JPH0411365B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は一般に新規で有用なプラスチツク製の
ボトル即ちびん又は容器の改良に関し、より詳細
には炭酸飲料の様な高圧液体を収容するのに適し
ており且ついわゆるシヤンペンボトル形底部構造
を有しているプラスチツクボトルの底部を補強し
た容器を製造する為の予備成形分の成形装置に関
する。

［従来技術］ 第１図にはシヤンペンボトル形式の底部を有す
る通常のプラスチツク製のボトル即ち容器が示し
てある。このボトルは概括的に番号１０で指称し
てあり、大きさはほぼ１リツトの液体の収容出来
る程度である。このボトル１０は、ねじ付首端部
１１と、外方に指向された支持フランジ１３を有
する首部１２と、張広がつた肩部１４と、概ね円
筒形の本体１５と、を有している。本体１５は番
号１６で概括的に指称したシヤンペンボトル形式
の底部にてその下端が終つている。

更に、底部１６の外部は望ましくは一部球形の
部分を有しており、該部分は本体１５の下端に接
合している。底部１６はまた内方に半球形にふく
らんだ部分を有している。この部分は接合部にて
外方部分に接している。半球形部分はボトル１０
の形成上最上部半球形部分が他の残存部よりも通
常厚い形状を有している。

［発明が解決しようとする課題］ 基部において底部の側壁下方縁に接合している
逆球形をなすいわゆるシヤンペンボトル形底部の
プラスチツクボトルの構造においては、ブロー成
形工程において逆球形の基部と側壁との間の接合
部分が引延ばさてうすくなるということはさけら
れない問題点であつた。又この接合部分は引張応
力のみならずきびしい球形荷重をも受ける。なぜ
ならこの逆球形部分は一般的な半球形状から凸出
底部としてよく知られている形状に転じる傾向が
あるからでありその様な底部は真直に立てること
が出来ないような球形の揺れ底となるのである。
この接合部分においては球形断面への圧縮応力は
引張応力と曲げ応力とに変わる。プラスチツク材
料は引張に対し非常に弱いので、最初に臨界引張
応力が生じ、臨界圧縮応力が生じる前に臨界曲げ
応力が発生する。

プラスチツク材料から成るボトルへの炭酸飲料
を充填する際には多くの問題があり、その多くは
ボトルの基部即ち底部構造に関して発生してい
る。これまでのガラスボトルの底部構造をプラス
チツクボトルにて再生することは、満足な結果を
生じない。その理由はプラスチツク材料が圧力下
において、特に保存、運搬、保管等の間に生じる
温度上昇時においてクリープを生じ又は捩れを生
じる傾向があるからである。

このような捩れはこれまでのような底部形態の
形状及び寸法を大きく変化させて、ボトル内の液
位を正常の充填位置から下方に移し、このため顧
客は正規の量がボトルに充填されていたか否かに
ついての疑問を持つ場合があつた。その上、この
ようなボトルの底部即ち基部はそれを平坦な面上
においた時に安定した状態でおくことができない
よう捩れを生じているであろう。

プラスチツクボトルにおけるシヤンペンタイプ
の底部に関する前述の欠点は過去において知られ
ており、米国特許第3881621号がそれについて述
べている。

この米国特許は、内部周辺リブ又は補強リング
によつて接合部分を補強することでプラスチツク
ボトルから成るシヤンペンタイプ底部のこの固有
の弱化問題を解消せんとしている。

一般に連続した補強リングはこの問題を解決す
るが、それにより影響される部分全体を横切るた
わみが制限されるので上記特許に示されたよりも
幾分大きい補強リングが必要であり、その結果、
かなりの材料が補強リング形成のために必要であ
つた。残念なことに、このようなプラスチツクボ
トルに使用される材料の量は、プラスチツクボト
ルが多の形式の容器と当然に経済的に競争できね
ばならないという商業的見地から批判の的となつ
ている。

