JPH04118121A - 被覆シームレス缶の製造方法 - Google Patents

被覆シームレス缶の製造方法

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JPH04118121A
JPH04118121A JP2235604A JP23560490A JPH04118121A JP H04118121 A JPH04118121 A JP H04118121A JP 2235604 A JP2235604 A JP 2235604A JP 23560490 A JP23560490 A JP 23560490A JP H04118121 A JPH04118121 A JP H04118121A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は被覆シームレス缶の製造方法に関するものであ
り、より詳細には、被覆損傷の少ない、特にショックラ
インの損傷を少ない被覆シームレス缶の′I!i造方法
上方法る。
[従来の技術] 側面無継目(サイド・シームレス)缶、特に再絞り缶(
DR缶)は、アルミニウム板、ブリキ板或いはティン・
フリー・スチール板等の金属素材を、絞りダイスとポン
チとの間で少なくとも1段の絞り加工に付し、側面に継
目のない胴部と該胴部に継目なしに一体に接続された底
部とから成るカップに形成し、次いで再絞りダイスで曲
げ伸ばして製造される。また再絞り加工において、再絞
りダイスの曲率コーナ一部で側壁部の曲げ伸ばしを行い
、側壁部をはく薄肉化することによって製造される。側
面無継目缶は、比較的製造工程が少ないこと1缶胴の薄
肉化の達成が可能であることからよく用いられている。
また、絞りしごき缶(DI缶)は、材料を絞り、必要に
より再絞り加工して金属カップとした後に、側壁部をし
ごき加工により引き延ばして製造される。
また、側面無継目缶の有機材料の被覆法としては、一般
に広く使用されている成形後の缶に有機塗料を施す方法
の他に、成形前の金属素材に予め樹脂フィルムをラミネ
ートする方法等が知られており、この後者の例として、
特公昭59−34580号公報には、金属素材にテレフ
タル酸とテトラメチレングリコールとから誘導されたポ
リエステルフィルムをラミネートしたものを用いること
が記載されている。また、曲げ伸ばしによる再絞り缶の
製造に際して、ビニルオルガノゾル、エポキシ、フェニ
リクス、ポリエステル、アクリル等の被覆金属板を用い
ることも知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、金属板に予め有機被覆材料をラミネート
し、成形缶としたDR缶では、その保護層を薄くしたと
きに耐久性、バリヤー性、強度等が極度に低下するとい
う問題がある。即ち、側壁部の薄肉化成形に際して有機
被覆層は、薄肉化されるが、薄肉化に従ってその強度、
バリヤー性等が低下する傾向にある。特に、絞り時、再
絞り時に塑性変形の大きい金属カップのコーナー相当部
は、耐久性やバリヤー性が低下し、その結果製缶の側壁
下部或いはいわゆるショックラインの有機被覆層の耐久
性やバリヤー性が低下する。
また、絞りしごき缶CDI缶)は、金属カップのしごき
の際にその側壁部は塑性変形が太きいため、製缶後、そ
の側壁の有機被覆層の耐久性及びバリヤー性が低下する
。このため、無継目缶の製造においては、加工に応じた
保護層の強度やバリヤー性が問題となっている。
また、有機被覆層は加工工具による損傷を受けやすく、
このような被覆の損傷部では顕在的乃至潜在的な金属露
出を生じ、この部分からの金属溶出や腐食を生じること
になる。
従って、本発明の目的は、有機被覆金属板を絞り加工乃
至深絞り加工して被覆深絞り缶を製造するに際して、樹
脂層及び金属層の薄肉化ができ、しかも製缶後の缶体の
耐久性、耐腐食性及び、耐熱性、特にショックラインの
耐久性等が十分に達成される被覆シームレス缶の製造方
法を提供するにある。
本発明の他の目的は、しごき加工によって、製缶後の缶
体の側壁部の有機被覆層の脆弱化を防止することのでき
る被覆シームレス缶の製造方法を提供するにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明によれば、有機被覆金属板を絞り、または再絞り
