JPH0379352B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0379352B2
JPH0379352B2 JP7858383A JP7858383A JPH0379352B2 JP H0379352 B2 JPH0379352 B2 JP H0379352B2 JP 7858383 A JP7858383 A JP 7858383A JP 7858383 A JP7858383 A JP 7858383A JP H0379352 B2 JPH0379352 B2 JP H0379352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
benzofuran
formula
hydrochloride
acid
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP7858383A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59204190A (ja
Inventor
Takeshi Igarashi
Teruo Mukai
Mitsuo Mimura
Terutake Nakagawa
Seiji Ukai
Satoko Kubo
Chiharu Masuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaken Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP7858383A priority Critical patent/JPS59204190A/ja
Publication of JPS59204190A publication Critical patent/JPS59204190A/ja
Publication of JPH0379352B2 publication Critical patent/JPH0379352B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
アルケニル基またはベンジル基である)で示され
るモルホリン誘導体またはその酸付加塩およびそ
の製造法に関する。 本発明の化合物は一般式()のアルキル基と
してメチル、エチル、イソプロピル基などを側鎖
に有する2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−メ
チルモルホリン塩酸塩、2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−エチルモルホリン塩酸塩、2−(ベ
ンゾフラン−2−イル)−4−イソプロピルモル
ホリン塩酸塩などおよびアルケニル基としてアリ
ル基などを側鎖に有する2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−アリルモルホリン塩酸塩など、さ
らにベンジル基などを側鎖に有する2−(ベンゾ
フラン−2−イル)−4−ベンジルモルホリン塩
酸塩などを示すものとする。 本発明によれば、一般式()で示されるモル
ホリン誘導体またはその酸付加塩は一般式: (式中、Xはハロゲン原子である)で示される
化合物と式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
を脱HX剤(Xは前記と同じ)、たとえばトリエ
チルアミンなどの存在下で反応させ、えられる
式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
酸、たとえばトリフルオロ酢酸などと式:(R13
SiH(式中、R1は1〜8個の炭素原子を有するア
ルキル基である)で示されるトリアルキルシラン
の共存下で反応させて環化させることによつて製
造しうる。 また前記式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
水素化金属錯体、たとえば水酸化ホウ素ナトリウ
ムなどで還元し、えられる式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
脱水剤、たとえばアゾジカルボン酸ジエチルとト
リフエニルホスフインなどの組合せで環化させる
ことによつても一般式()のモルホリン誘導体
またはその酸付加塩を製造しうる。 一方、別法として式: で示されるエポキサイドと式:RNH2(式中、R
は前記と同じ)のアミンとを反応させ、えられる
式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
式:YCH2COY1(式中、YおよびY1は同じかま
たは異なり、ハロゲン原子である)で示される化
合物とを反応させ、えられる式: (式中、RおよびYは前記と同じ)で示される
化合物を塩基性物質の存在下に、たとえばナトリ
ウムメトキサイドなどで環化させて式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
し、ついで水素化金属錯体、たとえば水素化リチ
ウムアルミニウムなどで還元することによつても
一般式()で示されるモルホリン誘導体を製造
しうる。 さらには、式: で示される化合物と式:R2X(式中、R2は低級ア
ルキル基、低級アルケニル基またはベンジル基、
Xは前記と同じ)で示される化合物とを脱HX
剤、たとえば炭酸カリウムの存在下で反応させて
も一般式()で示されるモルホリン誘導体を製
造しうる。 叙上のごとくしてえられる一般式()で示さ
れる化合物は塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸な
どの無機酸またはシユウ酸、フマール酸、マレイ
ン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸、安息香酸などの
有機酸の酸付加塩とすることができる。 また一般式()で示されるモルホリン誘導体
ならびにその酸付加塩の光学異性体および(また
は)その混合物を本発明はすべて包含するもので
ある。 一般式()で示されるモルホリン誘導体また
はその酸付加塩は薬理試験に示すように、抗レセ
ルピン作用が公知のビロキサジンなどと同程度で
あり、抗うつ剤の副作用である抗オキソトレモリ
ン(oxotremorine)振せん作用を有さず、急性
毒性も弱く、抗うつ薬として有用である。すなわ
ち高血圧患者の治療に用いられるレセルピン
(reserpine)がその副作用として、うつ病症状を
誘発すること(ミユラーJ.C.(Muller,J.C.)
