JP2009273565A - 松葉杖形歩行支援機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】上肢は健常であるが下肢に障害を有するために移動を行うことができない人が日常生活空間内での自立移動を実現するための歩行支援機械を提供する。
【解決手段】人の歩行を支援するための歩行支援機械(100)は、使用者が手で操作し且つ自身の体重を預けることができる一対の松葉杖(1)と、伸縮可能な一対の伸縮リンク(3)と、伸縮リンク(3)の下端部に取り付けられていて且つその上に使用者の足を載せるための足底板(9)と、伸縮リンク(3)を伸縮させることが可能なアクチュエータ(6)と、歩行支援機械(100)を制御するための制御装置(30)とを具備する。各松葉杖(1)の上端部と各伸縮リンク(3)の上端部はそれぞれ、回転可能な対偶(2)を介して連結される。歩行支援機械は、伸縮リンク(3)が伸縮することにより、使用者の歩行を支援する。
【選択図】図2

Description

本発明は、松葉杖形歩行支援機械に係り、より特別には、上肢は健常であるが下肢に障害を有するために移動を行うことができない人が、日常生活空間内での自立移動を実現するための歩行支援機械に関する。
従来の歩行支援機械には、各関節にアクチュエータを配置した装着形のもの、少数のアクチュエータとリンク機構を用いたものなどがあるが、これらはいずれも個々の関節を外部の機械によって強制的に動かすものであり、関節に大きな負担を強いることが問題である。また、太腿をはじめ脚の多くの箇所にベルトなどで固定する必要があり、圧迫感が非常に大きい。さらに、各関節にアクチュエータを配置したものは、非常に高価である。さらに、これらの歩行支援機械は、使用者本人の残存能力、例えば上半身の力など、を有効に活用できるものではない。また、歩行訓練機も実在するが、あくまでも訓練用であり、パーソナルユースには向かない。
また歩行補助機に関する提案がなされているが(非特許文献1参照)、この機械は、主に高齢者である歩行者の下肢の力を補助するものであり、下肢の力の衰えた高齢者を補助するために、歩行者の力の半分を補助することを想定しており、本発明のように下肢に障害を有するような人には不十分な機械であり、本発明とは相違している。
また歩行補助装置については、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1から10及び非特許文献2から4参照)が、本発明の提案を開示するものではない。
日本機械学会論文集C編、72-724, 2006-12,pp.3871-3877(題名「足裏から下肢全体を支援する歩行補助機の開発」) 特開2008−48754号公報 特開2008−17981号公報 特開2007−159971号公報 特開2007−20909号公報 特開2007−20672号公報 特開2007−14698号公報 特開2004−344303号公報 特開2008−23234号公報 特開2004−261622号公報 特開2002−191655号公報 日本機械学会福祉工学シンポジウム講演論文集、2005,No05-44.(題名「足関節と股関節が連動した新しい対麻痺者用歩行装具の動作解析」) 2002年度精密工学会春季大会学術講演会論文集、2002,pp.660.(題名「脊髄損傷者用歩行補助装具の開発及び計測」) 日本機械学会福祉工学シンポジウム講演論文集、2002,No2-34.(題名「電動椅子に代わる松葉杖を用いた直動移動装置の開発)
本発明は、上述した事情に鑑みなされたもので、上肢は健常であるが下肢に障害を有するために移動を行うことができない人が日常生活空間内での自立移動を実現するための福祉機械(歩行支援機械)を提供することを目的とする。
本発明のこれとは別の目的は、以下の項目である。
(1)使用者の残存能力を有効に活かすこと。
(2)使用者の指令にもとづいて機能すること。
(3)個々の関節を強制的に動かすのではなく、脚全体を強制的に動かし、関節はそれに受動的に追従すること。
(4)使用者が疲労せずに長距離を移動できること。
(5)腰関節、膝関節等をその可動範囲を超えて強制的に動かすことがないこと。
(6)移動時および立位時に、上半身の筋肉に過度な負担を強いないこと。
(7)立位時に外乱により転倒することがないこと。
本発明の歩行支援機械は、上述した目的を達成するために、使用者が松葉杖を自らの腕で操作した上で、本歩行支援機械を装着することにより、障害のある下肢の運動が創成されて歩行が実現される。本歩行支援機械は、「歩行面の蹴り出し→下肢の収縮→下肢の伸展→身体の支持」の一連の動作を実現する腰部と足部の間の相対運動を基本的に振り子運動に従って創成し、使用者の脚部をこれに受動的に追従させて歩行を実現することに特化した構成となっている。
より具体的には、本発明の第1の形態では、人の歩行を支援するための歩行支援機械(100)は、使用者が手で操作し且つ自身の体重を預けることができる、一対の松葉杖(1)と、伸縮可能な一対の伸縮リンク(3)と、伸縮リンク(3)の下端部に取り付けられていて且つその上に使用者の足を載せるための足底板(9)と、伸縮リンク(3)を伸縮させることが可能なアクチュエータ(6)と、歩行支援機械(100)を制御するための制御装置(30)とを具備する。各松葉杖(1)の上端部と各伸縮リンク(3)の上端部はそれぞれ、回転可能な対偶(2)を介して連結される。歩行支援機械は、伸縮リンク(3)が伸縮することにより、使用者の歩行を支援する。
