JPH0386277A - プラスチック成形品の塗装前処理方法および塗装前処理用脱脂洗浄剤 - Google Patents

プラスチック成形品の塗装前処理方法および塗装前処理用脱脂洗浄剤

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JPH0386277A
JPH0386277A JP1222163A JP22216389A JPH0386277A JP H0386277 A JPH0386277 A JP H0386277A JP 1222163 A JP1222163 A JP 1222163A JP 22216389 A JP22216389 A JP 22216389A JP H0386277 A JPH0386277 A JP H0386277A
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degreasing
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alkali
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牛尾 朗
Tamotsu Boda
保 傍田
Kazuo Nobe
一夫 野部
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プラスチック成形品の塗装前処理方法およ
び塗装前処理用脱脂洗浄剤に関するものである。
〔従来の技術〕
プラスチック製の自動車用バンパーは、軽量化できるこ
とおよび成形性に優れていることから、自動車用バンパ
ーの主流になっている。なかでも、ポリオレフィン系樹
脂製バンパーは成形性およびコストの点で有利なため、
広く採用されている、しかしながら、ポリオレフィン系
樹脂成形品は化学的に不活性なため、塗膜密着性が十分
でない。
そこで、素材、塗料および塗装前処理の各面から各種提
案がなされ、実用化もされている。
素材の面では、ポリプロピレン樹脂に接着性の良好な樹
脂をブレンドしたもの(特開昭48−43441号公報
参照)やポリスチレン樹脂とエラストマーを併用したも
の(特開昭52−141854号公報参照)等がある。
塗料の面では、塩素化ポリオレフィン樹脂を溶解した、
ポリプロピレン樹脂製部材の塗装用下塗り剤組底物(特
開昭58−8734号公報、特開昭58−15535号
公報参照)が提案されている。
塗装前処理の面では、不活性なポリオレフィン系樹脂成
形品にプラズマ処理を施して、同成形品表面に官能基を
導入して塗膜密着性を向上させる方法(特公昭60−4
6133号公報参照)が提案されている。
ところで、各種改良されたポリオレフィン系樹脂から射
出成形法、押出成形法等により得られた成形品は、その
表面に離型剤が密着していたり、非晶質のポリオレフィ
ン系樹脂や低分子量の樹脂が表面濃化していわゆるWB
 L (Week BoundaryLayer)が形
成されていたりすることが多い。離型剤やWBLなどの
よごれは、塗膜密着性を阻害する。このため、そのよう
なよごれを除去しておかないと、上記のプラズマ処理や
下塗り剤組底物による塗膜密着性向上効果も十分に期待
できない。
従来、WBLなどのよごれは、1.1.1−トリクロロ
エタン(以下、rTcEJと言う〉などの塩素化炭化水
素を用いた蒸気洗浄法により除去されている。TCEに
よる蒸気洗浄法は、洗浄効果および量産性に優れており
、しかも、労Wh衛生上問題がないため、広く採用され
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、塩素化炭化水素は、大気汚染および水質汚染
を生じさせるという問題を有しており、世界的には、全
廃される情勢にある。
このため、大気および水質汚染を生じさせない薬剤を用
いてプラスチック成形品の塗装前処理を行うことが要求
されている。このような薬剤として、塩素化炭化水素と
同等の洗浄効果を有する炭化水素系溶剤を採用すること
が考えられた。しかし、炭化水素系溶剤は、その引火点
が低いため、取り扱いに注意が必要であったり、あるい
は、揮発しやすいため、労働衛生を害したりするといっ
た問題を有する。
