JPH0380077A - マイクロキャリア分離方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、マイクロキャリア（ｍｉｃｒｏｃａｒｒｉ
ｅｒ）を用いて接着性の動物細胞を培養している培養槽
から、培養波向に投入した分離装置により、培養液とマ
イクロキャリアとを分離し、培養液のみを培養槽の外へ
排出させることを目的とするマイクロキャリア分離方法
及び装置に関する。

（従来の技術） マイクロキャリアに接着性細胞を付着させ、弱い撹拌に
よって培養液中に懸濁しながら培養を行う（以下マイク
ロキャリア培養という）と、通常の平面培養に比べて単
位培養液量光たりの細胞密度が極めて高くなる。そのた
めにマイクロキャリア培養は動物細胞を用いて有用物質
を大量に生産する方法として広く用いられている。

しかしながら、細胞密度が高いと言うことは、一方で単
位培養液量光たりの細胞の代謝による酸素の消費量が大
きいことを意味する。この上に更に培養容量が大きくな
ると、培養系全体として酸素消費総量が非常に大きなも
のとなり、培養系に十分に酸素を補うことが培養を継続
する上で重要な課題になる。

そこで、大量の酸素を培養ｌｔｌに供給する方法の一つ
として、酸素を培養液に溶角’？させる装置を培養器外
に持ち、ここへ培養器から送波して高酸素濃度液として
再び戻すようにすれば、培養液中の細胞が代謝にともな
って消費する酸素を補うことが出来るとされている。

（発明により解決すべき課題） しかしながら、ポンプを用いてマイクロキャリアを含む
培養液を培養器外へ送波すると、マイクロキャリアの表
面から細胞が剥離するという問題点がある。

そこで、マイクロキャリアを予め分離し、清澄ｌ夜のみ
を培養器から抽出してから酸素溶解装置へ送〆皮しなけ
ればならない。しかし、浮遊性の細胞（例えばリンパ球
細胞）と培養液との分離に際して従来用いられてきてい
る所謂沈將管による分離は能率が低いために、培養装置
と酸素溶解装置との間の循環液量（＝引抜液量）が多く
なると、マイクロキャリアの十分な分離はほぼ不可能と
なる。

（課題を解決する為の手段） 一般的に粒子の固液分離は分離板を用いると効率が良く
なる。そして分離板として、回転可能分離板を積層させ
たものを使用した場合は、分離板を回転させた方が一般
的に言って分離効率が上がるので、通常の固？ｒ１分離
では分離板を回転して用いられている。なお、分離板を
回転させた方が静置させた場合よりも分離効率が理論上
高くなるために、回転速度と分離板の径から算出される
所謂遠心効果が１６以上である必要がある。

ところが、細胞の付着したマイクロキャリアを分離する
場合、分離板の回転速度をある程度以上上げるとマイク
ロキャリア表面から細胞が剥離してしまうために、自ず
と回転速度には限界が存在する。この分離板の回転速度
の限界は、細胞株、マイクロキャリアの粒径、マイクロ
キャリアの電荷等によって異なってくるが、通常の細胞
株を通常用いられているマイクロキャリアに接着させて
いる場合、計算上の遠心効果は１．Ｇを越えない。

すると、前述したように、遠心効果が１Ｇ以ドの場合は
分離板を静置した方力−１算上分呵能串か高いのである
から、マイクロキャリアの分離に当たっては静置した分
離板を用いれば良いことになる。

しかるに分離板を静置させたままマイクロキャリアを分
離しようとすると、以下のような問題点が生じて来る。

即ち、マイクロキャリアは積層された分離板間の間隙内
で移動していくうちに、沈降して分離板上に達し、培養
液と分離されるが、分離板間の間隙には分離板に沿った
上方への液流かあるため、この流れと逆方向へずり落ち
て分離板外に去ることが容易でなく、分離板の勾配に沿
って次第に堆積していく。また、仮に分離板の入口部ま
でずり落ちてきても下方の分離板間の間隙から吸引され
るために、下部の分離板ではマイクロキャリアが更に堆
積してしまう。

そこで、分離板からのマイクロキャリアの移動及び分離
板からのマイクロキャリアのｕト出を考慮すると、マイ
クロキャリア表面から細胞が剥離しない程度の低速で分
離板を回転させる方がよい。

以上から、本発明では培養ｌ夜中に積層分離板式の分離
装置を投入し、前記分離板を低速回転させることにより
、分離されたマイクロキャリアを速やかに分離板外に退
避させて、液の流動に支障が無いようにして、前記従来
の問題点を解決したのである。

