JPH038622Y2 - - Google Patents

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JPH038622Y2
JPH038622Y2 JP1986021562U JP2156286U JPH038622Y2 JP H038622 Y2 JPH038622 Y2 JP H038622Y2 JP 1986021562 U JP1986021562 U JP 1986021562U JP 2156286 U JP2156286 U JP 2156286U JP H038622 Y2 JPH038622 Y2 JP H038622Y2
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【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は生石灰を使用した発熱容器に関し、
とりわけ清酒、焼酎、ウイスキーなどの酒類を加
温するための発熱容器に関する。
《従来技術と問題点》 生石灰と水との水和反応熱によつて飲食物など
を加温する手段は種々試みられており、例えば米
国特許No.3369369、同じく米国特許No.2288895、実
公昭57−2867号、実開昭59−101882号公報に開示
されている。
前記諸公報の加温手段は生石灰と水とによる水
和反応熱を用いるものであるが、加温する飲食物
などの加温温度を調節する手段は何らとられてい
ない。現在実際に市販されている清酒加温容器も
前記諸公報の加温手段と同じく生石灰と水との水
和反応熱を利用したものであるが、前記諸公報と
同様に加温する清酒の加温温度を調節する手段は
何ら講じられていない。
一方、一般的に鉄粉の酸化還元による発熱反応
を利用した使い捨て懐炉なども同じであるが、生
石灰と水の水和反応による発熱温度も気温の影響
を大きく受ける。
例えば、気温が0〜5℃の場所で使用し、加温
後の清酒の液温が40〜45℃になるよう計画設計さ
れたものを、室温が25℃前後の場所で使用する
と、液温は65℃前後となり、清酒の加温温度とし
ては非常に高すぎるばかりでなく、舌や口内を火
傷する惧れがある。
これとは逆に計画設定されたものでは、気温が
0〜5℃の場所で用いると、液温は30℃前後まで
しか上昇せず、加温容器としては不十分となる。
ところで、清酒の飲食温度は人によつて若干異
なるが、その適温は40〜45℃とされ、焼酎、ウイ
スキーも同じような温度が好まれる。
本考案者が、市販されている加温容器を周囲の
気温が異なる場所で発熱させ最高温度を測定した
ところ次のような結果となつた。
気温21〜24℃の室内 加温容器中の清酒66〜69℃ 気温3〜3.3℃の屋外 加温容器中の清酒39〜42℃ 以上の結果から明らかなように、市販されてい
る加温容器は気温の高い場所で用いると液温が高
くなるとともに、気温の低い屋外では体温より低
い温度までしか加温されないという問題があつ
た。
このような問題に対しては、例えば室内で使用
するものと屋外で使用するものとを区別し、それ
ぞれに合せて発熱剤を調整すればよいが、この手
段では、製造および管理が複雑になるだけでな
く、簡便な加温容器としての機能が損われる。
この考案は、上述した従来の問題点に鑑みてな
されたものであつて、その目的とするところは、
気温が著しく異なる場所で使用しても、所望され
ている飲食物の液温、すなわち、清酒なら40〜45
℃の適温で得られる発熱容器を提供するにある。
《問題点を解決するための手段》 上記目的を達成するため、この考案は、生石灰
と水容器とを収納して蓋で閉じた発熱容器におい
て、前記発熱容器内に隔壁を設けて複数の室を画
成するとともに、これらの各室に前記生石灰と水
容器とをそれぞれ分散して収納し、且つ前記側壁
の側面に前記水容器を一体的に形成してある。
《実施例》 以下、この考案の好適な実施例について添附図
面を参照にして詳細に説明する。
第1図は、この考案に係る発熱容器の一実施例
を示している。
同図に示す発熱容器は、加温すべき飲食物が収
納された容器内に組込まれて加温容器として用い
る場合を示しており、両端が開口した円筒状の容
器本体10と、容器本体10の下端開口縁に熱溶
