JPH04113647U - コンクリート床面用不燃下地材 - Google Patents
コンクリート床面用不燃下地材Info
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Landscapes
- Floor Finish (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 クッション性、吸音遮音性に優れ、要求強度
に対し薄くでき、軽量で施工が容易な不燃床構造を得る
ことができるコンクリート床面用不燃下地材を提供す
る。 【構成】 ガラス繊維をフェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂をバインダとして熱処理し薄板状に形成されたガラス
繊維硬化樹脂板(2)の下面に、天然、合成ゴム、その
他の弾性材料により断面ほゞ台形状の凹陥部(3A)を
有するように形成された脚体(3)の平坦面部(3B)
を接着し、この脚体(3)の下面をコンクリート床面
(7)に接着して下地材とするようにしたものである。
に対し薄くでき、軽量で施工が容易な不燃床構造を得る
ことができるコンクリート床面用不燃下地材を提供す
る。 【構成】 ガラス繊維をフェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂をバインダとして熱処理し薄板状に形成されたガラス
繊維硬化樹脂板(2)の下面に、天然、合成ゴム、その
他の弾性材料により断面ほゞ台形状の凹陥部(3A)を
有するように形成された脚体(3)の平坦面部(3B)
を接着し、この脚体(3)の下面をコンクリート床面
(7)に接着して下地材とするようにしたものである。
Description
【0001】
本考案は不燃性の建築用床材にかゝり、特にコンクリート躯体の表面にじか貼
りして床面の下地を構成し、その表面にじゅうたん等を貼ることにより床面を構
成することができる不燃性で軽量なコンクリート床面用不燃下地材に関する。
【0002】
従来から建築分野における建材として、表裏の木板(合板)間にグラスウール
やロックウール等の吸音材を充填し、これにより吸音、遮音効果を得るようにし
たパネル状の板材が広く用いられている。
【0003】
このような板材を床材として用いた場合には、その板材自体に吸音、遮音効果
が乏しいうえ、クッション性が得られないため歩行感が悪く、かつ物を落した場
合や飛び跳ねた場合などの衝撃音、子供が騒いだ場合の声や振動等が階下に伝わ
って反響するような現象に対しては殆ど効果を奏しない。
【0004】
特に従来のパネル状板材をコンクリート床面の下地材として使用する場合、そ
のコンクリート床面上に根太を設置し、その上に板材を釘打ちにより固定して張
ることになるため、工費が嵩むばかりでなくコンクリート床面と板材表面との距
離が大きくなり、それだけ室内空間を狭めることになる。さりとて従来のパネル
状板材をコンクリート床面上にじか貼りすることは、コンクリート床面が必ずし
も平坦でなく、多少の凹凸があるため、直接接着することは困難である。
【0005】
このようなことから本件出願人は、先きに合板の一面にゴム製の脚体を接着し
、この脚体によりコンクリート床面にじか貼りするようにしたコンクリート床面
用表面材(実願昭62−159991号)を提供した。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
これによれば、コンクリートの床面上にじか貼りすることにより敷設すること
ができ、作業性を高め得ると同時にクッション性(耐衝撃性)、吸音遮音性に優
れた利点が得られるが、表面材に合板を用いているため所定の強度を得るに板厚
が厚くなる(5プライ合板で厚さ12mm以上)ことが避けられず、そのため重量
が大きくなって施工時の取扱いが容易でないとともに合板であるために可燃性で
あり、防災上の問題がある。そのうえ板厚が厚いためコンクリート床面から表面
材の上面までの高さ寸法が大きくなり、室内空間の高さを少しでも大きくしたい
要望に対し好ましくない。さらに下地材を互いに接合する側縁にほぞ加工して隙
間が生じないようにするとき、ほぞ部分がベニヤ単板状態となって非常に弱くな
ってしまうことが避けられない。
【0007】
本考案はこれに鑑み、クッション性、吸音遮音性に優れることはもちろん、要
求強度に対し薄くでき、天井高さを大きくとれるとともに軽量で施工が容易であ
り、しかも不燃構造の床とすることができるコンクリート床面用不燃下地材を提
供することを目的としてなされたものである。
【0008】
上記従来の技術が有する問題点を解決するため、本考案は、ガラス繊維をフェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂をバインダとし熱処理して薄板状に形成されたガラ
ス繊維硬化樹脂板の下面に、天然、合成ゴム、その他これに類する弾性材料によ
り断面ほゞ台形状の凹陥部を有するように形成された脚体の平坦面部を接着し、
この脚体の下面をコンクリート床面に接着して下地材とするようにしたことを特
徴とするものである。
【0009】
建物のコンクリート床面上に脚体を接着剤により接着させながら隣位の下地材
を順次衝き合わせて敷設することにより、コンクリート床面上にじか貼りにより
床面を構成することができる。このとき板材はガラス繊維を主体としているので
、薄くて軽量であるから敷設時の作業が容易であるとともに、不燃性であるから
火災に対し安全性が高く、しかもガラス繊維硬化樹脂板が薄い分、天井高を大き