そこで、各種アルカリ洗浄法や各種酸洗浄法が採用され
てきた。これら従来の洗浄法は、比較的塗膜との密着性
の良い素材(たとえば、ウレタン系樹脂)においては、
良好な塗装下地を形成するが、ポリオレフィン系素材に
は十分とは言えなかった。
ところで、アルカリ成分または酸成分を含む塗装前処理
液で表面を処理されたプラスチック成形品は、前記よご
れが除去されているが、その表面がもともと水をはじき
やすい。したがって、塗装前処理後に水洗を行うと、成
形品表面が一様に濡れるのではなく、水滴がところどこ
ろ存在するようになる。水洗をいくら綿密に行っても、
前記塗装前処理液に含まれていた成分は、前記水滴中に
残存している。このまま乾燥を行うと、前記成分が成形
品表面に偏在したまま塗装が施されることになる。前記
成分、特に、アルカリビルダーなとは、塗料の塗膜密着
性に悪影響を与えるので、塗膜密着性が成形品表面でま
ちまちになるという問題が生じる。ところが、アルカリ
ビルダーは、WBLを除去して塗膜密着性を向上させる
という役割を持っているので、プラスチック成形品の上
記よごれを落とすためには、必要な成分てあり、脱脂洗
浄液から除くわけにはいかない。
そこで、この発明は、プラスチック成形品の表面のよご
れ落としに用いた処理液の成分が前記成形品表面に偏在
することなく、−様に分布して残存するようになり、そ
の結果、前記表面に形成された塗膜の密着性が良好にな
るプラスチック成形品の塗装前処理方法を提供すること
を第1の課題とする。さらに、この発明は、そのような
塗装前処理方法において使用され、ウレタン系、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリブタジェンテレフタール
系等各種熱可塑性樹脂成形品はもちろん、ポリプロピレ
ン樹脂成形品などのポリオレフィン系樹脂成形品を対象
にしても良好な塗膜密着性を付与する塗装前処理用脱脂
洗浄剤を提供することを第2の課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の課題を解決するために、この発明にかかるプ
ラスチック成形品の塗装前処理方法は、プラスチック成
形品を、アルカリビルダーと炭化水素系溶剤と界面活性
剤を必須成分として含む脱脂洗浄液に接触させて前記成
形品の表面のよごれを落とす工程Aと、前記成形品の表
面に付着している前記脱脂洗浄液を洗い落とす工程Bと
を備え、同工程Bの少なくとも最終段階で、HLB値1
O〜17の非イオン系界面活性剤を0.001〜100
g/l含有する表面調整液に前記成形品の表面を接触さ
せるようにしている。
上記第2の課題を解決するために、この発明にかかる塗
装前処理用脱脂洗浄剤は、下記アルカリビルグー(a)
を2〜200 g/l、下記炭化水素系溶剤(blを0
.3〜30 g/l、および、下記界面活性剤(clを
0.1〜10g/lの各割合で含み、少なくとも8のp
H値を有するようになっている。
(al  珪酸塩、リン酸塩、炭酸塩および水酸化アル
カリからなる群の中から選ばれた1以上のアルカリビル
ダー (b)  白灯油、石油ナフサ、ベンゼン、キシレンお
よびトルエンからなる群の中から選ばれた1以上の炭化
水素系溶剤。
(cIHLB値10〜17の非イオン系界面活性剤。
この発明の塗装前処理方法は、プラスチック成形品とし
てポリプロピレン樹脂成形品などのポリオレフィン系樹
脂成形品を対象とする場合に最も有効であるが、プラス
チック成形品としては、ポリオレフィン系に限らず、ウ
レタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリブタジ
ェンテレフタール系等各種熱可塑性樹脂成形品に対して
も同様の目的で通用できることは言うまでもない、前記
プラスチック成形品としては、たとえば、プラスチック
製自動車バンパーが挙げられるが、これに限定されるも
のではない。
この発明の塗装前処理方法を適用する対象は、プラスチ
ック成形品であるが、これ、は、プラスチックのみから
なっているものに限らず、プラスチックと鋼板などの金
属と一体化した組み立て部品などであってもよい。
前記工程Aでは、プラスチック成形品の表面を、先ずア
ルカリビルダーと炭化水素系溶剤と界面活性剤を必須成