加工して被覆シームレス缶を製造する方法であって、絞
り加工前の金属板を全体乃至局所的に加熱し、次いで、
絞り加工を行い、前記金属カップを局所的加熱部を該加
工後のカップ或いは缶素材のコーナー変形域相当部分と
することを特徴とする被覆損傷のない被覆シームレス缶
の製造方法が提供される。
本発明によれば、前記絞りまたは再絞り加工した後、し
ごき加工することができる被覆シームレス缶を製造する
方法であって、しごき加工前の金属カップの側壁部分を
局所的に加熱処理し1次いで、該側壁部をしごき加工成
形することを特徴とすることができる。
本発明はまた、前記加熱処理を有機被覆層のガラス転移
温度以上、熱結晶化温度以下に設定することを特徴とす
ることができる。
尚、コーナー変形域相当部とは、加工後のコーナ一部だ
けでなく、コーナー上部の塑性流動の大きい側壁部を含
むものである。
[作用コ 本発明は、基本的には予め有機被覆層が形成された金属
材料を使用して金属缶を製造する方法であり、且つ絞り
、再絞り、またはしごき加工が行われる金属缶の製造方
法である。具体的には、金属板に有機被覆層をラミネー
トして、このラミネート板をダイスとポンチとの間で絞
り加工して金属カップとし、更に再絞り加工またはしご
き加工をして製缶材料とする。そして、この製缶材料を
必要により縁切加工、印刷加工、焼き付は加工、または
口絞り加工及び縁出し加工して製缶とすることを基本と
するものである。
本発明の有機被覆層は通常配向性熱可塑性樹脂層であり
、その金属板へのラミネートは必要により接着プライマ
ー層を介在させて行う。また、有機被覆層は、絞り、再
校り、しごき加工時に薄肉化され、無継ぎ自伝における
被覆層の薄肉化が容易に達成されるようになっている。
本発明の再校り缶においては、絞り、再校りの際に塑性
変形が大である部分の金属板の全体乃至局所的に加熱し
、絞り或いは金属カップの有機被覆層を局所的に加熱し
た後に再校りすることが重要である。再校り缶の製造で
は、缶の高さ方向に寸法が増大し、且つ缶の周方向に寸
法が収縮するような塑性流動を生じ、本発明における金
属板等の局所的加熱はこのような塑性流動の激しい部分
に局所的に行われる。具体的には加工後の缶コーナー変
形城相当部分であり、絞り前の金属板においては第3図
(^)に示すように金属板の環状帯部10^である。こ
の環状帯部の内側径RAは使用ポンチの径より若干小径
で、環状帯部の外側径RBはポンチ径より大径の領域で
あり、加工後に金属カップのコーナー変形滅相当部、即
ちコーナ一部を含む塑性変形の大きいカップ側部がこの
領域に相当する。勿論、絞り加工では前記の局所的加熱
が特にコーナ一部の有機材料の塑性流動の点で有効であ
るが、ラミネート金属板全体を加熱することもできる。
再校り前の金属カップにおいては、第3図(B)に示す
ようにそのカップの底面の中央を除く環状帯部24^が
加熱処理され、中央部の非処理部は使用ポンチの径によ
って決定されることは前述と同様である。
このような局部的加熱を行った金属材料を絞り、金属カ
ップを形成し、次いでカップの局所加熱を再校り前に行
うと、塑性流動の激しい場合にも有機被覆層は金属表面
との密着力が十分に維持されると共に、その密着力が経
時的にも維持される傾向にある。このような特性は製缶
時の缶被覆層の強度、例えばデラミの減少につながるこ
とから明かである。また、本発明における加熱処理の重
要性は、有機被覆層が加熱処理とその後の絞りによって
、塑性変形の激しい部分で有機被覆層の結晶化度及び配
向度が高まる傾向にあることである。
このような結晶化度及び配向度の高まりは、有機被覆層
が薄層に形成されている場合でも耐食性が維持され、耐
久性が向上する。特に、製缶時のショックラインに相当
する部分は加工の際に白化現象などを生じず、被覆損傷
が見られない。
加熱処理温度は、被覆樹脂の結晶化温度及びTg(ガラ
ス転移温度)に基づいて定めるのが望ましく、被覆樹脂
のガラス転移温度Tz以上、熱結晶化温度以下であるこ
とが望ましい。このような範囲内での金属カップ等の加
熱処理及び絞り加工による、製缶時での有機被覆層の配
向度は20%以上、特に30%以上とすることが望まし
く、結晶化度は30%以上、特に40%以上とすること
が望ましい。このような配向度及び結晶化度を有した製
缶は、有機被覆層が5μm乃至20μmの範囲の薄層と
