JPH03912B2 - - Google Patents
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- JPH03912B2 JPH03912B2 JP20371582A JP20371582A JPH03912B2 JP H03912 B2 JPH03912 B2 JP H03912B2 JP 20371582 A JP20371582 A JP 20371582A JP 20371582 A JP20371582 A JP 20371582A JP H03912 B2 JPH03912 B2 JP H03912B2
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- hole
- time
- crushing agent
- crushed
- cao
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Landscapes
- Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
- Disintegrating Or Milling (AREA)
Description
本発明は、破壊工法に係り、特に膨張性破砕剤
を用いてコンクリート構造物や岩石、地山等を破
砕する破壊工法に関する。 近年、建設工事におけるコンクリート構造物や
岩石、地山等の解体、破砕に際し、火薬類や大形
解体機械類の使用が環境保護や安全性の観点から
規制をうける場合が多く、そのような場合には膨
張性破砕剤を用いて解体、破砕する方法が広く用
いられている。このような膨張性破砕剤はCaO
(炭酸カルシウム)を主要な化合物とするもので、
このCaOの水和膨張を利用しているものである
が、CaOの水和反応が急速に進んだ場合に、その
発熱によるスラリー温度の急激な上昇を原因とす
る噴出現象(鉄砲現象)が起こることがあり、危
険性を伴うとともに、破砕効果を失うので実用上
はこのような噴出現象が生じない条件下におい
て、スラリーや湿潤ケークを充填し破砕を行なう
ものである。 しかしながら、CaOは温度が高い程、その膨張
状態の発現速度は速くなるものであるが、同時に
水和反応も促進され噴出現象も発生し易すくな
る。従つて、かかる噴出現象を抑制しようとした
場合には、同時に水和膨張の発現速度をも抑制し
てしまうこととなり、被破砕物を破砕するために
半日又は一日という長時間を要してしまい、一
方、短時間で破砕するためには、スラリー又はケ
ークの温度を高く保持することが必要であり、噴
出現象を防止することができない、という不具合
を有していた。 本発明はこのような従来の不具合に鑑み成され
たものであつて、その目的とするところは、高温
度条件下においてCaOの水和反応により発生する
危険な噴出現象を防止しつつ、水和膨張の発現速
度を高め、完全に、かつ短時間でコンクリート構
造物や岩石、地山等の被破砕物を破砕することが
可能な破壊工法を提供することにある。 かかる目的を達成するため本発明にあつては、
水との混合状態における発熱温度が100℃に到達
する時間(A)が25分以上となるように調整したCaO
を主要成分とする膨張性破砕剤を水と混合状態で
被破砕物に開設された孔部に充填した後、凝結時
間が35分以内で、かつ前記時間(A)より小となるよ
うに調合された混練セメントを、前記孔部の直径
の1倍以上の長さで充填すると共に、この混練セ
メントを貫通するパイプを配置して膨張性破砕剤
の上面近傍と孔部外とを連通し、CaOの水和反応
熱により発生する水蒸気を排出可能とすると共に
膨張性破砕剤の膨張により被破砕物を破壊するよ
うに構成されている。 以下、実施例と共に本発明を詳細に説明する。 (1) スラリー状態又は湿潤ケークの状態における
発熱温度が100℃に到達する時間の設定につい
て。 本発明において、スラリー状態又は湿潤ケー
クの状態における発熱温度が100℃に到達する
時間を設定したのは、上記CaOの水和反応によ
り発生する噴出現象が、CaOの水和熱により急
速に温度上昇し、100℃に到達した後、水蒸気
圧が大気圧を越えて一気に上昇することにより
発生するためである。そして、表1に示すCaO
含有量及び粉末度を有する膨張性破砕剤(A、
B、C、D、E)を用い、被破砕物に開設され
た孔部の直径を40mmとし、被破砕物の温度を20
℃に設定した条件下において、夫々の膨張性破
砕剤のスラリー温度が100℃に到達する時間を
測定した結果が表1に示されている。
を用いてコンクリート構造物や岩石、地山等を破
