JPH04121004A - 電気車の制御装置 - Google Patents

電気車の制御装置

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JPH04121004A
JPH04121004A JP23717390A JP23717390A JPH04121004A JP H04121004 A JPH04121004 A JP H04121004A JP 23717390 A JP23717390 A JP 23717390A JP 23717390 A JP23717390 A JP 23717390A JP H04121004 A JPH04121004 A JP H04121004A
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弘津 哲二
Shoji Kasai
河西 省司
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清 中村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可変電圧可変周波数インバータ駆動の誘導電
動機を推進用電動機として使用したインバータ式電気車
の制御装置に係り、特に粘着性能の向上が望まれる電気
車に好適な誘導電動機の制御装置に関する。
[従来の技術] 近年、インバータ制御の誘導電動機を推進用の電動機と
した電車や電気機関車などの電気車が実用に供されるよ
うになってきているが、このようなインバータ式電気車
における誘導電動機駆動用の〜’VVF(可変電圧可変
周波数)インバータの制御方式の従来技術としては、乗
心地向上及び運転の自動化のため定トルク制御が要求さ
れている。
ところで、二のうような誘導電動機を駆動電動機として
用いた電気車において、定トルク制御を実現するために
は、誘導電動機の電圧Vと周波数fが比例する(V/f
−一定)ように制御し、!動機電流1.が一定になるよ
うに誘導電動機のすベシノ周波数を制御している。
第5図は、従来の誘導電動機を用いた電気車の制#装置
の一例を示しもので、電気車の速度に対応してインバー
タ出力周波数flNVを制御する周波数制御手段と、電
流■2が一定となるようにすべり周波数を調整する電流
制御手段、及び空転成いは滑走を止める再粘着制御手段
とで構成されている。
詳細に説明すると、架線1の直流電力はパンタグラフ2
、フィルタリアクトル3、フィルタコンデンサ4を介し
てインバータ5の入力に供給される。そして、このイン
バータ5で直交変換されて可変電圧可変周波数の三相交
流電力が出力され、4台の誘導電動機6A〜6Dに供給
され、これら誘導電動機によりカ行ならびに回生制動が
行なわれる。
誘導電動機6A〜6Dの回転速度はパルスジェネレータ
7A〜7Dによりパルスとして検出され、周波数演算部
8A〜8Dに入力して各電動機毎の回転周波数が演算さ
れる。そして、最大・最小選択部9Aで、これらの回転
周波数の内、カ行時は最小値、回生制動時は最大値が出
力され、それが基準回転周波数f1゜どなる。この基準
回転周波数f、。は、全電動機が空転ないし滑走しない
限り、車両速度に相当する回転周波数となる。
方、最大最小選択部9Bにおいては、カ行時は最大値、
回生制動時は最小値が出力され、空転ないし滑走電動機
回転周波数f1.どなる。
また、パターン発生部16からは、トルク制御に必要な
すベリ周波数パターンf、Pが出力され、これが加減算
部15で基準回転周波数f、。に加算(カ行時)、又は
減算(回生制動時)され、インバータ周波数f lNV
となり、インバータ5に入力され、その出力電圧及び周
波数が制御される。
従って、以上の構成が周波数制御手段になる。
次に、インバータ5の出力電流を変流器10て検出し、
電流検出部11で実効値演算された出力値■2が比較部
12に入力される。そして、これが、パターン発生部1