なった場合でも耐久性、耐熱性を十分に維持できる。
加熱絞り、局部加熱再校りによって得られたカップ状容
器は、必要に応じて、縁切、印刷、焼き付け、口絞りま
たは縁出しなどの加工処理が施され缶体として成形され
る。
また、本発明においては、再校りによって得られる無線
自伝だけでなく、シごき加工を加えた91缶にも適用す
ることができ、この場合、13図(C)に示すようにし
ごきが加えられる前の金属カップ24.26.28の側
壁24Bを局所的に前記加熱処理することが望ましい。
このような場合にも、しごきに際して塑性流動の大であ
る金属側面に有機被覆層が追従し、密着力が維持され、
前述したように被覆損傷がなく、被覆層の耐久性、耐熱
性が向上する。
[発明の好ましい実施態様コ 以下、本発明に係る被覆シームレス缶の製造方法につい
て詳述する。
の金  へのラミ゛−ト 本発明は、有機被覆材料を金属板に既に施したラミネー
ト板を打ち抜き、絞り加工、再絞り加工、またはしごき
加工を加えて無線自伝を製造する方法である。金属板へ
の有機被覆材料のラミネートは、表面処理金属板に配向
性熱可塑性樹脂フィルムを熱融着法、ドライラミネーシ
ョン、押出しコート法により行われ、特に好ましい方法
としては熱融着法が挙げられる。また、被覆樹脂と金属
板との間が接着性に乏しい場合はプライマー塗料の他に
接着剤等が介在してもよい。
第1図は本発明に係るラミネートの構造断面図の一例で
ある。第1図に示すように有機被覆材料及び金属板の積
層体10は、金属基板12と、その外面側に接着プライ
マー乃至接着剤の14を介して設けられ、且つ必要に応
じて無機顔料を含有した有機被覆層である外面層16、
その内面側に接着プライマー乃至接着剤の層14を介し
て設けられた有機被覆層である内面層18とから成って
いる。これらの有機被覆層16.18はある程度結晶化
した状態で分子配向され且つ熱固定されていて金属基体
12に強固に密着されていてもよい。
使用金属板 金属板12の素板厚みは金属の種類、容器の用途或いは
サイズによっても相違するが、一般に0゜10乃至0.
50mmの厚みを有するのがよく、この内でも表面処理
鋼板の場合には、0.10乃至0.30mmの厚み、ま
た軽金属板の場合には0.15乃至0.40nmの厚み
を有するのがよい。
金属板としては各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽
金属が使用される。表面処理鋼板としては、冷間圧延鋼
板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メツキ、錫メツキ、ニ
ッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表
面処理の一種または二種以上行ったものを用いることが
できる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処
理鋼板であり、特に10乃至200II1g/In2の
金属クロム層と1乃至50IIIg/m2(金属クロム
換算)クロム酸化物層とを備えたものであり、このもの
は塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れている。表面
処理鋼板の他の例は、0.5乃至11.2g/+n2の
錫メツキ量を有する硬質ブリキ板である。このブリキ板
は、金属クロム換算で、クロム量が1乃至30 B/m
2となるようなりロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処
理が行われていることが望ましい。
更に他の例としてはアルミニウムメツキ、アルミニウム
圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用いられる。軽
金属板としては、所謂純アルミニウム板の他にアルミニ
ウム合金板が使用される。
耐腐食性と加工性との点で優れたアルミニウム合金板は
、Mn:0.2乃至1.5重量%、M g : 0.8
乃至5重量%、Z n : 0.25乃至0.3重量%
、及びCu : 0.15乃至0.25重量%、残部が
A1:の組成を有するものである。これらの軽金属板も
、金属クロム換算で、クロム量が20乃至300 Bl
■2どなるようなりロム酸処理或いはクロム酸/リン酸
