JPH0392397A - アルミニウム製大面積壁画の製作法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ｆ産業上の利用分野１ 木允明は壁画の画材としてアルミニウム板を使用し，そ
の表面に写真製版技術を応用して原画を拡大した多色の
大壁画を陽極酸化処理技術で製作し．必要に応じてこれ
に画家，書家，イラストレータ．デザイナー等原作家に
よる筆彩仕上げを７Ｊ１１えて完戊させるものである。

　従来しっくい壁．板壁などの上に直接書かれて来た壁
画を金属素材による分割構造の単位画を用いた壁面貼付
け方式に１６換えることによって，分υ１されたｊＳ盤
割区画の分割数と拡大率により設式する壁面の大きさに
正確に合わせて任意の寸法に原画を拡大する事が可能で
ある。これにより公衆が出入リタるホテル・美術館・傅
物館・図書館・公会堂などの建築物の大規模な壁面や天
井而に構成したり．ｌＢ物の外装壁面の広大な面積の装
飾にも好適である。

［従来の技術１ 芸術家が建物の壁面・天井面に直接絵具等で絵を描く壁
画の制作は昔から幅広く行われてきたが画家が直接壁画
±２置現場に赴き，高さのある壁面空間において描く必
要がある為ホ１１作上及び安全上のル１１約が多かった
。又壁面塁材として通常用いられるしっくいや木板等は
腐食・汚１０・脱色・剥落等のため耐久性に乏しく維持
保存が困難であった。　又必要な場合既存の建物の壁か
ら壁画を取外し新しい壁面に移設することは不可能であ
った。別の方法として壁面をクラフトタイルやモアイク
で作画貼り付けして壁面を装飾する場合もあるが，これ
も設置する壁面に直接足場をかけ．空間において作画と
貼りつけ施工を同時に進めてゆく必要があり．イリ作の
ために極めて多くの時間・工数・費用等を必要とし且つ
画面を構戒する部材が重いので施工中や完成後に局部的
に破損・脱落し易い欠点もあった。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記の様に作家の制作上の７ｂ１１約の多いこと，壁面
材料の脆弱性，汚染に対する無防備性とこれによる画面
の維持保存の困難さ，壁面移設の不可能さ等の種々な欠
点のため，従来の技法で壁画を新しクルリ作施工する例
は最近では極めて少なくなっているが，一方何等かの方
法で有名ム作家の手に或る芸術作品で壁而を飾りたいと
いう潜在的な要望は現在も可成り強い。

この様な央望に応えた新しい壁画を制作する場に具備す
べき要件として次の様なことが老えられる。

（１）作家が自分のアトリエ，工房等で原画を制作し．
之を現場へ拡大！２置づる工稈上の制約が少なく，取付
け容易で剥′＃Ｍ脱落の恐れが少ないこと。

（２）完成した画面が作家の制作意図を満足さｔ！得る
だけの色彩，暑感，質感を有すること。

（３）強度にすぐれ色彩の退色が少なく銅久性に冨むこ
と。

（４）壁面か曲面や天井画のような場合にもそれに沿っ
て壁画を構成出来，設慢場所のイ１１約が少べいこと。

（５）雨漏れや結露による汚損が無く，右機溶剤・塩分
・酸及び油脂類等による損傷に強く，かつ“一旦汚損し
ても復元が容易で保守管理ハ楽なこと。

（６）建物の改装または取壊しの場合等必要に応じて容
易に壁面から剥離回収が出来，他所への移８２が可能な
こと。

［問題点を解決する為の手段］ これら要望ざれる機能条件を実現するためにこの允明で
は壁画を次の様に構成した。

（１）壁画を貰盤υ１の分υ｛構造とし，その各単位画
は壁面への貼りつけ及び表面処理加工作業に便利な程度
の大きさの７ルミニウム板を中位画材とし，９画を分割
して製作しこれを壁面に並べて設置し壁画面を構成する
塁本構造とした。　この為必波があれば随時壁面から剥
がして他に移設することも可能とｉった。