即ち、上述の底部は通常のシヤンペンボトル形
式の底部であり、上記の如く充填液体が炭酸飲料
であるとき生じるようにその内部が高い内圧を受
けている場合には該半球形部分に強い力が付与さ
れ底部がほぼ半球形状になるように該半球形部分
を逆向きに強制する。更にそれらのボトルは棚に
飾つてある間の寿命を有するように考えられまた
クリープの要素が存するので、時間と圧力との影
響によつて底部構造が一層変形する傾向にある。
底部のこのような自然の変形は必ずしも外観上も
また構造的強度の点からもその価値を減じるもの
でないがボトルの容積を増大する結果となり、そ
のためボトルの充填水位が降下しボトルはそれが
完全に充填されていないという一般的外観を与え
ることとなる。

よつて底部が強化され底部形状が実質的に安定
化した状態に維持されることが望ましいのであ
る。またそのような補強をなすのに使用される材
料の量が最少限に保持されることが必要である。
さもなければその補強経費がかかる底部を市場競
争から閉め出すことになろう。

又、容器の側壁部等にリブを形成する容器が有
るも、この様な容器は製造が困難であつた。

［課題を解決する為の手段］ ブロー成形容器用の、長手方向に伸びる内部リ
ブを有するプラスチツク材料から成る予備成形品
をインジエクシヨン成形する成形装置であつて、
該成形装置が金型を有し、該金型の成形コア部材
が概ね半球形状をなす端部にて終つている下方部
分と、長手方向に伸びるリブを形成する為に概コ
ア部材の下方部分に限定された長さを持つ溝とを
有し、該溝はコア部材の長手方向軸線と平行に直
線状に配置された凹み表面を有し、且つ、この直
線状の凹み表面を直線的にコア部材における前記
半球形状の端部に到達せしめ、以て前記端部の曲
面によつて直線状の溝が湾曲することなく当該端
部内で終ることにより、溝の下方端がコア部材の
長手方向に開いている金型を具えてなる成形装置
とする。

［作用］ 本発明によれば、ボトルに必要な補強は、もし
その補強が放射状リブによるならば最少限の追加
材料により達成出来る。また、リブは予備成形品
であつて、それをインジエクシヨン成形するため
必要なコアから容易に取り除かれ得る軸線方向に
延びるリブと共に底部が形成される予備成形品を
形成することによつてボトル底部へ容易に形成出
来る。

即ち、ボトルがブロー成形される予備成形品の
下方部分にリブを単純に成形することによつてボ
トル底部に必要なリブが形成出来る。

そして、予備成形品に設けるリブは、最内部表
面が予備成形品の軸線と平行とされて閉鎖端部内
に伸びている故、該予備成形品を金型から抜き取
ることが極めて容易である。

更に既存のモールドコア部材に溝を機械加工す
ることによつて必要なリブが予備成形品上に容易
に形成され得る。このため本発明によれば、必要
な予備成形品は既存の装置を多少変更することに
より容易に形成出来、更に所望のリブ強化した底
部を有するボトルがリブを剛化することなしで同
様のボトルを形成するのに使用したと同じ装置を
使つて成形され得る。

一方、リブは予備成形品上に明らかに設けられ
更にその末端底部付近に半径方向内方に広がるこ
とが出来、それによりブロー成形ボトルにおいて
リブは更に明確となり底部の中央にほとんど広が
るようになる。このような場合、リブはボトルへ
の液体充填に際し有効を呈し、液体がかかるボト
ルの底部へもたらされるときに該液の回転を制御
するのである。

更には、予備成形品がモールド内で該予備成形
品をブロー成形する前に引張棒によつて初めに長
手方向に引伸ばされるときに付加的利点が得られ
る。軸線方向のリブを有する予備成形品の底部構
造成形は、予備成形品がそれを長くするように最
初に引伸ばされるときに、ボトル本体を形成して
ある予備成形品の中央部分をうすくすると同じ量
だけ底部構造体をうすくする代りに該底部を強化
し、該底部構造はリブによつて剛直化されかつ予
備成形品の中央部分においてはじめて生じる引伸
ばしを最少にするのみで引伸ばされる。予備成形
品の底部は引伸ばされないので、２つの利点が生
じる。その１は予備成形品の本体は、ボトル本体
の中央部分の引張りがなされる限りどんどんうす
くなるということであり、その２は、予備成形品
の底部が軸線方向に引伸ばされないのでボトルの
底部は通常引張りによつて除去されるような付加
的材料を内有していることである。このためリブ
に僅かな付加的プラスチツク材料を有しているの
で、しばしばその材料の重さが予備成形品と底部
構造内に維持され、これによるボトルの底部は予
備成形品内にかなり大量のプラスチツク材料を付
加することなしで強化されるのである。