分として含む脱脂洗浄液に接触させて前記成形品表面の
よごれを落とす。
工程Aで用いる脱脂洗浄液は、アルカリビルダ、炭化水
素系溶剤および界面活性剤を必須成分とするものである
。アルカリビルダーは上述のような役割を持っている。
前記アルカリビルダーとしては、たとえば、ケイ酸塩、
リン酸塩、炭酸塩および水酸化アルカリからなる群の中
から選ばれた1以上の化合物が用いられるが、これらに
限定されるものではない。
前記ケイ酸塩、リン酸塩、炭酸塩および水酸化アルカリ
は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩などである。前記
ケイ酸塩としては、たとえば、オルトケイ酸塩、ポリケ
イ酸塩、メソケイ酸塩、メタケイ酸塩などが挙げられる
。前記リン酸塩としては、たとえば、オルトリン酸塩、
オルトリン酸水素塩、縮合リン酸塩(ポリリン酸塩)、
メタリン酸塩である。前記炭酸塩としては、酸性塩であ
る炭酸水素塩も含む。水酸化アルカリは、通常、アルカ
リ金属の水酸化物であるが、この発明では水酸化アンモ
ニウムも含むものとする。
アルカリビルダーとして、ケイ酸塩、リン酸塩、炭酸塩
および水酸化アルカリからなる群の中から選ばれた1以
上の化合物を用いるようにすると、WBLを除去する作
用効果が強くなり、塗膜密着力が一層向上するという利
点がある。ケイ酸塩がアルカリビルダー全体の50重量
%(以下、「重量%」を単に「%」と言う)以上を占め
るのが好ましい。ケイ酸塩が50%以上だと、WBLを
除去する作用効果が最も強くなり、塗膜密着力が最も向
上するという利点がある。好ましい組み合わせの例を示
すと、アルカリビルダー全体に対して、ケイ酸塩50〜
80%、炭酸塩10〜50%、リン酸塩10〜50%で
ある。特にポリオレフィン系樹脂成形品を塗装前処理す
る場合には、アルカリビルダーとしてメタケイ酸塩を用
いることが最適である。
前記脱脂洗浄液中のアルカリビルダーの濃度は、たとえ
ば、2〜200 g/lとするのが好ましく、5〜10
0g/j!とするのがより好ましい。
2g/1未満だと、塗膜密着性が不充分となることがあ
る。また、200 g/lを越えても効果の向上がほと
んどなく、不経済になることがある。
工程Aでは、炭化水素系溶剤として、脂肪族、脂環式お
よび芳香族炭化水素からなる群の中から選ばれた1つの
化合物が単独で使用されたり、または、2以上の化合物
が併用されたりする。これらの炭化水素は、飽和および
不飽和のいずれであってもよい、飽和脂肪族炭化水素(
パラフィン)としては、C6以上のものが好ましく、C
+e以上のものがより好ましい、C6未満のパラフィン
だと、沸点が低いため、常温で気体であったり、揮発し
やすかったりして、臭気が問題となったり、引火点が低
く、安全上問題となったりすることがある。飽和脂環式
炭化水素(シクロパラフィン)としては、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどが挙げられる
。芳香族炭化水素としては、C6〜C4のものならばい
ずれでもよいが、高沸点および/または高引火点のもの
が望ましい、芳香族炭化水素としては、たとえば、キシ
レン、ドデシルベンゼン、テトラリンなどがある。高沸
点および/または高引火点の炭化水素系溶剤としては、
ケロシン、石油スピリットなども使用できる。また、複
数の炭化水素からなる混合溶剤である石油ナフサなども
この発明で炭化水素系溶剤として使用することができる
0石油ナフサとしては、エッソスタンダード社の製品「
ツルペッツl0QJおよび「ツルベンツ150Jなどが
ある。
この発明においては、炭化水素系溶剤として、ケロシン
、石油ナフサ、ベンゼン、キシレンおよびトルエンから
なる群の中から選ばれた1以上の物質を用いることが好
ましい。これは、WBL除去機能、取り扱い作業性、コ
ストの点から有利であるという理由による。
前記脱脂洗浄液中の炭化水素系溶剤の添加量は、特に限
定はないが、0.3〜30 g/lとするのが好ましい
。0.3 g / 1未満だと、塗膜密着性が不充分と
なることがあり、30 g/lを越えても効果の向上が
あまりなく、不経済となることがある。
前記脱脂洗浄液に用いる界面活性剤としては、特に限定