ら:J.Amer.Med.Ass.、159、836(1978))、また
動物実験でレセルピン誘発中枢抑制作用が典型的
な三環系抗うつ薬のアミトリプチリン
(amitriptyline)やイミプラミン(imipramine)
によつてよく拮抗されること(アール・エム・バ
ートン(R.M.Burton)、エム・エイ・ソツド
(M.A.Sodd)、エイ・ゴルダン(A.Goldin):ア
ルキーブ・ザンテルナチオナーレ・ド・フアルモ
コデイン(Arch.int.Pharmocodyn)、112、188
(1957);イー・コスタ(E.Costa)、エス・ガラ
ツチーニ(S.Garattini)、エル・バルゼーリ(L.
Valzelli):イクスペリエンチア(Experientia)、
16、461(1960))から抗うつ薬の評価に動物実験
では抗レセルピン作用が古くから応用されてい
る。また、抗うつ薬の有する抗オキソトレモリン
振せん作用や抗フイゾスチグミン
(physostigmine)致死作用などの中枢性抗コリ
ン作用は抗うつ作用機序の一要素であると考えら
れていたが(栗原雅直、医学のあゆみ、57、30
(1966))、今日ではあまり重要視されず(バイレ
ント・ジー・イー(Vaillent、G.E.):Am.J.
Psychiat.、125、1600(1969))、むしろ抗うつ薬
の抗コリン作用は臨床での口渇、便秘、尿閉、頻
脈などの副作用に関連するとされている(伊藤斉
ら:向精神薬、128、医学図書出版発行(1973))。 つぎに実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。 実施例 1 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩の製造) N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オ
キソエチル〕−N−ベンジルエタノールアミン塩
酸塩5g(14.46ミリモル)をトリフルオロ酢酸
17mlに溶解し、−16℃に冷却してトリエチルシラ
ン1.85g(15.91ミリモル)を滴下し、−16℃で1
時間放置した。えられた反応混合物を4Nカセイ
ソーダ水溶液68mlに加え、酢酸エチル50mlで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾
燥して減圧下で酢酸エチルを留去した。残留した
油状物を従来法によつて塩酸塩に変え、メタノー
ルとエーテルの混合溶媒で結晶化させて目的化合
物の2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩3.4g(収率:71.3%、mp204
〜205℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C19H20ClNO2 理論値(%):C61.19 H5.81 N4.25 実測値(%):C69.25 H5.98 N4.40 マススペクトル(m/e):293(親ピーク)、146
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.94〜3.60(m、4H、メチレンプロトン)、 3.98〜4.70(m、4H、メチレンプロトン)、 5.55(dd、1H、【式】)、 6.74(s、1H、【式】)、 7.13〜7.65(m、9H、フエニルプロトン) 出発物質として用いたN−〔2−(ベンゾフラン
−2−イル)−2−オキソエチル〕−N−ベンジル
エタノールアミン塩酸塩はつぎに示す方法によつ
て製造した。 ベンゾフラン−2−イル−クロルメチルケトン
10g(51.38ミリモル)をベンゼン140mlに溶解
し、N−ベンジルエタノールアミン8.55g
(56.52ミリモル)とトリエチルアミン5.72g
(56.52ミリモル)を加えて2時間還流し、15分間
氷冷し、生じた沈殿物を除去した。ベンゼンを減
圧下で留去し、残留した油状物をアセトン100ml
に溶解し、エタノール性塩酸(エタノール25mlに
濃塩酸5mlを加えたもの)を加えて出発物質のN
−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オキソ
エチル〕−N−ベンジルエタノールアミン塩酸塩
12.47g(収率:70.2%、mp128〜136℃)をえた。 実施例 2 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩の製造) N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒ
ドロキシエチル〕−N−ベンジルエタノールアミ
ン13.11g(42.10ミリモル)をクロロホルム100
mlに溶解し、トリフエニルホスフイン11.05g
(42.18ミリモル)を加え、氷冷下でアゾジカルボ
ン酸ジエチル(56.03ミリモル)のクロロホルム
50ml溶液を滴下した。室温で一晩攪拌後、クロロ
ホルムを減圧下で留去し、残留した油状物を最少
量のベンゼンに溶かしてヘキサン中で作つたシリ
カゲル(シリカゲル60 7734)カラム(5.5×26
cm)に加え、ヘキサン、ヘキサン:酢酸エチル=
10:1、ヘキサン:酢酸エチル=5:1の順で溶
出し、ヘキサン:酢酸エチル=5:1の溶出分か
ら減圧下で溶媒を留去し、えられた残留油状物を