砕する破壊工法に関する。 近年、建設工事におけるコンクリート構造物や
岩石、地山等の解体、破砕に際し、火薬類や大形
解体機械類の使用が環境保護や安全性の観点から
規制をうける場合が多く、そのような場合には膨
張性破砕剤を用いて解体、破砕する方法が広く用
いられている。このような膨張性破砕剤はCaO
(炭酸カルシウム)を主要な化合物とするもので、
このCaOの水和膨張を利用しているものである
が、CaOの水和反応が急速に進んだ場合に、その
発熱によるスラリー温度の急激な上昇を原因とす
る噴出現象(鉄砲現象)が起こることがあり、危
険性を伴うとともに、破砕効果を失うので実用上
はこのような噴出現象が生じない条件下におい
て、スラリーや湿潤ケークを充填し破砕を行なう
ものである。 しかしながら、CaOは温度が高い程、その膨張
状態の発現速度は速くなるものであるが、同時に
水和反応も促進され噴出現象も発生し易すくな
る。従つて、かかる噴出現象を抑制しようとした
場合には、同時に水和膨張の発現速度をも抑制し
てしまうこととなり、被破砕物を破砕するために
半日又は一日という長時間を要してしまい、一
方、短時間で破砕するためには、スラリー又はケ
ークの温度を高く保持することが必要であり、噴
出現象を防止することができない、という不具合
を有していた。 本発明はこのような従来の不具合に鑑み成され
たものであつて、その目的とするところは、高温
度条件下においてCaOの水和反応により発生する
危険な噴出現象を防止しつつ、水和膨張の発現速
度を高め、完全に、かつ短時間でコンクリート構
造物や岩石、地山等の被破砕物を破砕することが
可能な破壊工法を提供することにある。 かかる目的を達成するため本発明にあつては、
水との混合状態における発熱温度が100℃に到達
する時間(A)が25分以上となるように調整したCaO
を主要成分とする膨張性破砕剤を水と混合状態で
被破砕物に開設された孔部に充填した後、凝結時
間が35分以内で、かつ前記時間(A)より小となるよ
うに調合された混練セメントを、前記孔部の直径
の1倍以上の長さで充填すると共に、この混練セ
メントを貫通するパイプを配置して膨張性破砕剤
の上面近傍と孔部外とを連通し、CaOの水和反応
熱により発生する水蒸気を排出可能とすると共に
膨張性破砕剤の膨張により被破砕物を破壊するよ
うに構成されている。 以下、実施例と共に本発明を詳細に説明する。 (1) スラリー状態又は湿潤ケークの状態における
発熱温度が100℃に到達する時間の設定につい
て。 本発明において、スラリー状態又は湿潤ケー
クの状態における発熱温度が100℃に到達する
時間を設定したのは、上記CaOの水和反応によ
り発生する噴出現象が、CaOの水和熱により急
速に温度上昇し、100℃に到達した後、水蒸気
圧が大気圧を越えて一気に上昇することにより
発生するためである。そして、表1に示すCaO
含有量及び粉末度を有する膨張性破砕剤(A、
B、C、D、E)を用い、被破砕物に開設され
た孔部の直径を40mmとし、被破砕物の温度を20
℃に設定した条件下において、夫々の膨張性破
砕剤のスラリー温度が100℃に到達する時間を
測定した結果が表1に示されている。
【表】
次に、上記実験において使用された各種の膨
張性破砕剤を被破砕物中に開設された孔部に充
填した後パイプを挿入し、さらに超速硬モルタ
ルをタンビングし、噴出現象の有無と破砕状況
を観察した結果が表2に示されている。 即ち、被破砕物としては圧縮強度が450Kg
f/cm2の60cm立方無筋コンクリートが用いら
れ、このコンクリート中央部には孔径40mmであ
つて孔長55cmの孔部が開設されている。そし
て、上記各種の膨張性破砕剤を水/破砕剤比30
%で混練して上記孔部へ充填し、その後図に示
すように、充填された膨張性破砕剤のスラリー
中央部に、直径5mmであつて側面には多数の小
孔が開設されている塩化ビニール製パイプを配
置し、膨張性破砕剤のスラリー上面近傍と孔部
外とを連通させる。 さらに、減水剤を用いて水セメント比50%で
混練したセメント砂比1:1.5の超速硬モルタ
ルを上記パイプの周囲に10cmの長さでタンピン
グし、噴出現象及び破砕状況を確認したもので
ある。この場合、膨張性破砕剤中に含まれる
CaOの水和反応による発熱を原因とする噴出現
象は、その高圧の水蒸気が上記パイプを介して
孔部外へ流出するため、大幅に緩和されるもの
である。
張性破砕剤を被破砕物中に開設された孔部に充
填した後パイプを挿入し、さらに超速硬モルタ
ルをタンビングし、噴出現象の有無と破砕状況
を観察した結果が表2に示されている。 即ち、被破砕物としては圧縮強度が450Kg
