JPH04104358U - 医療データ記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液分析に対する検体の処理時間を、患者情
報等を検査依頼書に転写する装置で印字することができ
るようにし、一の装置で、検体の取り違えミスを防止
し、かつ、検体の分析精度管理も行なうことができる。 【構成】 患者の個人情報及び検査情報を記録するデー
タ記録手段１７と、該医療データの所定項目を検査依頼
書１０の所定位置に転記する印字手段１３と、を備え、
上記データ記録手段１７は、検査の実施時刻を記録する
時刻記録手段１８、１９と、この記録された検体処理時
刻を前記検査依頼書１０の所定位置に印字するよう前記
印字手段１３を駆動する時刻印字手段１９と、から構成
されてなる医療データ記録装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、検査依頼書に患者の個人情報及び検査情報等を印字する医療デー タ記録装置に係り、特に、採血された血液検体の処理時間の経過を記録し検査依 頼書に印字することができる医療データ記録装置に関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】

病医院において必要とされる患者の医療情報としては、氏名・生年月日・性別 ・保険種別・保険番号等をはじめとして、病状や各種検査の経緯・検査結果・薬 品指示・食事の指示などさまざまな医療データがあり、この医療データは、検査 依頼書やカルテ等に記録され管理されている。

【０００３】 そして、この検査依頼書は、従来、病医院のスタッフが手書きしているのが現 状であり、転記ミスを防止する観点から、本出願人は、先に、これらの医療デー タを自動的に検査依頼書に転記することができる「転写装置」を提案した（実願 昭６３−１２４７３６号）。

【０００４】 この転写装置は、患者に関する医療情報が予め書き込まれた診察券カードから の患者医療情報を読み取る手段と、上記診察券カードから読み取られた患者情報 を２進法コードに変換するＯＭＲ装置と、上記診察券カードから読み取られた患 者情報を文字や数字に変換するＯＣＲ装置と、上記ＯＭＲ装置及びＯＣＲ装置で 変換された患者情報を検査依頼書の所定位置に打ち出すプリンターと、患者登録 番号を入力する数字キィーと、を有して構成されている。

【０００５】 そして、この転写装置は、上記のように構成することで、転写作業に伴う検体 の取り違えミスを確実に防止し、この種の作業を簡易化すると共に、診察券カー ドを忘れた場合にも充分対処することができるように構成されている。

【０００６】 ところで、近年、血液分析の分野では、臨床検査の精度管理や分析精度の品質 管理が強く要望されており、各種の統計学的手法を用いて、より良質の検査結果 を得る努力がなされているのが現状である。

【０００７】 しかしながら、検査結果を単に時系列的に記録するだけでは、後に精度管理の 問題点を発見したり精度管理の改善策を検討する際に、検体の処理時間の経過を 判別する材料がないため、事実関係が不明瞭のまま解明できないこととなり、分 析品質の管理が不十分となる、という問題を有していた。

【０００８】 この考案は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするとこ ろは、検体の処理経過時間を上記転写装置に記録し、かつ、検体の処理経過時間 を検査依頼書に上記医療情報と共に転写することで、一の装置で、医療データの 転写作業と分析品質管理に対する検体の処理経過を同時に記録し打ち出すことが できる医療データ記録装置を提供しようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案にあっては、患者の情報及び／或は検査依 頼書の番号を記録するデータ記録手段と、該データの所定項目を検査依頼書の所 定位置に転記する印字手段と、を備えてなる医療データ記録装置を前提とし、上 記データ記録手段は、検体の処理時刻を記録する時刻記録手段と、この記録され た検体処理時刻を前記検査依頼書の所定位置に印字するよう前記印字手段を駆動 する時刻印字手段と、を備えて構成されていることを特徴とするものである。

【００１０】

【実施例】

以下、添付図面に示す一実施例に基き、この考案を詳細に説明する。

【００１１】 図１と図２に示すように、この実施例に係る医療データ記録装置Ａは、血液検 体を処理する各処理セクションに少なくとも一台以上配置されており、これらは 、診察券カードＣの所定領域に設けられた磁気記録部１１から患者の医療情報を 読み取るリーダー装置１２と、上記検査依頼書１０の所定位置に上記患者情報や 検査項目及び検査時間等を印字（或は打刻印字）するための印字装置１３と、診 察券カードＣを忘れた患者の患者登録番号等を入力したり読み取れなかった検査 依頼書１０等のＩＤを手入力する数字キィー等が配列されたキーボード装置１４ と、ＯＭＲ装置（図示せず）及びＯＣＲ装置（図示せず）と、を有して夫々構成 されている。

【００１２】 上記リーダー装置１２は、診察券カードＣの所定領域に設けられた磁気記録部 １１から患者の医療情報を読み取るように構成されている他、この実施例では、 血液検査の現況に対応して、例えば、バーコード或は光透過孔などで符号化され て検査依頼書１０に付されている依頼書番号をも読み取ることができるように構 成されている。勿論、このような各機構は公知であるので、その詳細な説明をこ こでは省略する。