はないが、非イオン系界面活性剤が用いられる。非イオ
ン系界面活性剤の中でも、HLB値10〜17のものが
好ましく、HLB値11〜16のものがより好ましい。
HLB値10未満だと、WBLの洗浄除去力が劣化し、
塗膜密着性が不充分となることがあったり、エマルジョ
ン化能力が不足することがあったりする。HLB値17
を越えると、WBLの洗浄除去力が劣化し、塗膜密着性
が不充分となることがあったり、発泡性が強くなり作業
管理性に難が生じたりする。
このような非イオン系界面活性剤としては、たとえば、
■高級アルコールとアルキレンオキサイドとの縮合生成
物、および、■アルキルフェノールとアルキレンオキサ
イドとの縮合生成物からなる群の中から選ばれた少なく
とも1つが好ましい、前記非イオン系界面活性剤の市販
品としては、たとえば、下記のものがある。
(1)高級アルコールとアルキレンオキサイドとの縮合
生成物: ■ ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物; 「プルロニックF−684(旭電化工業株式%式%) 「ノイゲンEA140J  (第−工業製薬株式会社製
、HLB値14) ■ (第1級、第2級)直鎖アルコールのエトキシレー
ト; 「アデカトールS○135J  (旭電化工業株式会社
製、HLB値13.5 ) 「アデカトールLO7J(旭電化工業株式%式%) 「ソフタノール90」 (日本触媒化学工業株式会社製
、HLB値13.3) (2)  アルキルフェノールとアルキレンオキサイド
との縮合生成物: ノニルフェノールエトキシレート; 「エマルゲンPI−20TJ  (花王株式会社製、H
LB値13.2) 「エマルゲン910J(花王株式会社製、HLB値12
.2) 「アデカトールNP695J  (旭電化工業株式会社
製、HLB値13.0) なお、発泡性の抑制のために、この発明の効果を損なわ
ない範囲において、上記範囲よりも低いHLB値を持つ
非イオン系界面活性剤の他、各種市販の消泡性界面活性
剤の添加を妨げるものではない。
前記脱脂洗浄剤中の界面活性剤の濃度は、特に限定はな
いが、たとえば、0.1〜10g/fとするのが好まし
い。0.1g/1未満だと、塗膜密着性が特に経時的に
不充分となることがあり、10g/lを越えると、塗膜
密着性が不充分となったり、発泡する傾向が強くなった
りすることがある前記脱脂洗浄液は、pH値8以上が好
ましく、pH値9〜13の範囲がより好ましい、pH値
8未満だと、塗膜密着力が不充分となることがある前記
脱脂洗浄液には、前記アルカリビルグー、炭化水素系溶
剤および界面活性剤以外にも、必要に応じて、他の添加
物が配合されてもよい。このような添加物としては、た
とえば、リン酸チタン化合物、亜硝酸塩などが挙げられ
る。
この発明にかかる塗装前処理方法で用いる脱脂洗浄液は
、上記成分を水と混ぜ合わせて調製される。
得られた脱脂洗浄液にプラスチック成形品を接触させる
。前記プラスチック成形品を前記脱脂洗浄液に接触させ
る方法は、たとえば、浸漬法、超音波洗浄法、スプレー
法、および、刷毛・布・スポンジ等によるワイプ法など
適宜な方法を採用することができる。なかでも、塗膜密
着性向上効果および量産性の点からは、超音波洗浄法、
スプレー法が好ましい。これにより、前記成形品の表面
にある離型剤、上述のWBLなどのよごれが脱脂洗浄液
で熔解され、成形品の表面から除去される、洗浄のとき
の脱脂洗浄液の温度は、特に限定されないが、プラスチ
ック成形品に熱的変質を及ぼさない範囲において高温で
接液してよいが、たとえば、30〜80℃とされる。洗
浄時間は、30秒間〜10分間が好ましい、30秒間よ
り短いと、洗浄効果がなく、10分間よりも長時間洗浄
しても効果の向上がほとんどなく、不経済である。
前記脱脂洗浄液に前記成形品を接触させるときに、たと
えば、前記成形品を前記脱脂洗浄液に浸漬して超音波を
あてるのが好ましい。このようにすると、脱脂洗浄液と
超音波の振動とがあいまってよごれ落とし効果をより一
層向上させる。
超音波をあてるときの条件は特にrrIJ限はないが、
たとえば、つぎのように設定される。脱脂洗浄液の温度
は、超音波洗浄効果が極大となる40〜60℃が望まし
い、超音波発振条件は一般的な超音波洗浄装置における
