JPH0411662Y2

JPH0411662Y2 -

Info

Publication number: JPH0411662Y2
Application number: JP1985084104U
Authority: JP
Priority date: 1985-06-04
Filing date: 1985-06-04
Publication date: 1992-03-23
Also published as: JPS61198682U

Description

【考案の詳細な説明】〈技術分野〉本考案は、回転ドラムを回転させることによつ
て洗濯を行なうドラム式洗濯機（本考案では乾燥
機能を有するものも含む）に関するものである。

〈従来技術〉従来この種の回転ドラム方式による洗濯機の脱
液運転（すずき運転）では、清水を、回転ドラム
をおさめた水槽の約半分程度まで入れて、被洗濯
物が回転ドラムの中でただようような状態で回転
ドラムを回転させ被洗濯物を撹拌して脱液を行な
つていた。しかし、回転ドラム方式は、渦巻き
式、撹拌式等の他の洗濯方式と比べて洗濯時の使
用水量は少ないが、この脱液時の使用水量は他の
洗濯方式と同程度となり、ドラム式洗濯機におい
て一連の洗濯工程に於て使用水量が少ないという
長所を生かしきれていなかつた。

〈目的〉本考案は、上記した点に鑑み、少ない使用水量
で充分な脱液性能（すすぎ性能）を有し、使用水
量が少ない回転ドラム式洗濯機の提供を目的とす
る。

〈実施例〉以下、本考案の実施例を第１図ａの略式縦断正
面図、同図ｂの縦断側面図、第２図の制御回路
図、第３図のスイツチＳ１，Ｓ２，Ｓ３に関する
タイムチヤートに基づいて詳細に説明すると、本
考案に係るドラム式洗濯機は、外筐体１内の円筒
形の受槽２と、該受槽２内に横軸（ドラム軸Ｇ）
周りに回転可能に配された回転ドラム３と、該回
転ドラム３へ上方から清水を給水するための給水
路に配された給水弁４と、前記受槽２内の液体を
排出する排水弁５とを有している。そして、被洗
濯物から洗濯溶液を除くための脱液運転が、排水
弁５の開状態で回転ドラム３を高速（例えば
800rpm）で回転駆動させる脱水回転工程と、そ
の後に排水弁５の閉状態でかつ給水弁４の開状態
で給水する給水工程とから構成され、前記脱液運
転を複数回繰返すよう制御する制御回路の一例で
あるタイマーＴが設けられている。該制御回路
は、給水工程で回転ドラムを低速で回転する手段
と、給水工程で前記受槽２の内部に清水が被洗濯
物に含まれる程度の給水量を給水する手段とを有
せしめられている。

本実施例では、給水工程で回転ドラムを低速で
回転させる手段は、脱水回転終了後に回転ドラム
が慣性で回転するのを許容する手段と、その慣性
による回転ドラム３の回転が止まりそうになつた
ときに（例えば50〜60rpmになつたときに）、洗
濯運転時と同じ低速（例えば50〜60rpm）で回転
ドラム３をモータＭにより駆動する手段とから構
成されている。

そして、Ｇは、多孔板製回転ドラム３を固定し
該ドラム３を受槽２内に回転自在に設けた中空状
のドラム軸、６はドラム軸Ｇに回転自在に貫挿支
持したパルセータ軸、６ａは回転ドラム３内にお
いてパルセータ軸６に固定したパルセータ、９は
排水弁５を介挿して接続した排水ホース、１１は
乾燥用ヒータ、１２は、乾燥用空気をヒータ１１
により温風と化した後に受槽２の内部に送り込む
送風フアン、Ｍは回転ドラム３、パルセータ６ａ
及び送風フアン１２の駆動源となるモータ、１４
はモータＭのモータ軸に設けたモータプーリ、１
５はドラム軸Ｇに設けたドラムプーリ、１６は、
モータプーリ１４とドラムプーリ１５間にあつて
モータＭの動力をドラム軸Ｇに伝達するベルト、
１７はドラム軸Ｇとパルセータ軸６間に介設した
遊星歯車装置であり、前記モータＭとしては極数
変換により高速または低速で回転するモータを用
いる。第２図において、５ａは排水弁５用の電磁
コイルで、スイツチＳ３によりON・OFFされ
る。４ａは給水弁４用の電磁コイルで、スイツチ
Ｓ２によりON・OFFされる。Ｓ１はモータＭ用
のスイツチである。なお、これらスイツチＳ１，
Ｓ２，Ｓ３はタイマーカムの回転によりON・
OFFしてもよいし、その他公知の機構や電気回
路によりON・OFFしてもよい。