着で装着された裏蓋12と、容器本体10の上端
開口縁に同じように熱溶着で装着された上端が開
口した発熱容器14と、発熱容器14内に設けら
れた隔壁15によつて分けられた室A,Bと、前
記室A,B内にそれぞれ分散して収納された生石
灰16,16′と水容器18,18′と、発熱容器
14の開口端に挿入された円板状の中蓋22と、
前記発熱容器14の上端開口縁の上に覆い被さる
ように熱溶着され発熱容器14の上端開口部を閉
塞する上蓋26とから概略構成されている。
前記容器本体10は、射出またはブロー成型さ
れた合成樹脂製の容器や、金属箔と合成樹脂フイ
ルムを貼り合わせたものを筒状や箱状に成型した
容器や、紙を基材にアルミニウム箔と合成樹脂フ
イルムを貼り合わせたコンポジツト筒などが用い
られる。
また前記発熱容器14はアルミニウム、鉄、ブ
リキなどの比較的薄い良導体の金属板を深絞りや
製函工法で成型したものや、金属箔を合成樹脂フ
イルムで貼り合せたものなどが用いられる。
実施例での発熱容器14は、アルミニウム箔に
両面合成樹脂フイルムを貼り合せたものを使用し
ている。
容器本体10の下端開口縁に裏蓋12を装着す
る手段および容器本体10の上端開口縁に発熱容
器14を装着する手段は、熱溶着以外に巻締めの
装着手段を採用してもよい。
また、容器本体10と発熱容器14は熱溶着ま
たは巻締め装着で結合する手段以外に、容器本体
10と発熱容器14を合成樹脂の射出またはブロ
ー成型法で一体として成型する手段でもよい。
前記一体成型の場合は、射出またはブロー成型
後、金属箔を発熱容器14の内側に挿入後成型を
行なう必要がある。
前記容器本体10と発熱容器14の間には加温
すべき飲食物28、例えば清酒、焼酎、ウイスキ
ーなどが収納される。
前記水容器18,18′は前記隔壁15の両側
面に一体的に形成されており、その詳細を第2図
に拡大して示している。
隔壁15は薄板40,40′の両側面に合成樹
脂フイルム41,41′を固着し、これを2枚固
着して形成され、両外側のフイルム41,41′
は各水容器18,18′の一側を兼ねている。
なお、隔壁15に使用するフイルム41,4
1′付きの薄板40,40′の枚数は、2枚に限ら
れず、第3図に示すように1枚であつてもよい。
隔壁15の特に薄板40,40′の材質は、後
述するように一方の室Aで水和反応を行なつた際
に、その反応熱が隔壁15を介して他方の室Bに
伝達され、この室Bの水容器18′を破断するこ
となく熱の伝達を遮断できるものが用いられる。
一般的には約60℃以下の温度で溶けない紙板、
木材板、竹板、綿板、ガラス板、セラミツクス
板、金属板、合成樹脂板などが用いられる。
水容器18,18′と隔壁15の一体的な形成
は、隔壁15の外側合成フイルム41,41′の
上面に比較的薄い合成樹脂フイルムの3方を固着
した後、水を注入し、残りの一方を溶着すれば簡
単に行える。
一体化された水容器18,18′付きの隔壁1
5は、発熱容器14内に落し込むようにして挿入
すればよく、容器14に固着する必要はなく、容
器14と隔壁15との間に隙間があつてもよい。
このようにして隔壁15を挿入した後、その両
側に生石灰16,16′を衡量して必要量ずつ充
填すればよく、複数の水容器18,18′は隔壁
15とともに1回の操作で挿入できるため、製造
作業が簡単になる。
また、水容器18,18′は隔壁15と一体化
されていて、その挿入位置がズレないので、使用
する際にこれを安定して破断できる。
そして、前記上蓋26の上に樹脂製のキヤツプ
32が嵌着され、その内側には水容器18,1
8′の破断用のピン34が装備されている。
使用に当たつては、前記ピン34を取り出し上
蓋26および中蓋22を挿通させてこれを押し込
み、水容器18,18′を破断し、放出された水
と生石灰16,16′を反応させ水和反応によつ
て発生する熱をもつて発熱容器14を介して飲食
物28を所定の温度まで加温する。ピン34で水
容器18,18′を破断後、熱の伝達効率を良く
するため容器本体10を反転倒立させることが好
ましい。
以上が発熱容器14内の生石灰16,16′を
全量水和反応させ飲食物28を加温する方法であ
るが、前述した通り気温が25℃前後では飲食物2