条件で良い0周波数は1〜500k)1gが好ましく、
20〜100k)fzがより好ましい。出力は、0.0
1〜IOW/−でよい。
前記脱脂洗浄液は、塩素化炭化水素を含んでいないので
、塩素化炭化水素による水質汚染を起こさない、しかも
、炭化水素系溶剤を水に添加(たとえば、エマルジョン
化)しているので、引火点が全くないかあるいは非常に
高くなっており、取り扱いやすい。また、炭化水素系溶
剤が前記脱脂洗浄液から揮発しにくいので、労II]i
!r生面での問題も生じにくい。
工程Aで、以上のようにしてよごれ落としを行ったプラ
スチック成形品は、その表面に付着している脱脂洗浄液
を洗い落とす工程Bにまゎされる。同工程Bの少なくと
も最終段階で前記表面調整液に成形品の表面を接触させ
て処理される。その後、乾燥してから塗装される。
工程Bでは、初めから表面調整液で前記脱脂洗浄液の洗
い落としを行ってもよいが、まず、水洗により脱脂洗浄
液を洗い落とし、その後、表面調整液で処理する方が経
済的にもよい。
前記表面調整液に含まれる非イオン系界面活性剤は、H
LB値が10以上17以下であることが必要であり、H
LB値12以上14以下が好ましい、HLB値10未満
だと、水との親和性が低すぎるため、表面調整液に接液
後の乾燥工程において不均一な乾燥を示し、塗膜のハダ
ムラの原因となる。他方、HLB値17を越えると、発
泡が強すぎ、表面調整液槽より泡があふれる等、作業性
に難を生じるという問題が生じる。このような非イオン
系界面活性剤としては、たとえば、上記脱脂洗浄液のと
ころで述べたものが挙げられる。その中でも、HLB値
12〜14の第2級直鎖アルコールのエトキシレートが
最も好ましい、非イオン系界面活性剤以外の界面活性剤
、たとえば、イオン性界面活性剤を用いると、塗膜の耐
水密着力が不充分となる。また、表面調整液の非イオン
系界面活性剤の濃度は、0.001〜100 g/lの
範囲とする必要があり、0.01〜LOg/lの範囲と
することが好ましい。0.001g/f未満だと、不均
一乾燥を示し、塗膜のハダムラの原因となる。また、1
00g/j!を越えると、塗膜の耐水密着力が充分でな
くなる。
なお、表面調整液は、プラスチック成形品の表面の水と
の親和性を良くするために使用するのであるが、電解質
が多量に入っていると、前記表面に残って塗膜との密着
性に悪影響を与えることがある。このため、表面調整液
は、その比抵抗値が10000Ω・値以上であることが
好ましく、10万Ω・0以上であることがより好ましい
。比抵抗値が10000Ω・個未満であると、塗膜の耐
水密着性が充分でなくなることがある。
表面調整液にプラスチック成形品の表面を接触させる方
法(接液方法)は、特に限定はなく、たとえば、浸漬法
、スプレー決算適宜な方法を選択できる。また、温度は
、成形品に熱変質を及ぼさないように、室温〜60℃程
度であればよい。時間は、付着水が置換するに足る時間
であればよく、たとえば、10秒〜2分間程度である。
表面調整液で処理した後の乾燥方法も特に限定はないが
、たとえば、成形部品に熱変質を及ぼさない範囲で加温
乾燥から室温での放置にいたるまでの所望の条件で行う
ことができる。より具体的には、温度40〜80℃で1
〜20分間乾燥を行うのである。
この発明の塗装前処理方法を施したプラスチック成形品
は、塗膜密着性が従来のTCEによる蒸気洗浄法を施し
たものと同等である。塗装前に、プラズマ処理、UV照
射など前記成形品の表面を活性化する処理を施して、塗
料が付着しゃすいようにしておくと、さらに塗膜密着性
が高くなる。
〔作   用〕
脱脂洗浄処理の後、プラスチック成形品の表面に付着し
ている脱脂洗浄液を洗い落とす工程Bの少なくとも最終
段階で、HLB値10〜17の非イオン系界面活性剤を
0.001〜100g/l含有する表面調整液に前記成
形品の表面を接触させるようにする。プラスチック成形
品の表面はもともと水をよくはじくものであるため、水
洗などを行った後には均一に濡れず、水滴を生じさせる
このため、前記水滴に含まれている成分、特にアルカリ
ビルグーなとは、成形品表面に均一に存在するのではな
く、偏在するようになり、塗膜を形成すると密着性など
の特性が成形品表面の場所によってまちまちになること
がある。このようなことを防ぐために、上記表面調整液