従来法によつて塩酸塩に変え、イソプロピルアル
コールを用いて結晶化させて目的化合物の2−
(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジルモルホ
リン塩酸塩3.75g(収率:27.0%、mp204〜205
℃)をえた。 出発物質として用いたN−〔2−(ベンゾフラン
−2−イル)−2−ヒドロキシエチル〕−N−ベン
ジルエタノールアミンはつぎに示す方法によつて
製造した。 N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オ
キソエチル〕−N−ベンジルエタノールアミン
14.48g(46.81ミリモル)をメタノール150mlに
溶解し、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム890mg
(23.53ミリモル)を加え、氷冷下で30分間攪拌
し、ついで酢酸0.5mlを加えた。えられた反応混
合物に2Nカセイソーダ水溶液200mlを加え、酢酸
エチル300mlで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、ついで減圧下で酢酸エ
チルを留去し、油状物として出発物質のN−〔2
−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒドロキシエ
チル〕−N−ベンジルエタノールアミン13.11g
(収率:89.9%)をえた。 実施例 3 (2−(ベンゾフラン−2−イル)モルホリン
塩酸塩の製造) 実施例1または2でえられた2−(ベンゾフラ
ン−2−イル)−4−ベンジルモルホリン塩酸塩
3.26g(9.88ミリモル)をメタノール30mlと水6
mlの混合溶液に溶解し、えられた溶液に5%パラ
ジウム炭素0.4gを加え、常温常圧の水素雰囲気
中で水素の吸収が終わるまで攪拌し、ついで過
した。液から減圧下で溶媒を留去し、残留物を
エタノールで結晶化させて目的化合物の2−(ベ
ンゾフラン−2−イル)モルホリン塩酸塩2.08g
(収率:87.8%、mp225〜227℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C12H14ClNO2 理論値(%):C60.13 H5.47 N5.84 実測値(%):C60.25 H5.65 N5.90 マススペクトル(m/e):203(親ピーク)、57
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(d6−DMSO
中、内部標準:TMS) 2.95〜4.03(m、7H、メチレンプロトンと
【式】)、 5.06(dd、1H、【式】)、 6.94(s、1H、【式】)、 7.12〜7.64(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 4 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−メチル
モルホリン塩酸塩の製造) 実施例3でえられた2−(ベンゾフラン−2−
イル)モルホリン塩酸塩0.5g(2.088ミリモル)
をジメチルホルムアミド10mlに溶解し、無水炭酸
カリウム0.86mgを加え、氷冷下でヨウ化メチル
0.16ml(2.535ミリモル)を加えて30分間氷冷下
で攪拌した。えられた反応混合物に酢酸エチル50
mlを加え、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去した。
残留した油状物を従来法によつて塩酸塩に変え、
エタノールとエーテルの混合溶媒で結晶化させて
目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イル)−4
−メチルモルホリン塩酸塩0.3g(収率:66.2%、
mp171〜172℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C13H16ClNO2 理論値(%):C61.54 H5.96 N5.52 実測値(%):C61.40 H5.83 N5.39 マススペクトル(m/e):217(親ピーク)、71
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.82(d、3H、メチルプロトン)、 2.42〜4.52(m、6H、メチレンプロトン)、 5.34(dd、1H、【式】)、 6.70(s、1H、【式】)、 7.06〜7.52(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 5 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−エチル
モルホリン塩酸塩の製造) メチルをエチルにかえたほかは実施例4と同様
にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イ
ル)−4−エチルモルホリン塩酸塩をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp149〜150℃ 元素分析値:C14H18ClNO2 理論値(%):C62.80 H6.40 N5.23 実測値(%):C63.04 H6.51 N5.43 マススペクトル(m/e):231(親ピーク)、57
