JPH0398309A - ディジタル加入者伝送インタフェイスにおける信号歪補正方法 - Google Patents

ディジタル加入者伝送インタフェイスにおける信号歪補正方法

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JPH0398309A
JPH0398309A JP23593189A JP23593189A JPH0398309A JP H0398309 A JPH0398309 A JP H0398309A JP 23593189 A JP23593189 A JP 23593189A JP 23593189 A JP23593189 A JP 23593189A JP H0398309 A JPH0398309 A JP H0398309A
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signal
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Mitsuo Tsunoishi
角石 光夫
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔目次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 作用 実施例 発明の効果 〔概要〕 既存の電話用加入者線であるメタリックのペアケーブル
などを用いて、PAM信号により高速のデータ情報を送
受双方向に同時に行うためのディジタル加入者伝送イン
タフェイスにおける信号歪補正方法に関し、 ディジタル信号処理量の低減とハードウェアの規模の削
減をすることを目的とし、 オーバーサンプリング方式のA/D変調器によって伝送
路からの受信信号を高速なディジタルデー夕に変換し、
そのディジタルデー夕系列をデシメーションフィルタに
おいて複数段のくし形の低域通過フィルタに通して、基
本サンプリング周波数よりも高い周波数成分を遮断した
後、間引き処理により基本サンプリングレートのデータ
系列に変換し、次に、エコーキャンセル処理を行った後
、上記くし形低域通過フィルタにより生じた伝送歪と上
記伝送路による損失歪とを、基本サンプリングレートで
動作するディジタル等化器によって同時に補正するよう
に構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、既存の電話用加入者線であるメタリックのペ
アケーブルなどを用いて、PAM信号により高速のデー
タ情報を送受双方向に同時に行うためのディジタル加入
者伝送インタフェイスにおける信号歪補正方法に関し、
特に、送信信号が受信側に回り込むのを防ぐエコーキャ
ンセラ機能を有するディジタル加入者伝送インクフェイ
スにおける信号歪補正方法に関する。
ディジタル加入者伝送インタフェイスはネットワーク側
である局および加入者側の両方に設置されるが、送信信
号が受信側に回り込んで発生するエコー成分を除去する
ことが必要であり、受信側において信号歪の補正を行う
には、エコーキャンセラとの関係が大きな影響を及ぼす
〔従来の技術〕
第9図は、従来の双方向デイジタル加入者伝送インター
フェース装置のブロック図である。
送信データはこの図の右下からこの装置に入る。
このデータは、符号器(COD)5 1及びD/A変換
器(D/A)52で、伝送路符号として例えば2BIQ
符号を用いる場合は+3、+1,−1、−3の4つの振
幅の値に変換される。このPAM(パルスアンプリチュ
ードモデュレーション)波は、低域通過フィルタ(SL
F)53に通されてスムージングされ、駆動回路(DR
V)54で一定の振幅に増幅されて、ハイブリッドトラ
ンス(HYB)55を経由して出力される。
一方、ケーブル56経由で得られた受信信号は、ハイブ
リッドトランス55を経て、低域通過フィルタ(RLF
)57で高周波雑音をカットした後、A/D変換器(A
/D)58でデイジタル値に変換され、ケーブル損失の
周波数特性を補正するケーブル等化器(EQL)59を