6から出力された電流パターンIpと比較され、その偏
差ΔI、が出力される。この偏差△■、は、適当な遅れ
とゲインを与えることにより周波数への換算を行なう定
電流制御演算部13に入力され、その出力Δf、lが切
換部14を介して加減算部15に入力される。
従って、以上の構成が電流制御手段になる。
さらに、加減算部17では、空転又は滑走電動機回転周
波数f1.と基準回転周波数f、。の差f9゜(カ行時
)、又はf、。とf、、の差f5.c回生制動時)を求
める。なお、このMf、、は、全電動機が空転ないし滑
走しない限り、空転ないし滑走速度(空転軸の車輪周速
と車両速度の差ないし車両速度と滑走軸の車輪周速の差
)に相当する回転周波数となる。
そこで、この差f9.は再粘着制御演算部J8に入力さ
れ、その出ノJ△f、2は切換部14を介して加減算部
15に入力される。再粘着制御演算部I8ではf7.が
設定したレベルを越したことによ番ノ空転ないし滑走を
検知し、カ行時には空転を止めるため誘導電動機のすベ
リ周波数(flNVfro)を減少させる極性の出力△
f1を、回生制動時には滑走を止めるためすベリ周波数
(flNvfra)を増加させる極性の出力△f1を出
力する。
従って、以上の構成が再粘着制御手段となる。
切換部14は、空転しない滑走が検知されないときは定
電流制御演算部13の出力を加減算部15に入力させ、
空転ないし滑走が検知されたときには再粘着制御演算部
18の出力△f、2を加減算部15に入力させるように
構成しである。
このような従来の制御方法にあっては、空転ないし滑走
を生じない粘着状態では、上記した周波数制御手段と電
流制御手段との作用により、誘導電動機のすべり周波数
と電流が一定に制御され、定トルク制御が行われる。し
かし、誘導電動機で駆動される車輪のいずれかが空転な
いし滑走したときには、当該誘導電動機のすベリ周波数
の減少(力行時)、増加(回生制動時)にともなって電
流■うも減少するが、定電流制御演算部13の出力Δf
1によりI2を電流パターンIpに近づけるように制御
するため、前記の再粘着制御手段がない場合、空転ない
し滑走軸のトルクが減少せず大空転ないし大滑走を起こ
し易い。又、粘着軸のトルクも増大させるため、次々に
空転ないし滑走を誘発し、全軸が空転ないし滑走する機
会が多くなるなどの問題がある。
そこで、従来技術では、前記の再粘着制御手段が設けら
れており、これにより、空転ないし滑走速度が予め設定
したレベルを越したら定電流制御を打ち切り、速やかに
すベリ周波数を減少(力行時)、又は増加(回生制動時
)させ、トルクを急減させ、空転又は滑走を止める(再
粘着)ようにしているのである。
なお、この種の装置として関連するものとしては、特開
昭54−371.1号公報、特開昭5510002号公
報、実開昭58−22801号公報、特開平1−243
803号公報、又は鉄道総研報告、’89−5、p54
〜61、或いは平成元年電気学会全国大会講演予稿集P
7−193、さらには平成2年電気学会全国大会講演予
稿集P8−167等による開示を挙げることができる。
〔発明が解決しようとする課運〕
上記従来技術は、誘導電動機固有の定速特性、すなわち
、電動機に印加する交流電源の電圧及び周波数が一定の
ときには、負荷の変動に見合ってトルクが急変し、回転
速度を一定に保とうとする、好ましい特性を活かす点に
ついての配慮が十分なされておらず、期待されたほど粘
着性能が得られないこと、空転ないし滑走発生時の乗心
地を害し易いなどの間τがあった。
つまり、従来技術では、誘導電動機固有の定速特性が活
かされていないため、再粘着制御がなければ大空転ない
し大滑走になり易いという本質的に好ましくない特性と
なってしまい、再粘着制御を施こしても微細な制御が困
難であり、空転ないし滑走速度が大きめとなり、再粘着
制御に際してトルクを大きく減少させ過ぎてしまう傾向