（２）作家が工房でｉ１作した原画を写真製版の技術で
色分解してフイルムにとり，これをＢ盤割に分割した上
で単位画化して拡大製版し，その各々の単位画を写真焼
付け法または写真感光エッチング法等によりアルミニウ
ム中位画材上に多色で再現し．必要に応じて之に作家に
ょる筆彩仕上げを加えて壁画の各区両を完成させてゆく
方式とした。

（３）　！Ｊｉ位画材のアルミニウム板の表面に硬度が
高く酌蝕性と耐久性に勝れた陽極酸化被膜を形成した後
，分解した色に適合した夫々の染料をこの被膜を構成す
る無数の微少ボアー（電子顕微鏡的微細孔｝の内部に色
数に相当する工程の繰返しによって順次吸着させ，封孔
処理により安定的に被膜内部に月入固定させる構造とし
た，封孔処理を完全に行うことにより染料は皮膜中に安
定的に固着ざれて退色を防ぎ，耐汚染性を増し，アルミ
ニウム着色板の耐久性を一層向上することが出来る。

（４）製作ざれた絵を壁面に配列設置ずる際には．壁画
の各中位画は極めて軽量かつ剛性も適当なので，平滑な
下地上にねじ，釘止め等によらないで両面接着テープ又
は接着剤等で目地租（シに突付けて容易に壁面に設置装
着でき，表面に目障りな突出部が出す全面を大きな平面
として一体感を持った構成が可能である。又デナインに
よっては単位画材の間に目地を設けてタイル画のような
崩成にすることも出東るー （５）壁画作家は工房で描画に楽な程度の大きざで原画
を制作するが．原画の拡大による画面の荒れや作画イメ
ージの変化に対しては必要に応じて各単位画の細部を工
場の工程途中に加筆・彩色して仕上げのための書込みを
可能としたので実物大壁画の描画の場合と同等の表現が
可能となり，壁画ｉｌ２　着空間でのＬｌ＋作は不要と
なった。

［作用］ この允明を構成ずるｌｉ位画材のアルミニウム陽極酸化
被膜では．彩色された染本；１は陽極酸化被膜内部に吸
着固定してＪ３り，被膜による紫外線に対りる保護が期
待出来るほか．耐紫外線性の染Ｆｌを選択したり，必要
により表面に紫外線吸収用の透明被膜で被覆することに
よって色彩の変退色を極めて少なくすることが可能で，
更に従来の壁画の様に絵具が割れを生じたり，剥離・１
悦落する恐れを無くした。

この陽極酸化被膜は工学的に極めて勝れた性質を持らそ
のデータを見ると．例えば被膜を２０μｍ以上の厚さに
し耐摩耗性を高めた硬質被膜では硬度はごッカース３５
０〜４５０程度と極めて高く，焼き入れしたＳＫ−４鋼
や硬質クロームめっきよりも勝れたｆＦ１摩耗性がある
。又耐湿性や耐薬品性にも勝れている上に材料費は安く
比較的容易に加工処理出来る。　同様の工程で製作染色
ざれた各種のアルミニウム建材類が建物の内外装に多数
使用ざれており，屋外で多年使用しても外ｖＡ七の変化
が少く，建物の耐用年数に見合った寿命が見込める等そ
の耐候性の優秀さは既に証明ざれている。

従って室内の使用については半永久的にその品質を保持
できるといってよい。

彩色に使用する染料はアルミニウム染色専用品として耐
紫外線性に優れたものが種々間允ざれており，色の調整
や配合が可能である。写真焼付け法や写真感光エッチン
グ法を組合わせ一連の工程を繰返せば立体的表現で多色
の染色が可能であり，ざらに絵筆等で水彩画と同じ感覚
で加筆彩色ずることが出来るので画家にとっても何等の
新規の技能を必要とせずに従来の手法で壁画細部を仕上
げろ事が出来る。

