JPH04110552U

JPH04110552U - 椅子

Info

Publication number: JPH04110552U
Application number: JP2034491U
Authority: JP
Inventors: 林茂樹小
Original assignee: 三惠工業株式会社
Priority date: 1991-03-08
Filing date: 1991-03-08
Publication date: 1992-09-25
Anticipated expiration: 2005-05-17
Also published as: JPH0721143Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】屈曲部を有する椅子において、屈曲部の構成
を簡単にし、椅子フレ−ムの構造に関係せずに屈曲範囲
を規制できるようにする。【構成】椅子フレ−ムに形成した屈曲部間に、スタン
パブルシートで作ったベンディングフレ−ムを固定す
る。ベンディングフレ−ムの裏側にはにストッパ片が設
けられている。ストッパ片は、基端部が、上記ベンディ
ングフレ−ムの固定部分に取付けられ、また先端には、
上記ベンディングフレ−ムの裏面に形成した縦溝の溝底
に対向する当接部が設けられている。上記ベンディング
フレ−ムは椅子フレームから独立して設けたり、椅子の
座部及び又は背部と一体に形成することもできる。上記
ベンディングフレ−ムは、上記ストッパ片の当接部に、
その裏面が当たるまで屈曲できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は椅子に関し、特に屈曲部を有する椅子に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

背もたれや座部を屈曲できるようにした種々の椅子が知られている。例えば、背もたれを屈曲できるようにした椅子として、背フレ−ムを上側パイプと下側パイプに分割し、各パイプ端にコイルばねを係合して上下を屈曲可能に連結し、かつ一方のパイプ内に棒状体を固定し、該棒状体の先端を他方のパイプ内に延出させ、屈曲角度を規制するように構成したものが知られている。

【０００３】

【考案の解決課題】

上記の如き椅子は、屈曲させるためのばねをフレ−ムの外側に嵌着し、屈曲範囲を規制する棒状体を上記フレ−ムの内側に設ける構成であるので、製作が面倒であり、その上、屈曲範囲がパイプの内径により制限され、大きく屈曲させることができない。

【０００４】本考案は、そのような欠点を解決するよう製作が容易で、かつフレ−ムパイプの内径に関係せずに屈曲範囲を規制できるようにした椅子を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題解決の手段】

本考案によれば、椅子の屈曲部に可撓性を有する弾性材料でベンディングフレ −ムを形成し、該ベンディングフレ−ムの固定端側にストッパ片を固定し、上記ベンディングフレ−ムとの間に間隔を存して対向するよう上記ストッパ片の先端に当接部を形成したことを特徴とする椅子が提供され、上記目的が達成される。

【０００６】

【作用】上記ベンディングフレ−ムは、可撓性を有するので、椅子の背フレ−ム，座フレ−ム等の適宜個所に該ベンディングフレ−ムを設けることにより快適に屈曲し、またその屈曲は、ストッパ片の当接部にベンディングフレ−ムが当ることにより制限される。

【０００７】

【実施例】

本考案は、椅子の座枠、背枠等の適宜の個所に適用することができ、図１には、座フレ−ム（２）と背フレ−ム（３）の間に本考案を適用した椅子フレ−ム（１）が示されている。図において、上記椅子フレ−ム（１）は、図４に示すように偏平な金属製パイプ材料で作られ、適宜位置に設けた受板（４）・・・に座（５），背（６）及び背裏板（７）等をリベット等の固定具（８）により取付け、図示を省いた適宜の脚部を設けるようにしてあるが、座椅子として形成することもできる。

【０００８】上記座フレ−ム（２）及び背フレ−ム（３）の各端部には、接続部（９），（９）及び(10)，(10)が形成されている（図２）。該接続部に固定されるよう両端に固定端(11)，(11)を有するベンディングフレ−ム(12)は、可撓性を有する弾性材料で作られている。該材料として、図に示すベンディングフレ−ム(12)は、ガラス長繊維のランダムマットやチョップドファイバ−に熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン，ナイロン，ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂（ＰＥＴ），熱可塑性ポリウレタン等を含浸させたガラスマット強化熱可塑性樹脂（ＧＭＴ）（スタンパブルシート）を用いているが、その他のガラス繊維強化プラスチック（ＧＦＲＰ）や炭素繊維強化樹脂（ＣＦＲＰ）等の可撓性プラスチック材料を用いることもでき、合成ゴム材料で形成することもできる。

【０００９】上記ベンディングフレ−ム(12)は、略Ｌ字状に屈曲形成され、裏面には、図３，図４に示すように、固定端から軸方向に延びる縦溝(13)を設けてあり、該縦溝にストッパ片(14)を挿入してある。

【００１０】上記ストッパ片(14)は、金属材料で板状に作られ、上記縦溝(13)の固定端(11) 側に嵌挿される基端部(15)と、上記縦溝の溝底(16)との間に間隔を存して対向する先端に設けられた当接部(17)を有している。該ストッパ片(14)は、上記縦溝（ 13）の固定端の一方にのみ設けることもできるが、好ましくは図に示すように、両端の固定端から上記当接部(17)が向い合せになるように対設するとよい。

【００１１】なお、上記ベンディングフレ−ム(12)の周縁には、適宜のリブ(18)・・・（図４）を設けてあり、また塩化ビニル樹脂その他の適宜のプラスチック材料で形成した外装チュ−ブ(19)で被覆するようにしてある。

