JPH04117195U - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配管による冷媒通路形成に伴う作業の煩雑さ
や組立コストの上昇および効率の低下等を防ぐ。 【構成】 固定スクロール部材２２の固定端板２４の固
定うず巻体２５が設けられた面とは反対側の面とケーシ
ング２０の内壁面とを密着させてできる密着面に、ケー
シング２０に設けた導管３５とインジェクション孔３６
とをつなぐ溝３７（冷媒通路）を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガスインジェクション、リキッドインジェクション機構を備えたス クロール型圧縮機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、冷凍サイクルは、ガス冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮され たガス冷媒を凝縮して液冷媒を得る凝縮器と、この凝縮された液冷媒を膨脹減圧 する膨脹手段と、この膨脹された冷媒を蒸発して周りから熱を奪う蒸発器とによ り形成され、蒸発されたガス冷媒を圧縮機へ供給している。

【０００３】 従来から、圧縮機の能力を高めるために、凝縮器を通った冷媒の一部（ガス冷 媒）を圧縮機にガスインジェクションしたり、圧縮機自体を冷却するために、凝 縮器を通った冷媒の一部（液冷媒）を圧縮機にリキッドインジェクションしたり することが行われている。以下の説明では、ガスインジェクションとリキッドイ ンジェクションとの両方を総称して、単にインジェクションと呼ぶことにする。 圧縮機の１つに、スクロール型圧縮機がある。

【０００４】 図１１に、特公昭６４−１０６７５号公報に示されたもののような、従来のイ ンジェクション機構を備えたスクロール型圧縮機を示す。

【０００５】 スクロール型圧縮機は、後述する圧縮部、自転防止機構、及び駆動手段を包含 するケーシング２０を有する。

【０００６】 ２１で示される圧縮部は固定スクロール部材２２と旋回スクロール部材２３と を有する。固定スクロール部材２２はケーシング２０に固定されている。固定ス クロール部材２２は固定端板２４と、固定端板２４の一面上に形成された固定う ず巻体２５とを有する。旋回スクロール部材２３は旋回端板２６と、旋回端板２ ６の一面上に形成された旋回うず巻体２７とを有する。図に示されるように、固 定うず巻体２５と旋回うず巻体２７とが互いに角度をずらせて噛み合っている。 固定うず巻体２５と旋回うず巻体２７とはそれらの間に密閉された流体ポケット を形成するように重ね合わされている。

【０００７】 旋回スクロール部材２３はフレーム２８によって旋回自在に係止されている。 このフレーム２８は旋回スクロール部材２３の自転を防止する自転防止機構２９ を備えている。

【０００８】 旋回スクロール部材２３はクランク軸３０と連結されている。クランク軸３０ はフレーム２８に嵌入されている軸受３１によって支承されている。旋回スクロ ール部材２３は後述する電動機によって駆動される。電動機は、ケーシング２０ に固定された固定コイル部３２と、クランク軸３０に固定された回転ロータ部３ ３とから成る。従って、クランク軸３０と軸受３１と固定コイル部３２と回転ロ ータ部３３とによって、旋回スクロール部材２３を駆動するための駆動手段が構 成される。この駆動手段により、上述した流体ポケットは固定うず巻体２４の中 心方向へ容積の減少を伴って移動する。

【０００９】 クランク軸３０の下端部は油溜め部３４に浸漬されている。クランク軸３０の 下部には給油機構（図示せず）が内設されている。この給油機構によって軸受３ １等に油が供給される。

【００１０】 図１１に示されるように、ケーシング２０には固定端板２４と対向した位置に 導管３５が設けられている。この導管３５は冷凍サイクルの凝縮器（図示せず） を通った冷媒の一部をこのスクロール型圧縮機に導くためのものである。固定端 板２４にはインジェクション孔（冷媒噴射孔）３６，３６が穿孔されている。イ ンジェクション孔３６，３６を介して上記冷媒の一部が流体ポケット中へ噴射さ れる。詳細に述べると、インジェクション孔３６，３６は、固定スクロール部材 ２２の中心を挟んでそれぞれ対称に形成された流体ポケットに開口しており、固 定スクロール部材２２の中心を挟んで実質上対向した状態で設けられている。

【００１１】 従来のスクロール型圧縮機では、図１１に示されるように、固定スクロール部 材２２の固定端板２４がケーシング２０から離れた状態で設けられている。この ため、インジェクション孔３６と導管３５とは冷媒管３７´からなる冷媒通路に よって接続されている。