歩行支援機械(100)は、使用者が操作して歩行開始の意思を歩行支援機械(100)に伝えるための握り棒スイッチ(24)と、前記松葉杖(1)の接地を検知するための接触センサ(25)と、外乱を検知するための外乱検知センサ(26)と、使用者の腰部付近をあずけるためであって且つ伸縮リンク(3)を連結するように伸縮リンク(3)に取り付けられる腰帯(4)と、使用者の腰部付近を下から支えるためであって且つ伸縮リンク(3)に取り付けられる円形状のウェストハーネス(5)とを更に具備することが好ましく、外乱検出センサ(26)は、加速度センサ又はジャイロセンサであることが好ましい。
歩行支援機械(100)は、伸縮リンク(3)を、足底板(9)の両側の側部に接続させる、回転可能なブレーキ付き対偶(10)と、使用者の足を足底板(9)に固定する足先固定帯(8)と、足底板(9)が地面に接触していないときに、足底板(9)が傾かないように拘束するように、足底板(9)と伸縮リンク(3)との間において取り付けられる足関節ばね(7)とを更に具備することが好ましい。
アクチュエータ(6)は、制御装置(30)により制御されて、使用者の歩行動作において、使用者の体を振り子運動させるように作動して、一歩の歩行を実施する。そしてこの使用者の体を振り子運動させて行われる、一歩の歩行は、アクチュエータ(6)が所定の長さに設定された初期状態から、アクチュエータ(6)が伸張する、伸張段階と、伸張段階の後に、アクチュエータ(6)が更に伸張して、使用者の足が載る足底板(9)が地面から離れる、離地段階と、離地段階の後に、アクチュエータ(6)が伸張した後、収縮するように作動することにより、使用者の体が振り子運動して、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が松葉杖(1)を通過するまで前方に移動する移動段階と、移動段階の後に、アクチュエータ(6)が収縮した後、伸張するように作動することにより、足底板(9)が接地する接地段階と、接地段階の後に、アクチュエータ(6)が初期状態の長さに戻るまで、アクチュエータ(6)が伸張する、長さ調整段階とを具備することが好ましい。
伸張段階において、アクチュエータ(6)の伸張速度は、所定の第1の伸張速度(Vex)に達するまで、時間に比例して増加しており、離地段階においては、アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少しており、移動段階において、当初、アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少し、伸張速度が0に達すると、アクチュエータ(6)は収縮して、その収縮速度は、所定の収縮速度(Vin)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、所定の収縮速度(Vin)を、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が松葉杖(1)を通過するまで保持しており、接地段階において、当初、アクチュエータ(6)の収縮速度は、時間に比例して減少しており、収縮速度が0に達すると、アクチュエータ(6)は伸張して、その伸張速度は、所定の第2の伸張速度(Vout)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、第2の伸張速度(Vout)を、足底板(9)が接地するまで保持しており、長さ調整段階においては、アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して0になるまで減少することが好ましい。
本発明の第2の形態では、上記の様な歩行支援機械(100)を使用して、人の歩行を支援する歩行支援方法が提供される。歩行支援方法において、アクチュエータ(6)が、制御装置(30)により制御されて、使用者の歩行動作において、使用者の体を振り子運動させて一歩の歩行を実施する。歩行支援方法は、使用者が静止して立つ初期状態において、使用者が松葉杖(1)を操作することにより、接触センサ(25)が離地してから接地する松葉杖操作手順と、握り棒スイッチ(24)を押して歩行開始指令を歩行支援機械(100)に送る開始指令手順と、外乱検知センサ(26)により外乱の有無を調べる外乱検出手順であって、外乱検知センサ(26)が外乱を検出した場合に、ブレーキ付き対偶(10)のブレーキを作動させるブレーキ作動段階と、外乱検知センサ(26)が外乱を検出しない場合に、ブレーキ付き対偶(10)のブレーキを開放するブレーキ開放段階とを具備する、外乱検出手順と、松葉杖操作手順及び開始手順が実施された後、所定の時間が経過することを待つ、待ち時間手順と、握り棒スイッチ(24)が発する歩行開始指令と接触センサが発する接地情報が継続していることの確認と、外乱がなく歩行が開始できることの確認とを行う状態確認手順と、アクチュエータ(6)に歩行開始指令を伝えて、アクチュエータ(6)を作動させて、歩行動作を行う歩行手順と、使用者が松葉杖(1)を操作して初期状態に設定する歩行準備手順とを具備する。
上記の本発明の説明において、カッコ()内の記号又は数字は、以下に示す実施の形態との対応を示すために添付される。
本発明の歩行支援機械によれば以下の効果を発揮できる。