［実施例１ 第１図は本発明による大面積壁画の製作工程図であり，
以下先ず第１図によって製作工程を説明する。

１．製版工程 作家が描く原画の大きさは制作に便利な適当な大きさで
よく，後の画面拡大に備えてムるべく細部まで詳細に描
き込む事が望ましい。　原画は先ず製版用のカメラによ
り写真製版してフィルムを製作する。多色の壁画に対し
ては色分解法により色毎に１枚，全部で３〜４色の画面
を代表する色に分解して製版する。　製版したフィルム
は碁盤７，Ｉ１りに分割し，これを単位画の実物大寸法
まで拡大する。実物大寸法は製版や表面処理のやり易さ
，完成後の設置に問題の無い寸法を想定し，更に壁画の
縦横の寸法を勘案して壁面を適宜に分υ１して割付けら
れるようにして決定する（例えば４０ｃｍ／／．Ａ八ハ
鍋＼ノＩ！！ＡＭ−へｉＳ’Ｔ：一τレｋｌ−↓ｌｌＩ
↓ｊ１ｎ１，−，、ルムはボジとし．写真感光エッチン
グ法に用いるフィルムはネガフィルムを用意する。

２．製作工程 第１工程：アルミニウムの材料としてはシリコン等の含
有量が少なく純アルミに近いＪＩＳ　−１０５０．１０
７０及び１０８０系などの材料を選びこれを所定の単位
画の寸法に正確に切断する。切断されたアルミニウム画
材はざらに機械的又は化学的な方法で表面の微少な傷を
除き，原画の表現に合致した光沢状態になる様に前処理
を施した後洗浄乾燥する。

次に従来から公知の方法で硫酸溶液等を使用して比較的
厚目で硬い陽極酸化被膜を付【ブ（例えば１ｔＡ厚１５
〜２０μｍ，硬度ビッカース３００　〜３５０），写真
焼付け法の場合は活性化ざれたままの未封孔の状態で乾
燥させておく。エッチング法による場合は照染色のまま
か，浮出して残す部分の色に予め板金休を染色し何れも
封孔処理をしておく。

第２工程：主として写真焼付け法と写真感光エッチング
法について述べる。

（１）写真焼付け法・・・・・・第１工程で出来た未封
孔単位画材に感光性乳剤を仝而に塗布乾燥する。

これに製版工程で用意した拡大製版ポジフィルムを重ね
．密着露光し現像する。感光膜のうち感光した部分は光
化学反応″Ｃ硬化するが感光しない部分は酸と水で洗い
落とされアルミニウム板表面の陽極酸化皮膜が露出する
のでそこに油性染料を塗市すると画像の部分だけに染料
が吸着ざれる。

この工程を図１に示した様に分解した色数だけ繰返りこ
とにより同一平面上に多色に染め別けられた画像が得ら
れる。

この製版フィルムを用いてスクリーン版を製作し，染籾
を含浸させたスクリーンインキを用いて未封孔陽極酸化
皮膜に直接スクリーン印刷してインキ中の染料を皮膜中
に吸着ざじる直接染色法もあるが，１枚しか製作しない
オリジナル壁画の場合には製版フィルムだけで出来る写
真焼付け法の方が浸れている。

（２）写真感光エッチング法・・・・・・第１工程中の
陽極酸化皮膜は無染色若しくは予め所定の地色に染色し
て月孔処理を行ったものを用いる。その仝而に耐酸又は
耐アルカリ性のマスキング用レジストとして感光乳剤を
塗布しておく。この上に拡大製版したネガフィルムを密
着し露光・現像する。この板を酸又はアルカリ系のエッ
チング液にひだすとネＪＪ部分は陽極酸化皮膜が露出し
ていて，エッチング液によって溶解され，レジストで保
護された烈染色か所望の色のついた部分が残り，浮上っ
て立体効果のある画像が得られる。　この工程のうらマ
スキング用レジストを作る処理は製版フィルムからスク
リーン版を製作し，耐酸又は耐アルカリ性レジストイン
キを使用してスクリーン印刷等の方法で行うことも出来
ることは写真焼付け法の場合と同じであるが，製作数星
の少い場合は１１ｈ者の方が手軽である。

エッチングで母材而の出た部分は再度陽極酸化処理を施
し，背景となる地色に全面を染色するが，背景が多色の
場合には製版工程による色分解゜ノイルムを用いて分解
した色数だ【ブ染色工程を繰返すことにより背頭部の多
色染が完或する。

この際エッチングが深い場合には写真焼付け法でフィル
ムを密着することが困難であるので，（１）で既に述べ
たスクリーン印刷法による直接染色法によることになる
。

第３工稈：第２工程で工業的な処理での画像再生が済ん
だので，必要応じて画面拡大による描線の追加や作画イ
メージからの変化に対する色の補正細部の描き込みなど
画面の完成のため，作家により中位画面への油性染料に
よる筆彩仕上げをする。作家が描き込み不要と認めれば
この工程は省略できる。