【００１２】 導管３５は冷凍サイクルの凝縮機の後流部にあたる配管に接続されている。こ の接続部の圧力はインジェクション孔３６の部分の圧力よりも大きい。この圧力 差によって、凝縮器を通った冷媒の一部（ガス冷媒あるいは液冷媒）がインジェ クション孔３６を通して、両スクロール部材２２及び２３によって形成されてい る流体ポケット中へと導かれる。

【００１３】 このスクロール型圧縮機は、吸入通路３８によって冷凍サイクルの蒸発器（図 示せず）に接続され、吐出通路３９によって冷凍サイクルの凝縮器に接続されて いる。吸入通路３８は通路４０を介して固定スクロール部材２２のうず溝内に通 じている。固定スクロール部材２２の固定端板２４の中心部には吐出口４１が穿 孔されている。この吐出口４１はケーシング２０内に開口している。

【００１４】 蒸発器からの低圧のガス冷媒は、吸入通路３８及び通路４０を介して圧縮部２ １内に導かれ、ここで、上述した噴射された冷媒とともに圧縮された後、吐出口 ４１から高温高圧のガス冷媒として吐出される。この吐出された高温高圧のガス 冷媒は吐出通路３９を介して凝縮器へ供給される。

【００１５】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように、従来のスクロール型圧縮機では、インジェクション孔３６と 導管３５とは冷媒管３７´によって接続されている。インジェクション孔３６と 冷媒管３７´との接続は管による圧入、溶接、あるいは固定部品を用いたねじ止 め等により行われる。また、冷媒管３７´と導管３５は溶接により接続され、導 管３５とケーシング２０は溶接により固定されている。このように各部品間の接 続がねじ止め、圧入、溶接などによって行われるため、作業の種類が一定化せず 、作業そのものが煩雑になる。

【００１６】 冷媒管３７´と導管３５とは次のように組立られる。予め、冷媒管３７´と導 管３５とを溶接によって組付けておく。その組付品を複数のインジェクション孔 ３６に対して位置決めしたうえで圧入、溶接あるいは固定部品を用いたねじ止め で固定スクロール部材２２の固定端板２４に固定する。さらに導管３５を通す穴 のあいたケーシング２０の上ぶたをかぶせる。その後で、他の密閉容器との溶接 および導管３５の周辺の溶接が行われる。このように、組立工程が複雑で組立の コストが上昇する。

【００１７】 さらに冷媒管３７´は部品としては小物であるため、その熱容量は小さい。こ のように、熱容量が小さいものが高温の吐出ガス冷媒の中に置かれているため、 冷媒管３７´中を通る冷媒はその周囲の高温の吐出ガス冷媒の影響を受けやすい 。

【００１８】 例えば、スクロール型圧縮機の冷却を目的として導管３５から液冷媒を供給し たとする。すなわち、液冷媒を固定及び旋回スクロール部材２２及び２３によっ て形成される流体ポケット中に導入し、この導入された液冷媒が蒸発する際の潜 熱分に相当する熱を固定及び旋回スクロール部材２２及び２３から吸収させてス クロール型圧縮機を冷却する。

【００１９】 しかしながら、従来のスクロール型圧縮機の構造では、液冷媒の多くは冷媒管 ３７´中を通るあいだにその周囲の高温の吐出ガス冷媒の影響を受けて蒸発して しまう。このように、冷媒管３７´中を通るあいだに液冷媒の大部分が蒸発して しまうので、スクロール型圧縮機の冷却効率が極めて悪くなる。

【００２０】 したがって、本考案の目的は、配管による冷媒通路形成に伴う作業の煩雑さや 組立コストの上昇および冷却効率の低下を防ぐことができるスクロール型圧縮機 を提供することにある。