になってしまう。従って、粘着性能が期待したほど得ら
れないほか、空転ないし滑走が生じたときのけん引力な
いし制動力の変動が大きくなり乗心地を害してしまうの
である。
本発明の目的は、誘導電動機固有の定速特性が充分に活
かされ、優れた粘着性能が得られると共に、空転ないし
滑走が生じたときのけん引力ないし制動力の変動が充分
に小さく抑えられ、快適な乗心地を充分に与えることが
できる電気車の制御装置の提供にある。
〔課題を解決するための手段] 本発明の電気車制御装置は、上記目的を達成するため、
最大電流一定制御方式による電流制御手段と、すベリ周
波数のフィードバックに必要な、空転ないし滑走速度相
当の回転周波数に、所定の遅れ要素を与える手段とを設
けたものである。
[作用] 最大電流一定制御により、任意の電動機が空転ないし滑
走したとき、その電動機の電流は減少し、最大電流は粘
着している電動機の電流となるので、空転ないし滑走し
ている電動機については定電流制御は行なわれなくなり
、空転ないし滑走の拡大を抑えるように働く。また、空
転ないし滑走速度が遅れ要素を介してフィードバックさ
れるので、時定数T及びゲインKを適値に選定すること
によす自己再粘着性をもたせることができる。
〔実施例J 二こで、本発明の実施例について説明する前に、まず、
本発明によれば、上記した目的が達成できることになる
理由について、以下に説明する。
まず、このような電気車の制御において、定トルク制御
を適用し、かつ空転ないし滑走を起こした電動機に関し
ては、誘導電動機固有の定速特性が現われるようにした
制御方法としては、従来から、例えば特開昭54−37
11号公報などにより、最大電流一定制御方式として知
られているものがある。
これは、第5図の従来例のようにインバータ5の出力電
流を一定に制御するのではなく、各誘導電動機6A〜6
Dの電流を検出し、それらのうちの最大の電流を一定に
制御するものである。
このようにすれば、全電動機が粘着状態にあれば当然定
トルク制御が行なわれ、一部の電動機が空転ないし滑走
を起こすと、その電動機の電流は減少するので、粘着し
ている電動機の電流が最大となり、それが一定に制御さ
れ、他方、空転ないし滑走している電動機に関しては定
電流制御は行なわれず、誘導電動機固有の定速特性に従
った挙動を示す。なお、ここでは説明の簡単化のため、
各電動機の特性差、車輪径差による各電動機電流差は無
視し得るものとし、全電動機粘着時の各電動機電流は等
しいものとしている。
そこで、この最大電流一定制御の場3合について、空転
現象のディジタル計算機によるシミュレーションを行っ
てみると、その結果、空転速度は第5図の場合より小さ
くなるが、振動は伴わず、そのまま一定値に収束するこ
とがわかった。このように空転速度が一定値に収束する
場合、車輪レール間粘着係数が増大しないと再粘着せず
、空転を継続することになるので、確実に空転を止める
ためには、前記のような再粘着制御手段を設ける必要が
ある。
ところで、直流電動機を用いた交流電気機関車において
は、電動機回路に挿入されるリアクトルのインダクタン
スの作用により、数km/h以下の低車速域においては
空転速度が振動的となり、自動的に再粘着する(自己再
粘着と称している)ことが知られており、これが特に低
車速域において、このような交流電気機関車の粘着性能
が良好であることの原因と考えられる。
そこで、誘導電動機を用いた電気車においても、上記交
流電気車の場合と同様の自己再粘着性をもだせることが
できれば、粘着性能が格段に向上することが期待される
一方、定トルク制御を行わない誘導電動機式電気車のモ
デルについて、各部の定数を変化させた空転シミュレー
ションにより、実用的範囲内での定数変更によっては自
己再粘着性をもたせられないことを示した研究が知られ
ている(平成元年電気学会全国大会講演予稿集P7−1
93)。
さらに、トルク指令値を与え、その指令値相当のトルク