経て、自動等化機能を持つ判定帰還形の識別器(DFE
)60で、+3、+1,−1,−3の4値を識別して、
それぞれに対応する符号に変換して受信ディジタルデー
タを得る。
タイミング再生回路(TIM)61はケーブル損失等化
後の受信データのピーク値を検出するなどの方法により
、同期パルスを再生する。また、ハイブリッドトランス
55からケーブル56側をみたインピーダンスは一定に
なっていないので、送信信号はハイブリッドトランス5
5を介して受信側に回り込む。この回り込み信号をキャ
ンセルするためにエコーキャンセラ(EC)62を用い
る。なお回り込むエコーの最大量は送信レベルに対して
例えば−6dBと大きく、相手からの受信レベルの最小
値は例えば−45dBと低いレベルの時があるため、A
/D変換器後の受信データに対して、先スエコーキャン
セラ62でエコー成分を無くすか、または小さくした後
で、EQL59の処理を行う必要がある。もし先にEQ
L処理を行うと、それほど減衰していない、大レベルの
エコー成分に対して極めて大きいゲインを与える場合が
生じ、オーハーフ口一を引き起こす場合があるためであ
る。
この種の通信装置のデータ伝送速度は数10キロボウ(
kbaud)から2oo〜3ooキロボウと画像データ
などに比べると充分に遅いため、そのA/D変換器とし
ては、アナログ回路が少なくて済むオーバーサンプリン
グ方式A/D変換器がしばしば用いられる。
オーバーサンプリング方式A/D変換器については、例
えば口径エレクトロニクス1988.7.25号の第2
77〜285頁(第1回)から、同1988−  11
.14号の第271〜277頁(第6回)までの文献な
どに、詳しく述べられている。
オーバーサンプリング方式のA/D変換器では、入力ア
ナログ信号を、その周波数成分に比べて充分速い速度で
動作するデルタ変調器やデルタシグマ変調器に人力して
、1〜3ビットと短語長ではあるが、高速のディジタル
デー夕に変換する。このデータは高い周波数に大きな雑
音成分を持ち、必要なS/Nは得られていないし、その
ままではデータレートが高すぎる。このため、ディジタ
ル低域通過フィルタによって、高い周波数の雑音成分を
取り除くと同時に、デシメーション(間引き)を行い、
サンプリング周期を標準的なものに変換する。
このディジタル低域通過フィルタとしては、従来は、第
9図の破線内に示されるように、変調器58aと同じオ
ーバーサンプリング周波数で動作する第一デシメーショ
ンフィルタ58bと、オーバーサンプリング周波数の数
分の一の速度で動作する第二デシメーションフィルタ5
8cと呼ばれる2種類のディジタル低域通過フィルタを
用いるのが普通である。
第一デシメーションフィルタ58bの目的は、先に述べ
た変調器58aの出力に含まれる高い周波数の雑音成分
を遮断することである。このフィルタ58bは、変調器
58aの動作速度と同じ速度で動かすことになるので、
できるだけ簡単な構造のフィルタが望ましく、普通は、
くし形フィル夕を複数段従属接続したものが用いられる
くし形フィルタとは、その伝達関数が H(z)=(1  +  z  −’.  +  z−
 2+  −−−  +z−”’)  /n    .
  (1)の形で表されるフィルタである。但しz1は
オーバーサンプリング周期に相当する遅延演算子であり
、nは8,16.32のように2のm乗(正整数)に等
しい値である。
実際の処理はn個の連続するデータを加算し、結果をm
ビット右シフト(桁下げ)するだけでよく、通常フィル
タ処理では不可欠の乗算は不要である。また加減算の回
数も1入力当たり、加算l回と減算1回のみである。何
故ならば連続するn個のデータとその加算結果を記憶す
るメモリがあれば、新しいデータがある毎に、最も古い
データを加算結果から差し引くと同時に新しいデータを
加えるのみで良いからである。
くし形フィルタでは一般にnを大きくするとこのフィル
タの高い周波数の減衰量は大きくなるが、オーバーサン
プリング周波数をnで割った周波数の整数倍の位置に減
衰ピークをもつ低域通過フィルタであるため、nを大き
くしすぎると基本サンプリング周波数よりも低い周波数