処理が行われていることが望ましい。
11棗l量1 有機被覆樹脂16.18は、通常配向性熱可塑性樹脂で
あり、本発明では、製缶時の配向度が20%以上、特に
30%以上に萬めたものが望ましい。また、前記範囲内
の配向度を有する有機被覆層は、製缶時の肉厚が5乃至
20μmの範囲にあると、耐熱性、強度及びバリヤー性
を十分有し得る。
したがって、有機被覆樹脂は分子配向可能であり、加熱
処理、絞り、再絞り、しごき加工において、前述の配向
度が得られることが重要である。
本発明に使用される被覆樹脂材料としては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリルエステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン
系樹脂フィルム:ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/イソ
フタレート共重合体、エチレンテレフタレート/アジペ
ート共重合体、エチレンテレフタレート/セバケート共
重合体、ブチレンテレフタレート/イソフタレート共重
合体等のポリエステルフィルム;ナイロン6、ナイロン
6.6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドフ
ィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;ポリ塩化ビニリデン
フィルム;ポリーP−キシレングリコールビスカーボネ
ート、ポリ−ジオキシジフェニル−メタンカーボネート
、ポリ−ジオキシジオフェニルエタンカーボネート、ポ
リ−ジオキシジフェニル2,2−プロパンカーボネート
、ポリ−ジオキシジフェニル1,1−エタンカーボネー
ト等のポリカーボネートフィルム;高ニトリル含有量の
アクリロニトリル−ブタジェン共重合体、アクリロニト
リル−スチレン共重合体等のハイニトリル樹脂:ポリス
チレン樹脂等の前記条件を満足するものを用いることが
できる。
本発明では、上記樹脂は全て使用できるが、就中エチレ
ンテレフタレート単位を主体とするポリエステエルから
成り、しかも二軸方向に分子配向されたフィルムを用い
ることが望ましい。これらのフィルムは未延伸のもので
も、二軸延伸のものでもよい。
度Jじ乙皇/ゴ一二 接着プライマー14としては、金属板への密省性及び防
食性に優れ、しかも樹脂層に対する接着性にも優れた塗
料が使用される。この接着プライマーとしては、エポキ
シ樹脂とエポキシ樹脂に対する硬化剤樹脂、例えばフェ
ノール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、
ユリア樹脂等との組合せから成る塗料、特にエポキシ−
フェノール塗料や、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合
体樹脂及びエポキシ樹脂系塗料の組成物から成るオルガ
ノゾル系塗料等が使用される。接着プライマー或いは接
着剤層の厚みとしては、0.1乃至5μmの範囲が望ま
しいが、結晶性の熱可塑性樹脂の分子配向を妨げない厚
みを適宜選択して用いる。
ラミネートに際しては、金属板或いはフィルムの一方式
いは両方に接着プライマー或いは接着剤層を設け、乾燥
乃至部分キュアした後、両者を加熱下に圧着一体化する
。このラミネート加工中にフィルム中の二軸分子配向が
若干緩和することがあるが、絞り再絞り成形には何等差
支えがなく、成形作業性の点では好ましい場合もある。
その他の添加物 本発明に用いる外面用のフィルムには、金属板を隠蔽し
、また絞り一再校り成形時に金属板へのしわ押え力の伝
達を助ける目的でフィラー(顔料)を含有させることが
できる。無機フィラーとしては、ルチル型またはアナタ
ーゼ型の二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイト等の無
機白色顔料;パライト、沈降性硫酸パライト、炭酸カル
シウム、石膏、沈降性シリカ、エアロジル、タンク、焼
成或いは未焼成りレイ、炭酸バリウム、アルミナホワイ
ト、合成乃至天然のマイカ、合成ケイ酸カルシウム、炭
酸マグネシウム等の白色体質顔料;カーボンブラック、
マグネタイト等の黒色顔料;ベンガラ等の赤色原料;シ