8、すなわち清酒の温度が高くなりすぎる欠点が
出てくる。
このような欠点をなくしたのが、発熱容器14
内に水容器18,18′と一体化した隔壁15を
設けた本考案の発熱容器14である。すなわち気
温の高い場所で使用する場合、発熱容器14内の
A室のみを水和反応させると隔壁15が設置して
あるのでB室の生石灰は未反応のまま残る。この
ため、清酒の飲みごろである40〜45℃を20〜30分
保持できる。気温の低い場所で使用する場合は、
発熱容器14内のA室、B室の生石灰を水和反応
させると、前記気温の高い場所での使用と同様、
清酒の飲みごろである40〜45℃が得られる。発熱
容器14内のA室、B室の水和反応のさせ方はほ
ぼ同時でもよいし、B室を5〜6分遅らせてもよ
い。外気温が3℃前後と25℃前後の中間の10〜15
℃の温度での清酒に適した温度40〜45℃を得よう
とする場合は、隔壁15を追加して3室とした
り、あるいはいずれかの室A,Bの生石灰16,
16′の量を調整すれば目的は達成できる。
具体的な実験例を記載すると、次のような結果
となつた。
第1図記載の加温容器構造の場合、A室に22cc
の水を充填した水容器18と、B室に10cc水を充
填した水容器18′とを隔壁15と一体化して挿
入し、A室に50g、B室に30gの生石灰16,1
6′を計量充填し、中蓋22と上蓋34を装着し、
清酒180ccを飲食物28の個所へ充填し、裏蓋1
2を装着した加温容器を4個製作し、各々2個ず
つに分け、初めの2個は外気温3.8℃の屋外に約
2時間放置し、上述の手法でA室、B室の生石灰
を水和反応させたところ、5分後39℃,41℃、7
分後45℃と45.5℃となつた。さらに残りの2個を
室温23.5℃の部屋に約1時間放置し、上述の手法
でA室のみの生石灰を水和反応させたところ、3
分後に42℃、と42.7℃、7分後46.6℃と47℃とな
つた。
第4図はこの考案の他の実施例を示しており、
以下にその特徴点についてのみ説明する。
この実施例では、一方の室Bに挿入される水容
器18′に切込部18a′を設けてある。
このように構成すると、水容器18′をピン3
4で破断する場合に、ピン34の先端が発熱容器
14の底面に達するまでは、少くとも4枚のフイ
ルムを突き破らなければ成らないので、ピン34
で発熱容器14を突き破る惧れが少くなる。
《考案の効果》 以上実施例で詳細に説明したように、この考案
に係る生石灰を使用した発熱容器においては、気
温の温度差の大きい、すなわち0℃前後の気温の
屋外でも、25℃前後の気温の場所でも、唯1個の
発熱容器で清酒などの飲みこごろである40〜45℃
の加温が得られるようになつたことは大きな考案
の効果である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す縦断面図、
第2図は第1図の要部拡大図、第3図はこの考案
の他の実施例を示す要部拡大断面図、第4図はさ
らに他の実施例を示す説明図である。 10……容器本体、12……裏蓋、14……発
熱容器、15……隔壁、16,16′……生石灰、
18,18′……水容器、22……中蓋、26…
…上蓋、32……キヤツプ、34……ピン。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 生石灰と水容器を収納して蓋で閉じた発熱容
    器において、前記発熱容器内に隔壁を設け複数
    の室を画成するとともに、これらの各室に前記
    生石灰と水容器とを各々分散して収納し、且
    つ、前記隔壁の側面に前記水容器を一体的に形
    成したことを特徴とする生石灰を使用した発熱
    容器。 (2) 前記隔壁は前記複数の室内のいずれか1つの
    生石灰を水和反応させた際に他の室内に水和反
    応熱の伝達を遮断する材料からなることを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の生
    石灰を使用した発熱容器。
JP1986021562U 1986-02-19 1986-02-19 Expired JPH038622Y2 (ja)

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