JPH0388965A - 燃料噴射弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料噴射弁に係り、特に内燃機関に好適な燃
料噴射弁に関する。

〔従来の技術〕

近年、エンジンの高出力化に伴い、１気筒当り２つの吸
気弁を有する４バルブエンジン或いは３バルブエンジン
が増加しつつある。

そのため、燃料噴射弁から吸気弁に向けて噴射される燃
料噴射霧も、各気筒の２個の吸気弁に対応して２方向に
分岐される。

従来は、燃料噴霧を２方向に分ける方法として、例えば
特開昭６０−１１３０６５号公報に開示されるように燃
料噴射弁のノズル先端にＶ字型の凹状に形成されたくさ
び状の分岐孔を設け、この分岐孔で燃料噴射口から出た
燃料を分けていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、従来の燃料噴霧を分岐させる技術は。

燃料噴射口（オリフィス）より出た燃料を、単純に２方
向に分岐させただけであり、その分岐燃料が棒状の噴霧
になる傾向があるため、微粒化が悪く、更に、２つの燃
料分岐孔間の中心と、燃料が出るオリフィスとの中心が
合ってないこと、噴霧が片寄ってしまう問題があった。

本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、燃料が出るオリフィスと燃料分岐孔の中
心とが合っていなくとも、燃料噴霧を２方向に等分に分
岐させた上で微粒化も良い燃料噴射弁を提供することに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するため次のように構成する
。以下、内容の理解を容易にするため、第１図、第２図
の実施例の符号を引用して説明する。

すなわち、本発明は、第１図に示す如く噴射弁本体ｌに
、電気的な開弁信号、閉弁信号によって往復動作する弁
体１０を内装し、噴射弁本体先端には、弁体１０が接離
する弁シート１２と、弁シート上流で通過燃料に旋回力
を与えるスワーラ１８と、弁シート下流に位置する燃料
噴射用のオリフィス１９等で構成されるノズル部１１を
設けてなる燃料噴射弁において、 ノズル部１１のオリフィス１９下流に、第２図に示す如
く該オリフィス出口を挾むようにして、２個の円弧状の
燃料分岐孔２３がめがね形に連接しつつ配置し、このめ
がね形に連接された燃料分岐孔２３の連接個所となる中
間狭窄部２３′は、オリフィス１９に最寄りの位置が直
線のライン２１で、この直線部２１と円弧状の前記各燃
料分岐孔２３との間の境界ライン２２が滑らかなカーブ
を描くような形状に形威し、且つ中間狭窄部２３′の直
線部２１の範囲内に前記オリフィス出口が収まるように
設定してなる。

〔作用〕

上記構成よりなる本発明によれば、オリフィス１９下流
にて、このオリフィス出口を挾むようにして、２個の円
弧状の燃料分岐孔２３．２３をめがね形に連接している
ため、その燃料分岐孔２３同士の中間の狭窄部（連接個
所）２３′がオリフィス上９直下に位置する。

弁シート１２上流にてスワーラ１８により旋回力が付与
された燃料は、燃料を２方向に分岐させる手段を講じて
いない場合には、単に微粒化されて中空のコーン状に拡
がる燃料噴霧となるが、前述したようなめがね形の燃料
分岐孔２３を設けることにより、オリフィスから出た燃
料噴霧は、次のようにして分岐される。すなわち、オリ
フィスから出た燃料噴霧のうち、始めから各分岐孔２３
に向けて噴霧される燃料は、分岐孔を連接する中間狭窄
部２３′の直線部２１の壁面や、直線部２１から円弧状
の各燃料分岐孔２３に通じるカーブ状のラインの壁面や
、燃料分岐孔２３の円弧ラインにおける壁面に案内され
なくとも、各燃料分岐孔２３に分配される。これに対し
、燃料噴霧のうち、当初は分岐孔２３に向かない燃料噴
霧は、前述した分岐孔２３を連接する中間狭窄部２３′
の直線部２１の壁面や、直線部２１から円弧状の各燃料
分岐孔２３に通じるカーブ状のライン２２の壁面や、燃
料分岐孔２３の円弧ラインにおける壁面に案内されて、
各燃料分岐孔２３に至る。そして、このように中間狭窄
部２３′の直線部２１の壁面から滑らかなカーブ２２の
壁面に沿って燃料噴霧が案内されるので、燃料を適度な
広がり角をもった噴霧として、エンジンの各吸気弁に向
けて噴射させることができ、燃料微粒化を良好に行い得
る。

