JPH04119301U - 蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置 - Google Patents
蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置Info
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- JPH04119301U JPH04119301U JP3165091U JP3165091U JPH04119301U JP H04119301 U JPH04119301 U JP H04119301U JP 3165091 U JP3165091 U JP 3165091U JP 3165091 U JP3165091 U JP 3165091U JP H04119301 U JPH04119301 U JP H04119301U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸気タービンロータ1の中心孔6内に、錆が
発生しないように処理するための防錆装置を提供するこ
と。 【構成】 蒸気タービンロータ1の中心孔6に、熱風発
生装置3から熱風を供給して孔内を乾燥させ、その中心
孔6の一端を閉鎖し他端に真空ポンプ9を連結して孔内
を減圧し、減圧された蒸気タービンロータの中心孔内に
アルゴンガスボンベ10からアルゴンガスを注入して、
中心孔6の両端を塞ぐようにしたもの。
発生しないように処理するための防錆装置を提供するこ
と。 【構成】 蒸気タービンロータ1の中心孔6に、熱風発
生装置3から熱風を供給して孔内を乾燥させ、その中心
孔6の一端を閉鎖し他端に真空ポンプ9を連結して孔内
を減圧し、減圧された蒸気タービンロータの中心孔内に
アルゴンガスボンベ10からアルゴンガスを注入して、
中心孔6の両端を塞ぐようにしたもの。
Description
【0001】
本考案は、蒸気タービンロータの中心孔に錆が発生しないようにするための防
錆装置に関する。
【0002】
蒸気タービンロータには、鍛造時の瑕疵検査のためや、高速バランス試験の際
のロータの脆性破壊防止温度を上げるための加熱用として、軸方向に沿って中心
孔が穿設されている。そして、検査の終了後やバランス試験の後には、この中心
孔の両端に止栓を施すことにより、油や蒸気などが侵入しないようにしている。
【0003】
しかし、最近ロータの余寿命評価のための検査が実施されるようになり、中心
孔の両端の止栓を外して、中心孔内面の検査を実施すると、中心孔内面に錆が発
生していることが多く観測された。これは、ロータの中心孔内に、湿分と空気が
共存した雰囲気のまま止栓を施したことによるものと考えられ、タービンの運転
によるロータ温度が上昇すると一層発錆を助長するものと予想される。
【0004】
ところで、蒸気タービンロータの中心孔内面に錆が発生していると、ロータの
余寿命評価のための検査をする際には、中心孔内面を研磨処理しなければならず
その作業工数が負担になるという問題があった。特に、タービンロータは重量が
大なため、移動には手間がかかるうえ、研磨処理にも費用がかさみ、さらに余寿
命評価のための検査に余分の期間を要することになっていた。また、発錆は別の
二次的な腐食を誘発しやすい状況を作るので、ロータの余寿命を縮める結果とな
るという問題もあった。本考案はこのような問題を解決するためになされたもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案は、蒸気タービンロータの中心孔に熱風を供給して孔内を乾燥させる
熱風乾燥装置と、孔内が乾燥した後一端を閉鎖した蒸気タービンロータの中心孔
の他端に連結されて孔内を減圧する真空ポンプと、減圧された蒸気タービンロー
タの中心孔内に不活性ガスを注入する手段とを備えたものである。
【0006】
上記の手段によれば、蒸気タービンロータの中心孔内を十分乾燥した後、真空
状態にし、その中に不活性ガスであるアルゴンガスを封じ込めるので、蒸気ター
ビンロータの中心孔内に錆が発生するのを防止することがきる。
【0007】
以下本考案に係る蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置の一実施例を、図1
ないし図5を参照して詳細に説明する。
【0008】
図1は、本考案に係る蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置の一部を構成す
る熱風乾燥装置を示したものである。この図で1は蒸気タービンロータであり、
その中心孔の一端に耐熱フレキシブルホース2を介して熱風発生装置3が連結さ
れている。また、蒸気タービンロータ1の中心孔の他端にも短い耐熱フレキシブ
ルホース2が連結されていて、その開口部に温度計4が設置されているとともに
、開口部に対向するように熱風遮蔽板5が設置されている。なお図2は、耐熱フ
レキシブルホースを取り付けていないタービンロータ1における中心孔6の熱風
吹出端部を拡大して示したものである。
【0009】
そこで、熱風発生装置3を運転して、蒸気タービンロータ1の中心孔6内に熱
風を送り込む。蒸気タービンロータ1を通過した熱風は、熱風遮蔽板5に当って
方向を変えられて放出されるが、その前に熱風の温度が温度計4で計測される。
図2に示されている波矢印線は、熱風の流れを示したもので、温度計4で計測さ
れる熱風の温度が例えば100℃以上になるまで熱風発生装置3の運転を続け、
100℃以上になれば中心孔6内の湿分は乾燥したものと判断して、熱風発生装
置3を停止する。そして、耐熱フレキシブルホース2を外して、中心孔6の両端
に図4および図5に示すようなセンタプラグ7を冷嵌して止栓する。
【0010】
次に、中心孔6の両端のセンタプラグ7に、図4に示すように短管8を挿入し
て、これに図3に示す真空ポンプ9やアルゴンガスボンベ10などを連結する。
すなわち、中心孔6の出口側の短管8に仕切弁Fを連結する。一方、中心孔6の
入口側の短管8に、仕切弁E、除湿器11、仕切弁C、流量調整器12を介して
アルゴンガスボンベ10を連結する。なおAはアルゴンガスボンベ10の元弁で
ある。そして、仕切弁Cと流量調整器12の連結部から分岐して、真空ポンプ9