に減衰ピークが発生して好ましくない。このため通常は
、nをオーバーサンプリング比L(=オーバーサンプリ
ング周波数/基本サンプリング周波数)よりも小さい値
とし、その代わりそれらのフィルタを複数段従属接続し
て、必要な減衰量を確保する。
くし形フィルタの伝送特性の例を第10図に示す。この
例ではn=32,m=5の、32次のくし形フィルタを
4段階従属接続したときの特性を示している。オーバー
サンプリング周波数は2560kHzである。
しかし第101Jからもわかるように、くし形フィルタ
の従属接続によって得られる第一デシメーションフィル
タ58bのみでは、基本サンプリング周波数(fs =
80kHz)付近の周波数帯で必要な減衰量を得るには
多くの段数を必要とし、も・し段数を増やしてこの付近
の減衰量を確保すると、高い周波数で無駄が生じること
になる。さらに、くし形フィルタの通過域の特性は平坦
ではないため、第一デシメーションフィルタ58bのみ
ではA/D変換器の伝達特性が周波数によって異なるこ
とになってしまう。
このため、従来第一デシメーションフィルタ58bとし
ては、例えば基本サンプリング周波数の3倍から4倍以
上の周波数以上の高い周波数領域では充分大きな減衰量
を取り、そのフィルタで不足するそれ以下の周波数の阻
止域減衰量の確保と、基本サンプリング周波数以下の帯
域の伝達特性の補正を、第9図に示される第二デシメー
ションフィルタ58cで行っている。この場合、第二デ
シメーションフィルタ58cは低い周波数で動作させる
ことができ、フィルタ演算の処理量を減らすことができ
る。
以上をまとめると、従来のオーバーサンプリング方式の
A/D変換器58のディジタルフィルタは、第一デシメ
ーショシフィルタ58bとして、乗算がなく高速で動か
しても演算量を気にする必要がないくし形フィルタを使
用し、それによって高い周波数の雑音をカットした後、
基本サンプリl1 ング周波数の数倍の速度で動作する第二デシメーション
フィルタ58cにより、基本サンプリング周波数近傍の
減衰量を確保すると同時に通過域の平坦化を行い、全体
としての演算量またはハードウェアの量を最小に押さえ
ていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述の従来の第二デシメーションフィルタ58
cとしては乗算を必要とする。乗算を行うには乗算を専
用に行うためのハードウェアが必要であり、その規模は
IOビット×20ビット程度の乗算を行うもので通常l
700ゲート程度になる。さらに加算器、レジスタ、制
御回路なども必要になるから、全体で2500ゲート程
度になる。なおここで1ゲートとはNAND回路1個を
意味している。
一方、第一デシメーションフィルタ58bも加減算器、
レジスタ、セレクタなどをそれぞれ複数必要とし、全体
では2000ゲート程度の規模になる。従って第二デシ
メーションフィルタの比重l2 は高く、これを使用する限り、言い換えれば、いくら速
度を遅くしても乗算器が必要であるかぎり、それほどハ
ードウェア量を減らすことは出来ない(乗算を複数回の
加算に置き直すことができるくらい遅くてもよければ、
専用の乗算器は不要になるが、リアルタイム処理が必要
な通信装置ではそのようなことは許されない)。
このようにオーバーサンプリング方式のA/D変換器5
8においては、ディジタル回路のハードウェア量が多く
、従ってチップサイズを小さく出来ないという問題と消
費電力を小さく出来ないという問題を抱えていた。
しかしディジタル加入者伝送インターフェース装置では
、A/D変換器58の後段にエコーキャンセラ62やケ
ーブル等化器59が必要であり、第二デシメーションフ
ィルタ58cの処理を行うハードウェアに余裕があれば
、同じハードウェアで、その後段のエコーキャンセラの
処理やその後の等化器59の処理も実施し、ディジタル
加入者伝送インターフェース装置全体としてハードウェ
ア量を最小化することができるメリットがある。
もしケーブル等化器59をエコーキャンセラ62の前、
即ちA/D変換器58のすぐ後に持ってくることができ