・本願においては、使用者として、下半身、特には脚の歩行能力をかなり失ってしまった人を対象に想定しており、残存能力として、主に腕等の上半身の能力を有効に使用して歩行を可能にする。
・歩行支援機械は、手元などのスイッチによって動作開始・終了指令を行うことにより、使用者の指令を受信して作動するので、あくまで使用者の状況判断と意思に基いて、使用者にとって、より優しい装置を提供する。
・腰帯等を使用することにより、個々の関節の運動範囲がこれらの可動範囲内となるように拘束しており、更に使用者は、自身の個々の関節を強制的に動かすのではなく、腰部と足部の間の距離の時間変化(歩行のリズムに従って)だけを創成する機構を用いて、脚全体を強制的に動かし、関節はそれに受動的に追従するので、腰部と足部の間の相対運動を装着形の装置により創成して脚部はそれに追従すれば良く、腰関節、膝関節等をその可動範囲を超えて強制的に動かすことがなく、腰関節、膝関節等に無理な負担をかけることがない。
・エネルギー効率の良い運動として振り子運動を利用するため、使用者が疲労せずに長距離を移動できる。
・ベルトなどの拘束要素は安全装置として有効であり、ウエストハーネスなどは人間の体重を支えるのに十分な強度があり、かつ軽量であるので、移動時および立位時に、上半身の筋肉に過度な負担を強いることがない。
・瞬時に機械の状態を固定することができるブレーキ付き対偶や、歩行中に作用する外乱を検出することができる簡単な加速度センサやジャイロセンサ等の外乱検知センサにより、立位時に不意な外乱により転倒することがない。
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施の形態の装置を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る松葉杖形歩行支援機械の一実施の形態を図解的に示しており、図1は、本発明の松葉杖形歩行支援機械100を使用者が着用した場合の概念図を示すと共に歩行支援機械の基本構成を示し、図2は本発明の松葉杖形歩行支援機械100の構成の詳細を図解的に示す。
まず図1を参照すると、使用者が本発明の松葉杖形歩行支援機械100を着用した状態が示される。松葉杖形歩行支援機械100は、左右1本づつ計2本からなる松葉杖1と、やはり左右1本づつ計2本からなる伸縮リンク3とを具備する。使用者は、歩行支援機械100に支援されながら歩行することが出来る。使用者のこの様な歩行作業において、図1は、全体構成を、使用者(歩行者)と、歩行支援機械100のハードウェア(松葉杖1、伸縮リンク3等)と、歩行支援機械100の操作・制御系(制御装置、センサ類等)とに分けて、それぞれの機能、役割を説明している。使用者は、外乱はないか、歩行が可能か等の状況判断を行い、その判断に基づく使用者の意思を歩行支援機械100に伝達し、松葉杖1の操作を行う。操作・制御系は、使用者の意思を検出し、外乱等危険状態、歩行状態等を検出し、アクチュエータ6に動作を指令して、アクチュエータの軌道追従制御を行う。ハードウェアは、使用者の身体を支持しながら、必要に応じて危険回避運動を行い、更に危険のない状態で、本発明の振り子運動に基く歩行運動を創成する。
図2を参照すると、松葉杖形歩行支援機械100は、左右1本づつ計2本で対をなす松葉杖1と、やはり左右1本づつ計2本で対をなす伸縮リンク3とを具備する。松葉杖1は、使用者が使い易いものであるべきことを考慮して、通常の松葉杖であることが好ましいが、別の軽量な構造体であっても良い。使用者は、通常の松葉杖と同様に、歩行に際して、松葉杖1を手で保持しながら脇の下に固定し、松葉杖1を歩行方向に振り出して、体重を松葉杖1に掛けるように前に移動することにより前進するが、この際振り子運動を利用する。例えば、右手側の伸縮リンク3の上端部は、図2に示すように、右手側の松葉杖1の上端部と球対偶2を介して連結されており、球対偶2は、松葉杖1と伸縮リンク3を回転可能に連結する機能を有すると共に、使用者の脇の下への負担を生じさせないようにする。左手側の伸縮リンク3及び松葉杖1も右手側と同様に構成される。
伸縮リンク3の下端部には、図2に示すように、1つの足底板9がブレーキ付き球対偶10を介して取り付けられており、足底板9上に使用者は足部を固定し、足底板9は、歩行支援機械100が地面と接触する部分である。ブレーキ付き球対偶10は、伸縮リンク3と足底板9を回転可能に連結しており、足底板9が凹凸のある地面と安定に接触するために受動的な球対偶10が設置される。また、人やものとの衝突、風、揺れ等の外乱が作用した際に、球対偶10のブレーキを利かせることにより、足底板9と伸縮リンク3の相対運動を拘束し、使用者の安定性を確保する。ブレーキは、ソレノイド方式であることが好ましいが、空圧又は油圧シリンダ等を利用した既知なタイプであっても良い。足底板9には、1つの足先固定帯8が設けられており、足先固定帯8は、使用者の足部を足底板9に固定する。本実施の形態において、足先固定帯8は、図2に示すように、2本の足に対して1つ設けられるが、これとは別に2つ等別の数であっても良い。足底板9と伸縮リンク3とは、図2に示すように、弾力性のある左右それぞれ2つの足関節ばね7により連結されており、足底板9が地面と接触していないときに、足底板9が傾かないように拘束する。足関節ばね7の数は、左右各2つで計4つ以外の数であっても良い。
