JPH04106190U - トグル式揺動形チヤツク - Google Patents

トグル式揺動形チヤツク

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JPH04106190U
JPH04106190U JP3172591U JP3172591U JPH04106190U JP H04106190 U JPH04106190 U JP H04106190U JP 3172591 U JP3172591 U JP 3172591U JP 3172591 U JP3172591 U JP 3172591U JP H04106190 U JPH04106190 U JP H04106190U
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田 進 高
村 和 也 田
所 二 朗 政
橋 康一郎 石
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、
それをトグル機構の死点において安定的に把持すること
を可能にする。 【構成】 流体圧アクチュエータ2におけるロッドの先
端のジョイント部材6と、チャック本体に軸支したフィ
ンガ8とを、それらに枢着したレバー12により連結
し、ロッドの軸線から最も離間した位置にまでレバーと
フィンガとの枢着点を移行させるようにしたトグル式の
揺動形チャックにおいて、レバーの中間に複数の切込み
15を切設し、弾性的な伸縮性を付与する。これによ
り、トグル機構が作用するフィンガの角度範囲が大きく
なる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、流体圧アクチュエータのロッドにより、左右のレバーを介してフィ ンガを開閉を行うようにしたトグル式揺動形チャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
省人化、省力化の目的で、従来人手にたよっていた各種小物部品や異形部品の 搬送を行う場合において、ワークの姿勢を保ちながらその把持、移送を行う必要 が増大している。 このような場合にワークの把持を確実に行うための手段として、従来から、流 体圧アクチュエータのロッドにより左右のレバーを介してフィンガの開閉を行う ようにしたトグル機構利用の開閉チャックが使用されていた。
【0003】 このトグル式揺動形チャックの基本的構成は、図1及び図2によって後述する ように、流体圧アクチュエータ2におけるロッド3の先端に設けたジョイント部 材6と、チャック本体1に回転可能に軸支したフィンガ8とを、それらの間にレ バー12の両端を枢着することにより連結し、少なくとも上記ロッド3の軸線か ら最も離間した位置(死点)までレバー12とフィンガ8との枢着点を移行させ ることを可能にしたものである。
【0004】 この種のチャックでは、トグル機構を備えていることから、その特性として、 死点付近で急激に把持力が増大し(図3により後述)、そのためワークの大きさ がわずかに違うなど、ワークの寸法に多少のバラツキあると、レバーが死点に到 達できなくなるなどの問題がある。この場合には、ワークの把持力が小さいばか りでなく、トグル機構が死点に達していないため、ワークを把持、持上げ中に、 アクチュエータへの流体圧供給がなくなるなどの不測の事態が発生すると、フィ ンガが開いてワークを落下させてしまうという危険な状態が発生することも考え られる。
【0005】 また、上述したトグル式揺動形チャックでは、アクチュエータのロッドとフィ ンガとを、それらの間にレバーを枢着することによって連結するため、フィンガ のガタが大きく、ワークの把持が不安定になることもある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の技術的課題は、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、それをト グル機構の死点において安定的に把持することができるようにしたトグル式揺動 形チャックを得ることにある。 また、本考案は、上記トグル式揺動形チャックにおいて、フィンガのガタを可 及的に少なくし、ワークの把持を確実にすることをも、その課題とするものであ る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案のトグル式揺動形チャックは、流体圧アクチ ュエータにおけるロッドの先端に設けたジョイント部材と、チャック本体に回転 可能に軸支したフィンガとを、それらの間にレバーの両端を枢着することにより 連結し、少なくとも上記ロッドの軸線から最も離間した位置にまでレバーとフィ ンガとの枢着点を移行させることを可能にしたトグル式の揺動形チャックにおい て、上記ジョイント部材とフィンガとを連結するレバーを、中間に複数の切込み を切設することにより弾性的な伸縮性を付与してなる弾性材料により形成したこ とを特徴とするものである。
【0008】 上記トグル式揺動形チャックにおいては、チャック本体に一定の間隔で対峙さ せて設けたサイドプレートにより、ロッド先端のジョイント部材の摺動を案内さ せ、ジョイント部材とレバー及びレバーとフィンガとの枢着部分において、一方 に設けた平行な対向平面間に他方の先端の平行平面部を嵌入して、両者を平行ピ ンにより回転可能に連結するのが望ましい。
