JPH04114614A - 金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来から排気孔を底部に設けた金属島外筒内に金属製内
筒を同軸且つ所定間隙を介在せしめて配設し、金属製内
筒の外表面のみに口部を残して金属メッキを施し、金属
製外筒の底部寄りにゲッターを配設し、金属製外筒と金
属製内筒との頂部を接合して魔法瓶本体を形成し、この
魔法瓶本体を真空加熱して排気孔を閉塞蓋により真空封
止する金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法は実公昭５８
−１２６８０号公報として公知である。

この従来法の特徴は、 ■金属製内筒の外表面にのみに金属 メッキを施す。

■メッキは口部のみを残して行う。

という点である。

ところで、一般に金属製真空断熱二重魔法瓶において、
輻射率を高めて魔法瓶の保温性を高めるべく、金属製内
筒の外面と金属製外筒の内面とを鏡面に仕上げる技術が
周知とな、っている。

そして、鏡面仕上げがコスト高になること及び金属製内
筒、金属製外筒の素地内部から発生する水素ガスを真空
度維持の為阻止しなければならないことから金属製内筒
の外表面と金属製外筒の内表面に金属メッキを施す技術
も周知である。

実公昭５８−１２６８０号に係る前記従来法の前記特徴
■は金属メッキを施す部分を金属製内筒の外表面のみと
することで金属メッキの量を減らし、コストダウンを図
るとともに、メッキ工程を一つ減らすことを企図したも
ので、金属製外筒内に金属製内筒を配設し、魔法瓶本体
を真空加熱処理する場合、真空加熱条件を適宜設定する
と、金属製内筒の外表面に施した金属メッキが真空蒸着
現象により飛散して金属製外筒の内面に付着し、金属製
外筒の内面にも金属メンキを施したのと同様な状態が得
られることも根拠とするものである。

まｔコ、前記特徴■の口部近傍に金属メッキを施さない
のは、魔法瓶本体の保温性を高める為である。即ち、金
属メッキの金属膜は銅等の導熱性か良好で熱放射率の低
い部材であり、この導熱部材により金属製内筒の熱が金
属製内筒の口部外表面、金属製外筒の口部内表面、金属
製外筒の外表面という経路で伝導放熱される為、金属製
内筒の口部外表面に導熱部材を付着せしめず、上記伝導
放熱経路を遮断し、熱損失を防いているのである。

〔発明が解決しようとする課題〕

出願人は、このような従来技術を種々実験した結果、次
の欠点があることを確認した。

金属製内筒の外表面と金属製外筒の内表面の口部近傍に
は金属メッキを付着させないことが良い点は従来技術で
検証されている通りであるが、従来技術では、金属製内
筒と金属製外筒との間の空間内で金属メッキに係る原子
か飛散する為、金属製内筒の口部外表面と金属製外筒の
口部内表面とに少しではあるが金属メッキが付着されて
しまい、この口部の金属メッキが原因となってｌｔ法服
の保温性か低下１．てしまうことか判明したのである。

本発明はこのような点を解決したもので金属製内筒の口
部外表面及び金属製外筒の口部内表面への金属メッキ付
着を完全に阻止した金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法
を提供することを技術的課題とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して本発明の詳細な説明する。

排気孔ｌを設けた金属製外筒２内に金属製内筒３を同軸
且つ所定間隙４を介在せしめて配設し、金属製内筒３の
外表面のみに口部５を残して金属メッキ６を施し、金属
製外筒２又は金属製内筒３の口部近傍にチタン製のゲッ
ター７を配設し、金属製外筒２、と金属製内筒３との頂
部を接合して魔法瓶本体８を形成し、この魔法瓶本体８
を下記の温度及び圧力で真空加熱して排気孔１をロー材
を用いて閉塞蓋６により真空封止せしめることを特徴と
する金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法に係るものであ
る。

・チタン製のゲッター７が活性化する温度及び圧力 ・金属メッキの原子か真空蒸着作用により対向−側の金
属製外筒２の内表面に付着する温度及び圧力 ・排気孔】を閉塞Ｍ６で封止する為に使用するロー材が
溶融する温度及び圧力 〔作用〕 チタン製のゲッター７を口部に配設するから、真空加熱
により酸素、窒素と親和力の強いチタン製のゲッター７
が酸素、窒素などのガスと反応して酸化物となり、この
酸化物が金属メッキを施さなかった金属製内筒３の口部
外表面及びその対向側に位置する金属製外筒２の口部内
表面に付着し、このチタンの酸化物が所謂保護膜となっ
て、金属製内筒３の口部外表面と金属製外筒２の口部内
表面に金属メッキか付着することは阻止される。