【００２１】

【課題を解決するための手段】

本考案によるスクロール型圧縮機は、固定端板の一面上に固定うず巻体を形成 した固定スクロール部材と旋回端板の一面上に旋回うず巻体を形成した旋回スク ロール部材とを有し、前記固定うず巻体と前記旋回うず巻体とが互いに角度をず らせて噛み合い、前記固定うず巻体と前記旋回うず巻体との間に密閉された流体 ポケットを形成するように重ね合わせた圧縮部と；前記旋回スクロール部材の自 転を防止する自転防止機構と；前記旋回スクロール部材を駆動して前記流体ポケ ットを前記固定うず巻体の中心方向へ容積の減少を伴なわせて移動させる駆動手 段と；前記圧縮部、前記自転防止機構及び前記駆動手段を包含するケーシングと ；冷凍サイクルの凝縮器を通った冷媒の一部を導くために前記ケーシングの前記 固定端板と対向した位置に設けられた導管と；前記固定端板に穿孔されて前記冷 媒の一部を前記流体ポケット中へ噴射するためのインジェクション孔と；該イン ジェクション孔と前記導管とを接続する冷媒通路と；を有するスクロール圧縮機 において、前記固定端板の前記固定うず巻体が設けられた面とは反対側の面であ ってかつ前記インジェクション孔の穿孔された部分と、前記ケーシングの内壁面 であってかつ前記導管が設けられた部分とを密着させ、該密着によって形成され る密着面に、前記冷媒通路を設けたことを特徴とする。

【００２２】

【作用】

本考案では、ケーシングに設けた冷媒の導管と固定スクロール部材の固定端板 に設けたインジェクション孔とをつなぐ冷媒通路を、固定端板とケーシングとを 密着させた密着面に設けている。これにより、従来のような配管による冷媒通路 形成に伴う作業の煩雑さや組立コストの上昇および冷却効率の低下等を防ぐこと ができる。

【００２３】

【実施例】 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明する。

【００２４】 図１及び図２を参照すると、本考案の第１の実施例によるスクロール型圧縮機 は、インジェクション孔３６と導管３５とを接続する冷媒通路が相違している点 を除いて、図１１に示されたもの同様の構成を有する。したがって、図１１のも のと同様の構成を有するものには同一の参照符号を付してそれらの説明について は省略する。

【００２５】 固定端板２４の固定うず巻体２５が設けられた面とは反対側の他面から、図２ に示されるような、断面略Ｕ字形の突出部４２が突出している。インジェクショ ン孔３６は、この突出部４２の両端部に穿孔されている。突出部４２は、その端 面がケーシング２０の内壁と密着している。突出部４２の中央部と対向するケー シング２０に導管３５が設けられている。この密着面の突出部４２側に、図２に 示されるような、略Ｕ字形の溝３７が形成されている。この溝３７によって、イ ンジェクション孔３６と導管３５とが結ばれている。すなわち、この溝３７は、 インジェクション孔３６と導管３５とを接続する冷媒通路として働く。

【００２６】 次に、第１の実施例の動作について説明する。

【００２７】 周知のように、冷凍サイクルは冷暖房どちらの空調機としても使用できる。例 えば冷凍サイクルを暖房用として用いた場合の動作は以下の通りである。

【００２８】 冷凍サイクルの凝縮器（図示せず）を通った冷媒のうちの一部であるガス冷媒 を再び圧縮部２１の流体ポケットにガスインジェクションし、それまでの過程で 圧縮してきたガス冷媒と一緒に圧縮部２１で圧縮する。この圧縮された高温高圧 のガス冷媒を凝縮器へ供給して凝縮器を通る冷媒循環量を増加させる。これによ り凝縮器での熱交換量は増加し、空調機の暖房能力が上昇する。

【００２９】 あるいは、冷凍サイクルの凝縮器を通った冷媒のうちの一部である液冷媒を再 び圧縮部２１の圧縮過程において流体ポケットにリキッドインジェクションする 。 このインジェクションされた液冷媒は周囲から熱を奪って蒸発するためスクロー ル型圧縮機を冷却することができる。

【００３０】 冷凍サイクルの凝縮器を通った冷媒の一部（以下、抽出冷媒と呼ぶ）をスクロ ール型圧縮機の圧縮部２１の流体ポケットへ導くために、まず、抽出冷媒を、凝 縮器の後流部にあたる配管（図示せず）に接続された導管３５によってケーシン グ２０まで導く。この導かれた抽出冷媒は、溝３７及びインジェクション孔３６ を通して、圧縮部２１の流体ポケットに導入される。こうした抽出冷媒の流れは 凝縮器の後流部にあたる配管の導管３５の接続部の圧力とインジェクション孔３ ６の流体ポケット開口部との圧力差（接続部の圧力 ＞ 開口部の圧力）によっ て起こる。