伸縮リンク3は、使用者の腰と足部の間の距離を変化させ、また使用者の自重を支える機能を有する。このため、歩行支援機械100は、左右の伸縮リンク3と、1つの腰帯4と、1つのウエストハーネス5と、各伸縮リンク3の概略中央に各1基づつ設けられた直動アクチュエータ(又は、単にアクチュエータと呼ぶ)6とを具備する。腰帯4は、図2に示すように、直動アクチュエータ6より上の位置に左右の伸縮リンク3を連結するように伸縮リンク3に取り付けられて、使用者の腰の前に位置するように配置されて、使用者が腰帯4に体重を預けることにより、腰関節が反り返らないように拘束する。ウエストハーネス5は、一般的に輪状の帯体であり、やはり左右の伸縮リンク3を結合するように取り付けられて、使用者の腰を囲むように支持可能であって、使用者の脚ではなく、歩行支援機械の伸縮リンク3によって使用者の体重を支えるように作用する。直動アクチュエータ6は、左右の伸縮リンク3にそれぞれ1基づつ設けられて、伸縮リンク3の運動を創成する。直動アクチュエータ6は、伸縮リンク3の長手方向の概略中央付近に具備されることが好ましく、伸縮リンク3の上部と下部を連結して、伸縮リンク3と一体となるように配置される。アクチュエータ6は、電動であることが好ましいが、空圧アクチュエータなどでも良い。電源(図示されない)は、バッテリ等既知の電源であっても良い。バッテリ等の電源は、使用者の腰又は背中に取り付けられることが好ましい。
左右の松葉杖1はそれぞれ、左右の杖部21を具備しており、杖部21には、使用者が手で掴むための握り棒22が設けられる。松葉杖1は更に、握り棒スイッチ24と、接触センサ25とを具備する。握り棒スイッチ24は、握り棒22に少なくとも1つ取り付けられており、使用者による歩行開始・終了などの意思の入力を行い、図2の例では、使用者が左右どちらでも操作できるように、左右の握り棒22に各1つずつ設けられている。接触センサ25は、左右の杖部21の下端にそれぞれ少なくとも1つ設けられており、使用者による松葉杖1の操作により、松葉杖1が地面と接触したことを検知する。詳しく後述されるように、握り棒スイッチ24の状態と接触センサ25の状態と合わせて、歩行動作の開始・終了などが判断される。
歩行支援機械100は、外乱検知センサ26を具備しており、外乱検知センサ26により外乱を検出する。外乱検出センサ26は、加速度センサ又はジャイロセンサであることが好ましく、使用者の体の一部に取り付けられることが好ましいが、それ以外の場所、例えば、松葉杖1に取り付けても良い。歩行支援機械100は、歩行支援機械100を制御する制御装置30を具備しており、制御装置30及び動力源(図示されない)は、使用者の体に取り付けられることが好ましいが、伸縮リンク3等、それ以外の場所に取り付けられたり、別置きであっても良い。
次に、本実施の形態の歩行支援機械100の作動について説明する。
歩行動作は、先ず静止状態から歩行状態に移行し、着地(接地)して一歩目の歩行を終了して、次の二歩目の歩行に入り、二歩目の歩行においては、静止状態からの歩行動作を繰り返すように行われる。
本発明の第1の実施の形態における(上記の)歩行状態における作動について、図3を参照して説明する。図3は、松葉杖形歩行支援機械100の制御装置30における情報と動作の流れを示す。使用者は、静止して立っている状態(初期状態)から歩行を開始する(ステップ0(S0))。また初期状態において、球対偶10のブレーキは開放されており、伸縮リンク3、即ちアクチュエータ6の長さは、所定の初期長さに設定される。この初期長さは、使用者の身長等に基いて決定されることが好ましい。S0において、使用者は、歩行支援機械100の電源をONする。この際、制御装置30の電源もONされる。S0において、握り棒スイッチ24、接触センサ25(接地状態をONとする)等の各スイッチ類は、OFFに設定されており、各スイッチがONになるまで、すなわち、使用者が歩行を開始しようと動作するまで待つ状態である。使用者が歩行を開始しようとすると、先ずステップ1(S1)及びステップ6(S6)に進む。S1において、使用者は、歩行(又は、前進)するために、松葉杖1を操作して前に振り出す。この際、松葉杖1の先端に取り付けられている接触センサ25がOFFになり、そして松葉杖1が接地(又は、着地)すると、接触センサ25は、短時間でONとなる。S1においては、松葉杖1が操作されて、接触センサ25がONからOFFそしてONへと切り換えられた(作動した)かどうかを確認する段階である(松葉杖操作手順)。接触センサ25の作動が確認された場合には、次の処理(ステップ2(S2))に進み、作動が確認されない場合(ONのままの場合等)は、接触センサ25が作動するまで、すなわち、使用者が歩行を開始しようと松葉杖を操作するまでS1で待つ。
ステップ2(S2)は、使用者が握り棒スイッチ24をONしたかどうかを確認する手順である(開始指令手順)。このように使用者は、握り棒スイッチ24をONすることにより、歩行の意思を歩行支援機械100に伝える。握り棒スイッチ24がONになった場合には、次の処理(ステップ3(S3))に進む。握り棒スイッチ24がONにならない場合は、使用者が握り棒スイッチ24をONしていない状態であるので、S2で待機する。ここで、S1およびS2の判断は図4の順序の通りでも良いが、逆順でも良い。また、同時に並行して判断を行っても良い。