【００１３】 また、図中符号１５は、上記キーボード装置１４及び前記リーダー装置１２か ら入力された各種医療データを処理するためのマイクロプロセッサ装置を示して おり、読取部１６、データ処理部１７、タイマー回路１８および時刻記録部１９ を備えて構成されている。

【００１４】 このタイマー回路１８からの時刻は、図２に示すように、ＣＲＴ等の表示装置 ２１に表示される。また、この表示装置２１は、上記時刻の他に、キィーボード 装置１４によって入力された情報やリーダー装置１２によって読み取られた情報 も表示するように構成されている。尚、図中符号２０はホストコンピュータ、２ １は入力ポートである。

【００１５】 また、検査依頼書番号や患者登録番号および病医院コードを２進法コードに変 換するＯＭＲ装置と、リーダー装置１２によって読み取られた患者情報等を文字 や数字に変換するＯＣＲ装置と、タイマー回路１８は、公知のＯＭＲ装置とＯＣ Ｒ装置およびタイマー回路と同様に構成されているので、その詳細な説明をここ では省略する。

【００１６】 次に、上記医療データ記録装置Ａによって検査依頼書１０に時刻を印字する場 合について説明する。

【００１７】 尚、この実施例において、時刻記録は、例えば、採血時間、検査受付、検体分 離、検査開始、検査報告、外注依頼、外注受付、外注検体分離、外注検査開始及 び外注検査報告等について行なうものとし、各時間は、各処理セクションにおい て年月日と時分単位で記録され、かつ、印字される。

【００１８】 例えば、検査受付時刻を記録する場合、診察券カードＣ或は検査依頼書１０を リーダー装置１２に挿入し、磁気記録部１１に書き込まれている患者情報（氏名 、年令、性別等）或は検査依頼書番号を読取部１６で読み取る。

【００１９】 次に、キーボート装置１４から「検査受付」の文字データを入力する。勿論、 この文字は、各処理セクションに配置されている各医療データ記録装置Ａに予め 登録しておき、印字時に時刻とともに打ち出すように構成することもできる。

【００２０】 この後、上記データ処理部１７は、これらの各データに基づき上記タイマー回 路１８から当該時刻を読み取り、時刻記録部１９に、その時刻データを一旦格納 させると共に、検査依頼書１０の所定位置に「検査受付」の文字を印字するため 印字位置の指定を行なう。

【００２１】 一方、時刻記録部１９は、検査依頼書１０の所定位置、例えば、「検査受付」 の文字の横に、上記格納された文字・時刻データと印字コマンドを印字装置１３ に対して送出する。

【００２２】 印字装置１３は、スタートスイッチ（図示せず）をオンすることで、データ処 理部１７から出力された検査項目および時刻記録部１９から出力された時刻を、 図３に示すように、検査依頼書１０の所定位置に印字する。勿論、この考案にあ っては、検査依頼書１０の所定位置に採血時間、検査受付、検体分離、検査開始 、検査報告、外注依頼、外注受付、外注検体分離、外注検査開始及び外注検査報 告等の文字を予め印刷しておき、印字装置１３は、その各文字の横に、対応する 日付・時刻データのみを印字するように構成することもできる。

【００２３】 また、上記時刻記録に伴う各データは、中央センター等に設置されているホス トコンピュータ２０へ自動的に送られ、一括して記録管理することもできる。

【００２４】 尚、上記実施例における医療データ記録装置の他の構成・作用は、本出願人が 先に提案した前記「転写装置」と同様であるので、その詳細な説明をここでは省 略する。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案に係る医療データ記録装置によれば、検体の各 処理セクションにおいて、時刻記録手段によって各検体の処理経過を簡易かつリ アルタイムで記録し、かつ、時刻印字手段により、各検体の処理経過を検査依頼 書の所定位置に印字することができるので、後日、検査経過に対する問題点や精 度管理上の改善項目等を容易に把握することができ、しかも、一の装置によって 、上記時刻管理と患者情報の転写作業を行なうことができるため、設備コストも 低廉である、等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例に係る医療データ記録装置
の構成を示すブロック図である。

【図２】医療データ記録装置の斜視図である。

【図３】検査依頼書の印字欄を示す部分拡大平面図であ
る。

【符号の説明】

１０ 検査依頼書 １２ リーダ装置 １３ 印字装置 １７ データ処理部 １８ タイマー回路 １９ 時刻記録部（時刻記録手段、時刻印字手段）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 患者の情報及び／或は検査依頼書の番号
   を記録するデータ記録手段と、該データの所定項目を検
   査依頼書の所定位置に転記する印字手段と、を備えてな
   る医療データ記録装置において、上記データ記録手段
   は、検体の処理時刻を記録する時刻記録手段と、この記
   録された検体処理時刻を前記検査依頼書の所定位置に印
   字するよう前記印字手段を駆動する時刻印字手段と、を
   備えて構成されていることを特徴とする医療データ記録
   装置。