上述の目的及びその他の後述の目的と共に、本
発明の特徴は下記の添付図面に関する記述により
一層明確となろう。

［実施例］ 即ち、本発明はブローモールド（金型）内にて
予備成形品をブロー成形する前に軸線方向に引伸
ばす際、該予備成形品の内部にリブを付加するこ
とによつてシヤンペンボトルタイプの底部を予想
以上に強化することに関する。より詳細には、予
備成形品部分を画定している底部の内面に内方リ
ブを付加することによつて、この予備成形品が引
張棒によつて軸線方向に伸ばされるときに該予備
成形品は壁厚の縮みに対して異常に強化された底
部形成部分を有している。この結果、予備成形品
の引張り及び壁のうすさは予備成形品の底部形成
部分において最小に保持され、かつより少ない壁
厚がボトルの強さを異常に減じない予備成形品の
本体形成部分に原理的に移されるのである。

基本的に最良の補強が得られるのは、リブが、
接合部分を横切る底部における一部が球形をなす
下方へ傾斜した部分からボトルのドーム状部分上
方へ伸びて該ドーム状部分の実際のドームに対し
間隔をおいて終つているときであることがわかつ
ているが、リブの半径方向の広がりは変動する場
合がある。一方、この接合部分に対し実質的にリ
ブを制限することは可能である。

又リブが直立しそれによりボトル内に注入され
る液体製品のための通路をなすようにより多くの
材料から成るリブを形成することが経済的に可能
であることもわかつた。この場合リブは液体製品
のための適当な案内を提供し、液体の乱れを最小
にして迅速な充填を容易にしている。

リブの軸線方向の広がりは変動するであろう、
最少の補強が要求される場合には、リブは予備成
形品の半球形状底部に実質的に完全に存し、該予
備成形品がボトルになるまでブロー成形されたと
きリブが底部の概ね円筒形の外方部分と上方及び
内方に指向された底部との間で基本的に逆回転す
るように位置づけられるであろう。

以下添付図面について述べる。

図面を詳細に参照するに、第１図には本発明に
より製造された予備成形品から成形されるシヤン
ペンボトル形式の容器と同様の通常のプラスチツ
ク製のボトル即ち容器が示してある。このボトル
は概括的に番号１０で指称してあり、大きさはほ
ぼ１リツトルの液体を収容出来る程度である。し
かしボトル１０の大きさは本発明には関係ないの
である。ボトル１０は、ねじ付首端部１１と、外
方に指向された支持フランジ１３を有する首部１
２と、張広がつた肩部１４と、概ね円筒形の本体
１５と、を有している。本体１５は番号１６で概
括的に指称したシヤンペンボトル形式の底部にて
その下端が終つている。

第３図を参照するに、底部１６の外部は望まし
くは一部球形の部分１７を有しており、該部分１
７は本体１５の下端に接合している。底部１６は
また内方に半球形にふくらんだ部分１８を有して
いる。この部分１８は接合部２０にて外方部分１
７に接している。半球形部分１８はボトル１０の
形成上最上部半球形部分２１が該部分１８の残存
部よりも通常厚い形状を有している。

該予備成形品を延伸ブローした容器は、底部の
内面に第２図によく示すように複数の半径方向に
伸びるリブ２２を円周方向に間隔をおいて配置す
ることによつて底部１６の補強を行なつている。
望ましくは図示の如く８個のリブが設けられる
が、当然この数はリブの寸法、底部の寸法等によ
つて変動するであろう。夫々のリブ２２は第２及
び第４図によく示しているように外方部分１７の
下部から接合部２０を越えて更に半球形部分１８
を通り、最上部２１からは離れているがそこに近
い点迄延びている。第５図によりよく示すように
各リブ２２は望ましくは円形断面をなし概括的に
は卵形若しくは楕円形を半割りしたような断面と
なつている。