即ち本発明は、培養液中に複数の分離板が層着されてな
る分離装置を投入し、前記分離板を回転させると共に、
前記分離機に装着された排液管を通して培養液を培養槽
へ排出させることを特徴とするマイクロキャリア分離方
法である。

また、装置の発明は、上部に排液口を有する案内管の中
央部に回転軸を挿通し、前記回転軸の上端部を駆動源に
連結すると共に、下端部に複数の分離板を層着し、前記
分離板の外側へ所定間隙を介して覆筒を遊嵌すると共に
、覆筒の」二部を前記案内管に遊嵌したことを特徴とす
るマイクロキャリア分離装置である。前記分離板は、截
頭円錐形としたものである。前記覆筒は、逆漏斗扶とし
たものである。

この発明によれば、マイクロキャリア培養において、培
養槽中に懸濁した細胞が接着したマイクロキャリアと培
養液とを分離し、分離された上澄培養ｌ夜を抽出し、外
部に設置された酸素溶解装置に前記上澄培養波を送り込
み、高酸素濃度培養ｌｒｌ。

とじ、再びこの培養波を培養穂内へ戻し、培養山中で消
費される酸素を補う。この系のうち、本発明の装置は培
養槽内の細胞の付着したマイクロキャリアを分離し、マ
イクロキャリアを含まない培養液を得る装置である。こ
の装置は培養槽内に積層された分離板からなる分離機を
有し、分離されたマイクロキャリアが分離板間の間隙に
堆積することなく速やかに分離機外へ出て行くことがで
きるように低速で回転する。

（実施例） この発明は、培養檜］内へ分離装置２を投入する。前記
分離装置２は、上部に排液口３を有する案内管４と、前
記案内■゛４の中央部に押通された回転軸とがあって、
前記回転軸５の上端部はモタ６の軸に連結され、前記回
転軸５の下端部には截頭円錐状の複数の分離ディスク７
が所定間隔で積層されて固定されており、前記分離ディ
スク７の外側には所定の間隙を介して覆筒８が遊嵌され
、前記覆筒８の上部は前記案内管４に嵌装されている。

第１図の９は撹拌羽根である。

前記実施例において、排？ｒ１口３に連結された排液管
］０をポンプ（図には示されていない）と連結してポン
プを駆動させると、マイクロキャリアを含む培養液は矢
示１１のように流入し、矢示１２の間にマイクロキャリ
アが分離され、マイクロキャリア・フリーとなった培養
？ｒｌは矢示１３．１４のように案内管４、排出口３を
通って培養槽１外へと移動する。このときにモータ６を
始動し、回転軸５を回転（例えば１．ｏｏｒ、ｐ、ｍ、
　）させると、分離ディスク７で分離されたマイクロキ
ャリアは分離ディスク７上に堆積することなく矢示１５
のように移動して覆筒８の内壁側へと移行して、培養液
中に戻る。

（発明の効果） 即ちこの発明は、培養槽の培養液中に複数の分離板が層
着されてなる分離機を投入し、前記分離機に装着された
υ１液管を通して培養’ｉｒｌを培養槽へ排出させるに
際し、前記分離板を回転させるので、高速で培養液とマ
イクロキャリアを分離しつつも、分離されたマイクロキ
ャリアが分離板上に堆積しない。そのため、矢示１１の
ように新たに流入する培養液の流れに支障を来すことが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施状態にお【する断面図、第２図
はこの発明のマイクロキャリア分離装置の実施状態にお
ける断面図である。 １・・・培養槽　　２・・・分離装置　　３・・・排液
口４・・・案内管　　５・・・回転軸　　　７・・分離
板８・・・覆　筒 特γ「出願人　明治乳業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　接着性細胞をマイクロキャリアに接着させて細胞を
   培養している系において、培養槽の培養液内に複数の分
   離板が層着されてなる分離機を投入し、前記分離板を回
   転させると共に、前記分離機に装着された排液管を通し
   て培養液を培養槽へ排出させることを特徴とするマイク
   ロキャリア分離方法 ２　上部に排液口を有する案内管の中央部に回転軸を挿
   通し、前記回転軸の上端部を駆動源に連結すると共に、
   下端部に複数の分離板を層着し、前記分離板の外側へ所
   定間隙を介して覆筒を遊嵌すると共に、覆筒の上部を前
   記案内管に遊嵌したことを特徴とするマイクロキャリア
   分離装置 ３　分離板は、截頭円錐形とした請求項２記載のマイク
   ロキャリア分離装置 ４　覆筒は、逆漏斗状とした請求項２記載のマイクロキ
   ャリア分離装置