ると、第二デシメーションフィルタ58cと等化器59
とを同一ブロックにすることができる。同一ブロックに
できると、第二デシメーションフィルタ58cで一旦通
過域の特性を平坦化してから等化器59で周波数特性を
出すというのではなく、第二デシメーションフィルタ5
8cの特性をケーブル長や種類に合わせて変えるという
ことが可能となり、第二デシメーションフィルタ58c
と等化器59とをそれぞれ別のものと考える場合に比べ
てフィルタの次数を減らすことができる。
しかし、前述の理由により、A/D変換器58の処理の
後にはエコーキャンセラの処理がなければならず、ケー
ブル等化器59の処理を前にもってくることはできない
。このため従来は第二デシメーションフィルタ58cと
等化器59の同一ブロック化は困難であると考えられて
いた。このた覧め、例えばディジタル信号処理(DSP
)LS Iの高速化を図るなどハードウエアの処理速度
を上げて、単位時間当たりの処理量を多くし、一つのハ
ードウェアで複数のブロックの処理を行うようにするこ
とが指向されてきた。
しかし、ハードウエアの処理速度の向上には限界がある
。半導体技術の進歩とともに年々処理速度は上がってき
ているが、ディジタル加入者伝送インターフェース装置
を単一のハードウェアで処理できるところまではきてい
ない。ちなみに28IQ符号を用いるディジタル加入者
伝送インターフェース装置でのデータの入力速度は80
キロボーであるから、通常のPCM伝送のIO倍の速度
である。もし現在のレベルのDSP−LS Iに比べて
10倍の速度のDSPが手に入れば、単一LSIでイン
ターフェース装置を作ることができるかもしれないが、
現時点ではそれは実現不能である。
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり
、ディジタル信号処理量の低減とハード15 ウェアの規模の削減をすることができるディジタル加入
者伝送インタフェイスにおける信号歪補正方法を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明のディジタル加入者
伝送インタフェイスにおける信号歪補正方法は、第1図
に示されるように、パルスアンプリチュードモデュレー
ション(PAM)波によって送受双方向に同時にデータ
伝送を行う伝送路6に接続されるディジタル加人者伝送
インタフェイスにおいて、もとの受信信号が有する基本
サンプリング周波数より高い周波数でサンプリングを行
うオーバーサンプリング方式のアナログディジタル変調
器8aによって、伝送路6からの受信信号を高速なディ
ジタルデー夕に変換し、そのディジタルデータ系列を、
デシメーションフィルタ8bにおいて複数段のくし形の
低域通過フィルタに通して基本サンプリング周波数より
も高い周波数成分を遮断した後その出力系列を間引き処
理にょりI6 基本サンプリングレートのデータ系列に変換し、次に、
そのデータ系列に対してエコーキャンセラl2によりエ
コーキャンセル処理を行ってエコー成分を除去した後、
上記デシメーションフィルタ8bのくし形低域通過フィ
ルタにより生じた伝送歪と上記伝送路6による損失歪と
を、基本サンプリングレートで動作するディジタル等化
器9によって同時に補正することを特徴とする。
〔作用〕
アナログディジタル変調器8aによって高速なディジタ
ルデータに変換されたデータ系列は、デシメーションフ
ィルタ8bにおいて、くシ形の低域通過フィルタに通さ
れて基本サンプリング周波数よりも高い周波数成分が遮
断された後、間引き処理により基本サンプリングレート
のデータ系列に変換される。
この間引きにより、基本サンプリング周波数の1/2で
あるナイキスト周波数から基本サンプリング周波数まで
の成分が折り返される。しかし、ディジタル加入者伝送
インターフェース装置での入力信号は、基本サンプリン
グ周波数と同じポーレートのPAMeLであることから
、折り返し成分は雑音ではなく、元は同じ信号である。
従ってエコーキャンセル処理の後に、ディジタル等化器
9でその補正すなわち平坦化を行うことができる。
