JPH04105839U - テープ案内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープ走行経路に影響を与えること無くテー
プ状記録媒体を収納するカセットを装着する際に確実に
カセットと回転ヘッドシリンダの間にテープをすり落と
すテープ案内体を提供する。 【構成】 テープガイドによりテープ状記録媒体をカセ
ットより引き出しシャーシ上の所定の経路を移動し、テ
ープ状記録媒体を回転ヘッドシリンダに巻き付けるテー
プ案内装置において、カセットの下降にともないカセッ
ト内のテープ状記録媒体をテ−プガイドと回転ヘッドシ
リンダの間にすり落とすテープ案内体が、テープガイド
が載置されているテープ引き出しブロックのテープ状記
録媒体に対して回転ヘッドシリンダ側に設けられている
構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、情報記録再生装置、例えばビデオテープレコーダ（以下ＶＴＲ）に おいて、回転ヘッドシリンダの上に乗り上げることなく回転ヘッドシリンダの周 面側にテープ状の記録媒体を案内するテープ案内体を有するテープ案内装置に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のＶＴＲにおいて、回転ヘッドシリンダの上に乗り上げることなく回転ヘ ッドシリンダの周面側にテープ状の記録媒体を案内するテープ案内装置が、実開 昭５７−８７３６３号公報（Ｇ１１Ｂ １５／６６）に開示されている。これを 、図４及び図５を用いて具体的に説明する。１はＶＴＲのシャーシであり、この シャーシ１には回転ヘッド（図示せず）が搭載されている回転ヘッドシリンダ２ が設置されており、カセット３が演奏位置にあるときの位置決めをする位置決め ピン４が設置されている。カセット３には、蓋体５が設けられており、カセット ３の下降にともない蓋体５をシャーシ１に立設されたレバー６によって開けられ ることによりテープＴが露出される。また、カセット３の前方には、一対のテー プガイド７がシャーシ１上に設けられている。ここで、カセット３のテープＴが 衝撃、あるいは静電気などで緩んでいる場合、カセット３の蓋体５が開いたとき にテープＴがＴ１で示す位置に飛び出してしまい、回転ヘッドシリンダ２に乗り 上げようとする場合がある。

【０００３】 この時、カセット３から飛び出しているテープＴは、一対のテープガイド７の 上方に固定された一対のテープ摺り案内体８，９の傾斜面８ａ，９ａにより、一 対のテープガイド７とカセット３の間にすり落とされる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術では、テープ摺り案内体が、シャーシに対して固定されているテ ープガイド上に設置されており、回転ヘッドシリンダの一方からテープを回転ヘ ッドシリンダに巻き付けるＵローディングには採用することができるが、現在、 一般的に用いられている回転ヘッドシリンダの両側からテープを巻き付けるＭロ ーディングには、テープ摺り案内体が設置されているテープガイドが邪魔になり 、採用することができない。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題に鑑みなされたもので、テープ状記録媒体を収納するカセッ トが演奏位置に移動すべく下降した際にカセット内に収納されたテープ状記録媒 体の内側に位置するように配置されているテープガイドと、テープガイドが載置 されているテープ引き出しブロックを有し、テープガイドによりテープ状記録媒 体をカセットより引き出しシャーシ上の所定の経路を移動し、テープ状記録媒体 をシャーシ上に設けられた回転ヘッドシリンダに巻き付ける構成としたテープ案 内装置であって、カセットの下降にともないカセット内のテープ状記録媒体をテ ープガイドと回転ヘッドシリンダの間にすり落とすテープ案内体が、テープ引き 出しブロックのテープ状記録媒体に対してシリンダ側に設けられている構成とす る。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、テープ案内体がテープ引き出しブロックに対して設けられて いるので、テープ走行経路に影響を与えること無く確実にカセットと回転ヘッド シリンダの間にテープをすり落とすことができる。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面を用いて説明する。また、同一部品には同一符号を付し 説明を省略する。本考案の実施例は、カセット装着時に、カセットを下降させた 後、テープローディングとともにカセットが載置されているリールシャーシが移 動し、カセット前面に設けられている空間に回転ヘッドシリンダが入り込むタイ プのものである。 図１は本考案の実施例を示す側面図であり、図２はカセットが下降させられリ ールシャーシ（図示せず）移動前の上面図であり、図３はリールシャーシ移動後 のテープローディング完了時を示す上面図である。