f/cm2の60cm立方無筋コンクリートが用いら
れ、このコンクリート中央部には孔径40mmであ
つて孔長55cmの孔部が開設されている。そし
て、上記各種の膨張性破砕剤を水/破砕剤比30
%で混練して上記孔部へ充填し、その後図に示
すように、充填された膨張性破砕剤のスラリー
中央部に、直径5mmであつて側面には多数の小
孔が開設されている塩化ビニール製パイプを配
置し、膨張性破砕剤のスラリー上面近傍と孔部
外とを連通させる。 さらに、減水剤を用いて水セメント比50%で
混練したセメント砂比1:1.5の超速硬モルタ
ルを上記パイプの周囲に10cmの長さでタンピン
グし、噴出現象及び破砕状況を確認したもので
ある。この場合、膨張性破砕剤中に含まれる
CaOの水和反応による発熱を原因とする噴出現
象は、その高圧の水蒸気が上記パイプを介して
孔部外へ流出するため、大幅に緩和されるもの
である。
【表】
これら表1及び表2の示すところから、スラ
リー等の温度が100℃に到達する時間を、25分
以上に設定することにより、それに応じた短時
間破砕が可能となることが判明し、さらに、25
分未満の場合には表2に示すように、超速硬セ
メント(例えばジエツトセメント)の硬化によ
る被破砕物との接着強度を確保できず、噴出現
象が生ずるため、25分以上の養生時間が必要と
なることも判明した。 (2) JIS又はプロクター貫入抵抗終結時間につい
て。 次に、上記実験に用いられた膨張性破砕剤以
外の膨張性破砕剤Fを所定径の孔部に充填した
後、この膨張性破砕剤Fのスラリー中央部にパ
イプを挿入し、さらに、このパイプの周囲に様
様に調合された種々の超速硬セメント又は急
結、急硬セメントからなるタンピング材を20cm
タンピングし、噴出拘束の可否と破壊状況観察
についての実験を行つた結果が表3及び表4に
示されている。 即ち、この実験に用いられた膨張性破砕剤F
は、CaO含有量が78%、粉末度ブレーン値2820
cm2/gであつて、スラリー温度が100℃に到達
する時間が35分に調整されており、一方、被破
砕物として石灰石岩盤が用いられ、その岩盤温
度は20℃に設定されており、この被破砕物に設
けられた孔部の直径は70mm、孔部の長さは3.0
mである。
リー等の温度が100℃に到達する時間を、25分
以上に設定することにより、それに応じた短時
間破砕が可能となることが判明し、さらに、25
分未満の場合には表2に示すように、超速硬セ
メント(例えばジエツトセメント)の硬化によ
る被破砕物との接着強度を確保できず、噴出現
象が生ずるため、25分以上の養生時間が必要と
なることも判明した。 (2) JIS又はプロクター貫入抵抗終結時間につい
て。 次に、上記実験に用いられた膨張性破砕剤以
外の膨張性破砕剤Fを所定径の孔部に充填した
後、この膨張性破砕剤Fのスラリー中央部にパ
イプを挿入し、さらに、このパイプの周囲に様
様に調合された種々の超速硬セメント又は急
結、急硬セメントからなるタンピング材を20cm
タンピングし、噴出拘束の可否と破壊状況観察
についての実験を行つた結果が表3及び表4に
示されている。 即ち、この実験に用いられた膨張性破砕剤F
は、CaO含有量が78%、粉末度ブレーン値2820
cm2/gであつて、スラリー温度が100℃に到達
する時間が35分に調整されており、一方、被破
砕物として石灰石岩盤が用いられ、その岩盤温
度は20℃に設定されており、この被破砕物に設
けられた孔部の直径は70mm、孔部の長さは3.0
mである。
【表】
【表】
これらの表3及び表4から明らかなように、
プロクター貫入凝結時間(終結)が35分以内で
あれば噴出現象を抑制することが可能であると
共に被破砕物に亀裂を発生させることができる
ことが判明した。 (3) 速硬性セメント又は急硬性セメントのペース
ト等のタンピング長について。 さらに、上記実験で用いられた膨張性破砕剤
以外の膨張性破砕剤Gを用いて噴出拘束の可否
と破砕状況の観察についての実験を行つた結果
が表5に示されている。 即ち、この実験に用いられた膨張性破砕剤
は、CaO含有量は78%、粉末度ブレーン値1860
cm2/gであつて、スラリー状態における発熱温
度が100℃に到達する時間が50分に調整されて
おり、一方、被破砕物としては輝緑凝灰石ベン
チが用いられ、その岩盤温度は20℃に設定され
ており、この被破砕物に設けられた孔部の直径
は150mm、孔部の長さは6.0m、抵抗2.5mであ
つて、孔間隔2.5mの穿孔パターンで開設され
ている。また、上記膨張性破砕剤Gを上記孔部
へ充填した後、膨張性破砕剤のスラリー中央部
に直径10mmの塩化ビニール製パイプを、下端を