これによって、くし形低域通過フィルタにより生じた伝
送歪と伝送路による損失歪とが、ディジタル等化器9に
よって同時に補正される。
〔実施例〕
図面を参照して実施例を説明する。
第2図は実施例の双方向ディジタル加入者伝送インター
フェース装置のブロック図である。
送信データはこの図の右下からこの装置に入る。
このデータは、符号器(COD)l及びD/A変換器(
D/A)2で、伝送路符号として例えば2BIQ符号を
用いる場合は+3、+1、−1、3の4つの振幅の値に
変換される。このPAM(パルスアンプリチュードモデ
ュレーション)波l7 +111 は、低域通過フィルタ(SLF)3に通されてスムージ
ングされ、駆動回路(DRV)4で一定の振幅に増幅さ
れて、ハイブリノドトランス(HYB)5を経由して出
力される。
一方、ケーブル6経由で得られたPAM波による受信信
号は、ハイブリッドトランス5を経て、低域通過フィル
タ(RLF)7で高周波雑音をカットした後、A/D変
換器(A/D)8でデイジタル値に変換され、ディジタ
ル等化器であるケーブル等化器(EQL)9を経て、自
動等化機能を持つ判定帰還形の識別器(DFE)10で
、+3、+1,−1、−3の4値を識別して、それぞれ
に対応する符号に変換して受信ディジタルデータを得る
タイミング再生回路(TIM)11はケーブル損失等化
後の受信データのピーク値を検出するなどの方法により
、同期パルスを再生する。また、l2は、ハイブリッド
トランス5を介して送信側から受信側に回り込む回り込
み信号をキャンセルするためのエコーキャンセラ(E 
C)である。
この通信装置に用いられるPAM波によるデータ伝送速
度は数10キロボウから200〜300キロボウであり
、A/D変換器8としては、基本サンプリング周波数f
sに比べて大きな周波数でサンプリングするいわゆるオ
ーバーサンプリング方式のA/D変換器が用いられる。
オーバーサンプリング比L(オーバーサンプリング周波
数/基本サンプリング周波数)は例えばL=64である
本発明は、A/D変換器に従来含まれていた第二デシメ
ーションフィルタの機能をケーブル等化器9に含ませる
ことによって、A/D変換器から第二デシメーションフ
ィルタを削除するものであり、A/D変換器8は、入力
アナログ信号を、オーバーサンプリングによって1〜3
ビットの短語長の高速のディジタルデー夕に変換するア
ナログディジタル変調器8aと、一つのデシメーション
フィルタ8bとにより構成されている。
デシメーションフィルタ8bは、くシ形フィルタを複数
段従属接続したものである。なお、このl9 20 場合のくし形フィルタの幾つかは、その次数がオーバー
サンプリング比Lに等しいものを使用することにより、
基本サンプリング周波数fsよ、りも高い周波数で必要
な減衰量をすべてこのデシメーションフィルタ8bで取
るようにする。一般に、基本サンプリング周波数fsと
その2倍の周波数との中間の周波数で減衰量は最小にな
るから、その点での減衰量が所要量よりも大きくなるよ
うに段数をきめる。
一般に、無処理の音声信号のようにサンプリングしてい
ない信号のスペクトラムは、ナイキスト周波数(fn=
fs/2)に関して対称な分布ということはない。した
がって、A/D変換器でサンプリングされて、サンプリ
ング周波数のfsの172であるナイキスト周波数fn
を中心にそれよりも高い周波数成分が低い周波数領域に
折り返されると、高い周波数成分が低い周波数の成分に
対して雑音として作用する。
したがってこの場合には、サンプリング前に予めサンプ
リング周波数の1/2以上の成分を抑圧するためのフィ
ルタ処理が不可欠である。最終的に例えば80kHzの
信号列に変換する場合、このフィルタ処理はサンプリン
グ周波数160kHzとか3 2 0 kHzのように
最終サンプリング周波数の数倍の速度で動かす必要があ
る。なぜならば、サンプリング周波数が80kHzで動
作するフィルタでは、ナイキスト周波数fnである40
kHzを中心にフィルタ特性は対称になるから、ナイキ
スト周波数fn以上の周波数を阻止域にすると、ナイキ