を発生させるためのインバータ出力電圧を演算するよう
にし、低トルク制御は行なわないようにした制御方式に
おいて、空転時のトルク変動が上記した交流電気機関車
の場合と同様となるように、空転速度を1次遅れを介し
てフィードバックし、トルク指令を減少させることによ
り自己再粘着性を持たせ得ることを示した研究も知られ
ている(平成2年電気学会全国大会講演予稿集P8−1
67)。
ところで、第5図の従来例のように、インバータ5の出
力電流を一定に制御する方式では、前記のようにそれが
空転ないし滑走を助長する作用をするので、それに空転
ないし滑走速度を1次遅れを介してフィードバックする
系を付加しても、自己再粘着性は持たせられ得ない。
しかし、最大電流一定制御として空転ないし滑走電動機
に関しては定電流制御が働らかないようにして、前記フ
ィードバックを付加すれば自己再粘着性が得られると考
えて、シミュレーションを行った結果が第4図である。
この第4図は、種々の場合についての1個の電動機が空
転したときのシミュレーション結果の一例である。
まず、第4図(1)は、第5図と同様のインバータ出力
電流一定制御とし、再粘着制御演算部18は働らかせな
い場合(Δf−i=oとしたもの)であり、空転してい
る電動機数が増えるにつれ、さらに空転速度が増大する
ことが示されている。
次に、同図(u)は、前記の最大電流一定制御で再粘着
制御は働かせない場合であり、空転速度は一定値に収束
し、自己再粘着性は現われていない二とが示されている
しかして、同図(m)は1本発明の一実施例の場合であ
り、1次遅れのゲインを3.0に、そして時定数は0.
3秒に設定し、フィードバック系に不感帯を設けない場
合の特性で、空転速度は短時間でゼロに戻り、自己再粘
着性が充分に現われていることが判る。
ところで、この(j)の本発明の実施例の場合、フィー
ドバック系に1次遅れがあるのでノイズは低減されてい
る。従って、不感帯は必らずしも必要ではない。しかし
、レール継目などによる振動が大きい場合や、急なカー
ブが存在する場合等において、それによりトルクが変動
しない程度の不感帯を、空転ないし滑走速度相当の回転
周波数検出部に設けた方が望ましいこともある。
第4図(m)は、このような場合に対応した本発明の一
実施例のシミュレーション結果で、不感帯は、車両速度
を201an/hとして、すべり率(空転ないし滑走速
度/車両速度)1%相当とし、遅れ要素のゲインは6.
0、時定数は0.3秒とじている。このように、不感帯
を設けても、ゲインを大きくすれば充分に自己再粘着性
を持たせ得る二とが判る。
なお、この第4図は、カ行時での空転のシミュレーショ
ン結果であるが、回生制動時の滑走の場合はトルクの作
用方向が空転のときと逆になるだけで、基本的には空転
の場合と同じであり、第4図と同様の結果となる。
以上のことを踏まえ、以下、本発明による電気車の制御
装置について、図示の実施例により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例で、第5図と同じ符号を付し
であるものは同じ機能を有するものとしである。
この第1図に示した実施例が、第5図の従来例と異なる
点は、4台の誘導電動機6八〜6Dに対応して、同じく
4個の変流器10A〜IODと4個の電流検出部11A
〜1 ]、 Dを設けると共に、最大値選択部20を追
加し、さらに再粘着制御演算部18に代えて1次遅れ要
素21が設けられ、且つ、切換部14が省略されている
点にある。
各誘導電動機6A〜6Dの電流は、各変流器10A−1
0Dにより検出され、電流検出部11A〜LIDで実効
値演算される。そして、それらのうちの最大値I MA
Xを最大値選択部20で選択し、この最大値I NAX
を電流パターンIpと比較し、その偏差によってすべり
周波数を制御することによって最大電流Iい、が一定と
なるように制御する。
一方、空転ないし滑走速度に相当する回転周波数f9.