スラリー表面に近接して配置すると共に上端を
孔部外に突出する状態で挿入し、このパイプの
周囲に20℃のプロクター貫入抵抗による凝結時
間(終結)が25分の超速硬セメントモルタルの
タンピング長を変えて充填し、噴出拘束の可否
と破砕状況の観測を行つたものである。
プロクター貫入凝結時間(終結)が35分以内で
あれば噴出現象を抑制することが可能であると
共に被破砕物に亀裂を発生させることができる
ことが判明した。 (3) 速硬性セメント又は急硬性セメントのペース
ト等のタンピング長について。 さらに、上記実験で用いられた膨張性破砕剤
以外の膨張性破砕剤Gを用いて噴出拘束の可否
と破砕状況の観察についての実験を行つた結果
が表5に示されている。 即ち、この実験に用いられた膨張性破砕剤
は、CaO含有量は78%、粉末度ブレーン値1860
cm2/gであつて、スラリー状態における発熱温
度が100℃に到達する時間が50分に調整されて
おり、一方、被破砕物としては輝緑凝灰石ベン
チが用いられ、その岩盤温度は20℃に設定され
ており、この被破砕物に設けられた孔部の直径
は150mm、孔部の長さは6.0m、抵抗2.5mであ
つて、孔間隔2.5mの穿孔パターンで開設され
ている。また、上記膨張性破砕剤Gを上記孔部
へ充填した後、膨張性破砕剤のスラリー中央部
に直径10mmの塩化ビニール製パイプを、下端を
スラリー表面に近接して配置すると共に上端を
孔部外に突出する状態で挿入し、このパイプの
周囲に20℃のプロクター貫入抵抗による凝結時
間(終結)が25分の超速硬セメントモルタルの
タンピング長を変えて充填し、噴出拘束の可否
と破砕状況の観測を行つたものである。
【表】
上記表5から明らかなように、タンピング長
としては15cm〜90cm、即ち孔部直径の1.0〜6
倍が適していることが判明した。 即ち、タンピング長が孔部直径よりも短い場
合には噴出現象を抑止することができず、破壊
作業の安全上支障を来たすこととなり、一方、
孔部直径の6倍よりも長い場合には、膨張性破
砕剤の充填長が長くなつてしまい、充分な破砕
効果が得られなくなることが示されている。 (4) 上記各予備実験を基準として本発明を以下の
通り実施した。即ち、先ずCaO含有率は78%、
粉末度ブレーン値3670cm2/gであつてスラリー
状態における発熱温度が100℃に到達する時間
が35分に調整された膨張性破砕剤を吸水紙で直
径35mm及び長さ20cmのカプセル状に形成し、2
分間浸水させる。一方、被破砕物としては圧縮
強度450Kgf/cm2の60cm立法無筋コンクリート
を用い、その中央部には直径40mm、長さ55mmの
孔部が開設されている。そして、上記膨張性破
砕剤を水/破砕剤比30%で混練して上記孔部に
充填した後、膨張性破砕剤のスラリー中央部に
直径5mmの塩化ビニール製パイプを、その下端
が上記スラリーに埋没すると共に上端が孔部外
に突出するように挿入する。さらに減水剤を用
いて水セメント比50%で混練したセメント砂比
1:1.5のジエツトセメントからなる超速硬モ
ルタルを上記パイプの上に10cmの長さでタンピ
ングし、噴出現象及び破砕状況を観察した結
果、噴出現象は発生せず、45分後に被破砕物に
亀裂の発生が認められたものである。 尚、本実施例においては、タンピング材とし
てジエツトセメントを使用した超速硬モルタル
を例に採り説明したが、何ら本実施例に限定さ
れず、超速硬セメントもしくは他の急結、急硬
セメントであればよい。またJIS又はプロクタ
ー貫入抵抗終結時間を確保するためにシート養
生等の保温養生を行なうものであつてもよい。 本発明は以上のような構成を有することから、
CaOを主要な化合物とする膨張性破砕剤を用い、
高温度条件下においてCaOの水和反応により発生
する噴出現象による危険性を排除しつつ、水和膨
張の発現速度を高め、安全にかつ短時間でコンク
リート構造物、地山、岩石を破砕することが可能
となる、という効果を奏するものである。
としては15cm〜90cm、即ち孔部直径の1.0〜6
倍が適していることが判明した。 即ち、タンピング長が孔部直径よりも短い場
合には噴出現象を抑止することができず、破壊
作業の安全上支障を来たすこととなり、一方、
孔部直径の6倍よりも長い場合には、膨張性破
砕剤の充填長が長くなつてしまい、充分な破砕
効果が得られなくなることが示されている。 (4) 上記各予備実験を基準として本発明を以下の
通り実施した。即ち、先ずCaO含有率は78%、
粉末度ブレーン値3670cm2/gであつてスラリー
状態における発熱温度が100℃に到達する時間
が35分に調整された膨張性破砕剤を吸水紙で直