ステップ6(S6)において、加速度センサ/ジャイロなどの外乱検知センサ26の信号を分析して、外乱の有無および対応の必要性を判断する(外乱検出手順)。外乱とは、人や物との衝突、風、揺れ等である。従って、使用者が外乱を受けた場合、外乱検知センサ26が、加速度センサであれば使用者に作用した加速度を検出可能であり、ジャイロであれば、使用者に作用した角速度が検出可能であるので、外乱が検出可能である。ここでS6は、S1およびS2と並行処理するものとする。外乱への対応が必要と判断された場合には、ステップ7(S7)に進み、対応すべき外乱がない、即ち外乱への対応が不要と判断された場合(NO)には、ステップ3(S3)に進む。
ステップ7(S7)において、外乱が検出され、外乱に対する対応が必要と判断された状態であるので、ブレーキ付き球対偶10のブレーキを作動させて固定する。これにより、足底板9が伸縮リンク3に対して固定されるので、歩行動作は、実施不能になり、使用者は、静止状態を維持する。ブレーキが固定された後に、ブレーキ固定信号を出して、ステップ4(S4)に進む。
ステップ3(S3)において、使用者の誤った操作あるいは何らかの外的要因による影響を排除して使用者が歩行開始の意思を有することを正確に判断するために、接触センサ25および握り棒スイッチ24が所定の時間、継続的にONになっているかどうかを確認する(待ち時間手順)。この待ち時間の間、接触センサ25あるいは握り棒スイッチ24がOFFとなった場合にはS1に戻る。この待ち時間の間、継続的に接触センサ25および握り棒スイッチ24がONであった場合には、通常歩行開始OKの信号を出してステップ4(S4)に進む。
ステップ4(S4)において、通常歩行開始OKの信号とブレーキ固定信号の有無を比較して、通常歩行が可能かどうかを判断する(状態確認手順)。S4において、ブレーキ固定信号が入っていない場合には通常歩行開始信号を出し、通常歩行制御の処理(歩行手順)、即ちステップ5(S5)に進む。ブレーキ固定信号が入っている場合には、外乱継続確認の信号を出して外乱対応制御の処理、即ちステップ11(S11)に進む。
ステップ11(S11)において、外乱が継続しているかどうかを確認し、外乱が継続していればブレーキ固定状態を維持し、外乱検知センサ26により、外乱が継続していないことが検知されて、かつ使用者が安定な状態にあることの安全確認が終わった段階で、ステップ12(S12)に進む。S11において、外乱の種類・大きさに応じて用意されている外乱補償運動、例えば、アクチュエータを所定長さに設定して、固定する等のアクチュエータ6の制御に対応したアクチュエータの制御プログラムを実行しても良い。
外乱が継続せず、外乱が収まり、安全が確認されると、ステップ12(S12)に進み、固定されていたブレーキ付き球対偶10のブレーキを開放する。これにより、固定板9は、伸縮リンク3に対して自由に回転する状態になる。S12でブレーキが開放されると、再度最初の状態、即ちS1及びS6に進む。安全の確認は、外乱が作用していないことの確認と、使用者が松葉杖を接地させる等により安全な状態にあることの確認により行われる。
ステップ5(S5)において、通常歩行に対応した、振り子運動に基づくアクチュエータ6の速度制御プログラムを一歩分の制御が終了するまで実行する(歩行手順)。この一歩分の制御について、図4(「直動アクチュエータの目標伸縮速度の時間変化」)を参照して次に説明する。
図4において、縦軸はアクチュエータ6の速度(V)を示しており、正(+)方向は、アクチュエータ6が伸張する方向であり、負(−)方向は、アクチュエータ6が収縮する方向であり、図4の横軸は、時間(t)を表わす。S5において、通常歩行開始信号が制御装置30からアクチュエータ6に伝えられた時点が、歩行開始時刻であるt0(t=0)であり、アクチュエータ速度(V)は0である。t0において、アクチュエータ6は、伸張を開始する。本実施の形態において、アクチュエータ6の伸張速度(V)は、時間(t)に比例して増大する。伸張速度(V)が、増大して、所定の第1の伸張速度(Vex)に到達したことを検知すると(時刻t1)、アクチュエータ6の伸張速度の増加を漸減する指令が制御装置30からアクチュエータ6に送られる(時刻t0からt1までを伸張段階と呼ぶ)。この際、急激にアクチュエータ速度を直線的に変化させるのではなく、図4に示すように、時刻t1後も少しの時間の間、アクチュエータ6の速度を増大させた後、曲線的に速度を減少させるように制御するので、使用者にショックを与えることがない。
アクチュエータの伸張速度(V)の減少段階において、図4に示すように、時間に比例して伸張速度(V)を減少させる。図4に示すように、時刻t=t3でアクチュエータの速度(V)は0になる。時刻t1とt3の間の時刻t2において、使用者は、離地する(足底板10が地面から離れる)。つまり本実施の形態において、時刻t2において離地するように、アクチュエータ6は制御される。ここまでのアクチュエータの伸張する作動により、松葉杖1と地面の間になす角度(θ)が鋭角からほぼ直角に移行する(開始時(t0)には、角度(θ)は図2に示すように、鋭角である)。松葉杖1が地面に直角になった状態では、使用者の体重は松葉杖1に殆どが掛かる状態になるので、使用者の離地が達成される。時刻t1からt2までを離地段階と呼ぶ。時刻(t3)後に、アクチュエータ6は、収縮を開始する。本実施の形態におけるこの収縮において、アクチュエータ6の収縮速度(V)は、図4に示すように、t3までの伸張速度の時間(t)に対する伸張速度の変化率と同じ変化率で、時間比例して増大する。アクチュエータ6の収縮速度(V)が、所定の収縮速度(Vin)に達したことが検知されると、収縮速度(V)は、一定(Vin)に保持される。この収縮速度(V)の移行時において、収縮速度(V)は、直線的に変化するのではなく、使用者へのショックを防止するように、図4に示されるように曲線的に変化する。
