JPH04129501U - 条鋼圧延機のオンラインロール研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 条鋼圧延機の圧延ロールをオンラインで研磨
してロール原単位の向上を図る。 【構成】 圧延機のハウジング１から独立して立設した
支持架台12に固定したスライドガイド11に砥石６，砥石
アーム７，ホルダ８からなるカセット式の砥石ブロック
５を摺動自在に装着し、シリンダ13で圧延パスラインに
平行な方向に進退自在に操作することによって、オンラ
インでロール表面の研磨すべき箇所を短時間で能率的に
研磨することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、線材，棒鋼あるいは形鋼などの条鋼圧延機のオンラインロール研磨 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、線材，棒鋼あるいは形鋼などの条鋼をカリバ圧延ロールで圧延する場合 、カリバは摩耗，焼付などにより表面が次第に摩耗するので、ある期間稼働した のちこれを改削する必要があった。そこで、圧延本数が所定の基準値に達すると 圧延ロールを交換して、オフラインでチョックを外してからロール旋盤を用いて ロールの劣化した表面層を改削し、再度チョックを取付けてからオンラインで再 使用するのが一般的であったが、圧延ロールの着脱・移動などに手間がかかるこ とからたとえば特開昭49−117348号公報に開示されているようなロールカリバの オンライン研磨方法がある。

【０００３】 すなわち、この特開昭49−117348号の内容は、先端面をカリバの形状に合わせ て成形し、カリバの肌荒れのパターンから幅方向の任意の位置における厚さを定 めた砥石を、稼働中のロールカリバに接触せしめ、予想される肌荒れの進行速度 に応じて該砥石を押圧しカリバを連続的に研磨する方法である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した特開昭49−117348号の方法においては、予想される肌 荒れの進行速度に応じて砥石をロールに押圧して研磨するとしていることから、 盲打ちに近い状態で研磨することになるから必要以上に研磨する恐れがあるこ と、肌荒れ位置が予想からずれた場合に対応することができないこと、また構 造的にはホルダに摺動可能に内蔵された砥石がアームを介してガイドに固定され て空気圧で位置決めされることから、研磨時に細かい調整をすることが困難で 、ロール表面が凹凸状になって疵発生の原因になる恐れがあること、などの問題 がある。本考案は、上記のような従来の課題を解決した条鋼圧延機のオンライン ロール研磨装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、一対の圧延ロールとこの圧延ロールを回転自在に支持するハウジン グとからなる条鋼圧延機に取付けられて前記圧延ロールをオンラインで研磨する 装置であって、研磨砥石を支持する砥石アームとこの砥石アームを着脱自在に保 持するホルダとからなる砥石ブロックと、この砥石ブロックを摺動自在にガイド するスライドガイドと、前記砥石ブロックを圧延パスライン方向に進退自在に移 動するシリンダと、前記ハウジングから独立して立設されて前記スライドガイド を支持する支持架台とからなることを特徴とする条鋼圧延機のオンラインロール 研磨装置である。

【０００６】

【作 用】

本考案によれば、カセット式にした砥石ブロックをスライドベースに着脱自在 に取付け、圧延の合間に圧延ロール表面の劣化層を選択的に研磨して除去するよ うにしたので、ロール表面を円滑かつ能率的に研磨することができる。また、前 記スライドベースをハウジングから切り離して立設された支持架台で支持するよ うにしたので、サイズ替えなどによるロール交換時に一々取り外すわずらわしさ がない。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例について図面を参照して詳しく説明する。図１は、本 考案のロール研磨装置を垂直の圧延ロールに適用した一実施例を示す側面図であ る。図において、１は一対の垂直の圧延ロール２を支持するハウジングで、圧延 ラインに対して直角方向（紙面に対しては垂直方向）に移動自在とされる。３は 圧延機入側の誘導トラフ、４は圧延機出側の誘導トラフである。５はカセット式 の砥石ブロックで、円筒状の砥石６を支持する砥石アーム７がホルダ８にボルト ９によって着脱自在に固定するように構成される。10はホルダ８を保持する摺動 部材である。11は摺動部材10を移動自在に嵌合するスライドガイドで、床面FLに 立設される支持架台12によってハウジング１とは切り離して固定される。13はシ リンダで、摺動部材10を介して砥石ブロック５をパスラインと平行な方向に移動 自在とする。14はスライドガイド11とシリンダ13を支持する架台である。

【０００８】 このように構成したロール研磨装置を用いて圧延ロール２を研磨するときは、 たとえば圧延の合間にハウジング１をシフトして圧延ロール２を位置決めしてか らシリンダ13を操作して、砥石ブロック５を前進させて砥石６を圧延ロール２の 研磨すべき表面位置に押付け、圧延ロール２を図示しない駆動装置で回転させる ことにより、その砥石６との接触面を研磨する。研磨が終了したら、シリンダ13 を操作して砥石ブロック５を後退させて待機状態にする。

【０００９】 なお、図２に示すように砥石アーム７に砥石６を２個取付けるようにすれば、 ２本の圧延ロール２を同時に研磨することができる。また、砥石６に曲面の形状 を有するものを用いるようにすれば、カリバロールの研磨を行うことができる。 さらに、上記した摺動部材10に砥石ブロックの代わりにカセット式のガイドロー ラを取付けるようにすれば、圧延材のガイドとしての機能をもたせることも可能 であるから、圧延中は圧延材ガイドとして、圧延停止中はオンラインロール研磨 装置として、二つの機能を兼用させることも可能である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、圧延の合間にオンラインで圧延ロールの研磨を行うようにし たので、研磨すべき箇所を確実に研磨することができ、製品品質の向上やロール の原単位の向上などに寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のロール研磨装置を垂直の圧延ロールに
適用した一実施例を示す側面図である。

【図２】図１の部分平面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 圧延ロール ５ 砥石ブロック ６ 砥石 ７ 砥石アーム ８ ホルダ ９ ボルト 10 摺動部材 11 スライドガイド 12 支持架台 13 シリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の圧延ロールとこの圧延ロールを
   回転自在に支持するハウジングとからなる条鋼圧延機に
   取付けられて前記圧延ロールをオンラインで研磨する装
   置であって、研磨砥石を支持する砥石アームとこの砥石
   アームを着脱自在に保持するホルダとからなる砥石ブロ
   ックと、この砥石ブロックを摺動自在にガイドするスラ
   イドガイドと、前記砥石ブロックを圧延パスライン方向
   に進退自在に移動するシリンダと、前記ハウジングから
   独立して立設されて前記スライドガイドを支持する支持
   架台とからなることを特徴とする条鋼圧延機のオンライ
   ンロール研磨装置。