また、これらの動作によりすべての燃料噴霧が２方向に
分岐されるが、本発明では、特に２個の円弧状の分岐孔
２３が連接してめがね形分岐孔がノズル部１１のオリフ
ィス１９に対して位置ずれが生じても、このオリフィス
１９が前記中間狭窄部２３′の直線部２１の範囲内に収
まるようにしておけば、つぎのような作用がなされる。

すなわち、オリフィス１９からでた燃料噴霧のうち、当
初は各分岐孔２３に向かない燃料噴霧は、前述したよう
に先ず中間狭窄部２３′の直線部２１の壁面に沿って各
分岐２３に案内されるが、オリフィス１９出口を中間狭
窄部の直線部２１の範囲内に収まるようにしておけば、
オリフィス出口を基準にしてその左右（各分岐孔方向）
に直線部の壁面に燃料噴霧が広がるので、これに沿って
案内される燃料噴霧もオリフィスを基準にして、略均等
に直線部２１の左右の壁面に振り分けられる。従って、
ノズル部１１のオリフィス１９に対しめがね形の一連の
燃料分岐孔２３が位置ずれしても、その各燃料分岐孔２
３に分配される燃料噴霧の片寄りを少なくし、はぼ均等
の燃料を２方向に分けて噴射することができる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図は本発明の一実施例たる電磁式燃料噴射弁の縦断
面図、第２図はその下面図、第３図はその燃料噴霧状態
を示す説明図、第４図及び第５図は２方向燃料噴霧の概
要を示す図である。

先ず第４図、第５図で２方向燃料噴霧の概要について説
明すると、これらの図はｌ気筒当り２つの吸気弁をもつ
４バルブエンジンの場合であり、燃料噴射弁１は吸気弁
２，２′に向って噴射するように取り付けである。それ
を上から見た図が第５図であり、エンジンの各気筒には
、２つの吸気弁２，２′と２つの排気弁３．３’　、及
びこの４つの弁と干渉しない位置に点火プラグ４が設け
られている。２つの吸気弁２，２′には、吸気通路が接
続されるが、吸気通路は吸気弁２，２′の近傍の隔壁５
が仕切られている。噴射弁ｌは、吸気通路部分６に、２
つの吸気弁２，２′の間の中心に向って取付けられてい
る。

次に噴射弁１の構造を第１図、第２図により説明する。

噴射弁１は、その外郭をヨーク８で構成し、ヨーク８内
にコア７が内装され、ヨーク８とコア７間に電磁コイル
１６が巻装される。またヨーク８とコア７間のスペース
には燃料通路Ｆが確保され、燃料通路Ｆにボール弁１０
付きのプランジャ９がリターンスプリング１３で弁シー
ト１２側に付勢されて、往復動可能に装着される。スプ
リング１３は、プランジャ９一端とコア７内に螺着した
アジャストスクリュー１４の間に介装され、このアジャ
ストスクリュー１４でスプリング１３の荷重を調整する
。

１５は電磁コイル１６を巻装するボビン、１７は弊行プ
ランジャ９の移動を規制するストッパで、このストッパ
１５に、プランジャ９とボール弁１０とを連結するロッ
ド９′が挿通する。ストッパ１７はボール弁１０のスト
ロークを規制するもので、噴射弁１の先端に取付けられ
、更にその先端に円筒状のノズル１１部が装着される。

