行障 害者が装着して歩行を補助する歩行補助装置や杖等に設けられ、該歩行補助装置 を装着した障害者の姿勢、歩行状態を検知するセンサと、該センサの出力信号に より該装置を装着した障害者等に姿勢及び歩行状態を認識させる手段とを有する ことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の歩行補助装置のモニタ装置は以上の如く構成されているので、センサ により検知された歩行者の姿勢、歩行状態は、歩行者及びその訓練者にモニタに より示され、障害者は自己の姿勢や歩行状態、転倒しないような安定度等がリア ルタイムに判り訓練効果の向上に極めて有効である。

【０００７】 さらに、上記のセンサの出力により転倒警告手段を作動させるようにすれば、 障害者の転倒、特に後方への転倒防止に役立ち、安全の向上にも有効である。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】 図１は、本考案を適用した歩行補助装置の一実施例を示す図である。この歩行 補助装置１は、主に下半身の姿勢維持と、体重の支持のため下半身の関接の保持 を行なうため、躯幹部に装着される部分と下肢を固定する支柱２とより成る補装 具７と、これに装着された制御機器等より成る。支柱２の長さを変化させる支柱 長可変機構３と、支柱長の伸縮制御する制御装着４と、支柱を伸縮させる動力を 可変機構３に供給する動力源（空気源）５と、空気圧制御装置６とにより構成さ れている。さらに、補装具７には、本考案に基づき、前後左右に夫々１個づつ、 都合４個の超音波センサ８が取付けられている。この超音波センサ８は高指向性 の超音波発信器と、これより発射され地面等で反射された超音波を受信すること により、その往復時間よりセンサと地面等の反射位置との間の距離を測定するこ とができるものである。

【００１０】 図２は、この歩行補助装置１を歩行障害者が装着して歩行している状態を示す 図である。歩行補助装置１の補装具７に設けられた４個の超音波センサ８は胸の 正面と腰の両側面と背面にきて、夫々身体の表面に対して斜下外方に向って超音 波を発信する。さらに歩行者の前額部にも同様の超音波センサ８が装着されてい る。各超音波センサ８と、その夫々より発信された超音波の地面による反射点の 距離より、障官者の地面に対する傾き方向、傾き角度及び傾き速度を知ることが できる。

【００１１】 歩行者が両手に持つ松葉杖１０の下端面及び支柱下端の足部１３の下面には圧 力センサ１１が設けられ、又杖の中間部には圧電素子センサ１２が設けられてい る。これらのセンサの出力より、歩行者の重心位置、姿勢、傾きを知ることがで きる。又、圧電センサの出力により、図２に符号１５で示す電気刺戟装置により 、障害者の腕等に電気刺戟により障害者の姿勢、歩行状態を認識させるモニタを 行なうことができる。

【００１２】 又、図３に示す如く、支柱２の下端の足部１３の先端部及び松葉杖１０の下端 の後側面には夫々超音波センサ１４が設けられ、足部、杖下端の夫々の相対位置 、杖の移動速度を計測することができるようになっている。

【００１３】 以上説明した各センサ及びその出力による、障害者の重心位置、歩行速度、姿 勢、傾き速度等の測定、モニタ等の制御ブロック図を図４に示す。

【００１４】 この内容は既に概ね説明したとおりであるが、モニタ手段としては、電気刺戟 装置１５の他、位置、速度、姿勢、傾き、傾き速度の電気信号より、視覚表示、 音声モニタに表示することも可能となっている。歩行補助装置が支柱長を歩行動 作に応じてアクチュエータで変化させる荷重制御式である場合はこれらのセンサ の信号より、支柱長を変化させるアクチュエータを作動させることができる。

【００１５】 又、これらの信号特に傾き検知信号より転倒を警告して安全装置、例えばエア バックを膨張させる等のことを行なうことにより安全性を向上させることができ る。

【００１６】

【考案の効果】

以上の如く、本考案によれば、歩行補助装置を装着した障害者の姿勢、歩行状 態が障害者自身及び訓練者にリアルタイムにモニタされるので、訓練効果の向上 に役立ち、又、センサの出力の信号により転倒警告を行ない、安全装置を駆動す ることにより安全性の向上にも効果がある。勿論、この装置は、歩行訓練時のみ ならず、実際の歩行時にも役立つものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した歩行補助装置の実施例の斜視
図である。

【図２】その歩行補助装置を装着し杖を持って歩行して
いる障害者の状態を示す側面図である。

【図３】その支柱下端の足部と杖の下端の相互位置検出
手段を示す平面図である。

【図４】上記歩行補助装置のモニタ装置の制御ブロック
図である。

【符号の説明】

１ 歩行補助装置 ２ 支柱 ７ 補装具 ８，１４ 超音波センサ １０ 松葉杖 １１ 圧力センサ １２ 圧電素子センサ １５ 電気刺戟装置（姿勢、歩行状態認識装置）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下肢麻痺等による歩行障害者が装着して歩
   行を補助する歩行補助装置や杖等に設けられ、該歩行補
   助装置を装着した歩行者の姿勢、歩行状態を検知するセ
   ンサと、該センサの出力信号により該装置を装着した障
   害者等に姿勢及び歩行状態を認識させる手段とを有する
   ことを特徴とする歩行補助装置のモニタ装置。
2. 【請求項２】上記のセンサの出力信号により作動する転
   倒警告手段を有することを特徴とする請求項１に記載の
   歩行補助装置のモニタ装置。