図4において、アクチュエータ6の収縮速度(V)一定(Vin)の状態が保持された後に、時刻t5において、収縮速度(V)が、時間に比例して減少するように制御される。時刻t5は、歩行状態を真横から見た場合に、使用者と松葉杖1とが重なった状態になる時刻である。この状態が、時刻t5に生じること、即ち時刻t5については、松葉杖1の長さ、伸縮リンク3の長さ、アクチュエータ6の速度変化、経過時間等のデータから、制御装置30が算出する(時刻t3からt5までを移動段階と呼ぶ)。時刻t5の後、アクチュエータ6は、時間比例して減少する収縮速度(V)で収縮し、時刻t6で速度0に到達する。その後、アクチュエータ6は、再度伸張する。この際の伸張速度(V)は、図4に示すように、t6までの収縮速度の時間(t)に対する伸張速度の変化率と同じ変化率で、やはり時間に比例して増大する。伸張速度(V)が所定の第2の伸張速度(Vout)に到達したことを検知して(時刻t7において)、伸張速度(V)は一定(Vout)に保持される。この間、伸縮リンク3は、一定の速度(Vout)で伸張し続けるので、使用者(即ち、足底板10)は、時刻t8において接地(又は、着地)する(時刻t5からt8までを接地段階と呼ぶ)。接地後、アクチュエータ6の収縮速度(V)は、時間比例して減少し、t9で収縮速度(V)は0になる。この時点(t9)で、伸縮リンクの長さが、時刻t0の長さ(初期長さ)に戻るように、アクチュエータ6は制御される。時刻t9において、使用者は、一歩前進した状態である。
ステップ5(S5)の終了状態(時刻t9)において、使用者と歩行支援機械100、即ち、松葉杖1との位置関係は、使用者の自然静止状態(即ち、S0の状態)とは、違っているので、図3において、ステップ21(S21)に進み。使用者は、松葉杖1を操作して、前に出して、自然静止状態を形成する(歩行準備手順)。その後、更に前進する場合は、上記の同じ作業を反復する。歩行を終了する場合は、握り棒スイッチを操作して、歩行終了信号を歩行支援機械100に送る。
上記の様な本実施の形態における歩行支援機械100の作動によって、使用者は、本発明による歩行の基本的構成をなす振り子運動により一歩の歩行を行う。
上記のアクチュエータ6の制御において、時間に対する伸張及び収縮速度の特定の定常状態から次の定常状態への移行は、使用者へのショックを緩げるように、図4に示すように、全て曲線的に実施されることが好ましい。
本発明の一実施の形態の歩行支援機械により以下の効果が期待できる。
・下肢障害者が自らの上半身の筋力を有効に活用し、自らの意思にしたがって、関節等に負担をかけることなく、安全に歩行を行うことが可能となる。
・しかも本発明の歩行支援機械は、アクチュエータの数が少なく、軽量かつ安価であり、普及しやすい。
・より具体的には、使用者の意思を簡単なスイッチで正確に抽出することができ、2つのセンサを用い、さらに待ち時間を設けることにより、安全性の高い意思抽出が可能である。
・また、外乱作用時にも簡便なセンサ系および処理系で対応することができる。
・腰帯を使用して、個々の関節の運動範囲がこれらの可動範囲内となるように拘束し、十分な強度で且つ軽量であるウエストハーネスを使用者は装着するので、使用者に余分な負担をかけず、安全性も高い。
上記の説明において、動力源は、バッテリとして説明されたが、燃料電池等の別の動力源が使用されても良い。またアクチュエータ6は、電動モータ駆動と記載されるが、リニアモータ、空圧又は油圧式往復動シリンダ等のこれとは別の装置であっても良い。
上記の実施の形態は本発明の一例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
図1は、本発明の松葉杖形歩行支援機械を使用者が着用した場合の概念図を示すと共に歩行支援機械の基本構成を示す。 図2は、本発明の一実施の形態に係る松葉杖形歩行支援機械の構成の詳細を図解的に示す。 図3は、松葉杖形歩行支援機械100の制御装置30における情報と作動の流れを示す。 図4は、一歩分の制御について、直動アクチュエータの目標伸縮速度の時間変化を説明する図である。
符号の説明
1 松葉杖
2 (球)対偶
3 伸縮リンク
4 腰帯
5 ウェストハーネス
6 (直動)アクチュエータ
7 足関節バネ
8 足先固定帯
9 足底板
10 (ブレーキ付き球)対偶
24 握り棒スイッチ
25 接触センサ
26 外乱検知センサ
30 制御装置
100 歩行支援機械

Claims (10)

  1. 人の歩行を支援するための歩行支援機械(100)であって、
    使用者が手で操作し且つ自身の体重を預けることができる、一対の松葉杖(1)と、
    伸縮可能な一対の伸縮リンク(3)と、
    前記伸縮リンク(3)の下端部に取り付けられていて且つその上に使用者の足を載せるための、足底板(9)と、
    前記伸縮リンク(3)を伸縮させることが可能なアクチュエータ(6)と、
    前記歩行支援機械(100)を制御するための制御装置(30)と、