【０００８】 図において、所定の経路（図示せず）を通ってテープＴを回転ヘッドシリンダ ２に巻き付けるテープ引き出し部材１０は、テープ供給側とテープ巻き取り側の ２ケ所に設置されており、ガイドローラ１１と、傾斜ポスト１２と、これらが載 置されているテープ引き出しブロック１３からなっており、更に、テープ引き出 しブロック１３の回転ヘッドシリンダ側の先端にはテープ案内体１４が設置され ている。また、シャーシ１には、カセット３の装着とともにテープＴをカセット ３から引き出すテープ引き出しピン１５と、キャプスタンモータ（図示せず）に 駆動され、テープＴを所定の速度で送るキャプスタン１６と、キャプスタン１６ にテープＴを圧着させるピンチローラ１７と、テープＴを所定の角度だけ傾ける ３本の固定ガイド１８が設置されている。

【０００９】 図２に示すようにカセット３が下降したとき、カセット３とテープＴの間に設 けられている空間３ａには、テープ引き出し部材１０のガイドローラ１１及び傾 斜ポスト１２と、左右一対のテープ引き出しピン１５とピンチローラ１７が入り 込むように配置されている。そして、テープＴがリールシャーシの移動とともに テ−プ引き出しピン１５によりカセット３より引き出され、テープ引き出し部材 １０により回転ヘッドシリンダ２に巻き付けられ、ピンチローラ１７によりキャ プスタン１６に圧着させられることにより図３に示すような状態となりテープロ ーディングを完了する。

【００１０】 ここで、図１に示す位置からカセット３を演奏位置に移動させるために下降さ せると、テープ引き出しブロック１３上に設置されているテープ案内体１４によ りテープＴが回転ヘッドシリンダ２の上に乗り上げること無く確実にガイドロー ラ１１及び傾斜ポスト１２と、回転ヘッドシリンダ２の間にすり落ちる。その後 、テープ引き出し部材１０によりテープＴを回転ヘッドシリンダ２に巻き付ける 際にも、テープ案内体１４は、他の部材に接触すること無く移動し、更に、テー プ案内体を設けたことによりテープ走行経路に影響を与えることはない。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、テープ引き出しブロック上にテープ案内体を設 置することにより、Ｍローディング採用してもテープ走行経路に影響を与えるこ となく設置でき、また、Ｍロ−ディングの場合２ケ所にテープ案内体を設置する ことができ、また、設置位置が回転ヘッドシリンダ近傍とすることができ、テー プを確実にテープガイドと回転ヘッドシリンダの間にすり落とさせることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す側面図である。

【図２】本考案の実施例においてカセットが下降させら
れリールシャーシ移動前の上面図である。

【図３】本考案の実施例においてリールシャーシ移動後
のテープローディング完了時を示す上面図である。

【図４】従来技術のカセット下降前を示す側面図であ
る。

【図５】従来技術のカセット装着完了後を示す側面図で
ある。

【符号の説明】

Ｔ テープ（テープ状記録媒体） １ シャ−シ ２ 回転ヘッドシリンダ ３ カセット １０ テープ引き出し部材（テープ案内装置） １１ ガイドローラ（テープガイド） １２ 傾斜ポスト（テープガイド） １３ テープ引き出しブロック １４ テープ案内体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープ状記録媒体を収納するカセットが
   演奏位置に移動すべく下降した際に前記カセット内に収
   納されたテープ状記録媒体の内側に位置するように配置
   されているテープガイドと、前記テープガイドが載置さ
   れているテープ引き出しブロックを有し、前記テープガ
   イドによりテープ状記録媒体をカセットより引き出しシ
   ャーシ上の所定の経路を移動し、テープ状記録媒体をシ
   ャーシ上に設けられた回転ヘッドシリンダに巻き付ける
   構成としたテープ案内装置であって、前記カセットの下
   降にともない前記カセット内のテープ状記録媒体を前記
   テープガイドと前記回転ヘッドシリンダの間にすり落と
   すテープ案内体が、前記テープ引き出しブロックのテー
   プ状記録媒体に対してシリンダ側に設けられていること
   を特徴とするテープ案内装置。