ノズル部１１はその軸方向の中間位置にオリフィス１９
が形成され、オリフィス上流に弁シート１２が形成され
、さらにその上流にスワーラ１８が内装される。スワー
ラ１８はその外周に燃料旋回力を付与する旋回力発生溝
１８’が配設され、この溝１８’　が弁シート１２を伝
わってオリフィス１９と通じるようにしである。また、
スワーラ１８の内周には、ボール弁１０が導入案内され
、ボール弁１０が電磁コイル１６の非通電時（励磁力解
除時）にリターンスプリング１３のばね力で弁シート１
２に圧接している。

ノズル部１′１におけるオリフィス１９下流には、燃料
分岐孔２３をめがね形に連接形成した円盤部材２０が嵌
合固定される。

めがね形分岐孔は、第２図に示すように、オリフィス１
９出口を挾むようにして、２個の円孔状の燃料分岐孔２
３をめがね形に連接してなり、このめがね形に連接され
た燃料分岐孔の連接個所となる中間狭窄部２３′を次の
ように構成する。

すなわち、中間狭窄部２３′はオリフィス１９の最寄り
の位置を平行な直線ライン２１とし、この直線部２１と
各燃料分岐孔２３との間のライン２２が滑らかなカーブ
を描くような形状に形成してなる。

この直線部２１の長さＬは、オリフィス１９の径よりも
長く、且つ円盤形部材２０の外径とこれを嵌合するノズ
ル部上１の内径との差よりも長くなるよう、その長さに
余裕度が与えである。

次に本実施例の動作を説明する。

電磁コイル１６がコントロールユニット（図示せず）か
らの開弁信号により通電（励磁）されると、コア７、ヨ
ーク８．プランジャ９が磁気回路を形成し、プランジャ
９がスプリングエ３に抗してコア７側に吸引され、ボー
ル弁１０とノズル部１１のシート部１２で形成されるク
リアランスが開放され、燃料が噴射される。この噴射さ
れる燃料は、弁シート１２上流のスワーラ１８で旋回力
が与えられて、オリフィス１９を出た燃料は中空のコー
ン状の噴霧となるが、本実施例では、２方向燃料分岐孔
２３．２３の直線部２１．カーブ２２、円弧ライン２３
にそって、オリフィス１９から出た燃料の一部が流れる
ことで方向が規制され、このようにして、燃料噴霧が２
方向に分岐される。ここで、オリフィス１９を基準にし
て左右方向２４．２５へ当初から向う噴霧は、曲線ライ
ン２２．２３の規制を受けず、専らスワーラ１８による
旋回力とオリフィス１９の径とで決定される噴霧角度で
噴射される。第３図のＡ方向矢視図に示した噴霧角度θ
１は、スワーラ１８の旋回力とオリフィス１９の径とで
決定され、第３図のＢ方向矢視図に示した噴霧角度θ２
は燃料分岐孔の曲線ライン２２・、２３の壁面の傾斜に
より決定される。また、互いに対向し合う直線部２１間
の対向間隔は、オリフィス径と同じかあるいはそれ以上
の間隔となっており、２方向噴霧形成用の円盤部材２０
の厚みと共に、噴霧角度θ２を決定する要因となってい
る。つまり、これらの要因の選択により任意の２方向の
噴霧角度が得られる。

また、直線部２１の長さは、燃料噴震分岐孔２３．２３
を有する円盤部材２０の外径とこの円盤部材２０が嵌合
されるノズル部１１の内径との寸法差Ｃ１と、円盤部材
２０に対するめがね形燃料噴霧分岐孔２３の位置精度Ｃ
２とを合せた寸法Ｃ１＋　Ｃｚよりも長くしであるため
、燃料噴霧分岐孔２３．２３間の中心部（中間狭窄部２
３′の中心部）がノズル部１１のオリフィス１９の中心
に対してずれが生じても、オリフィス１９は直線部２１
の範囲内に収まる。したがって、オリフィス１９から出
て燃料噴霧分岐孔における直線部２１゜曲線ライン２２
．２３に沿って案内される燃料噴霧については、先ず直
線部２１の壁面でオリフィス１９を基準にして左右にほ
ぼ均等に噴霧が分けられ、各円弧状分岐孔２３側に案内
される。したがって、めがね形燃料分岐孔がオリフィス
１９中心に対してずれて固定されても噴霧の片寄りは少
なくなる。