またリブ２２は、半径方向内方が円形の鼻部２
３を有しそこから急に幅が増加し次いで漸次後端
２４に向つて細くなつている概ね流線形状をなし
ている。リブ２２がかかる形状を有するのは底部
１６のブロー成形の際のプラスチツク材料の引き
（streching）によるのである。しかしながら第２
図に示すようなリブ形状は非常に望ましい結果を
もたらしているのである。12〜13グラム台の底部
構造重量においては複数のリブ２２用として更に
0.5グラム程の原料を付加することによつて、リ
ブのない同様の外観を有する予め形成したボトル
の欠点を充分補償出来ることがわかつている。

本発明の図示の例ではリブ２２は８個となつて
いるが、その数はボトルの剛性要求により変動す
るものである。

この発明は上記ボトル１０を形成するための簡
単な予備成形品を提供することに関する。ここで
予備成形品は第６図によく示してあり、番号４４
にて指称している。予備成形品４４は、円周上に
間隔づけられかつその長手方向に伸びている内部
リブ４５を有していることを除けばシヤンペンボ
トル形状の底部を成形するための公知の形態をな
している。より詳細にはこの予備成形品４４は、
上方首部４６、テーパ付上部４７、及び通常半球
状をなしている閉鎖端４９にて終つている管状部
分４８を有し、第１１図に示す様に、閉鎖端から
滑らかに管状部分の下端へ連結する形状とされて
いる。

第６図は仮想線Ａを有している。この仮想線の
下方の当該予備成形品４４の部分はボトル１０の
底部１６を成形する作用をする。リブ４５は初め
に下方管状部分４８の下方部分に形成されかつ該
線Ａの下方にその全体が配置されることがわか
る。

第１０図によりよく示すように、各リブ４５は
管状部分４８と一体的に形成されておりかつ該部
分の内面から半径方向内方へ突出している。更に
各リブ４５はアーチ状断面形状を有している。

第１１図に示すように各リブ４５は、予備成形
品４４の長手方向軸線に平行な最内部表面５０を
有している。又、各リブ４５は直線的に下方に延
び、閉鎖端４９がその曲率により中心方向へ湾曲
している為に、自然に該端部４９に埋まる様にし
て各リブ４５は該閉鎖端４９において終つてい
る。またこれらのリブ４５の上端は丸い端部５１
にて終つており、この端部５１は第１１図に示す
ように長手方向に丸くなつておりかつリブ４５の
半円形断面と相挨つて球面状の曲面を形成する様
に側方においても丸くなつている。

予備成形品４４は番号５２によつて概括的に示
す成形金型内にてインジエクシヨン成形される。
この成形金型は、内部における僅かな変化を除
き、これまでのシヤンペンボトル用底部を有する
ボトル成形に適する予備成形品を形成するのに使
用されていたのと同様な成形金型である。

この成形金型は、第７図に示す様に、下端に開
放している湯口通路５４を有する金型部材５３を
画定している凹部を含んでおり、この凹部は半球
形状の下端から円筒状の側部へ滑らかに連続し、
テーパー状の拡大部分に至る形状とされている。
これによりプラスチツク材料はノズル装置５５を
介して湯口通路５４から該金型部材内部に導入さ
れる。

金型部材５３によつて形成される凹部の上端は
一対の首部成形部材５７を含む首部成形割金型５
６によつて画定された連続部分を有している。こ
の首部成形部材５７は適切な取付板５８によつて
支持されており、該板５８はまた番号５９で概括
的に示した成形コア部材を支持する支持部材とし
ても作用している。

成形コア部材５９は、首部成形割金型５６及び
金型５６及び金型部材５３と共に使用するため通
常用いられているような形状を有している。然し
て、該コア部材５９には単純な変形がなされてい
る。

第８図及び第９図には、一定の円形断面を有し
かつ概ね球形の下端６１にて終つている下方部分
６０を有しているコア部材５９が示してある。こ
のコア部材５９はその下方部分６０周りにて周辺
方向に間隔づけられかつ下端６１に垂下してそこ
において終つているリブ形成溝６２の簡単な機械
加工によつて改変されている。これらの溝６２は
一定の深さを有しかつ該コア部材５９の下端より
始まる溝６２が所望の高さ即ち長さになるまで連
続するようコア部材５９を単に機械加工すること
によつて形成されることがわかるであろう。これ
らの溝６２は単純なミーリングカツタによつて容
易に形成される。