スト周波数fn以下の周波数帯も阻止域になってしまう
からである。
しかし、本発明に係わるディジタル加入者伝送装置での
信号はPAM波であり、ある意味で特殊な信号である。
インパルス出力のPAM信号のスペクトラム分布は、第
4図に示されるように、ナイキスト周波数fnを中心に
左右対象な特性になる。もしPAMの波形がインパルス
でなくて、NRZ(ノンリターンゼロ)パルスのように
幅をもったパルスのときとか、インパルス出力であって
も、その後ケーブルを通過することによりその伝達特性
の影響を受けたときには、高い周波数になるにしたがっ
てそのスペクトラムが小さくなるなど、左右対称ではな
くなる。
しかしいずれの場合も、ナイキスト周波数fnを中心に
対称な周波数での成分に7いては、元は同じ周波数の成
分である。したがって、この信号を再度PAM信号のパ
ルス伝送速度に等しい周波数でサンプリングすることに
より、ナイキスト周波数fn以上の成分がナイキスト周
波数fn以下の領域に折り返され、振幅、位相などが変
化しても、異なる周波数成分が重なり合うことはなく雑
音が増えることはない。
したがって、PAM波形信号のようにサンプリングした
信号をA/D変換するときには、ナイキスト周波数fn
以上の成分は雑音ではないので、折り返し後の伝達特性
が平坦になるようにすればよい。
ここで、デシメーションフィルタ8bの周波数fのゲイ
ンをG(f)として、デシメーションフィルタ8bの出
力系列に対して、基本サンプリン23 グ周波数fsで間引きを行ったときのゲイン特性g.(
f)を、間引きを行う前のゲイン関数で書くと g (f)=G(f)+G(2  ・ f.n  −f
)     .            (2)となる
。ここでg (f)は基本サンプリング周波数fsの関
数であるから、ナイキスト周波数fn以上の成分は全て
折り返し済であり、・それ以上の周波数のことは考える
必要がなくなっている。
ここでG(f)の特性の一例を第5図に示す。
この図はゲイン関数ではなく、損失の形でさらにdB表
示であるが、この図の■がデシメーションフィルタ8b
.として32次の移動平均フィルタを4段従属接続し,
たときの0〜基本サンプリング周波数問の特性である。
この場合ナイキスト周波数は40kHZであるが、その
点での減衰量は約16dBであるからそれをゲインに直
して真数にするとI 0  16/20= Q.  l
 5 85である。従ってg (40k)=0. 15
85X2=0. 317となる。一方 g (Ok)=G(Ok)+G(80K)=1十〇=1
24 となっており、A/D変換器の伝達特性といってよいg
 (f)の特性は、周波数が大きくなるに従ってゲイン
が小さくなっている。この珍階でエコーキャンセラ処理
を行うことを考えると、実際のエコーはA/D変換器8
を通ってくるからg(f)の影響を受けるが、エコーキ
ャンセラl2の場合自動的にタップの係数が変わり、疑
似エコーの波形が変化して補正できることは明らかであ
る。
等化器9の入力端では、エコーキャンセラl2の出力信
号として得られる疑似エコーをA/D変換器の出力信号
から差し引くことにより、ケーブルの長短に係わらず大
きな振幅である可能性があるエコー成分は無くなってい
るから、ケーブル等化器に相当するフィルタ処理を行う
ことが可能である。実際のケーブルの損失特性は第6図
9ように右上がりの特性である。この図の特性は0.5
φのペアケーブル7.5kmのものであり、この装置が
適用可能でなければならない最大損失の場合である。ケ
ーブル長はほとんど零の場合もある。
ケーブル長が例えば4.5kmのときは、この図の損失
に0.  6 (=4.  5/7.  5)を掛ける
ことによって求めることができる。この場合f=0の損
失はケーブル長によって変動することになる。
ここでは説明を簡単にするためにf=0の損失の補正と
周波数特性の補正は分けて考えることにして、第6図の
周波数特性からf=0の損失を引き算して、それにケー
ブル長に応じた倍数をかけることにより、ケーブル損失
を算出するものとする? 第5図の■〜■のカーブは、これらの損失をデシメーシ