金属製外筒２の口部以外の部分はチタンの酸化物か付着
していない為、金属製内筒３に付着せしめた金属メッキ
の原子か真空蒸着により該部分に付着する。

また、このチタンの酸化物の模は、金属製外筒２、金属
製内筒３の素地内部からのガス発生を阻止する作用をも
果たすことになる。

〔実施例〕

図面は本発明の一実施例を図示したもので、以下に説明
する。

使用するゲッター７は純度９９．９９の純チタン板であ
り、容量０．４５ｆｆの魔法瓶本体８の場合には厚さ０
．２ｍｍ、長さ３　ｃｍ、、、、巾１ｃｍ程度の該板状
ゲッター７をスポット溶接により金属製内筒３の口部５
に止着して用いる。

チタンは柔らかい為、チタン板の大きさを任意に可変で
き非常に便利である。

尚、チタン製のゲッターが従来からのゲッターと同じ、
例えば、金属製外筒２．金属製内筒３の素地内部から発
生する水素等のガスを吸収する作用等、間隙４の真空度
低下防止作用を有していることは勿論である。

また、金属メッキ６は表面か平滑な金属製外筒２、金属
製内筒３の素材となるステンレスより熱放射率の低い金
、銀、銅、ニッケル、錫等を常法により形成する。熱放
射率の低い金属メッキにするのは、鏡面に可及的に近付
けようとする趣旨である。

尚、金属メッキの厚さは２〜３μ肩程度が望ましい。

実施例に係る魔法瓶本体８を真空加熱し、排気孔ｌを封
止する場合には通常の真空加熱炉を用いる。

金属製内ｍ３の外表面に施した金属メッキか良好に対向
側（金属製外筒２の内表面）に真空蒸着し、且つチタン
製のゲッター７か良好に酸化して対向側（金属製外筒２
の口部内表面）に付着し、そして、排気孔ｌ封止のロー
材か溶融する真空加熱炉条件としては、８００℃〜１２
００℃程度、１０−’Ｔ。

ｒｒ以下が最も望ましいことか実験により判明している
。

第３図に本実施例により製造した金属製真空断熱二重魔
法瓶の保温特性を示し、第４′図にゲッターを魔法瓶本
体の底部に配した従来品の特性を示した。

尚、本実施例、従来品とも５つの製品を実験した。

この結果から本実施例に係る金属製真空断熱−重魔法瓶
は従来品に比し保温性に秀れていることは明らかである
。

図中符号９はチタンの酸化物が付着し、メッキが付着さ
れていない部分である。

〔発明の効果〕

本発明は上述のようにしたから、秀れた保温性を発揮す
る金属製真空断熱二重魔法瓶の製造法となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により製造した魔法瓶本体の断面図、第
２図は第１図中のＡ−Ａ線断面図、第３図は本発明の実
験結果を示す表、第４図は従来の実験結果を示す表であ
る。 １・・・排気孔、２・・金属製外筒、３・・・金属製内
筒、４・・間隙、５・・−口部、６・・閉塞蓋、７・・
・ゲッター８・・魔法瓶本体。 平成　２年

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 排気孔を設けた金属製外筒内に金属製内筒を同軸且つ所
   定間隙を介在せしめて配設し、金属製内筒の外表面のみ
   に口部を残して金属メッキを施し、金属製外筒又は金属
   製内筒の口部近傍にチタン製のゲッターを配設し、金属
   製外筒と金属製内筒との頂部を接合して魔法瓶本体を形
   成し、この魔法瓶本体を下記の温度及び圧力で真空加熱
   して排気孔をロー材を用いて閉塞蓋により真空封止せし
   めることを特徴とする金属製真空断熱二重魔法瓶の製造
   法。 記 ・チタン製のゲッターが活性化する温度及び圧力 ・金属メッキの原子が真空蒸着作用により対向側の金属
   製外筒の内表面に付着する温度及び圧力 ・排気孔を閉塞蓋で封止する為に使用するロー材が溶融
   する温度及び圧力