JPH04112835U - カード繰出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】カード収納ケースの内部にカードを補充する際
の操作性の向上を図ると共に、補充時にカードがカード
繰出し口へ押込まれるのを確実に防止する。 【構成】カード収納ケース２の内部に上下方向に積層し
て収納されたカードＡを、カード繰出し部１７に配設し
た繰出しローラ１８でカード繰出し口１１から１枚出し
する装置であって、カードＡを下方へ付勢する押下げロ
ーラ７と、カード収納ケース２の背面を開閉するケース
リッド８と、カード繰出し口１１を開放可能に閉塞する
ストッパ１２とを設け、ケースリッド８の閉時にストッ
パ１２を押下して、カード繰出し口１１を開放する一
方、ケースリッド８の開時に押下げローラ７を上方へ退
避させると共に、ストッパ１２でカード繰出し口１１を
閉塞する連動手段８ｂ，１６を備えたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、駅務において用いられる自動券売機に内蔵され、プリペ イドカードなどを繰出すようなカード繰出し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上述例のカード繰出し装置としては、例えば、図３に示す如き構成のカ ード繰出し装置がある。

【０００３】 すなわち、カード収納ケース３１の内部に上下方向に積層して収納されたカー ドＡを、カード繰出し部３２の繰出しローラ３３側へ自重押下する押圧板３４を 設け、上述の繰出しローラ３３と補助ローラ３５とをエンドレス状のベルト３６ で連動させると共に、上述の補助ローラ３５の周面には２枚出し防止用のゲート ローラ３７を対設し、上述の各ローラ３３，３５を図３の矢印方向へ同期回転さ せた時、最下層のカードＡをカード繰出し口３８および各ローラ３７，３５間か ら順次１枚出しすべく構成したカード繰出し装置である。

【０００４】 上述のカード収納ケース３１の背面には取手３９を有するケースリッド４０を 開閉可能に取付け、このケースリッド４０を開放してカード収納ケース３１の内 部にカードＡを補充すべく構成している。

【０００５】 しかし、このような従来構造のカード繰出し装置においては、次の如き問題点 があった。つまり、カードＡの補充操作を行なうには、まず上述のケースリッド ４０を開放した後に、押圧板３４を上方に持上げる必要があり、このような少な くとも２操作を必要とする関係上、カード補充操作が煩雑となり、作業性が悪い 問題点があった。

【０００６】 加えて、係員によるカード補充操作時に、カードＡを上述のカード繰出し口３ ８に押込む可能性が大で、カードＡがカード繰出し口３８に押込まれると、この カードＡによりカード繰出し口３８がくさび状にロックされて券売時に空出し等 のミスが発生する問題点を有していた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、カード収納ケースの内部にカードを補充する際の操作性の向上を 図ると共に、補充時にカードがカード繰出し口へ押込まれるのを確実に防止する ことができるカード繰出し装置の提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、カード収納ケースの内部に上下方向に積層して収納されたカード を、カード繰出し部に配設した繰出しローラでカード繰出し口から１枚出しする カード繰出し装置であって、上下方向に積層された上記カードを下方へ付勢する 押下げローラと、上記カード収納ケースの背面を開閉するケースリッドと、上記 カード繰出し口を開放可能に閉塞するストッパとを設け、上記ケースリッドの閉 時に上記ストッパを押下して、上記カード繰出し口を開放する一方、上記ケース リッドの開時に上記押下げローラを上方へ退避させると共に、上記ストッパで上 記カード繰出し口を閉塞する連動手段を備えたカード繰出し装置であることを特 徴とする。

【０００９】

【作用】

この考案によれば、カードをカード収納ケースの内部に補充する際、上述のケ ースリッドを開放すると、連動手段が押下げローラを上方へ退避させると共に、 上述のストッパでカード繰出し口を閉塞する。

【００１０】 一方、補充操作完了時にケースリッドを閉成すると、上述の連動手段がストッ パを押下して、カード繰出し口を開放すると共に、押下げローラに対する上方退 避を解除する。

【００１１】

【考案の効果】

この結果、カード収納ケースの内部にカードを補充する際には、係員はケース リッドを開放する１操作を行なえばよく、従来装置の如き押圧板を上方へ持上げ る操作が不要となるので、カード補充時の操作性の向上を図ることができる効果 がある。

【００１２】 加えて、上述のケースリッド開時には連動手段によりストッパが上動してカー ド繰出し口を閉塞するので、上述のカード補充時にカードがカード繰出し口へ押 込まれるのを確実に防止して、券売時の空出し等のミス発生を阻止することがで きる効果がある。

【００１３】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

【００１４】 図面はカード繰出し装置を示し、図１、図２において、下部に底板１を有する カード収納ケース２の内部にはカードＡを上下方向に積層して収納すべく構成し ている。

【００１５】 また上述のカード収納ケース２の前方には支軸３に枢着されたローラ支持アー ム４を配設し、上述の支軸３に巻回したスプリング５の一端をストッパ６に、ま た他端をローラ支持アーム４にそれぞれ付勢することで、このローラ支持アーム ４を常時カード押下げ方向へバネ付勢している。