が仕切弁Dを介して連結されているとともに、真空計14が仕切弁Bを介して連
結されている。これら各機器は例えば耐真空用ホース13で連結されている。
【0011】
そこで、中心孔6の出口側の仕切弁Fおよびアルゴンガスボンベ10の元弁A
を閉じるとともに、他の仕切弁B、C、DおよびEを開いて真空ポンプ9を起動
する。従って、閉鎖された系内の空気が抜かれて、750mmHg以上(10Torr以
上)の真空度を保持する。次に真空ポンプ9の仕切弁Dを閉じて、アルゴンガス
ボンベ10の元弁Aを開く。このようにして、アルゴンガスを閉鎖された系内と
蒸気タービンロータ1の中心孔6内に充満させ、アルゴンの封入圧力を規定圧力
、例えば0.02 Kg/cm2G程度にする。
【0012】
そして閉鎖された系内の圧力がその規定圧力に達した後、アルゴンガスをブロ
ーしながら中心孔6の出口側の仕切弁Fおよび短管8を取り外し、図5に示すよ
うな止栓15をセンタプラグ7に嵌込む。この止栓15にはシールテープを巻き
付けるなどして、気密性を確保するようにする。
【0013】
次に、アルゴンの封入圧力を規定圧力の0.02 Kg/cm2G以上に上げた後、
アルゴンガスボンベ10の元弁Aを閉じるとともにロータ中心孔6のアルゴンガ
ス供給口の仕切弁Eも閉じる。その上で中心孔6の入口側の短管8を取り外し、
同様に図5に示すような止栓15をセンタプラグ7に嵌込む。止栓15にはシー
ルテープを巻き付ける。止栓15をセンタプラグ7に嵌込む際は、アルゴンガス
の噴出が止まるのを待って行う。
【0014】
このとき、必要に応じて、ロータ内のアルゴンガスのサンプルを採取し、アル
ゴンガスの分析値が99.5%以上であれば許容範囲内とする。
【0015】
以上詳述したように本考案によれば、蒸気タービンロータ1の中心孔6内から
発錆の原因となる湿分や空気を100%近く除去することができ、経年後の余寿
命評価の検査において、中心孔6内の研磨処置を行う必要がなくなり、検査工程
を短縮することができるとともに、経費を大幅に削減することができる。また、
発錆を防止できるので、発錆に伴う二次的腐食を誘引することもなくなるなど、
実用上の効果の大きな蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置が提供される。
【図1】本考案に係る蒸気タービンロータの中心孔の防
錆装置の一部を構成する熱風乾燥装置の接続状態を示し
た系統図である。
錆装置の一部を構成する熱風乾燥装置の接続状態を示し
た系統図である。
【図2】タービンロータ1における中心孔6の端部を示
した断面図である。
した断面図である。
【図3】本考案の防錆装置の一部を構成する真空ポンプ
9やアルゴンガスボンベ10などの接続状態を示した系
統図である。
9やアルゴンガスボンベ10などの接続状態を示した系
統図である。
【図4】中心孔6の端部にセンタプラグ7および短管8
を装着した状態を示した断面図である。
を装着した状態を示した断面図である。
【図5】図4において、短管8を外して止栓15をセン
タプラグ7に嵌込んだ状態を示した断面図である。
タプラグ7に嵌込んだ状態を示した断面図である。
1 蒸気タービンロータ
3 熱風発生装置
6 蒸気タービンロータの中心孔
10 アルゴンガスボンベ
13 真空ポンプ
Claims (1)
- 【請求項1】蒸気タービンロータの中心孔に熱風を供給
して孔内を乾燥させる熱風乾燥装置と、孔内が乾燥した
後一端を閉鎖した前記蒸気タービンロータの中心孔の他
端に連結されて孔内を減圧する真空ポンプと、減圧され
た前記蒸気タービンロータの中心孔内に不活性ガスを注
入する手段とを備えた蒸気タービンロータの中心孔の防
錆装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3165091U JPH04119301U (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | 蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3165091U JPH04119301U (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | 蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04119301U true JPH04119301U (ja) | 1992-10-26 |
Family
ID=31914857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3165091U Withdrawn JPH04119301U (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | 蒸気タービンロータの中心孔の防錆装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04119301U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190131118A (ko) * | 2017-04-11 | 2019-11-25 | 지멘스 악티엔게젤샤프트 | 보존 방법 |
-
1991
- 1991-04-09 JP JP3165091U patent/JPH04119301U/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190131118A (ko) * | 2017-04-11 | 2019-11-25 | 지멘스 악티엔게젤샤프트 | 보존 방법 |
US10895172B2 (en) | 2017-04-11 | 2021-01-19 | Siemens Aktiengesellschaft | Preservation method |
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Date | Code | Title | Description |
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