による処理を行うのである。これにより、成形品の表面
が水をはじかず、均一に濡れるようになり、水中に残存
している薬剤が成形品の表面に偏在せず、−様に分布す
る。したがって、その表面に形成される塗膜の密着性が
全体的に一様になる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示す
が、この発明は下記実施例に限定されない。
一実施例1〜6および比較例1〜6− 第1表に示す組成の脱脂洗浄液(溶媒:水)および表面
調整液(溶媒:水)を調製した。ただし、比較例1は、
脱脂洗浄剤に炭化水素系溶剤以外の有機溶剤を使用した
場合、比較例2は、脱脂洗浄剤にアルカリビルダーを使
用しなかった場合、比較例3は、脱脂洗浄剤に炭化水素
系溶剤およびその他の有機溶剤を使用しなかった場合、
比較例4は、表面調整液の界面活性剤のHLB値が10
未満の場合、比較例5は、工程Bでイオン系界面活性剤
を使用した場合、比較例6は、工程Bがない場合である
なお、第1表中、「ツルペッツ150」はエッソスタン
ダード社製の石油ナフサ、「エマルゲン910」は花王
株式会社製のノニルフェノールエトキシレート(HLB
値12.2)、rニューコール565FHJは日本乳化
剤工業株式会社製のノニルフェノールエトキシレート(
HLB値12.5〉、「アデカトールSO−135Jは
旭電化工業株式会社製の直鎮アルコールのエトキシレー
ト(HLB値13.5)、rエマルゲンPI−20TJ
は花王株式会社製のノニルフェノールエトキシレート(
HLB値13.2)、rアデカトール5O−120」は
旭電化工業株式会社製の直鎖アルコールのエトキシレー
ト(HLB値12.0)、rブルロニックL−61Jは
旭電化工業株式会社製のポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレン化合物(HLB値5.7)、rデタージエン
ト80」はライオン社製のアルキルベンゼンスルフオン
酸ソーダ(アニオン系界面活性剤〉である。
2種のポリプロピレン樹脂バンパー(市販高剛性タイプ
と市販高弾性タイプの2種)表面を(7)脱脂−(イ)
水洗=(つ)表面調整一体)乾燥−(羽塗装の工程に従
って処理した。
(7)脱脂 前記脱脂洗浄液を用いて60℃で2分間スプレー処理し
た。スプレーは0.8kg/−で行った。
(イ)水洗 室温で水道水を用いて15秒間スプレー洗浄した。
(つ)表面調整 第1表に示す組成の表面調整液を使用し、室温で15秒
間スプレー処理した。
体)乾燥 55℃の熱風で10分間乾燥した。
(羽 塗装 塩素化ポリプロピレン系プライマー塗料(日本ビー・ケ
ミカル株式会社製rRB150J)を乾燥膜厚8nとな
るようスプレー塗装し、室温で5分間放置後、ウレタン
系上塗塗料(日本ビー・ケミカル株式会社製rR−27
3J)を乾燥膜厚25nとなるようにスプレー塗装し、
90℃で40分間焼付け、2コー)1ベークの塗装板を
得た。
これを塗膜品質試験に供した。ただし、プラスチック成
形品表面とプライマー間の界面接着力(180°ビール
試験法)測定用の塗装板については、上塗膜厚が150
nとなるように塗装した。
上記各実施例および比較例により得られた塗装板につい
て、次の塗膜品質試験を実施し、その結果を第2表に示
した。
圭僕邑豆跋験 ■ 塗膜付着力試験(180’ビール法)測定時点:塗
装後3日経過後 測定膜幅:1cI1幅 測定環境:20℃、75%RH 測定機 :引張試験機(東洋ボールドウィン社製RTM
−100) 測定条件=180°ピール、引張速度50m/分 塗膜剥離強度(kg / am )は測定チャートより
平均値を読み取った。
■ 塗膜の耐水二次密着性 塗装板を40℃の脱イオン水に10日間浸漬した後、J
IS−に−5400に準じて2關間隔のコバん目(25
個)を作る。その塗面にセロハン粘着テープを貼着して
剥離し、塗装板に残っているごばん目塗膜の数をかぞえ
た。
第2表から、実施例で得られた塗装板は、塗膜付着力お
よび耐水二次密着性の両方に優れていたが、比較例で得
られた塗装板は、それら両物性のいずれかが劣っていた
〔発明の効果〕
この発明にかかるプラスチック成形品の塗装前処理方法
は、以上に述べたように、プラスチック成形品を、アル