予備成形品４４は公知の方法にて成形金型５２
内においてインジエクシヨン成形されることは第
７図から容易に明らかである。インジエクシヨン
成形が完了した後、コア部材５９が金型部材５３
から予備成形品４４をはがすように矢印Ｂの方向
に固定金型部材５３に関し長手方向に動かされ
る。

一度予備成形品４４が成形されると該成形品は
コア部材５９に維持されたままブローモールド装
置へ移送されるか又はコア部材５９からはずされ
その後所望のボトルに成形するためブロー成形装
置へ移送される。溝６２がその底部をコア部材５
９の長手方向軸線に平行に配設されかつまたそれ
らの溝が何らの減縮断面部分を有することなくコ
ア部材５９の下端６１に設けてあるので、この予
備成形品４４がかなりの長手方向運動によつてコ
ア部材５９から容易に抜き出され得ることが容易
にわかる。

第１２図を参照する。予備成形品４４は第７図
に示すようなインジエクシヨン成形によつて成形
される。その後その予備成形品はコア部材５９の
まま又は独立した支持手段（図示なし）によつて
ブローモールド６３へ移される。このモールド即
ち金型６３は望ましくは割型である。然して、こ
のブローモールド６３は、内部補強又は強化用リ
ブを有していないボトル１０と同様なシヤンペン
ボトル式の底部を有するボトルを形成する公知の
モールドである。予備成形品４４はボトル１０を
成形する公知の方法にてこのブローモールド６３
内にてブロー成形される。その後ボトル１０はブ
ローモールド６３から取出されたキヤリアより抜
出される。

これまでのボトルのボトム構造即ち底部構造に
おいては、頂部に最大厚み部分がありまた最底部
の接合環状部に基だしくうすい部分があつた。そ
の結果底部構造はボトルの他部分に比して非常に
弱くまた円錐形の底部部分は全体的にほぼ半球形
横断面を取るためその底部が逆転する傾向を有し
ていた。

これまで知られているボトル底部の円錐形部分
の下方への変形はボトルの内部容積の増加を生
じ、そのため、例えばボトルの内容物の容積が同
一であつてとしても、ボトル内の液体のレベルを
降下する結果となつていた。このためこのような
望ましくない底部構造の変形の防ぐためにボトル
１０の底部構造を剛直化することが非常に望まし
いのである。

出願人は底部構造の内面に配設した厚めの材料
より成る内方リブにより当該底部構造を形成する
ことによつて底部部分を強化することを提案し
た。そのような改良した底部構造が第１５図に示
してあり概括的に番号８５で示してある。この底
部構造８５は、先端を切つた半球形の外方部分８
６と、内部円錐形部分８７と、両者を結ぶ衝合リ
ング部分８８と、を有している。更に、その底部
構造体８５、特に円錐形部分８７及び衝合リング
部分８８は、第１５図に示すように、底部構造８
５の内面に形成され円周方向にづけられた半径方
向リブ８９によつて強化されている。これらのリ
ブ８９は一般に円錐形部分８７の頂部９０の外方
周辺から衝合リング部分８８を介して伸び、図示
のように外方壁８６にて終つている。

リブ８９自体の付加は本発明の利点の全てを提
供するものではない。

本発明は更にボトル用の予備成形品を軸線方向
に引伸ばすための引伸ばし棒の具備と共にリブ４
５の具有による優れた結果が得られるのである。
特に後に詳述するように、ボトル用予備成形品が
形成される方法とあいまつて各リブ４５の近傍は
延伸率が低くなり、リブ４５が引き延ばされたリ
ブ８９の具備は、予備成形品４４に予めリブ４５
を形成しておくことによりボトルの底部にリブ９
８のみの付加を行うことによりもたさられるより
もより一層強い底部構造８５を生成することがわ
かつている。

第１３図を参照するに、ここには、第１、１２
及び１５図に示すようにボトルを成形するため番
号６３で概括的に指称したブローモールドが示し
てある。このモールド６３は軸線方向に割れる本
体部分９０ａと、基部分９１と、首部リング５６
（第１２図）とを有して成る。基部分９１は内部
に形成されているボトルブローによる底部構造体
を有し、各金型９０ａ及び９１間の割線９２は完
成品にフラシユライン９３として識別できる。

