JPH04111181U - 雷害防止装置 - Google Patents

雷害防止装置

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JPH04111181U
JPH04111181U JP1332491U JP1332491U JPH04111181U JP H04111181 U JPH04111181 U JP H04111181U JP 1332491 U JP1332491 U JP 1332491U JP 1332491 U JP1332491 U JP 1332491U JP H04111181 U JPH04111181 U JP H04111181U
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JP
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voltage
vacuum gap
lightning
current
wire
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Application number
JP1332491U
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English (en)
Inventor
邦雄 井出
芳彦 松井
Original Assignee
株式会社明電舎
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電線の地絡事故から短絡事故への事故波及を
抑制し、電線の溶断事故を無くす。 【構成】 送配電線路の電線(1)とその支持部材
(3)間に真空ギャップ(5)を設け、真空ギャップの
耐電圧を電線の碍子(2)等の絶縁支持部材の沿面電圧
よりも低くかつ線路電圧より高くし、雷電圧による閃絡
を真空ギャップに生じさせ、閃絡後の真空ギャップの電
流しゃ断によって電線の地絡電流及び短絡電流を抑制す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、落雷による電線の溶断事故等を防止する雷害防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁被覆電線が使用される配電線路では、雷閃絡が発生した場合に裸電線のよ うにアーク点が移動しないため、電線が溶断する場合がある。この様子を図7に 示す。
【0003】 同図に示すように、絶縁被覆電線1が支持碍子2によって支持部材としての支 柱3とその電柱4に絶縁支持される線路敷設構造において、雷電圧によって図の (a)に矢印Aで示す気中絶縁破壊が発生(閃絡発生)すると、この閃絡には大 きな電流が流れるが時間が非常に短く(1μS〜1ms)、電線1にはその被覆 に小さな孔(ピンホール)が発生するが電線1の溶断にはならない。また、(a )の閃絡経路には(b)に示すように配電線の大地間電圧(約4KV)がかかる ため矢印Bで示す地絡電流が流れるが、電流値が小さい(数A)のため溶断及び 保護リレーによるしゃ断に至ることは少なく、また短時間で絶縁を回復する場合 が多い。ここで、図の(c)に示すように、雷電圧によって3相配電線の2つの 電線1R,1Sに同時に閃絡が発生(同一支柱とは限らない)すると、矢印Cで 示す経路で線間短絡が発生し、この短絡には大電流(数千A)が流れ、変電所の しゃ断器開路まで断続する。このしゃ断までの時間は図8に電線のアーク溶断特 性と併わせてリレー特性を示すように0.2〜0.3秒を要し、この間の短絡電流 は絶縁被覆電線のピンホールにアークが固定され、アーク熱によって該ピンホー ル部分で溶断する。例えば、短絡電流が5KAでは図8の特性から0.01〜0. 05秒で溶断してしまい、短絡電流に対する保護リレーの応動では間に合わない 。
【0004】 上述のような雷害防止手段として、従来では下記のような対策がとられている 。
【0005】 (1)格差絶縁方式…配電線路本線の絶縁強度を上げて該部分での閃絡を大幅に 減少させ、変圧器はPCヒューズで保護し、その他の機器は避雷器で保護する。
【0006】 (2)絶縁電線の改良…電線素線の断面積を増し、熱伝導率を良くすることでア ーク溶断耐量を高める。
