JPH04117326U - 屋外機の防雪構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、積雪地区に於ける空気熱源ヒート
ポンプの屋外機の防雪対策を図った屋外機の防雪構造に
関し、屋外機の機能を損なうことなく、その設置スペー
スの減少を図った空気熱源ヒートポンプの屋外機の防雪
構造を提供することを目的とする。 【構成】 背面側に空気吸込口を有する空気熱源ヒート
ポンプの屋外機を、背面側を向かい合わせに所定の間隔
を開けて２台１組で配置すると共に、両屋外機間に、天
板と側板とからなる防雪フードを取り付けたものであ
る。そして、請求項２に係る考案は、側板を、パンチン
グメタル又はメッシュで形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、積雪地区に於ける空気熱源ヒートポンプの屋外機の防雪対策を図っ た屋外機の防雪構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

大気から奪った熱で室内の暖房を行う空気熱源ヒートポンプが、近年、多くの 中小事務所ビル等に装備されつつあるが、その屋外機を建物の屋上に据え付ける に当たり、積雪地区では積雪量を考慮に入れて屋外機の据付場所を選ばねばなら ず、又、降雪によって屋外機の空気吸込口が塞がれないように対策を講ずる必要 がある。

【０００３】 そのため、従来では、図２に示すようにその地区の予想積雪量よりも５０cm程 高い架台１を用いて屋外機３を建物の屋上に設置し、そして、屋外機３の背面側 ３ａの空気吸込口と側面側３ｂの空気吸込口とを、夫々、全面をパンチングメタ ルで成形して下方が開口する防雪フード５，７で覆い、又、屋外機３の正面側３ ｃの空気吹出口の上部に屋根状の防雪フード９を取り付けていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

而して、通常、中小事務所ビルでは屋外機３を屋上に複数台据え付けるが、従 来では、１台毎に上記防雪フード５，７を取り付ける構造であったため、屋外機 ３の広い設置スペースを確保しなければならない。而も、雪の吹溜りや落雷を避 けるため、図３に示すように屋外機３は建物の壁面１１から夫々十分な距離を確 保しなければならないが、上記防雪フード５，７が例えば３００mm程の奥行きを 有するものであるならば、その分の寸法を壁面１１から確保しなければならない 。又、屋外機３の空気吹出口を他の屋外機３の空気吸込口と近接させて設置する 訳にはいかないこともあって、屋外機３を設置する広いスペースが必要となって いた。 本考案は斯かる実情に鑑み案出されたもので、屋外機の機能を損なうこ となく、その設置スペースの減少を図った空気熱源ヒートポンプの屋外機の防雪 構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

斯かる目的を達成するため、請求項１に係る考案は、背面側に空気吸込口を有 する空気熱源ヒートポンプの屋外機を、背面側を向かい合わせに所定の間隔を開 けて２台１組で配置すると共に、両屋外機間に、天板と側板とからなる防雪フー ドを取り付けたものである。

【０００６】 そして、請求項２に係る考案は、側板を、パンチングメタル又はメッシュで形 成したものである。

【０００７】

【作用】

両屋外機間に取り付けた防雪フードが降雪から各屋外機の空気吸込口を保護す ることとなる。 そして、外気が両屋外機の間を通って各空気吸込口に吸い込まれ、そして、冷 媒と熱交換を終えた空気が各屋外機の空気吹出口から大気に放出され乍ら、大気 から奪った熱で室内の暖房が行われることとなる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。尚、図２に示す従来 例と同一のものは同一符号を以って表示する。 図１に於て、符号１３は架台１上に載置された空気熱源ヒートポンプの屋外機 で、その背面側１３ａに空気吸込口が設けられ、又、正面側１３ｂには空気吹出 口が設けられている。そして、屋外機１３は、背面側１３ａを向かい合わせに２ 台１組で建物の屋上に設置されており、両屋外機１３間は、空気吸込口への十分 な吸込スペースを確保するため５００mmの間隔が開けられている。そして、両屋 外機１３間に防雪フード１５が取り付けられている。

【０００９】 防雪フード１５はｌ枚の天板１７とこれを挟む２枚の側板１９とで略コ字状に 形成されており、天板１７は両屋外機１３間の５００mmの間隔よりも若干長い縦 寸法を有すると共に屋外機１３の横寸法ｍと同一の寸法を持った鋼板で形成され ている。又、側板１９は上記天板１７の両端側を折曲して屋外機１３の高さｈよ りもやや短い寸法で形成した矩形状の枠体１９ａと、この枠体１９ａ内に装着し た開口率４５％程のパンチングメタル１９ｂとで構成されている。そして、図１ の如く背面側１３ａを向かい合わせに据え付けた両屋外機１３の上面１３ｃ間に 、上記天板１７をボルト締付し、又、両屋外機１３の側面１３ｄ間に側板１９の 枠体１９ａを夫々ボルト締付することによって、両屋外機１３間に防雪フード１ ５が取り付けられ、そして、空気吸込口への雪の浸入を防雪フード１５で防止し ている。