【００３１】 次に上記第１の実施例のスクロール圧縮機の製造工程について説明する。

【００３２】 固定スクロール部材２２の固定端板２４に設けられた突起部４２は鋳造により 形成する。導入された抽出冷媒がケーシング２０内に漏れないようにするには、 この突起部４２の端面をケーシング２０の内壁と密着させる必要がある。このた め、突起部４２の端面を、密着させるべきケーシング２０の内壁と同一面とする ために、切削する必要がある。インジェクション孔３６はドリル等による切削加 工によって形成される。溝３７は鋳造によって形成することができるが、もちろ んエンドミル等によるフライス加工によって形成することもできる。ケーシング ２０は鉄のプレス加工によって形成されるが、ケーシング２０の内壁面について は少なくとも上記突起部４２の端面との接触部の平面度や面の粗さが密着性を阻 害しない程度に保証されるのならば、プレス加工のままでも使用可能である。ま た、切削などにより面出しを行って対応しても良い。

【００３３】 このようにして形成されたケーシング２０の内壁面を固定スクロール部材２２ の突起部４２の端面に密着させたうえで、ケーシング２０の外周部を溶接などに より他の密閉容器に固定する。

【００３４】 上記第１の実施例においては、ケーシング２０の外周を他の密閉容器に溶接な どによって固定することでケーシング２０の内壁面と固定スクロール部材２２の 突起部４２の端面とを密着している。

【００３５】 図３を参照すると、本考案の第２の実施例によるスクロール型圧縮機は、上記 密着力を高めるために、ケーシング２０の内壁面および固定スクロール部材２２ の突起部４２の端面の周囲にパッキン等のシール材４３を設けている。このシー ル材４３の代わりに、溝３７の外周部に設けられたＯリングを使用しても良い。

【００３６】 また、上記第１及び第２の実施例では導管３５とインジェクション孔３６とを 結ぶ溝３７は、ケーシング２０の内壁と密着する固定スクロール部材２２の固定 端板２４に形成された突起部４２に設けられている。

【００３７】 図４及び図５を参照すると、本考案の第３の実施例によるスクロール型圧縮機 では、ケーシング２０の内壁面から略Ｕ字形の突出部４２が突出しており、溝３ ７がこの突出部４２に設けられている。

【００３８】 図６を参照すると、本考案の第４の実施例によるスクロール型圧縮機は、上記 第３の実施例によるスクロール型圧縮機における、突出部４２の端面と固定スク ロール部材２２の固定端板２４の面とのあいだの密着性を向上させるために、ケ ーシング２０の突出部４２の端面の周囲にパッキン等のシール材４３を設けてい る。このシール材４３の代わりに、上述したように溝３７の外周部に設けられた Ｏリングを使用しても良い。

【００３９】 図７及び図８を参照すると、本考案の第５の実施例によるスクロール型圧縮機 は、複数のボルト４４によって固定スクロール部材２２をケーシング２０に固定 することにより、固定スクロール部材２２の固定端板２４に形成された突起部４ ２の端面をケーシング２０の内壁面に押し当て、これにより突起部４２の端面と ケーシング２０の内壁面とを密着させている。

【００４０】 この第５の実施例では、溝３７を、固定スクロール部材２２の固定端板２４に 形成された突起部４２の端面と密着するケーシング２０の内壁面側に設けている 。

【００４１】 この第５の実施例の構造では、上述した第１及び第３の実施例のものより、密 着性が高まる。さらに密着性を高めるために、第３図および第６図において示し たようなシール材４３を設けてもよい。

【００４２】 また、この第５の実施例では、ケーシング２０がアルニミウム合金で形成され ている。そのため、溝３７をダイカスト等の鋳造段階で設けることが可能であり 、エンドミル等のフライス加工による切削で溝を形成する必要がなくなる。

【００４３】 図９を参照すると、本考案の第６の実施例によるスクロール型圧縮機は、溝３ ７を固定スクロール部材２２の固定端板２４に形成された突起部４２の端面に設 けた点を除いて、上記第５の実施例のものと同様の構成を有する。この第６の実 施例においても、固定スクロール部材２２がアルミニウム合金あるいは鋳鉄等で 形成されているので、それぞれの鋳造段階で溝３７を設けることが可能である。

【００４４】 以上述べてきた実施例では、冷凍サイクルの凝縮器の後流部から抽出した抽出 冷媒を一本の配管からなる導管３５によりケーシング２０まで導入し、この導入 された抽出冷媒を、固定スクロール部材２２の固定端板２４の固定うず巻体２５ が設けられた面とは反対側の他面とケーシング２０の内壁面との密着面に形成さ れた溝３７で分流し、複数のインジェクション孔３６に供給する構造になってい る。

