JPH04107291U - 表示ランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多くの光を集光して高い視認性を得る 【構成】 表示パネル１１の裏面側に対向して設置され
たランプハウス１２に取り付けられたＬＥＤ１３から放
射された光は、内側から外側に向かって内径が小さくな
るように表示パネル１１に設けられた孔１４を有する窓
部１６に入射される。そして、この窓部１６に入射され
た光は、凸レンズ状の断面に形成された透明部材１５に
よって集光される。その結果、光束密度が高められて高
い視認性が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、運転ランプ等の表示ランプに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、家庭電気製品等には電源オン状態をユーザに知らせるための運転ランプ が取り付けられている。この運転ランプは図２に示すような構造をしている。す なわち、本体の表示パネル１の裏面側に対向して設置されたランプハウス２にＬ ＥＤ(発光ダイオード)３を取り付けている。また、上記表示パネル１におけるＬ ＥＤ３に対向する位置には、ＬＥＤ３から放射された光を外部に透過するための 孔４を設けている。そして、この孔４にはガラスや透明プラスチックから成る透 明部材５を嵌め込んで窓部６を構成している。ここで、上記透明部材５の断面形 状は、孔４の表側の開口部および裏側の開口部において、表示パネル１の面と同 一面で平坦になるようになっている。 上記構造の運転ランプにおいて、ＬＥＤ３の発光によって放射された光は表示 パネル１の窓部６を透過してユーザの目に至る。こうして、ユーザによって家庭 電気製品等が電源オン状態になっていることが認知されるのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記運転ランプ等の表示ランプにおける透明部材５の断面形状は、孔４の表側 の開口部および裏側の開口部において平坦な形状を有している。したがって、Ｌ ＥＤ３の発光点と表示パネル１の表面までの距離Ｌと窓部６の口径ｄとで決まる 角度θの範囲の光が外部に放射される(但し、空気と透明部材５との境界におけ る光の屈折は無視)。したがって、ＬＥＤ３から外部に放射される光量は窓部６ の口径ｄに関係する。 ところが、表示パネル１には種々のスイッチ等が設けられており、表示装置の 窓部６の口径にはおのずと制限がある。そのために、大きな光量が得られないと いう問題がある。

【０００４】 ところで、表示ランプには、部屋の明るさが明るくても、また、ユーザが部屋 のどこに居ても、ユーザにＬＥＤ３が点灯していることを認識させるという使命 がある。ところが、表示ランプがこのような使命を達成するには、単に外部への 放射光量が大きいだけでは達成することができないのである。すなわち、ＬＥＤ ３からの光を集光して光束密度を高める必要がある。

【０００５】 そこで、この考案の目的は、より多くの光を集光して高い視認性を得ることが できる表示ランプを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案は、図１に例示するように、表示パネル１ １に設けられた孔１４に透明部材１５を嵌め込んで構成された窓部１６と、この 窓部１６の裏面側に対向して設置されたランプハウス１２に取り付けられたラン プ１３とから成る表示ランプであって、上記孔１４の断面形状を内側から外側に 向かって内径が小さくなるように成し、上記孔１４に嵌め込まれた上記透明部材 １５の断面形状を孔１４における裏側の開口部の縁から上記ランプ１３側に向か って湾曲して突出した凸レンズ状を有するように成したことを特徴としている。