は1次遅れ要素21に入力され、該1次遅れ要素21の
出力Δf、、により、すベリ周波数を減少(力行時)な
いし増加(回生制動時)させるように制御する。なお、
この1次遅れ要素21において、Tは時定数、Kはゲイ
ンである。
そこで、この実施例では、最大電流一定制御とし、かつ
空転ないし滑走速度に1次遅れを持たせてフィードバッ
クしているものであり、この結果、何れかの電動機が空
転ないし滑走したとすると、その電動機の電流が減少し
、最大電流I MAXは粘着している電動機の電流とな
るので、空転ないし滑走した電動機については定電流制
御が行なわれなくなり、さらに空転ないし滑走速度が1
次遅れ要素を介してフィードバックされるので、時定数
T及びゲインKを適値に選定することにより、自己再粘
着性をもたせることができるようになり、従って、第4
図(−)に示した通りの特性が得られ、充分な粘着特性
と優れた乗り心地を与えることができるのである。
次に、第2図により、本発明の他の一実施例について説
明する。
この第2図の実施例でも各電動機の電流の最大値I M
AXを定電流制御する点では第1図の実施例と同様であ
るが、この実施例が第1図の実施例と異なる点は、イン
バータ5A〜5Dを図示のように各電動機6A〜6Dご
とに個別に設け、各電動機ごとに独立にインバータ出力
を制御できるようにした点にあり、このため、4個の加
減算部17A−17Dと、4個の1次遅れ要素21A〜
21D、4個の加減算部22A〜22D及び4個の加減
算部23A〜23L)を設けたものである。なお、加減
算部22A〜22D、23A〜23Dは、第1図の実施
例における加減算部15と同じ機能のものを、説明の便
宜上、2群に分けて図示したものである。
加減算部17A、〜17Dにより、力行時には各電動機
6A〜6Dの回転周波数・frA=frDと基準回転周
波数f、oの差f、、A−f、、Dを、そして回生制動
時にはf、。とf 、A” f 、oとの差f、、A〜
f、、Dをそれぞれ求める。従って、これらの差f、、
A−f、、Dは、全電動機が空転ないし滑走しない限り
、各電動機の空転ないし滑走速度に相当する回転周波数
である。
これらの差f、、A−f、、Dは1次遅れ要素21A〜
21Dに入力され、各1次遅れ要素の出力△f 、、A
〜Δf、、Dにより各電動機のすベリ周波数を減少(力
行時)、ないし増加(回生制動時)させるように、加減
算部22A〜22D及び加減算部23A〜23Dにより
フィードバックされる。
このような構成であるから、任意の電動機が空転ないし
滑走したとき、その電動機の電流が減少し、最大電流I
 MAXは粘着している電動機の電流値となるので、空
転ないし滑走電動機に対しては定電流制御が行なわれな
い。さらに、各電動機ごとの空転ないし滑走速度が1次
遅れ要素を介してフィードバックされるので、時定数丁
及びゲインKを適値に選定する二とによって自己再粘着
性をもたせることができる。
そして、上記第1図の実施例では、1台のインバータで
4台の電動機を制御しているため、自己再粘着機能が作
動したとき、粘着している電動機のトルクも減少するの
に対して、この第2図の実施例では、粘着している電動
機のトルクには影響をおよぼさないという長所がある。
ところで、以上の説明では、基準回転周波数として、各
電動機の回転周波数の最小値(力行時)ないし最大値(
回生制動時)を用いる場合について説明したが、付随車
の車輪にパルスジェネレータを設け、それより車両速度
相当の回転周波数を求めて基準回転周波数として利用す
ることができ、そのようにすれば全電動機か空転ないし
滑走したときても自己再粘着性をもたらせられる効果が
ある。
又、上記実施例では、パルスジェネレータにより電動機
の回転数検出を行なっているが、他の回転数検出手段に
より誘導電動機の回転数を検出しても同様の効果が得ら
れる。
さらに、以上の実施例では、空転ないし滑走速度フィー
ドバック系に不感帯を設けていないが、前記のように、
すベリ率1%程度の不感帯を設けても、ゲインを大きく
することにより自己再粘着性をもたせ得る。
第3図は、第1図の実施例に不感帯を挿入した場合の空
転ないし滑走速度フィードバック系の一実施例で、24
が不感帯要素を示す。
この不感帯要素24は、図示のように、入力である空転