【００４５】 図１０を参照すると、本考案の第７の実施例によるスクロール型圧縮機は、導 管３５を、その中を通る抽出冷媒をケーシング２０に達する前に２つに分流する 分流管３５−１，３５−２とし、これら分流管３５−１，３５−２を、それぞれ 、インジェクション孔３６と対向する位置でケーシング２０に穿孔された導入孔 ３７−１，３７−２に接続している。

【００４６】 この第７の実施例では、抽出冷媒は、導管３５、分流管３５−１及び３５−２ 、導入孔３７−１及び３７−２、及び固定スクロール部材２２の固定端板２４の 固定うず巻体２５が設けられた面とは反対側の面とケーシング２０の内壁面との 密着面を通ってインジェクション孔３６に供給される。

【００４７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、固定スクロール部材の固定端板の固定 うず巻体が設けられた面とは反対側の面とケーシングの内壁面とを密着させてで きる密着面に、ケーシングに設けた導管とインジェクション孔とをつなぐ冷媒通 路を設けたので、従来のように冷媒通路を配管として形成することに伴う作業の 煩雑さがなくなり組立作業が簡素化される。また、固定スクロール部材の固定端 板およびケーシングの熱容量が配管の熱容量よりも大きいので、特にリキッドイ ンジェクションによりスクロール型圧縮機を冷却する際、液冷媒が周囲の高温の 吐出ガス冷媒の影響を受けず、スクロール型圧縮機を効率良く冷却することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】本考案の第２の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図４】本考案の第３の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図５】図４のＢ−Ｂ断面図である。

【図６】本考案の第４の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図７】本考案の第５の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図８】図７のＣ−Ｃ断面図である。

【図９】本考案の第６の実施例によるスクロール型圧縮
機の構造を示した縦断面図である。

【図１０】本考案の第７の実施例によるスクロール型圧
縮機の構造を示した縦断面図である。

【図１１】従来のスクロール型圧縮機の構造を示した縦
断面図である。

【符号の説明】

２０ ケーシング ２１ 圧縮部 ２２ 固定スクロール部材 ２３ 旋回スクロール部材 ２４ 固定端板 ２５ 固定うず巻体 ２６ 旋回端板 ２７ 旋回うず巻体 ２８ フレーム ２９ 自転防止機構 ３０ クランク軸 ３１ 軸受 ３２ 固定コイル部 ３３ 回転ロータ部 ３４ 油溜め部 ３５ 導管 ３５−１，３５−２ 分流管 ３６ インジェクション孔（冷媒噴射孔） ３７ 溝 ３７−１，３７−２ 導入孔 ３８ 吸入通路 ３９ 吐出通路 ４０ 通路 ４１ 吐出口 ４２ 突出部 ４３ シール材 ４４ ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定端板の一面上に固定うず巻体を形成
   した固定スクロール部材と旋回端板の一面上に旋回うず
   巻体を形成した旋回スクロール部材とを有し、前記固定
   うず巻体と前記旋回うず巻体とが互いに角度をずらせて
   噛み合い、前記固定うず巻体と前記旋回うず巻体との間
   に密閉された流体ポケットを形成するように重ね合わせ
   た圧縮部と；前記旋回スクロール部材の自転を防止する
   自転防止機構と；前記旋回スクロール部材を駆動して前
   記流体ポケットを前記固定うず巻体の中心方向へ容積の
   減少を伴なわせて移動させる駆動手段と；前記圧縮部、
   前記自転防止機構及び前記駆動手段を包含するケーシン
   グと；冷凍サイクルの凝縮器を通った冷媒の一部を導く
   ために前記ケーシングの前記固定端板と対向した位置に
   設けられた導管と；前記固定端板に穿孔されて前記冷媒
   の一部を前記流体ポケット中へ噴射するためのインジェ
   クション孔と；該インジェクション孔と前記導管とを接
   続する冷媒通路と；を有するスクロール圧縮機におい
   て、前記固定端板の前記固定うず巻体が設けられた面と
   は反対側の面であってかつ前記インジェクション孔の穿
   孔された部分と、前記ケーシングの内壁面であってかつ
   前記導管が設けられた部分とを密着させ、該密着によっ
   て形成される密着面に、前記冷媒通路を設けたことを特
   徴とするスクロール型圧縮機。