【０００７】

【作用】

ランプハウス１２に取り付けられたランプ１３から放射された光は、表示パネ ル１１における上記ランプハウス１２に対向する位置に設けられた窓部１６に至 る。そして、上記窓部１６の孔１４に嵌め込まれた凸レンズ状の透明部材１５に よって集光されて、内側から外側に向かって内径が小さくなるような断面形状を 有する上記孔１４内を表側の開口部に向かって進む。そして、上記孔１４の表側 の開口部に至った光は上記窓部１６から外に向かって放出される。 その際に、上記孔１４は、表側の開口部の内径より裏側の開口部の内径の方が 大きく設定されている。また、上記透明部材１５の断面形状は、上記孔１４にお ける裏側の開口部の縁から上記ランプ１３側に向かって湾曲して突出した凸レン ズ状になっている。したがって、上記孔１４の大きく設定された裏側の開口部か ら取り込まれた多くの光が上記透明部材１５によって集光されて、高い光束密度 の光が放出される。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案を図示の実施例により詳細に説明する。 図１は本実施例の表示ランプの断面図である。表示パネル１１の裏面側に対向 して設置されたランプハウス１２に、ランプとしてのＬＥＤ１３を取り付ける。 また、上記表示パネル１１におけるＬＥＤ１３に対向する位置には、内側から外 側に向かって内径が小さくなるように成した孔１４を設ける。そして、この孔１ ４には、ガラスあるいは透明プラスチックの透明部材１５を嵌め込んで窓部１６ を形成する。 上記透明部材１５は、表示パネル１１に設けられた孔１４の裏側における開口 部の縁からＬＥＤ１３側に向かって湾曲して突出した断面形状を有している。す なわち、透明部材１５の裏面側を凸レンズ状に形成するのである。こうすること によって、ＬＥＤ１３から放射された光は、窓部１６に入射する際に空気と透明 部材１５との境界面で光軸に向かって屈折して集光される。その結果、上述の従 来例の場合において外部に放射されるＬＥＤ３(図２参照)からの光の角度θより 大きな角度ψの範囲の光が、凸レンズである透明部材１５によって集光されて窓 部１６の表側の開口部から外部に放射されるのである。 したがって、上記表示パネル１１における窓部１６の表側の開口部の内径が上 記従来例における窓部６(図２参照)の開口部の内径ｄと同じ値であっても、より 広く設定された裏側の開口部から入射されたより広い角度ψ内の光が集光されて 窓部１６から放射される。

【０００９】 このことは、上記従来例と同じＬＥＤを使用しても、より多くの光が集光され るために、窓部１６から外部に放射される光の光束密度が高くなることを意味す る。 したがって、本実施例における表示ランプは、部屋の明るさが明るくても、あ るいはユーザが部屋のどこに居ても、点灯していることがユーザによって認識さ れるのである。つまり、視認性が大幅に向上するのである。

【００１０】

【考案の効果】

以上より明らかなように、この考案の表示ランプは、ランプハウスに取り付け られたランプに対向して表示パネルに設けられた窓部における孔の断面形状を、 内側から外側に向かって内径が小さくなるように成し、上記孔に嵌め込まれた透 明部材の断面形状を上記孔における裏側の開口部の縁から上記ランプ側に向かっ て湾曲して突出した凸レンズ状を有するように成しているので、上記ランプから 放射された光は、上記窓部の孔における大きな開口部から入射されて凸レンズ状 の透明部材によって集光され、表側の開口部から外部に放射される。 したがって、上記窓部から外部に放射される光は、多くの光が集光された光束 密度の高い光となる。そのために、この考案によれば、高い視認性を得ることが できるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の表示ランプにおける一実施例の断面
図である。

【図２】従来の表示ランプの断面図である。

【符号の説明】

１１…表示パネル、 １２…ランプハウ
ス、１３…ＬＥＤ、 １４…孔、１５…透明部材、
１６…窓部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示パネル(１１)に設けられた孔(１４)
   に透明部材(１５)を嵌め込んで構成された窓部(１６)
   と、この窓部(１６)の裏面側に対向して設置されたラン
   プハウス(１２)に取り付けられたランプ(１３)とから成
   る表示ランプであって、上記孔(１４)の断面形状を内側
   から外側に向かって内径が小さくなるように成し、上記
   孔(１４)に嵌め込まれた上記透明部材(１５)の断面形状
   を、孔(１４)における裏側の開口部の縁から上記ランプ
   (１３)側に向かって湾曲して突出した凸レンズ状を有す
   るように成したことを特徴とする表示ランプ。