エナ等の黄色顔料;群青、コバルト青等の青色顔料を挙
げることができる。これらの無機フィラーは、樹脂当り
10乃至500重量%、特に10乃至300重量%の量
で配合させることができる。
製缶工程 第2図は被覆シームレス缶の一般的な製造工程を示した
説明図である。第2図に示すように前述のラミネート板
10は、所定の大きさの円板に打ち抜かれた後、ダイス
及びポンチによって絞り加工され、所定の径を有した底
面20と所定の高さの側面22とから成る金属カップ2
4に形成される。金属カップは更に再絞りを重ねて金属
カップ26.28と徐々に深絞りカップとした後、最終
的に所定の高さと径とを有する缶素材30が製造される
。缶素材30は底成形した後にヒートセント、縁切り、
印刷、焼付、及び口絞り、総出し成形されて缶体とされ
る。
また、DI缶の場合には、絞り金属カップ24または再
絞り金属カップ26.28をしごき加工して缶素材30
が形成される。
1慕蒐1 本発明に係る加熱処理にあっては、113図(^)の金
属板10では環状帯部10Aが加熱される(全体加熱は
図示せず)。また、第3図(B)の絞り金属カップ24
では、中央部を除く底部が加熱され、再絞り26.28
に於いても同様な部分が加熱処理される。これらの加熱
処理は、金属板10.  金属カップ24.26.28
の各工程毎に施すのが望ましい。また、しごき加工にお
いては、金属カップ24.26.28の側壁を予め加熱
処理することが望ましい(1!3図(C))。即ち、こ
れらの熱処理部分は、絞り、再絞り、またはしごき加工
の際に塑性流動を大きく受ける部分であり、有機被覆層
を白化を受は易い状態となっているものである。
加熱処理温度は、被覆樹脂のガラス転移温度Tg以上、
熱結゛晶化温度以下であることが望ましい加熱処理は、
赤外線加熱炉、熱風循環炉、大畑加熱法、高周波誘導加
熱法等の任意の加熱手段により行われる。更に具体的に
は例えば、PETの被覆の場合には70乃至20o℃、
特に70乃至180”Cの温度が適当である。
このような加熱処理した後の絞り加工等により、有機被
覆層は、配向結晶化が促進して耐久性、耐熱性が高めら
れる。加熱処理による樹脂の配向結晶化は、高温では比
較的短時間で、低温ではより長時間を要するようになる
加熱後、絞り加工後の有機被覆層の配向の程度は、所定
の測定位置を中心として40maX40mmの大きさに
切り出した金属板の小片の外面被覆を紙やすりで除去し
た後、金属を6N塩酸で溶解し、被覆層を単離し、X線
回折法により平均配向度によって評価され、再絞りカッ
プの被覆樹脂の配向度は20%以上特に30乃至95%
の範囲にされる。
また、加熱後、絞り加工後の有機被覆層の結晶化の程度
は、密度法により測定されるが、密度勾配管により測定
される密度に基づいて下記式%式%) (式中、Pは樹脂試料の密度であり、pcは該樹脂の完
全結晶体の密度であり、paは該樹脂の完全非晶質体の
密度である。) で算出され、最終的な製缶後の有機被覆層の結晶化度は
10乃至70%、特に15乃至70%の範囲にあるのが
よい。
絞り、再絞り加工 打抜き−絞り、再絞り加工は、I!2図に示すように被
覆金属板10を円板に打抜き、前絞り工程で径の大きい
前絞りポンチとダイスとを用いて底部20と側壁22と
から成る前絞りカップ24を成形する。本発明において
、加工に際しては被覆金属板10を予め加熱し、そして
金属カップ2426.28を予め局所加熱することは前
述した通りである。
また、絞り工程及び後述の再絞り工程では、被覆金属板
10に潤滑剤を塗布することが望ましく潤滑剤は高揚揮
発性に富んだものが望ましく、その高温揮発度が70%
以上、特に80%以上を満たすものを選択するのが望ま
しい。高温揮発性潤滑剤は十分に揮発が促進されて、そ
の後の加工処理を容易にする。潤滑剤は具体的に流動パ
ラフィン、合成パラフィン、食用油、水添食用油、パー
ム油、各種天然ワックス、ポリエチレンワックス等が用
いられるが、前述したような揮発度の範囲で種々の潤滑
剤を混合して使用してもよい、塗布量は、その種類によ
っても相違するが、一般に0゜1乃至10 B/dm2
特に0.2乃至5 mg/dm2の範囲内にあるのがよ
く、潤滑剤の塗布は、これを溶融状態で表面にスプレー
塗布或いは静置塗布をすることにより行われる。このよ
うな潤滑油の使用は局所加熱と相まって、有機被覆層の