カリビルダーと炭化水素系溶剤と界面活性剤を必須成分
として含む脱脂洗浄液に接触させて前記成形品の表面の
よごれを落とす工程Aと、前記成形品の表面に付着して
いる前記脱脂洗浄液を洗い落とす工程Bとを備え、同工
程Bの少なくとも最終段階で、HLB値10〜17の非
イオン系界面活性剤を0.001〜100g/j!含有
する表面調整液に前記成形品の表面を接触させるように
している。このため、塗膜密着性の低いプラスチック成
形品に、労働衛生・環境衛生に配慮され、量産性に優れ
た方法で、TCEによる蒸気洗浄法に十分代替しうる塗
膜密着性を付与することができる。
前記表面調整液が1ooooΩ・4以上の比抵抗値を持
っていれば、表面調整液に対する界面活性剤の添加濃度
をより低くすることができる。
この発明にかかる塗装前処理用脱脂洗浄剤は、上記特定
のアルカリビルダー(a)を2〜200 g/i、上記
特定の炭化水素系溶剤(blを0.3〜30g/l、お
よび、上記特定の界面活性剤(c)を0.1〜10g/
lの各割合で含み、少なくとも8のpH値を有するよう
になっているので、これを用いて塗装前処理を行うと、
低コストで成形性に優れるが塗膜密着性の良くないポリ
オレフィン系樹脂成形品においても、WBLを良く除去
することができ、その結果として良好な塗膜付着力およ
び塗膜の耐水二次密着力が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プラスチック成形品を、アルカリビルダーと炭化水
    素系溶剤と界面活性剤を必須成分として含む脱脂洗浄液
    に接触させて前記成形品の表面のよごれを落とす工程A
    と、前記成形品の表面に付着している前記脱脂洗浄液を
    洗い落とす工程Bとを備え、同工程Bの少なくとも最終
    段階で、HLB値10〜17の非イオン系界面活性剤を
    0.001〜100g/l含有する表面調整液に前記成
    形品の表面を接触させるようにするプラスチック成形品
    の塗装前処理方法。 2 表面調整液が10000Ω・cm以上の比抵抗値を
    持つ請求項1記載のプラスチック成形品の塗装前処理方
    法。 3 請求項1または2記載のプラスチック成形品の塗装
    前処理方法で用いる脱脂洗浄剤において、下記アルカリ
    ビルダー(a)を2〜200g/l、下記炭化水素系溶
    剤(b)を0.3〜30g/l、および、下記界面活性
    剤(c)を0.1〜10g/lの各割合で含み、少なく
    とも8のpH値を有するようになっている塗装前処理用
    脱脂洗浄剤。 (a)珪酸塩、リン酸塩、炭酸塩および水酸化アルカリ
    からなる群の中から選ばれた1以上のアルカリビルダー
    。 (b)白灯油、石油ナフサ、ベンゼン、キシレンおよび
    トルエンからなる群の中から選ばれた1以上の炭化水素
    系溶剤。 (c)HLB値10〜17の非イオン系界面活性剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE3517020C1 (de) * 1985-05-11 1986-08-28 Dornier System Gmbh, 7990 Friedrichshafen Beruehrungslose Bearbeitung,insbesondere Zerstoerung von kuenstlich hergestellten Werkstoffen,Bauteilen und Strukturteilen

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DE3517020C1 (de) * 1985-05-11 1986-08-28 Dornier System Gmbh, 7990 Friedrichshafen Beruehrungslose Bearbeitung,insbesondere Zerstoerung von kuenstlich hergestellten Werkstoffen,Bauteilen und Strukturteilen

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