ョンフィルタの損失特性に加えたものである。この図は
、前にも述べたようにデシメーションフィルタの出力端
で間引きを行う前の特性である。これに対して、間引き
を行った後では折り返しにより、0〜40kHzでの特
性のみになり、第7図のような特性になる。この図は第
5図の特性から(2)式によりg (f)を求めて、d
B表示したものである。即ちf=0のゲインは常に0で
あるが、f=40kHzのゲインはケーブル長25 26 によって大きく変動する。
このゲイン特性に対して、ケーブル等化器としては基本
サンプリング周波数で動作するFIRフィルタで構成す
ることもできるし、IIRフィルタで構成することもで
きる。
第8図は、第7図の特性を補正すべく、■4次のリニア
位相のFIRフィルタで等化器9を構成したときの、そ
のゲイン特性である。この等化器を使用すれば第7図の
ゲイン特性が補正され、ケーブル損失も含めてゲイン特
性が平坦化することは明らかである。
この等化器9の構成を第3図に示す。9aは、一定の遅
延を行う遅延素子。9bは、タップ係数aO j  &
+ ,・・・を乗じるタップ係数乗算器。9cは加算器
である。
タップ係数aa +  a+ +・・−は近似プログラ
ムを使って求められる。タップ係数a.,a+,−・・
はセンタータップa7に対して左右対称であるから、7
つの係数を変えることにより、ケーブルの長短に対応す
ることになる。ケーブル長が零のときに27 もデシメーションフィルタの通過域の特性が平坦でない
から、40kHzで約10dBのゲインになっている。
なおf=0の損失については等化器9の出力値に対して
、一定値を掛けることにより補正することも出来るし、
等化器9のフィルタ係数に対して補正をかけることもで
きるので問題にならない。
以上の説明において、入力信号は80キロボーのPAM
信号で、それがRZ(リターンゼロ)波形であるとした
場合である。実際にはNRZ波形に近い場合が多いから
、そのときはアパーチャ効果に伴う補正を行えばよい。
完全なNRZの場合は第5図の特性に対して、さらに 20・log[sin[π・f/(2− fn)]/[
π− f/(2− fn)]]を加える必要がある。こ
の値はf=0でOdBで、f=fnで約4dBであるか
ら、第7図の特性では40kHzの値がより小さい方向
に動く。しかしケーブル等化器9の次数は14次で充分
である。
このように上記実施例においては、従来のオ−28 バーサンプリング方式のA/D変換器で用いられていた
デシメーションフィルタのうち、基本サンプリング周波
数の2または3倍の周波数で動作する第二デシメーショ
ンフィルタを使用しないで、第一デシメーションフィル
タに相当するくし形フィルタの次数を上げて、基本サン
プリング周波数よりも高い周波数の成分は無視できるよ
うにし、その出力信号列に対して基本サンプリング周波
数で間引きを行っている。
そして、デシメーションフィルタ8bで行われる間引き
により、ナイキスト周波数fnから基本サンプリング周
波数fsまでの成分が折り返されるが、ディジタル加入
伝送インターフェース装置での人力信号は基本サンプリ
ング周波数fsと同じボーレートのPAM波であるため
に、折り返し成分は雑音ではなく、元は同じ信号である
従って(1)式により折り返し後のゲイン特性を求めて
、エコーキャンセラ処理後のケーブル等化器9でその補
正すなわち平坦化を行う。ケーブル損失があるときは、
間引きを行う前のデシメーションフィルタの損失特性に
おいて、高い周波数での損失が大きくなったことに相当
するから、やはり(1)式を使って折り返し処理を行い
、ケーブル等化器9に対応するフィルタの係数を変えて
平坦化する。
即ち、等化器9においては、ナイキスト周波数fnより
も高い周波数(f′)の成分を、基本サンプリング周波
数fsよりも低い周波数(fl=2・fn −f’ )
の成分に加えることにより得られる、周波数0〜fnの
伝達特性と、等化器9の伝達特性を加えたものがほぼ平
坦な特性になるように、そのパラメータを設定する。
従来の方法で第二デシメーションフィルタを構成すると