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 1.45(t、3H、メチルプロトン)、 2.66〜4.67(m、8H、メチレンプロトン)、 5.50(dd、1H、【式】)、 6.81(s、1H、【式】)、 7.15〜7.63(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 6 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−アリル
モルホリン塩酸塩の製造) メチルをアリルにかえたほかは実施例4と同様
にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イ
ル)−4−アリルモルホリン塩酸塩をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp190〜191℃ 元素分析値:C15H18ClNO2 理論値(%):C64.40 H6.12 N5.01 実測値(%):C64.60 H5.91 N5.14 マススペクトル(m/e):243(親ピーク)、243
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.52〜4.69(m、8H、メチレンプロトン)、 5.44〜5.64(m、3H、オレフイニツクプロトン
と【式】)、 6.04〜6.47(m、1H、オレフイニツクプロト
ン)、 6.81(s、1H、【式】)、 7.20〜7.65(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 7 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプ
ロピルモルホリン塩酸塩の製造) メチルをイソプロピルにかえたほかは実施例4
と同様にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−
2−イル)−4−イソプロピルモルホリン塩酸塩
をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp 183℃ 元素分析値:C17H23NO4 理論値(%):C66.86 H7.59 N4.59 実測値(%):C66.95 H7.75 N4.43 マススペクトル(m/e):245(親ピーク)、71
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 1.43(d、6H、メチルプロトン)、 2.12(s、3H、酢酸のメチルプロトン)、 2.27〜4.70(m、7H、メチレンプロトンと
【式】)、 5.52(dd、1H、【式】)、 6.72(s、1H、【式】)、 7.06〜7.38(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 8 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプ
ロピルモルホリン塩酸塩の製造) 2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒドロキ
シエチルイソプロピルアミン20g(91.31ミリモ
ル)をジクロルメタン300mlに溶解し、トリエチ
ルアミン14mlを加え、氷冷下でブロムアセチルブ
ロマイド20.3g(100.56ミリモル)のジクロルメ
タン50ml溶液を滴下して室温で17時間攪拌し、
1N塩酸で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
て減圧下で溶媒を留去した。残留した油状物35.7
gをメタノール250mlに溶解し、ナトリウムメト
キサイド9.9g(183.26ミリモル)を加えて60℃
で一晩攪拌し、溶媒を減圧下で留去してエーテル
250mlを加え、1N塩酸、飽和重曹水、ついで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して
エーテルを減圧下で留去した。残留した油状物
17.0gをエーテル50mlに溶解し、水素化リチウム
アルミニウム2.4g(63.16ミリモル)のエーテル
150mlの懸濁液に氷冷下で滴下し、3.5時間還流し
た。えられた溶液に氷冷下で水100mlとカセイソ
ーダ16gを加え、エーテルを分離し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下でエーテルを留去し
た。残留した油状物を最少量のベンゼンに溶解し
てシリカゲル(シリカゲル60 7734)カラム(5.5
×28cm)(ヘキサン中)に加え、ヘキサン、ベン
ゼン:エーテル=5:1、エーテルの順で溶出
し、エーテルの溶出分から減圧下でエーテルを留
去し、えられた残留油状物を従来法によつて塩酸
塩に変え、イソプロピルアルコールから結晶化さ
せて目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イル)
−4−イソプロピルモルホリン塩酸塩4.6g(収
率:17.9%、mp198℃)をえた。 出発物質として用いた2−(ベンゾフラン−2
−イル)−2−ヒドロキシエチルイソプロピルア
ミンはつぎに示す方法によつて製造した。 ベンゾフラン−2−イル−クロルメチルケトン