【0009】
【作用】
ワークの把持に際し、突出状態にある流体圧アクチュエータのロッドを流体圧 により没入させ、レバーを死点付近まで移動させてフィンガによりワークを把持 させると、ジョイント部材とフィンガとによってレバーに圧縮荷重が伝えられる が、レバーには切込みにより弾性的な伸縮性を付与しているので、レバーが長さ 方向に圧縮されながら死点まで移行し、その状態でワークが把持される。このよ うに、レバーを圧縮可能に形成すると、トグル機構が作用するフィンガの角度範 囲を大きくすることができ、微妙な調整も不要となる。 従って、ワークの寸法に多少のバラツキがあっても、レバーの伸縮性によりそ れを吸収し、ワークをトグル機構の死点において安定的に把持することが可能に なる。
【0010】 また、上記フィンガの動作に際し、ロッドの先端に取付けたジョイント部材の 摺動は、チャック本体のサイドプレートにより案内され、さらにジョイント部材 とレバー、及びレバーとフィンガとは、それらの枢着部分において一方に設けた 平行な対向平面間に他方の平行平面部を嵌入しているので、フィンガに横荷重が 作用した場合のガタを可及的に少なくし、この点からもワークを確実に把持する ことが可能になる。
【0011】
【実施例】
図1及び図2は、本考案に係るトグル式揺動形チャックの一実施例を示してい る。 このトグル式揺動形チャックは、チャック本体1が、流体圧アクチュエータ2 を構成するエアシリンダのシリンダボディ2aと、そのシリンダボディ2aにお けるロッド3の突出面側においてそのロッド3の両側に一定の間隔で対峙させて ねじ5により取付けた一対のサイドプレート4,4によって構成されている。
【0012】 上記流体圧アクチュエータ2におけるピストン(図示せず)のロッド3の先端 にねじ7により取付けられたジョイント部材6は、チャック本体1における上記 サイドプレート4,4によりその摺動を案内されるものである。 一方、上記サイドプレート4の左右両端部には、ワークを把持するためのフィ ンガ8を回転可能に支持するシャフト9を、対峙するサイドプレート4,4間に 挟んでねじ10,10により固定し、このシャフト9によっても一対のサイドプ レート4,4を一定の間隔に保持させている。
【0013】 ロッド3の先端に設けたジョイント部材6と、チャック本体1のサイドプレー トに回転可能に軸支させたフィンガ8の基端とは、それらに両端をそれぞれ平行 ピン13,14で枢着したレバー12により連結している。上記レバー12とフ ィンガ8とを枢着する平行ピン14は、ロッド3がシリンダボディ2a内へ没入 した状態において、その軸線がジョイント部材6とレバー12とを連結する平行 ピン13の両側に位置し、各平行ピン13,14がロッド3の軸線と直交する1 直線上に並ぶようにし、それによって、レバー12とフィンガ8との枢着点(平 行ピン14)を、少なくとも上記ロッド3の軸線から最も離間した位置(死点) にまで移行可能にしている。
【0014】 ジョイント部材6とレバー12との枢着部分においては、ジョイント部材6に 設けた平行な対向平面6a,6a間に、レバー12の先端の平行平面部12aを 嵌入して、両者を平行ピン13により回転可能に連結し、またレバー12とフィ ンガ8との枢着部分においては、フィンガ8に設けた平行な対向平面8a,8a 間にレバー12の先端の平行平面部12bを嵌入して、両者を平行ピン14によ り回転可能に連結している。なお、これらの枢着部分においては、平行な対向平 面とそれに嵌入する平行平面部を、上記とは逆の部材に設けることもできる。
【0015】 エアシリンダのロッド3は、通常、シリンダのブッシュとの間にクリアランス を有し、そのため、何らかの対策を講じないと、上記ジョイント部材6のガタ、 従ってフィンガ8のガタを防止することができないものである。しかるに、上記 ジョイント部材6は、一対のシャフト9により間隔が決められたサイドプレート 4,4によりその摺動を案内され、さらにジョイント部材6及びフィンガ8とレ バー12との枢着部分においては、それぞれ一方の部材の平行な対向平面間に他 方の部材の平行平面部を嵌入しているので、フィンガ8に横荷重が作用した場合 でもそのガタを防止することができる。
【0016】 而して、上記トグル式揺動形チャックにおけるジョイント部材6とフィンガ8 とを連結するレバー12は、金属や合成樹脂等の弾性材料により形成し、中間に 複数の切込み15を切設することにより、弾性的な伸縮性を付与している。この 構成により、図3を参照して後述するところの特性をチャックに付与することが 可能になる。
【0017】 なお、図中、18はフィンガ8の軸支部分に嵌入した軸受、19はシャフト9 の両端に配置したカラー、20は平行ピンを固定する止めねじを示している。ま た、図4は、上記トグル式揺動形チャックの使用の1態様を例示するもので、こ こではワークWの形状に適合するアタッチメント21をフィンガ8に取付け、そ れによってワークWを把持した状態を示している。
【0018】 上記構成を有するトグル式揺動形チャックにおいては、ワークWを把持するに 際し、突出状態にある流体圧シリンダのロッド3を流体圧の導入によりシリンダ ボディ2a内に没入させ、レバー12を死点付近まで移動させて、フィンガ8に よりワークWを把持させると、ジョイント部材6とフィンガ8とによってレバー 12に圧縮荷重が伝えられるが、レバー12には切込み15により弾性的な伸縮 性を付与しているので、レバー12が長さ方向に圧縮されながら死点まで移行し て、その状態でワークが把持される。