次に作用を説明すると、洗濯運転は従来と同様
に行なわれ、この運転が終わると、受槽２内の洗
濯溶液は排水弁５が開くことにより外筐体１外へ
排出され、排出が終わると、第３図の如く、脱水
回転、給水、すすぎ回転の三工程から成る第一回
脱液運転が始まる。すなわち、スイツチＳ１，Ｓ
３がONして回転ドラム３が回転すると同時に排
水弁１０が開かれる。このため、脱水回転により
被洗濯物に含まれている洗濯溶液は、遠心力によ
つてふりしぼられ受槽２に排出され、排水ホース
９を通り、外部へ排出される。脱水回転が終わり
モータＭの駆動が止められても回転ドラム３は慣
性で回転しつづけるが、このときスイツチＳ２が
ONして給水弁４が開かれ、給水弁４より給水を
開始する。給水弁４を通つた清水は受槽２内に導
かれ、慣性で回転している回転ドラム３に当たつ
て受槽２内にたまつてくる。この状態で回転ドラ
ム３内の被洗濯物は脱水回転時の遠心力によつて
回転ドラム３の内面に密着しているが、しだいに
清水を含んで回転ドラム３から離れて落ちてい
く。そして回転ドラム３の回転が止まりそうにな
るが、このとき、すなわち給水終了前にモータＭ
を駆動し、洗濯運転時と同じ回転数で回転ドラム
３を回すことによりすすぎ回転に入る。そして受
槽２内にたまつてきた清水が、ドラムに触れ、か
つ被洗濯物に含まれることができる程度になれ
ば、給水弁４を閉じて給水を終了し、被洗濯物に
清水が含まれた状態で第二回脱液運転に入いり、
回転ドラム３を回転させながら洗濯溶液を排水弁
５より排出する。

上記の工程を第２，３図のスイツチＳ１，Ｓ
２，Ｓ３について説明すると、脱水回転工程で
は、スイツチＳ１，Ｓ３が同時にONの状態にな
る。次にスイツチＳ１，Ｓ３が同時にOFFされ
ると、スイツチＳ２がON（給水）される。但し
この時、回転ドラム３は慣性で回転しつづける。
そして一定量の給水がされるとスイツチＳ２が
OFFされるが、その直前にスイツチＳ１がONさ
れる。これが第一回脱液運転で、この脱液運転を
四回繰り返す。

なお、以上の工程を示す第３図のタイムチヤー
トにおいて、斜線部は各スイツチがON状態を示
す。後側の脱水回転の斜線部の一部が給水に侵入
しているのは、上述したようにスイツチＳ２が
ON状態で、回転ドラム３の回転が止まりそうに
なると、スイツチＳ１がONされて次回脱水回転
に入ることを意味する。また、制御回路の一例に
してのタイマーＴの作動により、排水弁用の電磁
コイル５ａ、給水弁用電磁コイル４ａ、モータＭ
は所定時間だけON，OFFを繰り返す。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。

〈効果〉以上の説明から明らかな通り、本考案による
と、脱液運転の給水工程で、回転ドラムを低速で
回転しながら回転ドラムの上方から給水すれば、
回転ドラムの内壁にへばりついていた被洗濯物に
均一に給水することができ、この際の給水量は、
清水が被洗濯物に含まれる程度で充分となり、そ
のため、脱液運転を複数回繰返せば、従来のため
すすぎ運転を二回行なうのと同程度の脱液効果
（すすぎ効果）が得ることができる。

しかも、このとき使用する清水が、約半分と大
幅な清水の節約になり、使用水量が少ないという
ドラム式洗濯機の特徴を洗濯からすすぎまでの工
程にわたつて実現できるといつた優れた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案の実施例におけるドラム
式洗濯機を示す概略縦断正面図及び側面図、第２
図は本考案のドラム式洗濯機の制御回路の電気回
路、第３図はタイムチヤートである。Ｇ……ドラム軸、Ｍ……モータ、Ｓ１，Ｓ２，
Ｓ３……スイツチ、１……外筐体、２……受槽、
３……回転ドラム、４……給水弁、４ａ……電磁
コイル、５……排水弁、５ａ……電磁コイル、６
……パルセータ軸、６ａ……パルセータ、１７…
…遊星歯車装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

外筐体内の受槽と、該受槽内に横軸周りに回転
可能に配された回転ドラムと、該回転ドラムへ上
方から清水を給水するための給水路に配された給
水弁と、前記受槽内の液体を排出する排水弁とを
有したドラム式洗濯機において、被洗濯物から洗
濯溶液を除くための脱液運転が、排水弁開状態で
回転ドラムを高速で回転させる脱水回転工程と、
その後に排水弁を閉状態かつ給水弁を開状態で給
水する給水工程とから構成され、前記脱液運転を
複数回繰返すよう制御する制御回路が設けられ、
該制御回路は、給水工程で回転ドラムを低速で回
転する手段と、給水工程で前記受槽の内部に清水
が被洗濯物に含まれる程度の給水量を給水する手
段とを有せしめられたことを特徴とするドラム式
洗濯機。