    を具備する歩行支援機械(100)において、
    各前記松葉杖(1)の上端部と各前記伸縮リンク(3)の上端部がそれぞれ、回転可能な対偶(2)を介して連結されており、
    前記伸縮リンク(3)が伸縮することにより、使用者の歩行を支援することを特徴とする歩行支援機械。
  2. 前記アクチュエータ(6)は、前記制御装置(30)により制御されて、使用者の歩行動作において、使用者の体を振り子運動させるように作動して、一歩の歩行を実施することを特徴とする請求項1に記載の歩行支援機械。
  3. 使用者の体を振り子運動させて行われる、前記一歩の歩行は、
    前記アクチュエータ(6)が所定の長さに設定された初期状態から、前記アクチュエータ(6)が伸張する、伸張段階と、
    前記伸張段階の後に、前記アクチュエータ(6)が更に伸張して、使用者の足が載る前記足底板(9)が地面から離れる、離地段階と、
    前記離地段階の後に、前記アクチュエータ(6)が伸張した後、収縮するように作動することにより、使用者の体が振り子運動して、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が前記松葉杖(1)を通過するまで前方に移動する移動段階と、
    前記移動段階の後に、前記アクチュエータ(6)が収縮した後、伸張するように作動することにより、前記足底板(9)が接地する接地段階と、
    前記接地段階の後に、前記アクチュエータ(6)が前記初期状態の長さに戻るまで、前記アクチュエータ(6)が伸張する、長さ調整段階と、
    を具備することを特徴とする請求項2に記載の歩行支援機械。
  4. 前記伸張段階において、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、所定の第1の伸張速度(Vex)に達するまで、時間に比例して増加しており、
    前記離地段階においては、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少しており、
    前記移動段階において、当初、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少し、前記伸張速度が0に達すると、前記アクチュエータ(6)は収縮して、その収縮速度は、所定の収縮速度(Vin)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、前記所定の収縮速度(Vin)を、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が前記松葉杖(1)を通過するまで保持しており、
    前記接地段階において、当初、前記アクチュエータ(6)の収縮速度は、時間に比例して減少しており、前記収縮速度が0に達すると、前記アクチュエータ(6)は伸張して、その伸張速度は、所定の第2の伸張速度(Vout)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、前記第2の伸張速度(Vout)を、前記足底板(9)が接地するまで保持しており、
    前記長さ調整段階においては、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して0になるまで減少する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の歩行支援機械。
  5. 使用者が操作して歩行開始の意思を前記歩行支援機械(100)に伝えるための握り棒スイッチ(24)と、
    前記松葉杖(1)の接地を検知するための接触センサ(25)と、
    外乱を検知するための外乱検知センサ(26)と、
    使用者の腰部付近をあずけるためであって且つ前記伸縮リンク(3)を連結するように前記伸縮リンク(3)に取り付けられる腰帯(4)と、
    使用者の腰部付近を支えるためであって且つ前記伸縮リンク(3)に取り付けられる円形状のウェストハーネス(5)と、
    を更に具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の歩行支援機械。
  6. 前記外乱検知センサ(26)は、加速度センサ又はジャイロセンサであることを特徴とする請求項5に記載の歩行支援機械。
  7. 前記伸縮リンク(3)は、前記足底板(9)の両側の側部に、回転可能であって且つブレーキ付きの、対偶(10)を介して接続しており、
    使用者の足は、足先固定帯(8)により、前記足底板(9)に固定されており、
    前記足底板(9)が地面に接触していないときに、前記足底板(9)が傾かないように拘束するように、前記足底板(9)と前記伸縮リンク(3)との間において取り付けられる足関節ばね(7)を更に具備することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の歩行支援機械。
  8. 歩行支援機械(100)を使用して人の歩行を支援する歩行支援方法であって、
    前記歩行支援機械(100)は、
    使用者が手で操作し且つ自身の体重を預けることができる、一対の松葉杖(1)と、
    伸縮可能な一対の伸縮リンク(3)と、
    前記伸縮リンク(3)の下端部に取り付けられていて且つその上に使用者の足を載せるための、足底板(9)と、