本実施例によれば、旋回力やオリフィス径、２方向分岐
部材２０の直線部２１や円弧部２２゜２３、厚み等によ
り、任意の角度の２方向噴霧が得られ、しかも噴霧の片
寄りを少なくして、微粒化の良い噴震を供給できるため
、前記の吸気弁近傍の隔壁への燃料付着も少なくでき、
車としては、低温始動性、低温時の運転性加速応答性の
向上が得られる。また、従来は低温始動性や低温時の運
転性、加速応答性向上のために燃料の増量で対処したが
、本発明によれば上記、増量の低減が図れ、燃費の向上
、ＨＣの排出量低減が図れる。また過渡時の空燃比のリ
ーン化も防げる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、燃料噴霧分岐孔の形状に
工夫を施すことで、燃料が出るオリフィスと燃料分岐孔
の中心が合っていくとも、燃料噴震を２方向に等分に分
岐させ１片寄りの少ない燃料噴震を、しかも良好な微粒
化を保ちつつ得ることができる。

さらに、以上の効果を奏することで、燃料噴射弁を内燃
機関に適用した場合には、吸気ポートの壁や隔壁に付着
する燃料を最小限にでき、低温始動性、低温時の運転性
、加速応答性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図はそ
の下面図及び下面図の一部拡大図、第３図は上記実施例
の燃料噴霧状態を示す説明図、第４図及び第５図は１気
筒につき２吸気弁を有するエンジンに燃料を供給する状
態を角度を変えて表わした説明図である。 １・・・噴射弁本体、１０・・・弁体、１１・・・ノズ
ル部、１２・・・弁シート、１８・・・スワーラ、１９
・・・オリフィス、２０・・・円盤部材、２工・・・直
線部、２２・・・カ嶌 因 １Ｌ−−−４Ｆ５−ト １８−−−スヮーラ ｇ−ｍ−中間１尖窄郁 率２因 帛 凶 Ａ視図 Ｂ蜆図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、噴射弁本体に、電気的な開弁信号、閉弁信号によつ
   て往復動作する弁体を内装し、噴射弁本体先端には、前
   記弁体が接離する弁シートと、弁シート上流で通過燃料
   に旋回力を与えるスワーラと、弁シート下流に位置する
   燃料噴射用のオリフィス等で構成されるノズル部を設け
   てなる燃料噴射弁において、 前記ノズル部のオリフィス下流に、該オリフィス出口を
   挾むようにして、２個の円弧状の燃料分岐孔をめがね形
   に連接しつつ配置し、このめがね形に連接された燃料分
   岐孔の連接個所となる中間狭窄部は、前記オリフィスに
   最寄りの位置が直線のラインで、この直線部と円弧状の
   前記各燃料分岐孔との間の境界ラインが滑らかなカーブ
   を描くような形状に形成し、且つ前記中間狭窄部の直線
   部の範囲内に前記オリフィス出口が収まるように設定し
   てなることを特徴とする燃料噴射弁。 ２、第１請求項において、前記中間狭窄部の直線部の対
   向間隔及び長さを、前記オリフィスの径よりも大きくし
   てなる燃料噴射弁。 ３、第１請求項又は第２請求項において、前記燃料分岐
   孔を有する部材は、円盤形を呈して前記ノズル部の内周
   に嵌合固定され、前記燃料分岐孔の中間狭窄部の直線部
   の長さＬは、前記円盤形部材の外径と前記ノズル部の内
   径との寸法差Ｃ＿１に、前記円盤部材に対する前記燃料
   分岐孔の位置精度Ｃ＿２を合わせた寸法差Ｃ＿１＋Ｃ＿
   ２よりも長くしてなる燃料噴射弁。