くとることができる。
【0010】
以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。
【0011】
図1は本考案によるコンクリート床面用不燃下地材の一例の外観を示し、図2
は図1のA−A線における断面を示している。
【0012】
上記コンクリート床面用不燃下地材1は、上面を構成するガラス繊維硬化樹脂
板2と、このガラス繊維硬化樹脂板2の下面に接着される脚体3とからなってい
る。
【0013】
上記ガラス繊維硬化樹脂板2は、ランダム状に均一に配向されているガラス繊
維をフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂をバインダとして熱処理し、強靭な薄板状
に成形されたもので、使用するガラス繊維硬化樹脂板2の板厚tは8m/m 程度と
される。また大きさは仕様に応じて任意の寸法にできるが、下地材として例えば
一辺が300m/m 内外の正方形に規格化され、その辺部の2辺には上向きのほぞ
4が、他の2辺には下向きのほぞ5が形成されている。
【0014】
脚体3は、天然ゴム、合成ゴム、その他これに類する不燃性の弾性材料により
断面台形状の凹陥部3Aを有するように屈曲形成されたもので、平坦面3Bおよ
び前記凹陥部3Aの形成によって作られる脚辺部3C,3Cの脚端部3Dを除く
他の表面には繊維材6が静電植毛等により植毛されている。この繊維材6として
は、羊毛、絹、綿等の天然繊維のほか、ナイロン、ビニロン、アクリル、テトロ
ン系等の合成繊維、ビスコース人絹、アセテート人絹等の半合成繊維等が用いら
れる。このように植毛を施すことにより脚体3の剛性を増し、吸音、遮音効果を
高め、上部に重量物が置かれた場合でも十分なる強度を与えることができるとと
もに階下への振動や騒音が伝播することを効果的に防止することができるうえに
おいてきわめて有効である。
【0015】
上記脚辺部3Cの断面形状は、上端より下端にかけて漸次肉厚を増すようにす
ることが耐荷重効果を高める意味で望ましい。
【0016】
上記の脚体3は、第2図に一例を示すように、平坦面3Bを下向きとし、脚辺
部3C,3Cの脚端面3D,3Dをガラス繊維硬化樹脂板2の表面に所要の間隔
および配列をもって複数個接着して一体化される。この配列および個数は、対象
とする床面に応じ選択され、重量物が載置される床面とする場合には密に、重量
物をのせず、弾性を重視する居住用の場合などでは粗に設けられる。
【0017】
また脚体3の接着の仕方は、第3図(B)に示す向きとして、平坦面3Bをガ
ラス繊維硬化樹脂板2に接着するようにしてもよい。
【0018】
本考案は上記構成であるから、図2のように建物のコンクリート床面7に脚体
3の平坦面3Bを接着剤により接着させながら隣位の下地材1のガラス繊維硬化
樹脂板2のほぞ4とほぞ5とを順次嵌め合わせて敷設することによりコンクリー
ト床面7上にじか貼りにより床面を構成することができる。この場合、コンクリ
ート床面7には通常多少の凹凸部分があるが、その部分に当る脚体3の平坦面3
Bが撓んで変形することにより支障がなく貼られ、従来のように根太を用いずと
も完全に平坦状にじか貼りすることができる。
【0019】
なお、防振効果を高めるため、壁に接する部分に防振ゴムを介在させれば、振
動が壁を伝わって階上階下に伝播するのを一層防ぐことができる。
【0020】
このようにコンクリート床面上にじか貼りして順次敷設することにより、各コ
ンクリート床面用不燃下地材1のガラス繊維硬化樹脂板2により床面が構成され
、これにより得た床はコンクリート床面7上にじか張りであってもガラス繊維硬
化樹脂板2の下面に接着されている脚体3,3…の脚辺部3Cのたわみにより優
れたクッション機能を奏して歩行時に適度な緩衝作用を発揮し、歩行感を頗る高
めることができるとともに物を落したり飛び跳ねたりした場合の衝撃に対しても
脚体3による吸収緩和機能に優れ、階下に響くことが防止される。そしてガラス
繊維硬化樹脂板2とコンクリート床面7との間に介在される脚体3は前記のよう
に凹陥部3A内に空間部を有するので、一層クッション性が高められ、またコン
クリート床面7に多少の凹凸があっても、脚体3の脚辺部3Cのたわみで吸収さ
れるので、平坦な床面を構成することができ、しかも脚体3はゴム等の弾性材料
により形成されているので、経年により永久歪が生じることがなく、長期にわた
り平坦な床面の平面性を保つことができ、さらにガラス繊維硬化樹脂板2は規格
化することができるので、補修時に部分的交換が容易である。
【0021】
特に本考案では、上面を構成する板材がガラス繊維硬化樹脂板2であるから、
従来の木板(合板)に較べ薄くても同等以上の強度を有し、これと併せガラス繊
維硬化樹脂板2はきわめて軽量であるからコンクリート床面7上に敷設貼着する
とき取扱いやすく、また脚体3を不燃性ゴム製とすれば不燃性のガラス繊維硬化
樹脂板2とともにすべてが不燃の下地材とすることができ、防火上優れた機能を
持つ。
【0022】
なお脚体3は、第4図に例示するように断面がジグザグ形態となるように巾方
向に連続して形成し、これをガラス繊維硬化樹脂板2の下面に接着してもよく、
また第5図に例示するように、脚体3を長手方向を短寸とし、その凹陥部3Aの
両端を閉鎖する形態としてこれをガラス繊維硬化樹脂板2の下面に複数個接着す
るようにしてもよい。
【0023】
以上説明したように、本考案によるコンクリート床面用不燃下地材は、ガラス