    前記伸縮リンク(3)を伸縮させることが可能なアクチュエータ(6)と、
    前記歩行支援機械(100)を制御するための制御装置(30)と、
    各前記松葉杖(1)の上端部と各前記伸縮リンク(3)の上端部をそれぞれ連結する、回転可能な対偶(2)と、
    使用者が操作して歩行開始の意思を前記歩行支援機械(100)に伝えるための握り棒スイッチ(24)と、
    前記松葉杖(1)の接地を検知するための接触センサ(25)と、
    外乱を検知するための外乱検知センサ(26)と、
    使用者の腰部付近をあずけるためであって且つ前記伸縮リンク(3)を連結するように前記伸縮リンク(3)に取り付けられる腰帯(4)と、
    使用者の腰部付近を支えるためであって且つ前記伸縮リンク(3)に取り付けられる円形状のウェストハーネス(5)と、
    前記伸縮リンク(3)を前記足底板(9)の両側の側部に接続させる、回転可能なブレーキ付き対偶(10)と、
    を具備する、前記歩行支援方法において、
    前記アクチュエータ(6)が、前記制御装置(30)により制御されて、使用者の歩行動作において、使用者の体を振り子運動させて一歩の歩行を実施する、前記歩行支援方法は、
    使用者が前記松葉杖(1)を操作することにより、前記接触センサ(25)が離地してから接地する松葉杖操作手順と、
    使用者が静止して立つ初期状態において、前記握り棒スイッチ(24)を押して歩行開始指令を前記歩行支援機械(100)に送る開始指令手順と、
    前記外乱検知センサ(26)により外乱の有無を調べる外乱検出手順であって、前記外乱検知センサ(26)が外乱を検出した場合に、前記ブレーキ付き対偶(10)のブレーキを作動させるブレーキ作動段階と、前記外乱検知センサ(26)が外乱を検出しない場合に、前記ブレーキ付き対偶(10)のブレーキを開放するブレーキ開放段階とを具備する、外乱検出手順と、
    前記松葉杖操作手順及び前記開始指令手順が実施された後、所定の時間が経過することを待つ、待ち時間手順と、
    前記握り棒スイッチ(24)が発する前記歩行開始指令と前記接触センサが発する接地情報が継続していることの確認と、外乱がなく歩行が開始できることの確認とを行う状態確認手順と、
    前記アクチュエータ(6)に歩行開始指令を伝えて、前記アクチュエータ(6)を作動させて、歩行動作を行う歩行手順と、
    使用者が前記松葉杖(1)を操作して前記初期状態に設定する歩行準備手順と、
    を具備する歩行支援方法。
  9. 前記歩行手順は、
    前記アクチュエータ(6)が所定の長さに設定された初期状態から、前記アクチュエータ(6)が伸張する、伸張段階と、
    前記伸張段階の後に、前記アクチュエータ(6)が更に伸張して、使用者の足が載る前記足底板(9)が地面から離れる、離地段階と、
    前記離地段階の後に、前記アクチュエータ(6)が伸張した後、収縮するように作動することにより、使用者の体が振り子運動して、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が前記松葉杖(1)を通過するまで前方に移動する移動段階と、
    前記移動段階の後に、前記アクチュエータ(6)が収縮した後、伸張するように作動することにより、前記足底板(9)が接地する接地段階と、
    前記接地段階の後に、前記アクチュエータ(6)が前記初期状態の長さに戻るまで、前記アクチュエータ(6)が伸張する、長さ調整段階と、
    を具備することを特徴とする請求項8に記載の歩行支援方法。
  10. 前記伸張段階において、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、所定の第1の伸張速度(Vex)に達するまで、時間に比例して増加しており、
    前記離地段階においては、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少しており、
    前記移動段階において、当初、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して減少し、前記伸張速度が0に達すると、前記アクチュエータ(6)は収縮して、その収縮速度は、所定の収縮速度(Vin)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、前記所定の収縮速度(Vin)を、使用者の進行方向の横方向から見て、使用者の体が前記松葉杖(1)を通過するまで保持しており、
    前記接地段階において、当初、前記アクチュエータ(6)の収縮速度は、時間に比例して減少しており、前記収縮速度が0に達すると、前記アクチュエータ(6)は伸張して、その伸張速度は、所定の第2の伸張速度(Vout)に達するまで、時間に比例して増加して、その後、前記第2の伸張速度(Vout)を、前記足底板(9)が接地するまで保持しており、
    前記長さ調整段階においては、前記アクチュエータ(6)の伸張速度は、時間に比例して0になるまで減少する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の歩行支援方法。
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