【００１２】上記ベンディングフレ−ム(12)の固定端(11)，(11)は、上記座フレ−ム（２）及び背フレ−ム（３）の接続部（９）及び(10)に差し込まれ、適宜の固着手段により固定される。例えば、図３に示すように、六角ナット(20)をベンディングフレ−ム(12)側に係合し、座フレ−ム（２）及び背フレ−ム（３）の外方から、ボルト（図示略）をねじ込んで固定したり、図５に示すように、リベット(21)により固定したりでき、また圧入により固定するようにしてもよい。

【００１３】なお、上記ベンディングフレ−ム(12)を椅子フレ−ムに固定する際、上記ストッパ片(14)，(14)の基端部(15)を縦溝(13)の固定端側に差し込むが、該基端部（ 15) の側面と縦溝(13)の溝壁面に適宜の凹凸等の係止片を設けて係合するようにしてもよい（図示略）。

【００１４】図５は、背フレ−ム（３）の一部を示している。図に示すように、背フレ−ム（３）に荷重が作用しない状態では、該背フレ−ム（３）は、上記ベンディングフレ−ム(12)により起立状態に保持されているが、該背フレ−ム（３）に寄りかかると、該背フレ−ムは上記ベンディングフレ−ム(12)の部分で屈曲する。そして、ストッパ片(14)の当接部(17)に縦溝(13)の溝底(16)が当ると、屈曲は制限される( 図６）。

【００１５】なお、図に示すように、上記ベンディングフレ−ム(12)の両方の固定端にストッパ片(14)，(14)を設けておくと、上記ベンディングフレ−ム(12)の屈曲は滑らかとなり、使用感が良い。

【００１６】上記実施例においては、ベンディングフレ−ムを椅子フレームから独立して設けてあるが、椅子の座部若しくは背部と一体に成形したり、座部及び背部と一体に成形することもできる。図７以降には、座部とベンディングフレ−ムを一体に成形した実施例が示されている。

【００１７】図において、椅子の座部は、座フレーム(22)をスタンパブルシートで成形し、該座フレーム(22)上に設けられるクッション(23)と下面に設けられるカバー(24) で構成され、また、背部は、背板(25)とクッション(26)等で構成され、かつ上記ベンディングフレ−ム(27)を覆う外装カバー(28)を有している。

【００１８】上記座フレームは、後方に屈曲して延びるベンディングフレ−ム(27)を有し、該フレームと後方立上部(29)の間にスリット(30)を形成してある。該座フレーム (22)の固定端には、ストッパ片(31)を固定してある。図８に示すように、図において、該ストッパ片(31)は、座フレームに固定される板状の基端部(32)と該基端部(32)の裏面に設けた略Ｌ字状の延出部(33)を有し、該延出部(33)の先端に、ベンディングフレ−ム(27)との間に間隔を存して対向する当接部(34)を有する。

【００１９】上記ベンディングフレ−ム(27)の屈曲部分は、図９に示すように、屈曲作用を考慮して適宜の厚肉部に形成され、縦溝(35)を有している。背部に設けられるストッパ片(36)は、上記実施例とほぼ同様に構成されている。そして、上記ベンディングフレ−ム(27)は上記背板(25)の側方にねじ着(37)した受枠(38)に挿入固定される。

【００２０】上記のように構成した椅子においても、適度の屈曲性が得られ、着座しやすい。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているので、構成が簡単で容易に製作でき、またフレ−ムパイプの内径に関係なく屈曲範囲を定めることができ、フレ−ムパイプとして断面偏平のパイプその他種々の形状のパイプを用いたり、座部及び又は背部と一体的な屈曲部を有するフレームで構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す分解斜視図。

【図２】本考案の椅子フレ−ム等の分解斜視図。

【図３】椅子フレ−ムとベンディングフレ−ムの接続部
を示す断面図。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図。

【図５】背フレ−ムの接続部の断面図。

【図６】屈曲状態の背フレ−ムの接続部の断面図。

【図７】他の実施例を示す分解斜視図。

【図８】図８のＢーＢ線断面図。

【図９】図７の実施例の背部の断面図。

【符号の説明】

１椅子フレ−ム２座フレ−ム３背フレ−ム１２ベンディングフレ−ム１３縦溝１４ストッパ片１７当接部２２座フレーム２７ベンディングフレ−ム３１ストッパ片３６ストッパ片

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】可撓性を有する弾性材料でベンディング
フレ−ムを形成し、該ベンディングフレ−ムを椅子の屈
曲部に設け、該ベンディングフレ−ムの固定端側にスト
ッパ片を固定し、上記ベンディングフレ−ムとの間に間
隔を存して対向するよう上記ストッパ片の先端に当接部
を形成したことを特徴とする椅子。
【請求項２】上記ストッパ片は、ベンディングフレ−ム
に形成した縦溝に挿入されている請求項１に記載の椅
子。
【請求項３】上記ベンディングフレ−ムは、ガラスマ
ット強化熱可塑性樹脂（スタンパブルシート）で形成さ
れている請求項１又は２に記載の椅子。
【請求項４】上記ベンディングフレ−ムは、椅子の座
部及び又は背部と一体に成形されている請求項３に記載
の椅子。
【請求項５】上記ストッパ片は、上記ベンディングフ
レ−ムの両端の固定端から上記当接部を向い合せた状態
に対設されている請求項１、２又は４に記載の椅子。