【００１０】 一方、各屋外機１３の正面側１３ｂに設けた空気吹出口には、複数の風向板２ １ａが並列された風向ガイド２１が取り付けられており、当該風向ガイド２１は 、図２に示す従来の防雪フード９よりも奥行きの小さな寸法を以って形成されて いる。その他、図中、符号２３は防雪フード１５の取付ボルトである。 本実施例はこのように構成されているから、従来と同様、建物の壁面１１から 所定の間隔を開けて、両屋外機１３を屋上に設置すればよい。

【００１１】 而して、両屋外機１３間に取り付けた防雪フード１５が降雪から各屋外機１３ の空気吸込口を保護することとなる。そして、外気Ｗが側板１９のパンチングメ タル１９ｂ及び下面開口を通って各屋外機１３の空気吸込口に吸い込まれ、そし て、従来と同様、冷媒と熱交換を終えた空気Ｗ′が各屋外機１３の空気吹出口か ら大気に放出され乍ら、大気から奪った熱で室内の暖房が行われることとなる。

【００１２】 このように、本実施例は、十分な吸込スペースを確保し乍ら空気吸込口側を夫 々対向させて２台の屋外機１３を設置すると共に、屋外機１３間に１枚の防雪フ ード１５を取り付けたものであるから、屋外機１３の機能を損なうことなくその 防雪対策が図られ、而も、２台１組で屋外機１３を設置するため風圧に対する補 強が図られることとなる。

【００１３】 又、本実施例によれば、屋外機３を屋上に複数台据え付けるに際し、従来の如 く１台毎に防雪フードを取り付ける必要がないため、防雪フードの取付工数の削 減が図られると共にフード部材の削減が図られてコストダウンが可能となる。 更に、本実施例は、屋外機３を複数台据え付けるに際し、従来の如く１台毎の 設置スペースを確保する必要がないため、屋外機１３の機能を損なうことなく屋 外機１３を設置するスペースが従来に比し削減でき、その結果、屋外機１３を設 置するための基礎工事が減ってコストダウンが図られることとなる。

【００１４】 加えて、図３に示すように、従来、屋外機３の空気吸込口と壁面１１との間は 、設置スペースを大きくできないという制約もあって大きな間隔を開けることが できず、そのため、空気吸込口側のメンテナンスが難しかった。然し、本実施例 は空気吸込口側を対向させ、そして、その間に十分なスペースを確保したため、 メンテナンスの向上も併せて図られることとなった。

【００１５】 尚、上記実施例の防雪フード１５は、天板１７と側板１９とを一体構造とした ものであるが、防雪フードは天板と側板が分離した構造であってもよいし、又、 側板に上記パンチングメタル１９ｂに代えてメッシュを用いてもよい。更に、上 記風向ガイド２１に代えて図２の如き防雪フード９を空気吹出口の上面に取り付 けても、上記実施例と同様、所期の目的を達成することが可能である。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、屋外機の機能を損なうことなくその防雪 対策が図られ、而も、２台１組で屋外機を設置するため風圧に対する補強が図ら れることとなる。 又、屋外機を屋上に複数台据え付けるに際し、従来の如く屋外機１台毎に防雪 フードを取り付ける必要がないため、防雪フードの取付工数の削減が図られると 共にフード部材の削減が図られてコストダウンが可能となる。

【００１７】 更に、屋外機を複数台据え付けるに際し、本考案は従来の如く屋外機１台毎の 設置スペースを確保する必要がないため、屋外機の機能を損なうことなく屋外機 を設置するスペースが従来に比し削減でき、その結果、屋外機を設置するための 基礎工事が削減できる利点を有する。 加えて、本考案によれば、空気吸込口側を対向させ、そして、その間に十分な 吸込スペースを確保したため、空気吸込口側のメンテナンスの向上も併せて図ら れることとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る屋外機の防雪構造の全
体斜視図である。

【図２】従来の防雪対策を施した屋外機の全体斜視図で
ある。

【図３】屋外機の設置スペースを示す平面図である。

【符号の説明】

１ 架台 １３ 屋外機 １５ 防雪フード １７ 天板 １９ 側板 １９ａ パンチングメタル ２１ 風向ガイド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面側に空気吸込口を有する空気熱源ヒ
   ートポンプの屋外機を、背面側を向かい合わせに所定の
   間隔を開けて２台１組で配置すると共に、両屋外機間
   に、天板と側板とからなる防雪フードを取り付けたこと
   を特徴とする屋外機の防雪構造。
2. 【請求項２】 側板は、パンチングメタル又はメッシュ
   で形成されていることを特徴とする請求項１記載の屋外
   機の防雪構造。