【0007】 (3)アークホーン方式…碍子の両端に設けるアークホーンのギャップ絶縁を碍 子のそれよりも弱くし、雷サージによる閃絡をアークホーン間で起こさせ、碍子 沿面での発生を抑制し、電線のピンホール発生を防止する。この方式にはギャッ プ絶縁に代えて避雷器に応用される酸化亜鉛素子を設けたものもある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
前述のように、絶縁被覆電線の溶断を防止するには、図7に示す過程からピン ホールの発生即ち外部閃絡が起きにくい構造とするか、地絡電流の発生を確実に 検出して線路のしゃ断を行うか、線間短絡発生時に線路を高速しゃ断するか又は 短絡電流を抑制するかが考えられる。
【0009】 この点、従来の方式のうち、格差絶縁方式やアークホーン方式は電線の溶断を 防止できるが、系統が短絡状態になることは避けられず、系統にとって好ましい ことではない。また、絶縁電線の改良は事故の発生確率を減少させるが、雷電圧 により閃絡が生じれば溶断事故に至る確率が極めて高くなる。
【0010】 本考案の目的は、電線の地絡事故から短絡事故への事故波及を抑制し、電線の 溶断事故を無くした雷害防止装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記課題の解決を図るため、送配電線路の電線とその支持部材間に 真空ギャップを設け、前記真空ギャップの耐電圧Vgは線路電圧V1と電線支持碍 子又は該真空ギャップの容器の沿面耐圧V2及び雷電圧Vsとの間で下記式 V1≪Vg≪V2≪Vs の関係に設定したことを特徴とする。
【0012】
【作用】
本考案の構成によれば、雷電圧には電線支持碍子等の閃絡より先に真空ギャッ プで閃絡を発生させ、電線自体の閃絡を無くして電線のピンホール発生などの損 傷を防止し、真空ギャップによって閃絡後の電流しゃ断によって地絡電流及び短 絡電流を抑制する。
【0013】
【実施例】
図1は本考案の一実施例を示す要部構成図である。同図において、絶縁被覆電 線1は支持碍子2によって支柱3に支持される従来の線路敷設構造に加えて、電 線1と支柱3間に真空ギャップ5が設けられる。
【0014】 この真空ギャップ5は、線路の適当な敷設長さ毎に設けられ、真空容器6内に シールド7と固定ギャップにされる電極8,9が設けられ、電極8は容器外で支 柱3にネジ止めされ、電極9は容器外でリード導体10の一端に接続され、該リ ード導体10の他端が電線1に接続される。
【0015】 上述の構成において、真空ギャップ5は電極8,9間の間隙G等で決まる耐電 圧性能を有し、該耐電圧は碍子2等のそれとの関係で次式のように設計される。
【0016】 線路電圧≪真空ギャップ耐電圧≪碍子耐圧(沿面)≪雷電圧 従って、系統の通常状態では真空ギャップ耐電圧が線路電圧より十分に高く、 電極8,9間の閃絡は生じない。一方、雷サージが系統に誘導されその電圧が電 線1に重畳したとき、真空ギャップ耐電圧が碍子耐電圧よりも十分に低いため、 該雷電圧によって碍子2よりも先に真空ギャップ5の電極8,9間で閃絡を起こ す。このとき、電線1には損傷等は発生しない。
【0017】 ここで、真空ギャップ5の閃絡はその後に流れる電流の零点によるしゃ断又は 数アンペアの低い電流になったときの裁断によるしゃ断になり、電流しゃ断によ る地絡電流阻止及び線間短絡防止になる。図2は電流零点によるしゃ断態様を示 し、(a)には雷電圧Sが重畳した線路電圧Vの波形を、(b)には雷電圧S期 間T1を時間拡大した電圧波形を示し、(c)には電流零点によるしゃ断までの 電流波形Iを示す。同様に、図3は裁断による電流しゃ断態様を示し、期間T2 を拡大した(b)の電圧波形に対し、電流Iが数アンペアに達したとき(時刻t 2 )に裁断現象によって電流しゃ断になる。従って、真空ギャップ5は高周波し ゃ断能力が高く、裁断現象を発生する特性が望ましく、これら特性は電極材料に 依存するが、常時は電流通電の必要がないため最大の特性が得られる材料を選定 できる。
【0018】 上述のように、真空ギャップ5は雷電圧による閃絡に対して電流零点又は裁断 によって電流しゃ断を得、線間短絡を防止する。ここで、全ての悪条件が重なり 、線間短絡が発生したとしても、真空ギャップは自己消弧能力を有し、短絡電流 をしゃ断することができる。このときの短絡回路は単相回路になるため、最大ア ーク時間が0.01秒程度と考えれば良く、系統の各機器に与える熱的ダメージ は小さい。
【0019】 上述までの作用効果に加えて、真空ギャップ5による電流しゃ断ではその電極 8,9間のアークによる消耗が少なく、繰り返しの使用即ち長寿命になる。また 、アーク発生が真空容器内になるため、外部条件(汚損や天候)に影響されるこ となく機能維持のための保守,点検を殆ど不要にする。