第１３図において、モールド即ち型６３内に
は、第１５図のボトルがブロー成形されるような
予備成形品４４が示してある。予備成形品４４は
管状の本体部分７８を有しており、該本体部分７
８は下方の底部形成部分９４にて終つている。こ
の底部形成部分９４はまた一般に管状をなす本体
９５を含んでおり、該本体９５は本体部分７８の
連続部分を形成している。この本体９５は半球形
状閉鎖端４９にて終つている。

予備成形品４４は実質的にブローモールド６３
の凹部長さより短い。ボトルの成形を行なうため
当該予備成形品４４内に高圧ガスを導入する前
に、この予備成形品４４は第１３及び１４図の比
較によつて示すように公知の引伸ばし棒９６によ
つて軸線方向に引伸ばされる。引伸ばし棒９６が
予備成形品４４を引伸ばすように伸ばされると、
予備成形品４４が均一に伸ばされてその全体の厚
みが均一に減少する代りに、予備成形品の本体部
分がリブ７５によつて補強されている場合に該予
備成形品４４の底部成形部分が硬化されていて軸
線方向の伸びに抵抗し、このため予備成形品４４
の伸びは本体部分７８の引伸ばしとなる。このた
めリブ７５は予備成形品の底部成形部分を有利に
補強する作用をしかつ予備成形品の引伸ばし作業
中実質的にその引伸ばしを減じている。

この結果、予備成形品がモールド６３内にてブ
ローされるとき、フラツシユライン９３下方のボ
トル部分であるボトルの底部セグメントは、より
厚い壁を有しかつリブ７５に要求されているプラ
スチツク材料の量に比し非常に強化される。

特に、底部セグメントが通常12〜13グラムの重
量を有し付加的リブ７５の全重量が1/2グラム程
度である１リツトルびんの成形において、リブ付
底部重量が12〜13グラム重量から12 1/2〜13 1/2
グラム重量まででなく16〜17グラム重量まで増加
する。換言すると、ボトルの底部セグメントの重
量増加は、プラスチツク材料でほんの1/2グラム
の増加でもつて、４グラムとなるということであ
る。更にボトルの底部構造となるプラスチツク材
料は、強度損失を生ずることなしでボトルの本体
面から引出される。即ち約４％の底部セグメント
重量をなしているウエブ形状の材料を付加するこ
とにより底部セグメント重量は33％程度増大す
る。

このことは非常に利点であり、最低限のプラス
チツク材料付加でもつて非常に剛性のある強度の
大きい底部を提供出来るのである。

［効果］ 本願発明に係る予備成形品の成形装置は、管状
下方部分の内面にリブを有し、底部を補強した容
器を製造し得る予備成形品を製造し得る成形金型
であり、リブの最内部表面下端は予備成形品の軸
線と平行な直線状とされている故、予備成形品を
該金型から取り出すことが極めて容易であつて量
産に適する予備製品の成形成形置であり、且つ、
管状下方部分のみにリブを有する故、該予備成形
品をブロー成形すれば、ボトルの底部における材
料の延伸率はリブの存在により低くされ、胴部に
比較して厚肉の底部が形成されることにより容器
の底部を効率的に補強できる。