ないし滑走速度相当の回転周波数f、、が不感帯値Δよ
り小さいときは出力を零とし、fl、が不感帯値Δより
大きいときはfl、−△を出力するものである。
この不感帯値Δは、全電動機が粘着しているときに、車
両の振動、曲線路通過等の外乱が与えられたときでも、
これにより問題となるようなトルク変動が生じないよう
な最小の値とする。
このような不感帯を設けることによって、上記の外乱に
よる影響を問題のない程度に抑制できる効果があり、1
次遅れ要素21のゲインK、時定数丁を適値に選定する
ことにより自己再粘着性をもたせるという本発明の主目
的を達成できることは前記のとおりである。
r発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、粘着性能の優れ
た誘導電動機式の電気車制御装置を提供することができ
、電気機関車に適用した場合においては、軽量の機関車
で大量の客車や貨車のけん引が可能となり、電車に適用
した場合においては、高加速高減速運転が可能になり、
1列車内での電動車両数の減少が期待できるので、経済
的な効果も大きい。
さらに空転ないし滑走時のトルク変化が小さいので乗心
地が格段に向上する効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電気車の制御装置の一実施例を示
す全体構成図、第2図は同じく本発明の他の一実施例を
示す全体構成図、第3図は本発明における不感帯要素の
一実施例を示すブロック図、第4図は動作説明用の特性
図、第5図は従来例の全体構成図である。 ■・・・・架線、2・・・・・パンタグラフ、3・・・
・・フィルタリアグトル、4・・・・・・フィルタコン
デンサ、5・・・・インバータ5.6A〜6D・・・・
・・銹導電動機、7A〜7D・・・・・・パルスジェネ
レータ、8A〜8D・・・・・周波数演算部、9A、9
B・・・・・最大・最小選択部、IOA〜IOD・・・
・・・変流器、11A〜11D・・・・・電流検出部、
12・・・・・・比較部、13・・・・・・定電流制御
演算部、15.17・・・・・・加減算部、16・・・
・・パターン発生部、20・・・・・・最大値選択部、
21・・・・・1次遅れ要素。 第 図 24、、、不感帯要素 第 図 )インバータ出力電流一定制御、再粘着制御なしく11
)最大電流 定制御、再粘着制御なし く iii )本発明制御、不感帯なしくiv)本発明
制御、不感帯あり

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、可変電圧可変周波数インバータで制御される少なく
    とも2台の誘導電動機を動輪駆動用電動機として用いた
    電気車の制御装置において、上記少なくとも2台の誘導
    電動機の各電流検出値の中から最大値を示す電流値が所
    定の一定値を保つように制御する定電流制御手段と、空
    転速度又は滑走速度の検出結果に所定の遅れ特性を与え
    る信号伝達手段と、この信号伝達手段を介して入力され
    た空転速度又は滑走速度より上記電動機の滑り周波数を
    制御する再粘着制御手段とを設け、これら定電流制御手
    段と再粘着制御手段とにより上記可変電圧可変周波数イ
    ンバータの出力周波数が制御されるように構成したこと
    を特徴とする電気車の制御装置。 2、請求項1の発明において、上記可変電圧可変周波数
    インバータの設置台数が1であり、この1台のインバー
    タにより上記少なくとも2台の誘導電動機が共通に制御
    されるように構成したことを特徴とする電気車の制御装
    置。 3、請求項1の発明において、上記可変電圧可変周波数
    インバータの設置台数が上記少なくとも2台の誘導電動
    機の設置個数と同数であり、これらインバータにより上
    記少なくとも2台の誘導電動機が個別に制御されるよう
    に構成したことを特徴とする電気車の制御装置。 4、請求項1の発明において、上記再粘着制御手段に含
    まれているフィードバック系に不感帯が設定されている
    ことを特徴とする電気車の制御装置。
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