【0020】 図4は本考案の他の実施例を示す要部構成図である。本実施例では真空ギャッ プ5を支持碍子として兼用するもので、真空容器6に支持碍子2と同等以上の性 能(耐電圧や機械強度)を持たせ、電極9に電線1を接続することでその支持を 得る。
【0021】 本実施例では図1の実施例の作用効果に加えて真空ギャップ5を設ける線路位 置の支持碍子2及びリード導体10を省略できる効果がある。
【0022】 図5及び図6は本考案の他の実施例を示す。図5の構成は、図4の構成と同様 に支持碍子を兼ねた真空ギャップとするものであるが、碍管11を真空容器とし た真空ギャップ12にされる点が異なる。真空ギャップ12は碍管11内にシー ルド7が設けられ、電極8A,9Aの基底部を碍管11の蓋手段としている。電 極9Aの外表面には電線導体1Aが接続される。1Bは電線外被である。
【0023】 本実施例では碍管が真空容器になり、支持碍子を兼ねた図4の構成と同様の作 用効果が得られるほかに、部品点数を低減して製造を容易にする効果がある。
【0024】 図6の実施例では図5の構成において電極8Aに代えて可動電極8Bとするも のである。可動電極8Bは基底部材8Cに対して摺動自在に貫装され、ベローズ 8Dによって基底部材8Cとの間が気密にされ、支柱3を貫通させた先端ネジ部 Rにナット12が螺合され、この締め付けによって電極9AとのギャップGが調 整される。
【0025】 本実施例ではギャップGが可変になる構成となるため、図5の構成に較べて同 じ真空ギャップにしながら線路の階級に応じた動作電圧にすることができ、適用 できる配電系統を拡大する効果がある。
【0026】 なお、実施例では配電線路における絶縁被覆電線に適用する場合を示したが、 本考案は裸電線構成も含めて送配電線路の耐雷装置として適用して同等の作用効 果を得ることができる。
【0027】
【考案の効果】 以上のとおり、本考案によれば、真空ギャップを電線とその支持部材間に設け 、真空ギャップの耐電圧を電線の絶縁支持部材の沿面耐圧よりも低くかつ線路電 圧より高くしたため、雷電圧による閃絡を真空ギャップに生じさせ、該閃絡によ る電線の損傷を防止し、また真空ギャップの電流しゃ断によって電線の地絡事故 から短絡事故への事故波及を抑制し、ひいては電線の溶断事故を無くすなど線路 の雷害防止に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す要部構成図。
【図2】真空ギャップの電流零点しゃ断の波形図。
【図3】真空ギャップの裁断しゃ断の波形図。
【図4】本考案の他の実施例の要部構成図。
【図5】本考案の他の実施例の要部構成図。
【図6】本考案の他の実施例の要部構成図。
【図7】雷による断線の態様図。
【図8】絶縁被覆電線と裸電線のアーク溶断特性図。
【符号の説明】
1…電線、2…支持碍子、3…支柱、5…真空ギャッ
プ、8,9…電極、10…リード導体、11…碍管、1
2…真空ギャップ、8B…可動電極、8D…ベローズ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送配電線路の電線とその支持部材間に真
    空ギャップを設け、前記真空ギャップの耐電圧Vgは線
    路電圧V1と電線支持碍子又は該真空ギャップの容器の
    沿面耐圧V2及び雷電圧Vsとの間で下記式 V1≪Vg≪V2≪Vs の関係に設定したことを特徴とする雷害防止装置。
JP1332491U 1991-03-11 1991-03-11 雷害防止装置 Pending JPH04111181U (ja)

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JP1332491U Pending JPH04111181U (ja) 1991-03-11 1991-03-11 雷害防止装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10614982B2 (en) 2014-12-01 2020-04-07 Mitsubishi Electric Corporation Circuit closer and circuit closing system

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