又、この予備成形品を製造する成形装置のコア
部材は、リブを形成する為の溝が軸線と平行な半
径方向最内部表面を有し、長手方向に開いている
下方端を有する形状とされている故、半球形状を
なすコア部材の端部から所要長さの溝を容易に形
成することができ、コア部材の加工が極めて容易
な成形装置にして、予備成形品の取り出しが極め
て容易な成形装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願発明に係る予備成形品により形成
されたプラスチツクボトルの立面図、第２図は第
１図の線２−２に沿つて概括的にみた拡大水平断
面図であつて底部構造を平面状態にて示しており
特にリブの配置をよく示している図、第３図は第
２図の線３−３に沿つて概括的にみた破断垂直断
面図であつてリブのほぼ断面を示す図、第４図は
第２図の線４−４に沿つて概括的にみた破断垂直
断面図であつて標準的リブの立面を示す図、第５
図は第３図の線５−５に沿つてみたリブの１つの
拡大断面の側面図であつて標準的リブの断面を示
す図、第６図は本発明に係る予備成形品の立面図
であつて下方部分を断面にて示している予備成形
品を示す図、第７図は第６図の予備成形品がイン
ジエクシヨンモールデイングによつて形成される
方法を示している縮小垂直断面図、第８図は予備
成形品の内方リブを形成するため特に構成したモ
ールドコア部材下端の拡大破断立面図であつてコ
ア部材の一部を断面にて示し内部に形成されてい
るリブ成形溝の詳細を示している図、第９図は第
８図の線１２−１２に沿つて概括的にみた断面図
であつてコア部材の溝配置を示す図、第１０図は
第６図の線１３−１３に沿つて概括的にみた拡大
断面図であつて予備成形品の内方リブ構造を示す
図、第１１図は第１０図の線１４−１４に沿つて
概括的にみた拡大破断垂直断面図であり特定の内
方リブを示す図、第１２図は第６図の予備成形品
を使つたシヤンペンボトル形式の底部を有するボ
トルを形成する方法を示す概略図、第１３図は第
１図に示す形状のボトルを成形するための型の軸
線方向破断断面図であつて内部に底部強化リブを
有する予備成形品を備えている図、第１４図は第
１３図と同様の断面図であつて引伸ばし棒によつ
て軸線方向に引伸ばされた予備成形品とその引伸
ばしにより予備成形品の中央部が薄くなつた状態
を示す図、第１５図は第３図と同様の断面図であ
つて本発明により形成された改良金型底部構造を
示す図である。 １０＝ボトル、１１＝ねじ付首端部、１２＝首
部、１３＝フランジ、１４＝肩部、１５＝本体、
１６＝底部、１７＝球形部分、１８＝半球形部
分、２０＝接合部、２１＝最上部半球形部分、２
２＝リブ、２３＝鼻部、２４＝後部、２５＝底部
構造、２６＝外方部分、２７＝内方部分、２８＝
接合部、４４＝予備成形品、４５＝内部リブ、４
６＝上方首部、４７＝テーパ付上部、４８＝管状
部分、４９＝閉鎖端、５０＝最内部表面、５１＝
端部、５２＝成形金型、５３＝金型部材、５４＝
湯口通路、５５＝ノズル装置、５６＝首部成形割
金型、５７＝首部成形部材、５８＝取付板、５９
＝成形コア部材、６０＝下方部分、６１＝下端、
６２＝溝、６３＝ブローモールド、７０＝予備成
形品、７１＝リブ、７３＝溝、７４＝傾斜上端、
７５＝下方部分、７８＝本体部分、７９＝半球形
閉鎖端、８０＝予備成形品、８１＝内方リブ、８
５＝底部構造、８６＝外方部分、８７＝内部円錐
形部分、８８＝衝合リング部分、８９＝半径方向
リブ、９０＝頂部、９０ａ＝本体部分、９１＝基
部分、９２＝割線、９３＝フラツシユライン、９
４＝底部形成部分、９５＝本体、９６＝引伸ばし
棒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ブロー成形容器用の、長手方向に伸びる内部
   リブを有するプラスチツク材料から成る予備成形
   品をインジエクシヨン成形する成形装置であつ
   て、該成形装置が金型を有し、該金型の成形コア
   部材が概ね半球形状をなす端部にて終つている下
   方部分と、長手方向に伸びるリブを形成する為に
   該コア部材の下方部分に限定された長さを持つ溝
   とを有し、概溝はコア部材の長手方向軸線と平行
   に直線状に配置された凹み表面を有し、且つ、こ
   の直線状の凹み表面を直線的にコア部材における
   前記半球形状の端部に到達せしめ、以て前記端部
   の曲面によつて直線状の溝が湾曲することなく当
   該端部内で終ることにより、溝の下方端がコア部
   材の長手方向に開いている金型を具えてなる成形
   装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の成形装置にお
   いて、該装置が更に成形コア部材を受入れ且該部
   材と協働する金型部材を画定する凹部を含み、該
   凹部は成形コア部材の下方部分に対応した部分及
   び成形コア部材の端部に対応した部分が円滑に連
   続した形状とされている成形装置。