【００１６】 上述のローラ支持アーム４には、カード収納ケース２内において上下方向に積 層された上述のカードＡを下方へ付勢する押下げローラ７を取付けている。

【００１７】 一方、上述のカード収納ケース２の背面を開閉するケースリッド８を設けてい る。このケースリッド８は上端に取手９を有し、リッド主板８ａと連設板８ｂと を逆Ｌ字状に連結したもので、上述の底板１下方のリッド軸１０に枢着されてい る。

【００１８】 このリッド軸１０にはカード繰出し口１１を開放可能に閉塞するストッパプレ ート１２の基端を枢着すると共に、リッド軸１０に巻回したスプリング１３の一 端を固定ピン１４に、また他端をストッパプレート１２にそれぞれ付勢すること で、このストッパプレート１２を常時カード繰出し口閉塞方向つまり上方へバネ 付勢している。

【００１９】 ところで、上述のケースリッド８における連設板８ｂの遊端にはローラ軸１５ を介してローラ１６を取付け、図１に示すように上述のケースリッド８の閉成時 には、このローラ１６でスプリング１３力に抗してストッパプレート１２を押下 し、カード繰出し口１１を開放すべく構成する一方、図２に示すように上述のケ ースリッド８の開放時には、ローラ１６をストッパプレート１２から離反させて 、スプリング１３力によりストッパプレート１２の遊端でカード繰出し口１１を 閉塞すると共に、上述のローラ１６でスプリング５力に抗してローラ支持アーム ４および押下げローラ７を上方へ退避させるように構成している。

【００２０】 上述の底板１下部におけるカード繰出し部１７には、繰出しローラ１８と、補 助ローラ１９とを設け、これら各ローラ１８，１９間にベルト２０を張架して、 各ローラ１８，１９を同期させる一方、上述の補助ローラ１９の上部側周面には ゲートローラ２１を対設して、カードＡの２枚出しを防止すべく構成している。

【００２１】 図示実施例は上記の如く構成するものとして、以下作用を説明する。

【００２２】 図１に示すケースリッド８の閉成時においては、上述のローラ１６によるロー ラ支持アーム４および押下げローラ７に対する上方退避が解除されると共に、こ のローラ１６でストッパプレート１２を下方へ押下げて、カード繰出し口１１が 開放されているので、繰出しローラ１８および補助ローラ１９を図１に示す矢印 方向へ同期回転させると、カード収納ケース２内のカードＡはカード繰出し口１ １および各ローラ２１，１９間を介して順次１枚出しされる。

【００２３】 一方、カードＡの補充に際して、カード収納ケース２背面のケースリッド８を リッド軸１０を支点として開放すると、図２に示すようにこのケースリッド８の 連設板８ｂに設けたローラ１６が上方へ移動するので、ストッパプレート１２は スプリング１３力により上動して、このストッパプレート１２の遊端でカード繰 出し口１１を閉塞すると共に、上述のローラ１６でローラ支持アーム４を介して 押下げローラ７を上方へ退避させる。

【００２４】 この結果、カード収納ケース２の内部にカードＡを補充する際には、係員はケ ースリッド８を開放する１操作を行なえばよく、従来装置の如き押圧板を上方へ 持上げる操作が不要となるので、カード補充時の操作性の向上を図ることができ る効果がある。

【００２５】 加えて、上述のケースリッド８の開放時にはローラ１６の上動およびスプリン グ１３の作用により、ストッパプレート１２が上動して、このストッパプレート １２の遊端でカード繰出し口１１を閉塞するので、上述のカード補充時にカード Ａがカード繰出し口１１へ押込まれるのを確実に防止して、券売時の空出し等の ミス発生を阻止することができる効果がある。

【００２６】 この考案の構成と、上述の実施例との対応において、 この考案のストッパは、実施例のストッパプレート１２に対応し、 以下同様に、 連動手段は、連設板８ｂおよびローラ１６に対応するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のカード繰出し装置を示す内部側面図。

【図２】ケースリッド開放時の内部側面図。

【図３】従来のカード繰出し装置を示す内部側面図。

【符号の説明】

２…カード収納ケース ７…押下げローラ ８…ケースリッド ８ｂ…連設板 １１…カード繰出し口 １２…ストッパプレート １６…ローラ １７…カード繰出し部 １８…繰出しローラ Ａ…カード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カード収納ケースの内部に上下方向に積層
   して収納されたカードを、カード繰出し部に配設した繰
   出しローラでカード繰出し口から１枚出しするカード繰
   出し装置であって、上下方向に積層された上記カードを
   下方へ付勢する押下げローラと、上記カード収納ケース
   の背面を開閉するケースリッドと、上記カード繰出し口
   を開放可能に閉塞するストッパとを設け、上記ケースリ
   ッドの閉時に上記ストッパを押下して、上記カード繰出
   し口を開放する一方、上記ケースリッドの開時に上記押
   下げローラを上方へ退避させると共に、上記ストッパで
   上記カード繰出し口を閉塞する連動手段を備えたカード
   繰出し装置。