金属板への密着性と耐久性と、ショックラインの防止と
を一層高める。
また、この絞り工程における絞り比は一般に1゜2乃至
1.9、特に1.3乃至1.8の範囲にあることがよい
。尚、この絞り比は次式で定義される値である。
式 浅絞り径 本発明の再絞り工程では、再絞りダイスの作用コーナ部
に一定の曲率半径(HD)を持たせ、その曲率半径(R
D)  を金属板素板厚(tR)の1乃至2゜9倍、特
に1.5乃至2.9倍の寸法とするのが、曲げ(金属カ
ップ底面の曲げ)伸ばしく金属カップのコーナ一部の伸
ばし)を有効に行なえる。
また、再絞りの薄肉化に有効な因子としては、保持部材
と再絞りダイスとに挟持される金属カップ底面の環状面
の動摩擦係数(μ)及びそれらに連なって加わるバンク
テンションが挙げられるが、これらを一定の範囲に調節
することにより、所望の範囲とすることができる。
缶の側壁部は素板厚Db)の55乃至95%、特に60
乃至95%の厚みに薄肉化するのが有効である。また、
再絞りで定義される絞り比は、式絞りポンチ径 再絞り比= 再絞りポンチ径 で定義され、一般に1.1乃至1.6特に1.15乃至
1.5の範囲内にある。
絞 、または再校リーしどき加工 しごき加工は、それ自体公知の手段によって行われ、ポ
ンチ−ダイスの組み合わせを用いて行われ、本発明にお
いては、前述した局所加熱を行つた後に行われる。
絞り加工のポンチとしては、平均粗さが0.01乃至3
μm、特に0.1乃至2μmの側面を有するポンチを用
いることが加工後の抜は性の点で好ましく、缶有機被覆
層の損傷が防止できる。粗さのパターンは通常ドツト状
乃至デインプル状のものが望ましい。
しごき加工は、−段乃至多段で行うことができ、下記式 %式% (式中、toはしごき加工前のラミネート材の厚みであ
り、t、はしごき加工後のカップの側壁の厚みである) で定義されるしごき率(RI)は−段としてのしごき加
工で20乃至40%にあるのが良い。多段しごきの場合
には、最初の方のしごきで、できるだけしごき率を大き
く取り、加工後カップの抜は性より最後のしごきリング
でのしごき率を3乃至20%の範囲とすることが菫まし
い。
その他の処理 得られた缶素材は、例えばカップフランジの形成の状態
で熱処理(ヒートセット)に賦するのが望ましい。熱処
理は、樹脂の種類にも相違するが、被覆樹脂の結晶化度
が十分に促進するように行われ、被覆樹脂に生じている
内部応力が緩和されるように行われる。
熱処理温度tは、具体的には下式 T≦被覆樹脂の融点−5℃の範囲を満たすことが望まし
い。更に具体的には例えば、PETフィルムの被覆の場
合には70乃至240℃、特に15o乃至230”Cの
温度が適当である。熱処理による樹脂の配向結晶化は、
高温では比較的短時間で、低温ではより長時間を要する
ようになる。
このような熱処理をされたカップ状容器は必要に応じて
縁切、印刷、焼き付け、口絞りまたは縁出しなどの加工
処理が施されて形成される。成形缶はその被覆フィルム
が5μm乃至20μ■の薄肉であるにも拘らず耐腐食性
と耐熱性を有してい(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
実施例及び比較例に挙げる容器特性の評価、測定方法は
次の通りである。
(A) X線配向度 一般的公知の方法により測定する。
(B)結晶化度 密度勾配管法によりサンプルの密度を求めた。これによ
り、以下の式に従い、結晶化度を算出した。
−pa × 100 c−pa p:WJ定密度(g/ci+3) Pa:完全非晶体密度(g/c腸3) pc:完全結晶体密度(z/cm3) ポリエチレンテレフタレート系 p c = 1.455 (g/c+n3)(C) p a = 1.335  (z/em3)なお、サン
プルはX&l配向度の測定に用いたものを用い、2サン
プルの結晶化度をもって結晶化度とした。
成形性 ショックライン発生の有無の観察 樹脂被覆層の剥離(デラミネーション)の観察 金属露萬(エナメルレータ−値、ERVの測定) (D)耐食性 薄肉化深絞り缶にコーラ飲料を充填巻締し、37℃の条
件下で長期保存し、缶内面の腐食状態、孔食11洩を観
察。
(E)耐熱性 外面に印刷、焼付(200℃、3分)を行った薄肉化深
絞り缶について、デインティングによる被覆層の損傷の
観察。
実施例1゜ 素板厚0.18mm、 II質度DR−9のティンフリ