320kHzの動作速度で、28次のリニア位相FIR
フィルタが必要になる。またケーブル等化器としては8
0kHz動作で12次のリニア位相FIRフィルタが必
要になる。演算量として比べる場合、3 2 0 kH
zのフィルタは80kHzの場合に比べて4倍になる。
FIRフィルタの場合は乗算の回数は次数に1を加えた
回数に30 等しいから、従来の方法での80kHz当たりの乗算回
数は (28+1)X4+(12+1)=129回である。こ
れに対して本実施例の場合、80kHz動作の14次の
リニア位相FIRフィルタが必要であるから、その演算
量は15回で済む。即ち従来に比べて1/9に減少させ
ることができる。
なお従来の場合、第一デシメーションフィルタの規模は
2.56MHzのオーバーサンプリング周波数に対して
16次の移動平均フィルタを4段従属接続していたのに
対して、本実施例の場合は32次の移動平均フィルタを
4段従属接続する。
16次から32次にしたことより、RAMの容量は倍に
する必要があるが、ロジック回路の規模は殆ど変わらな
い。
従って、ディジタル加入者インターフェース装置のA/
D変換器の第二デシメーションフィルタは不要になり、
単純に言うとハードウェアにして2000ゲート規模の
回路が不要になることと等価となる。
3l 〔発明の効果〕 本発明のディジタル加入者伝送インタフェイスにおける
信号歪補正方法によれば、PAM波の特性を利用して、
A/D変換器の中のディジタル低域通過フィルタの一部
の処理と、ケーブルから生じる損失特性の等化処理を、
基本サンプリング周波数で動作するディジタル等化器で
同時に行うようにしたことから、従来のA/D変換器に
必要とされた第二デシメーションフィルタが不要となり
、ディジタル信号処理量の低減とハードウェア量の削減
を行うことができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図は実施例の構成ブロック図、 第3図は実施例の等化器の構成図、 第4図はPAM信号のスペクトラム分布を示す線図、 第5図はくし形フィルタの損失特性を示す線図、32 第6図はケーブルの損失特性を示す線図、第7図は間引
き後のゲイン特性を示す線図、第8図はケーブル等化器
のゲイン特性を示す線図、 第9図は従来例の構成ブロック図、 第lO図はくし形フィルタの伝送特性を示す線図である
。 図中、6・・・伝送路、 8−A/D変換器、 8a一変調器、 8b・・・デシメーションフィルタ、 9・・一等化器、 l2・・一エコーキャンセラ。 33 −67

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 パルスアンプリチュードモデュレーション(PAM)波
    によって送受双方向に同時にデータ伝送を行う伝送路(
    6)に接続されるディジタル加入者伝送インタフェイス
    において、 もとの受信信号が有する基本サンプリング周波数より高
    い周波数でサンプリングを行うオーバーサンプリング方
    式のアナログディジタル変調器(8a)によって、伝送
    路(6)からの受信信号を高速なディジタルデータに変
    換し、 そのディジタルデータ系列を、デシメーションフィルタ
    (8b)において複数段のくし形の低域通過フィルタに
    通して基本サンプリング周波数よりも高い周波数成分を
    遮断した後その出力系列を間引き処理により基本サンプ
    リングレートのデータ系列に変換し、 次に、そのデータ系列に対してエコーキャンセラ(12
    )によりエコーキャンセル処理を行ってエコー成分を除
    去した後、 上記デシメーションフィルタ(8b)のくし形低域通過
    フィルタにより生じた伝送歪と上記伝送路(6)による
    損失歪とを、基本サンプリングレートで動作するディジ
    タル等化器(9)によって同時に補正することを 特徴とするディジタル加入者伝送インタフェイスにおけ
    る信号歪補正方法。
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