第４工程：作家による仕上げが終了した各単位画は工場
で陽極酸化被膜の封孔処理を行い，必要があれば表面保
護と紫外線による変退色防止強化を兼ねて無機または有
機材料による無色透明皮膜を被覆する。最後に表面を請
浄化したのち仕上げとしてシリコン系の乳化液等のつや
出し保護剤を全面に塗布する。これで壁画の各中位画が
出来たので，完全に平滑に仕上げられた設置壁面の下地
へ両面接着テープや接着剤などで各単位画を突付け或い
は目地をあけて並べて貼付装着して壁画が完或する。

［允明の効果］ 本発明の方法により製作された壁画は以下に述べる様な
効果を右する。

１．作家は工房内で仔意のサイズで原画を用意出來，ま
た各単位画の製作工程中に作家自身で画面を補正加筆し
たり，筆彩仕上げがでぎるので，従来の壁画製作法に比
べてｌ，！１杓を大巾に少なくし制作明間と費用を大幅
にλ０縮しながら直接描画と同等のオリジナル壁画を完
成できる。

２．アルミニウムを画材とし碁盤υ［りの中位画構成と
したので，如何なる大而積の壁面にも対応し冑るし，軽
星で適当な剛性があり，近代的な高層建築物や公共施設
の壁面内外装用の絵画，よ，グラフィックデヂイン，等
大而積モグン）７−トとして適し，建築デリ“インの個
性化に員献でさる。

３．本壁画はアルミニウム板の透明陽極酸化被股を鮮か
なアルミニウム染料で染色したものＣあるから，表現に
独特の透明感と金属質感が得られ，不燃材で耐久性があ
り．耐蝕，耐湿性に富み，適切な処理を施すことによっ
て長明にわたり変退色のない良好な状態で維持できる。

４．天井への５２置や曲面の壁面にも良くムじむので壁
面から天井まで一休に仕上げられる等いろいろな場所へ
の適用が可能であり，設置についても特別の工法や装置
を必要とせず比較的簡便・で費Ｆ村も安上りである。

５．本壁画は汚航し難く，汚されても復元が容易で，保
守管理が簡単であり，場合によっては剥第１図は本発明
による壁画を製作する場合の工程の一例を示す線図であ
る。

第２図は壁画製作に使用される原画の一例である。

第３図は第２図の原画を使用して本発明の方法で製作ざ
れた単位画面による壁画の一例を示す。

１　： ２； ３　； 原画上の仮想分割線 碁盤割に分割し拡大した壁画面を構成している単位画 壁画面上に現れた分割線 胃　遍　工　程 第 １ ［４ Ｗ　　飯　工　稈 第　２ 図 櫨） ２ ！’４ 手 続 補 正 書 〈方 式） 平１火２年 １　ｆ．Ｉ　Ｉ　Ｏ口 １！ＩＩＩＴ庁ｋ宜 十 口 ［Ｊｌ 文 毅 殿 １． 事件の表示 中成１ｆ丁 特許願 第２２８４２２ｇ ２． 允明の名称 アルミ ウム装人面枯壁画の製作法 ３．補正をする省 事件との関係 １５　ｉ−．’ｒ出願人 住 所 ′東軍ｎＩ浜猿乙福４丁［１２３番８シづ４． 補正命令の１］付 〈発送日〉 平成１イｆ１２Ｆ＋２６口 ５． 袖１モの対象 図 而 第 ３ 図 第 ２ 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、作家の原画の複製画を適宜の大きさに区画したのち
   、夫々の区画の単位画を同じ割合いで拡大製版し、これ
   を原版として同寸法の陽極酸化したアルミニウム板上に
   写真焼付け法又は写真感光エッチング法等により原画を
   拡大複製して完成させるアルミニウム製大面積壁画の製
   作法。 ２、本願特許請求範囲第１項の工程のうちに画面の仕上
   げとして画家による筆彩書き込み工程を加えたことを特
   徴とするアルミニウム製大面積壁画の製作法。