ースチール(TFS)板の画面に厚み20μ閣の二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(Tg温度70
℃、熱結晶化温度180℃)を熱接着することにより、
有機被覆金属板を得た。
この被覆金属板に揮発度80%のパラフィン系潤滑剤を
塗布し、有機被覆膜の表面温度で約80℃になるように
金属板を第3図(A)に示す部分に加熱した後、常法に
従い、浅絞りカップに成形した。
この絞り工程における絞り比は1.50である。
次いで第1次、第2次、第3次再校り工程では絞りカッ
プを第3図(B)に示す部分に加熱温度80℃に予備加
熱した後、再絞り成形を行った。この時の第1次乃至第
3次の再絞り工程の成形条件は次のとおりである。
第1次再校り比; 1.29 jI2次再絞再校;1.24 第3次再校り比; 1.20 再絞りダイス 作用コーナ一部; 0.4n++n 曲率半径(Rd) 保持コーナ一部 曲率半径(RH)  ; 1.0!1mこのようにして
再絞り成形された深絞りカップを次いで底部のドーミン
グ加工を施した。その深絞りカップの諸物性は以下の通
りである。
カップ径     66■鳳 カップ高さ    140膳m 側壁厚み蛯化率  −20% この有機被覆深絞りカップをフランジ付きのまま、熱処
理温度220℃、熱処理時間2分のヒートセットを行な
い、その後、トリミング、印刷(200℃−3分焼付け
)、ネッキング、フランジングを行なって、ツーピース
缶詰用の缶胴とした。この缶胴を用いて、表1に示す評
価を行なった。
その結果、簡単な製造工程で、経済的な薄肉化が達成さ
れ、且つ強度、耐久性に優れた保護層を有する被覆薄肉
缶が得られた。
比較例1゜ 打抜き及び絞り加工前の有機被覆板の板加熱、更に各再
絞り加工前のカップの予備加熱を全て無しとする以外は
実施例1と同様にして深絞り缶を作成した。
この結果、表1に示すように、絞り、再絞り加工でカッ
プのショックライン部の被覆樹脂層に多数のマイクロク
ラックが発生し、且つ、印刷工程でトリミングエッヂ部
に被覆樹脂層のデラミネーションが発生し、容器として
全く不適であった。
(発明の効果) 以上、説明したように本発明によれば、絞り、再絞り、
またはしごき加工前に、ラミネート材の特定の部分を、
有機被覆層の特性に合わせて加熱を行うことにより、金
属板カップのコーナー相当部及び缶材のコーナー相当部
の有機被覆層の追従性を良くし、ショックライン白化等
を防止することができる。
また絞り加工等がされる前に、塑性流動の激しい部分を
加熱することによって、最終的な製缶のショックライン
等に於いて、有機被覆層の配向性と結晶化度が上昇して
優れた耐久性と耐熱性を示し、被覆シームレス製缶自体
のデラミ等の被覆層の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の有機被覆金属板の断面図であり、j
lZ図は、本発明に係る製造方法の工程図であり、 I!3図(A)乃至(C)は、本発明に係る加熱部分を
示す説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機被覆金属板を絞り、または再絞り加工して被
    覆シームレス缶を製造する方法であつて、絞り加工前の
    金属板を全体乃至局所的に加熱し、次いで絞り加工を行
    い、 前記金属カップを局所的に加熱し、再絞りし加工を行い
    、前記金属カップの局所的加熱部を該加工後のカップ或
    いは缶素材のコーナー変形域相当部分とすることを特徴
    とする被膜損傷のない被膜シームレス缶の製造方法。
  2. (2)前記絞りまたは再絞り加工した後、しごき加工す
    る請求項第1項記載の被覆シームレス缶を製造する方法
    であつて、しごき加工前の金属カップの側壁部分を局所
    的に加熱処理し、次いで、該側壁部をしごき加工成形す
    ることを特徴とする被覆損傷のない被覆シームレス缶の
    製造方法。
  3. (3)前記加熱処理を有機被覆層のガラス転移温度以上
    、熱結晶化温度以下に設定することを特徴とする請求項
    第1項または第2項記載の製造方法。
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