JPH04126053U - 無端帯状式伝動装置の緊張装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動輪と從動輪に掛装するチェンやベルトの
無端帯状体を駆動輪の正逆転いずれの回転状態でも１つ
の緊張輪を自動的に振り換えて同じ張力でもっても確実
に緊張可能とする。 【構成】 正逆転駆動自在の駆動輪１と從動輪２とにチ
ェンやベルトの無端帯状体３を掛装して構成する無端帯
状式伝動装置において、前記駆動輪１と從動輪２の中心
を結ぶ線Ｌ上にテンションアーム４の基部側支点５を枢
着するとともに、該テンションアーム４の先端には前記
駆動輪１より大径で前記無端帯状体３に内接する緊張輪
６を軸架し、前記線Ｌ上に一端側を連結した引張りばね
７の他端側を前記支点５の支点越えができるようにして
前記テンションアーム４の途中部位に連繋して構成した
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、正逆転駆動自在の駆動輪と從動輪とに掛装するチェンやベルトの無 端帯状体を緊張させることができる無端帯状式伝動装置の緊張装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、正逆転駆動自在の駆動輪と從動輪とにチェンやベルトの無端帯状体を 掛装して構成する無端帯状式伝動装置において、逆転時でも無端帯状体に内接で きる緊張体を両輪間に固設したり、また、両輪間の両無端帯状体を両側方から挾 んでガイドを外圧させたり、両無端帯状体に対しガイドが内張り式にそれぞれ内 接して緊張させるような構造のものは知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前者のような構造では、無端帯状体に対する緊張が不確実であ って、無端帯状体の自然伸びに対し追従性が悪く、また、後者のような構造では 、無端帯状体の自然伸びに対する追従性が悪く、しかも高価なものになる、とい った不具合を呈していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、簡単な構造にして好適に実施できるよ う工夫したものであり、そのため、駆動輪と從動輪の中心を結ぶ線上にテンショ ンアームの基部側支点を枢着するとともに、該テンションアームの先端には前記 駆動輪より大径で無端帯状体に内接する緊張輪を軸架し、前記線上に一端側を連 結した引張りばねの他端側を前記支点の支点越えができるようにして前記テンシ ョンアームの途中部位に連繋して構成したものである。

【０００５】

【作用】

したがって、駆動輪を正逆させる場合には、引張りばねにより引張される緊張 輪が無端帯状体の弛み側に内接し、また、その状態から駆動輪を逆転させると、 張り側となる無端帯状体が緊張輪を押圧して、引張りばねが支点越えをしながら 弛み側となる無端帯状体の側に緊張輪を自動的に振り換えて内接させることがで きることになり、正逆転いずれにしても緊張輪は無端帯状体の自然伸びに追従し て、しかも同じ張力でもって確実に緊張させることができる。

【０００６】

【実施例】

図面に示すように、正逆転駆動自在の駆動軸１ａと從動輪２ａにはスプロケッ トまたはプーリである駆動輪１と從動輪２をそれぞれ嵌着するとともに、両輪１ 、２にはチェンまたはベルトである無端帯状体３を掛装して構成するが、前記駆 動輪１と從動輪１の中心を結ぶ線Ｌ上にはテンションアーム４の基部側支点５を 枢着し、前記駆動輪１側に接近する前記テンションアーム４の先端には、前記駆 動輪１より大径で前記無端帯状体３に内接する緊張輪６を軸架し、前記支点５と 前記從動輪２の間の線Ｌ上に固設したピン８に引張りばね７の一端側を連繋する とともに、該引張りばね７の他端側を、前記支点５の支点越えができるようにし て前記テンションアーム４の先端寄り途中部位に設けたピン９に連繋して構成す る。

【０００７】 したがって、図１に示すように、駆動輪１を矢印イ方向に正転させる場合には 、支点５越えした引張りばね７により引張される緊張輪６が無端帯状体３の弛み 側に内接して緊張させることができることになり、また、図１に示す状態から駆 動輪１を逆矢印イ方向である矢印ロ方向に逆転させると、逆に張り側となる無端 帯状体３が緊張輪６を矢印ハ方向に押圧することになって、図２に示すように、 引張りばね７が支点５越えをしながら弛み側となる無端帯状体３の側に緊張輪６ を自動的に振り換えて内接させることができることになり、正逆転いずれにして も緊張輪６は無端帯状体３の自然伸びに追従して、しかも同じ張力でもって確実 に緊張させることができることになる。

【０００８】

【考案の効果】 このように本考案は、駆動輪１を正転から逆転へ、また、逆転から正転に切り 換える場合、張り側となる無端帯状体３により緊張輪６を押圧しながら引張りば ね７を支点越えさせて、自動的に緊張の切り換えができて操作を確実かつ簡単に 行うことができることになり、正逆転いずれにしても、緊張輪６は無端帯状３の 自然伸びに追従して、しかも同じ張力でもって確実に緊張させることができるこ とになり、正逆転駆動自在の無端帯状式伝動装置における緊張装置としてコスト ダウンも達成できる簡単な構造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である要部を示した側面図であ
る。

【図２】図１の作動状態を示した側面図である。

【符号の説明】

１ 駆動輪 ２ 從動輪 ３ 無端帯状体 Ｌ 線 ４ テンションアーム ５ 支点 ６ 緊張輪 ７ 引張りばね

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 正逆転駆動自在の駆動輪１と從動輪２と
   にチェンやベルトの無端帯状体３を掛装して構成する無
   端帯状式伝動装置において、前記駆動輪１と從動輪２の
   中心を結ぶ線Ｌ上にテンションアーム４の基部側支点５
   を枢着するとともに、該テンションアーム４の先端には
   前記駆動輪１より大径で前記無端帯状体３に内接する緊
   張輪６を軸架し、前記線Ｌ上に一端側を連結した引張り
   ばね７の他端側を前記支点５の支点越えができるように
   して前記テンションアーム４の途中部位に連繋して構成
   したことを特徴とする緊張装置。