JPH04132781U - テレビジヨン受像機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャプション放送による表示画面に選局マイ
コンからのキャラクタを表示させる。 【構成】 本考案では第２文字発生器（１１１）からの
ブランキング信号ＢＬ２に応じてスイッチ回路（１１
２）を切換えて、第２文字発生器（１１１）からの
Ｒ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信号を優先してＲＧＢ切換回路（１０
５）に印加させている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、米国で行なわれているろうあ者向けのクロ−ズドキャプション放送 の受信可能なテレビジョン受像機の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ろうあ者のためにテレビ放送の番組中の会話やアナウンス等をテレビ画面上に 字幕として表示するクロ−ズドキャプション放送（ＣＬＯＳＥＤ ＣＡＰＴＩＯ Ｎ）が米国で行なわれている。これは、日本における文字多重放送に似たもので あり、デ−タを映像信号の垂直帰線期間に重畳して送信している。前記デ−タの 送信は、コ−ド方式であり文字を表示する場合、受信機内部に文字発生器（キャ ラクタジェネレ−タ）を用意し文字を準備しておく。それにより、放送局からは コ−ド（符号）を送るだけで瞬時に表示することが可能である。表示のモ−ドは 、大きく分けて２種類あり、テキストモ−ド（ＴＥＸＴ ＭＯＤＥ）とキャプシ ョンモ−ド（ＣＡＰＴＩＯＮ ＭＯＤＥ）がある。テキストモ−ドではテレビ画 面中央に最大で１５行×３２文字の文字の表示が可能であり、キャプションモ− ドでは上記表示範囲の４列のみ表示が可能である。クロ−ズドキャプション放送 のデ−タは、垂直帰線消去期間の２１Ｈ目（Ｈは水平走査期間）に重畳されてお り、その部分を拡大して示すと図２の如くなる。図２（イ）に示す２１Ｈ目の複 合信号は、３．５８ＭＨｚのカラ−バ−スト信号と、５０３ＫＨｚのランインク ロックと、キャプションデ−タとから構成されており、前記キャプションデ−タ は図２（ロ）の如く３ビットのスタ−トビット、７ビットのデ−タ、該デ−タの パリティビット、７ビットのデ−タ、該デ−タのパリティビットとを含んでいる 。図２（ロ）のパリティビットを含む８ビットのデ−タ（１バイト）を１単位と して前述の文字コ−ドの他、該文字の位置（行及び列）や色などを定めるコマン ド（命令）を伝送させている。

【０００３】 このクロ−ズドキャプション放送の受信機としては、図３の如きものが考えら れる。クロ−ズドキャプション放送のデ−タが重畳されたテレビジョン放送信号 は、図３のアンテナ（１０１）に受信され、チュ−ナ（１０２）で選局された後 、１Ｆ（中間周波）増幅回路（１０３）で増幅及び検波される。検波された映像 信号は、Ｙ／Ｃ（輝度／クロマ）処理回路（１０４）で処理されて、Ｒ．Ｇ．Ｂ の原色記号がＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）に印加される。

【０００４】 又、ＩＦ増幅回路（１０３）からの映像信号は、抜取り回路（１０６）でキャ プションデ−タのみが抽出されて、デコ−ダ（１０７）に印加される。デコ−ダ （１０７）は、キャプションデ−タのパリティチェック、表示判定及びデコ−ド 等を行なう。デコ−ドされたキャプションデ−タは、第１文字発生器（１０８） に印加され希望の位置に、希望の文字が表示出来るように処理される。そして、 処理に従い、第１文字発生器（１０８）からＲ．Ｇ．Ｂの原色信号が発生し、Ｒ ．Ｇ．Ｂ合成回路（１０９）を介してＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）に印加され る。又、第１文字発生器（１０８）からは、信号の発生期間中及びその前後にお いて、文字の存在を示すとともにその存在を鮮明にするため文字の下地を施こす 目的でブランキング信号ＢＬ１が発生する。前記ブランキング信号ＢＬ１の発生 期間中、Ｒ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）は、Ｒ．Ｇ．Ｂ合成回路（１０９）から の信号を選択して出力する。又、選局マイコン（マイクロコンピュータ）（１１ ０）において、受信している局が切換わり新たな局のチャンネル表示をする目的 で、第２文字発生器（１１１）からＲ．Ｇ．Ｂの原色記号が発生すると、該原色 信号もＲ．Ｇ．Ｂ合成回路（１０９）を介してＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）に 印加される。この場合にもブランキング信号ＢＬ２が発生するが、ブランキング 信号ＢＬ１と異なり背景色を表示するようにはなっていない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、図３の回路では、Ｒ．Ｇ．Ｂ合成回路（１０９）に２つの信号が同 時に印加される場合がある。その場合には、２つの信号の論理和出力がＲ．Ｇ． Ｂ切換回路（１０５）に出力されることになる。その為、両方の文字を同時に表 示しようとし、おかしな色が表示され文字の識別が困難になるという問題があっ た。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上述の点に鑑み成されたもので、テレビジョン信号中のキャプショ ンデ−タを抜き取る抜き取り回路と、該抜き取り回路からのキャプションデ−タ をデコードするデコード回路と、該デコード回路のデコード出力に応じて、表示 するキャラクタのＲ₁．Ｇ₁．Ｂ₁信号及びそのブランキング信号ＢＬ１を発生す る第１文字発生器と、テレビジョン受像機の選局用のマイクロコンピュータに内 蔵され、表示するキャラクタのＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信号及びそのプランキング信号Ｂ Ｌ２を発生する第２文字発生器と、前記第１及び第２文字発生器のＲ₁．Ｇ₁．Ｂ ₁ 信号及びＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信号を前記ブランキング信号ＢＬ２に応じて選択的に切 換えて出力するスイッチ回路と、該スイッチ回路の出力信号と復調されたテレビ ジョン信号のＲ．Ｇ．Ｂ信号とを切換えて出力するＲＧＢ切換回路とから成るこ とを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案に依れば、第２文字発生器からのブランキング信号ＢＬ２に応じてスイ ッチ回路を切換えて、第２文字発生器からのＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信号を優先してＲＧ Ｂ切換回路に印加させている。