【0019】 これを図3によってさらに詳細に説明すると、上述したように、レバーに弾性 的な伸縮性を与えることなく、それを剛体により形成すると、図3中に実線の曲 線で示すように、トグル機構の特性として死点付近で急激に把持力が増大する。 そのため、ワークWの寸法に多少のバラツキあると、把持に際してレバー12が 死点に到達できなくなることがあり、この場合には、シリンダの流体圧による把 持力のみでワークWを把持するので、その把持力が小さいばかりでなく、トグル 機構が死点に達していないため、ワークを把持、持上げ中に、シリンダへの流体 圧供給が停止するなどの不測の事態が発生すると、フィンガ8が開いてワークW を落下させてしまうという危険な状態が発生する。
【0020】 しかるに、上述した構成によりレバー12に弾性的な伸縮性を付与すると、死 点近くで作用する圧縮荷重によりレバー12が圧縮されて、そのピン間距離が短 くなり、この間でのチャック把持力とフィンガ開き角度との関係は、図3に点線 で示したような曲線を描くことになる。即ち、トグル機構が作用するフィンガの 角度範囲が大きくなって、フィンガの微妙な調整も不要となり、ワークの寸法に 多少のバラツキがあっても、レバーの伸縮性により吸収される。しかも、必要以 上の把持力の最大値を小さくし、把持力が均等化することができる。図3中にお ける範囲Dは、レバーの伸縮性により拡大されたトグル機構の作用範囲を示すも のである。 また、ワークをトグル機構の死点において把持するため、ワークを把持、持上 げ中に、シリンダへの流体圧供給がなくなっても、ワークの把持が解除されるこ とがなく、ワークを落下させるという危険を防止することができる。
【0021】 さらに、上記フィンガ8の動作に際し、ロッド3の先端に取付けたジョイント 部材6の摺動は、チャック本体のサイドプレート4,4により案内され、またジ ョイント部材6とレバー12、及びレバー12とフィンガ8とは、それらの枢着 部分において一方に設けた平行な対向平面間に他方の平行平面部を嵌入している ので、フィンガに横荷重が作用した場合のガタを可及的に少なくし、この点から もワークを確実に把持することが可能になる。
【0022】
【考案の効果】
このように本考案のトグル式揺動形チャックによれば、ワークの寸法に多少の バラツキがあっても、それをトグル機構の死点において安定的に把持することが できる。また、フィンガのガタを可及的に少なくし、ワークの把持を確実にする ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】同実施例の部分断面図である。
【図3】チャック把持力とフィンガ開き角度との関係を
模式的に示すグラフである。
【図4】上記実施例のチャックの使用の態様を概略的に
示す正面図である。
【符号の説明】
1 チャック本体、 8a 対向平
面、2 流体圧アクチュエータ、 12 レ
バー、3 ロッド、 12a
平行平面部、4 サイドプレート、 1
2b 平行平面部、6 ジョイント部材、
13 平行ピン、6a 対向平面、14 平行
ピン、8 フィンガ、 15
切込み。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 石 橋 康一郎 埼玉県草加市稲荷6−19−1 エスエムシ ー株式会社草加工場内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧アクチュエータにおけるロッドの
    先端に設けたジョイント部材と、チャック本体に回転可
    能に軸支したフィンガとを、それらの間にレバーの両端
    を枢着することにより連結し、少なくとも上記ロッドの
    軸線から最も離間した位置にまでレバーとフィンガとの
    枢着点を移行させることを可能にしたトグル式の揺動形
    チャックにおいて、上記ジョイント部材とフィンガとを
    連結するレバーを、中間に複数の切込みを切設すること
    により弾性的な伸縮性を付与してなる弾性材料により形
    成した、ことを特徴とするトグル式揺動形チャック。
  2. 【請求項2】 チャック本体に一定の間隔で対峙させて
    設けたサイドプレートにより、ロッド先端のジョイント
    部材の摺動を案内させ、ジョイント部材とレバー及びレ
    バーとフィンガとの枢着部分において、一方に設けた平
    行な対向平面間に他方の先端の平行平面部を嵌入して、
    両者を平行ピンにより回転可能に連結したことを特徴と
    する請求項1に記載のトグル式揺動形チャック。
JP1991031725U 1991-02-19 1991-02-19 トグル式揺動形チャック Expired - Lifetime JPH0715742Y2 (ja)

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JPS60155388A (ja) * 1984-01-24 1985-08-15 三菱電機株式会社 産業用ロボツトのハンド装置
JPH02100791U (ja) * 1989-01-30 1990-08-10

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