径35mm及び長さ20cmのカプセル状に形成し、2
分間浸水させる。一方、被破砕物としては圧縮
強度450Kgf/cm2の60cm立法無筋コンクリート
を用い、その中央部には直径40mm、長さ55mmの
孔部が開設されている。そして、上記膨張性破
砕剤を水/破砕剤比30%で混練して上記孔部に
充填した後、膨張性破砕剤のスラリー中央部に
直径5mmの塩化ビニール製パイプを、その下端
が上記スラリーに埋没すると共に上端が孔部外
に突出するように挿入する。さらに減水剤を用
いて水セメント比50%で混練したセメント砂比
1:1.5のジエツトセメントからなる超速硬モ
ルタルを上記パイプの上に10cmの長さでタンピ
ングし、噴出現象及び破砕状況を観察した結
果、噴出現象は発生せず、45分後に被破砕物に
亀裂の発生が認められたものである。 尚、本実施例においては、タンピング材とし
てジエツトセメントを使用した超速硬モルタル
を例に採り説明したが、何ら本実施例に限定さ
れず、超速硬セメントもしくは他の急結、急硬
セメントであればよい。またJIS又はプロクタ
ー貫入抵抗終結時間を確保するためにシート養
生等の保温養生を行なうものであつてもよい。 本発明は以上のような構成を有することから、
CaOを主要な化合物とする膨張性破砕剤を用い、
高温度条件下においてCaOの水和反応により発生
する噴出現象による危険性を排除しつつ、水和膨
張の発現速度を高め、安全にかつ短時間でコンク
リート構造物、地山、岩石を破砕することが可能
となる、という効果を奏するものである。
図面は本発明に係る破壊工法の実施状態を示す
説明図である。 1……膨張性破砕剤スラリー、2……超速硬セ
メント、3……パイプ、4……孔。
説明図である。 1……膨張性破砕剤スラリー、2……超速硬セ
メント、3……パイプ、4……孔。
Claims (1)
- 1 水との混合状態における発熱温度が100℃に
到達する時間(A)が25分以上となるように調整した
CaOを主要成分とする膨張性破砕剤を、水と混合
状態で被破砕物に開設された孔部に充填した後、
凝結時間が35分以内で、かつ前記時間(A)より小と
なるように調合された混練セメントを、前記孔部
の直径の1倍以上の長さで充填すると共に、この
混練セメントを貫通するパイプを配置して膨張性
破砕剤の上面近傍と孔部外とを連通し、CaOの水
和反応熱により発生する水蒸気を排出可能とする
と共に膨張性破砕剤の膨張により被破砕物を破壊
することを特徴とする破壊工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20371582A JPS5996362A (ja) | 1982-11-22 | 1982-11-22 | 破壊工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20371582A JPS5996362A (ja) | 1982-11-22 | 1982-11-22 | 破壊工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5996362A JPS5996362A (ja) | 1984-06-02 |
JPH03912B2 true JPH03912B2 (ja) | 1991-01-09 |
Family
ID=16478642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20371582A Granted JPS5996362A (ja) | 1982-11-22 | 1982-11-22 | 破壊工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5996362A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60175762A (ja) * | 1984-02-22 | 1985-09-09 | Nippon Denso Co Ltd | 燃料噴射装置 |
JPS61197055A (ja) * | 1985-02-27 | 1986-09-01 | 日本セメント株式会社 | 破砕方法 |
-
1982
- 1982-11-22 JP JP20371582A patent/JPS5996362A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5996362A (ja) | 1984-06-02 |
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