【０００８】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例を示す回路図で、（１１２）は第１文字発生器（１ ０８）からのＲ₁．Ｇ₁．Ｂ₁信号と第２文字発生器（１１１）からのＲ₂．Ｇ₂． Ｂ₂信号とを、第２文字発生器（１１１）からのブランキング信号ＢＬ２に応じ て切換え出力するスイッチ（ａ）乃至（ｃ）から成るスイッチ回路、及び（１１ ３）は第１文字発生器（１０８）からのブランキング信号ＢＬ１と第２文字発生 器（１１１）からのブランキング信号ＢＬ２とが印加されるオアゲートである。

【０００９】 尚、図１において図３と同一の回路素子については同一の符号を付し説明を省 略する。

【００１０】 図１において、今キャプション放送を受信し、選局マイコン（１１０）の第２ 文字発生器（１１１）から何らキャラクタ信号が発生していないとする。ブラン キング信号ＢＬ２の無発生により、スイッチ（ａ）乃至（ｃ）はＲ₁．Ｇ₁．Ｂ₁ 信号を選択する様に切換わる。その為、前記Ｒ₁．Ｇ₁．Ｂ₁信号がＲ．Ｇ．Ｂ切 換回路（１０５）に印加されるとともに、第１文字発生器（１０８）からのブラ ンキング信号ＢＬ１がオアゲート（１１３）を介してＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０ ５）に印加される。

【００１１】 すると、ブランキング信号ＢＬ１の発生に応じてＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５ ）がスイッチ回路（１１２）からのＲ₁．Ｇ₁．Ｂ₁信号を選択して出力する。そ れ故、出力端子（１１４）には本来のテレビ放送の画面上にキャプション放送に よるキャラクタが表示される。ここで、前記キャプション放送がテキストモード であり、テレビ画面のほぼ全面にその表示が行なわれているとすると、選局マイ コン（１１０）から発生するキャラクタは、概ね前記テキストモードの画面に重 複することになる。そこで本考案ではほぼ常時表示状態となるキャプション表示 より一時的な表示で済む選局マイコン（１１０）からのキャラクタ表示を優先さ せる、という思想に基づき第２文字発生器（１１１）からのブランキング信号Ｂ Ｌ２の発生によりスイッチ（ａ）乃至（ｃ）を前述と逆の状態に切換える。ここ で、前記ブランキング信号ＢＬ２は、ブランキング信号ＢＬ１と異なり、キャラ クタそのものが存在する時しか発生せず、キャラクタを形成するＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂ 信号がＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）に印加される。又、ブランキング信号ＢＬ ２は、オアゲート（１１３）を介してＲ．Ｇ．Ｂ切換回路（１０５）に印加され 、切換えを行なう。

【００１２】 従って、テキストモードの画面に最小限の影響を与えるだけで、選局マイコン （１１０）からのキャラクタを表示することが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べた如く、本考案に依ればキャプション放送のキャラクタ表示が行なわ れているテレビ画面上に、選局マイコンからの別途のキャラクタを表示すること が出来る。特に、本考案に依れば選局マイコンからのブランキング信号ＢＬ２に よりスイッチ回路を切換えているので、キャプション画面への影響を最小限にす ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のテレビジョン受像機を示す回路図であ
る。

【図２】キャプション放送の説明に供するための波形図
である。

【図３】従来のテレビジョン受像機を示す回路図であ
る。

【符号の説明】

（１０５） Ｒ．Ｇ．Ｂ切換回路 （１０６） 抜取り回路 （１０７） デコーダ （１０８） 第１文字発生器 （１１０） 選局マイコン （１１１） 第２文字発生器 （１１２） スイッチ回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テレビジョン信号に多重化されたキャプ
   ションデ−タをデコ−ドし、キャラクタ情報をテレビ画
   面上に表示するとともに、選局用のマイクロコンピュー
   タが発生するキャラクタ情報を前記テレビ画面上に表示
   するテレビジョン受像機であって、テレビジョン信号中
   のキャプションデ−タを抜き取る抜き取り回路と、該抜
   き取り回路からのキャプションデ−タをデコードするデ
   コード回路と、該デコード回路のデコード出力に応じ
   て、表示するキャラクタのＲ₁．Ｇ₁．Ｂ ₁信号及びその
   ブランキング信号ＢＬ１を発生する第１文字発生器と、
   前記テレビジョン受像機の選局用のマイクロコンピュー
   タに内蔵され、表示するキャラクタのＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信
   号及びそのプランキング信号ＢＬ２を発生する第２文字
   発生器と、前記第１及び第２文字発生器のＲ₁．Ｇ₁．Ｂ
   ₁信号及びＲ₂．Ｇ₂．Ｂ₂信号を前記ブランキング信号Ｂ
   Ｌ２に応じて選択的に切換えて出力するスイッチ回路
   と、該スイッチ回路の出力信号と復調されたテレビジョ
   ン信号のＲ．Ｇ．Ｂ信号とを切換えて出力するＲＧＢ切
   換回路と、を備えることを特徴とするテレビジョン受像
   機。