繊維をフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂をバインダとし熱処理して薄板状に形成
されたガラス繊維硬化樹脂板の下面に、天然、合成ゴム、その他これに類する弾
性材料により断面ほゞ台形状の凹陥部を有するように形成された脚体の平坦面部
を接着し、この脚体の下面をコンクリート床面に接着して下地材とするようにし
たので、コンクリート躯体のコンクリート床面に根太等の下地材を用いずにじか
張りすることができ、床面施工が迅速かつ容易にできるため施工費が安価になり
、特にコンクリート床面に凹凸があってもこれに順応して張ることができるので
、じか張りであっても平面性のよい床面を構成することができる。また表面を構
成する板材がガラス繊維硬化樹脂板であるから、従来の木板(合板)に較べ薄く
ても同等以上の強度を有しながら著しく軽量であり、コンクリート床面上に敷設
貼着するとき取扱いやすく、作業性にすくれ、かつ不燃性であるから防火対策上
も有効である。そして張設後は下面の脚体の介在によりゴム板等に較べ個々の脚
体がたわみやすくかつ内部に空気が封入されているのでクッション性を高めるこ
とができる。また緩衝体に植毛を施せば、その植毛のための接着剤の付着および
繊維材が密に付着することにより緩衝体の周縁脚辺部の剛性が増し、耐荷重性を
高めることができる。さらに側縁にほぞ加工するについても、従来の木板(合板
)の場合その厚さが9mm程度ではほぞ加工しても弱くて使用に耐えなかったが、
本考案によれば厚さ8mm程度であっても十分にほぞ加工することができ、加工後
も折れるようなことがなく、継目をぴったりと隙間なく敷設することができ、切
断加工も容易であるなど、強靭で軽量な吸音遮音性のよい不燃の下地材を提供す
ることができる。
【図1】本考案によるコンクリート床面用不燃下地材の
一実施例を示す斜視図。
一実施例を示す斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1における脚体の形状例を示す斜視図。
【図4】図3の変形例を示す斜視図。
【図5】本考案の変形例を示す断面図。
【図6】本考案の他の変形例を示す断面図。
1 コンクリート床面用不燃下地材
2 ガラス繊維硬化樹脂板
3 脚体
3A 凹陥部
3B 平坦面
3C 脚辺部
3D 脚端部
4 ほぞ
5 ほぞ
6 植毛繊維
7 コンクリート床面
Claims (2)
- 【請求項1】ガラス繊維をフェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂をバインダとし熱処理して薄板状に形成されたガラ
ス繊維硬化樹脂板の下面に、天然、合成ゴム、その他こ
れに類する弾性材料により断面ほゞ台形状の凹陥部を有
するように形成された脚体の平坦面部を接着し、この脚
体の下面をコンクリート床面に接着して下地材とするよ
うにしたことを特徴とするコンクリート床面用不燃下地
材。 - 【請求項2】前記脚体は、ガラス繊維硬化樹脂板への接
着面およびコンクリート床面への接着面を除く他の面に
繊維材が植毛されていることを特徴とする請求項1記載
のコンクリート床面用不燃下地材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2473791U JPH04113647U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | コンクリート床面用不燃下地材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2473791U JPH04113647U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | コンクリート床面用不燃下地材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04113647U true JPH04113647U (ja) | 1992-10-05 |
Family
ID=31909619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2473791U Pending JPH04113647U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | コンクリート床面用不燃下地材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04113647U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02190562A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-07-26 | Sekisui Chem Co Ltd | フロアー材 |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP2473791U patent/JPH04113647U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02190562A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-07-26 | Sekisui Chem Co Ltd | フロアー材 |
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