28g(0.144モル)をジオキサン:水=10:1の
混合溶媒165mlに溶解し、氷冷下で水素化ホウ素
ナトリウム1.8g(0.048モル)を加え、氷冷下で
10分間攪拌した。ついで酢酸1mlと水700mlを加
え、エーテル700mlで抽出し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥して減圧下でエーテルを留去した。残留
した油状物28.1gをベンゼン300mlに溶解し、カ
セイカリ12gを加えて室温で3時間攪拌し、生じ
た不溶物を除去し、減圧下でベンゼンを留去し
た。残留した油状物にイソプロピルアミン180ml
とエタノール36mlを加えて60℃で20時間攪拌し、
えられた反応混合物を氷水1.5に注ぎ、生じた
沈殿をイソプロピルアルコールから結晶化させて
出発物質の2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−
ヒドロキシエチルイソプロピルアミン23.9g(収
率:75.7%、mp105〜107℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 つぎに急性毒性試験および薬理試験をあげて本
発明のモルホリン誘導体をさらに詳しく説明する
が、本発明はかかる試験にのみ限定されるもので
はない。 なお、急性毒性試験および薬理試験において供
試化合物としては、 2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジル
モルリン塩酸塩(実施例1および2の化合物、以
下B190という)、2−(ベンゾフラン−2−イル)
モルホリン塩酸塩(実施例3の化合物、以下
B186という)、2−(ベンゾフラン−2−イル)−
4−メチルモルホリン塩酸塩(実施例4の化合
物、以下B187という)、2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−エチルモルホリン塩酸塩(実施例
5の化合物、以下B188という)、2−(ベンゾフ
ラン−2−イル)−4−アリルモルホリン塩酸塩
(実施例6の化合物、以下B189という)および2
−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプロピル
モルホリン酢酸塩または塩酸塩(実施例7または
8の化合物、以下B185という)を用い、比較例
としては、ビロキサジン(Viloxazine)、アトロ
ピン(Atropine)を用いた。 〔急性毒性試験〕 体重28〜32g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群3匹で試験を行なつた。室温21±
1℃の室で、エス・アービン(S.Irwin):サイエ
ンス(Science)、136、123(1962)の行動観察基
準にしたがつて、ポリカーボネートケージ(17×
14×12cm)内で、供試化合物投与後、経時的に動
物の一般状態および死亡を観察した。 投与後24時間での3例中の死亡数を第1表に示
す。 【表】 〔薬理試験〕 (レセルピン体温下降に対する作用) 体重24〜28g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群6匹で試験を行なつた。室温21±
1℃の室でレセルピン5mg/Kg体重(蒸留水で希
釈)の皮下投与18時間後に各供試化合物を経口投
与し、R.M.Burton、エム・エイ・ソツド(M.A.
Sodd)、エイ・ゴルダン(A.Goldin):アルキー
ブ・ザンテルナチオナール・ド・フアルモコデイ
ン(Arch.int.Pharmocodyn)、112、118(1957)、
イー・コスタ(E.Costa)、エス・ガラツチーニ
(S.Garattini)、エル・バルゼーリ(L.
Valzelli):イクスペリエンチア(Experientia)、
16、461(1960)の方法にしたがつてサーミスター
温度計(エイワ電子制作所、DSM−102)のセン
サーを肛門より約2cm挿入して直腸温度をそれぞ
れ投与前、投与2時間後に測定した。結果を第2
表に示す。 【表】 第2表に示したように、B186は各投与量とも
有意な拮抗作用を示したが、80mg/Kg体重におい
て6例中2例が死亡した。B187は20および40
mg/Kg体重で有意な拮抗作用を示した。B188お
よびB189は各投与量とも有意な拮抗作用を示し
た。B190は20mg/Kg体重では有意な拮抗は認め
られなかつたが、40および80mg/Kg体重で有意な
拮抗作用を示した。B185は各投与量とも有意な
拮抗作用を示し、比較例のビロキサジンは20およ
び40mg/Kg体重で有意な拮抗を示したが、80mg/
Kg体重で有意な拮抗作用は認められなかつた。 (オキソトレモリン振せんに対する作用) 体重28〜34g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群9匹で実験を行なつた。室温21±
1℃の室で、供試化合物投与後60分にオキソトレ
モリン0.2mg/Kg体重(生理食塩水に溶解)を腹
腔内投与し、ジー・エム・エブレツト(G.M.
Evrett)、エル・イー・ブロツカス(L.E.
Blockus)、テイー・エム・シエパード(T.M.
Shepperd):サイエンス124、79(1956)、高木弘、
上岡利春、小林晋作、鈴木善雄、太刀川隆治:日
薬理誌、66、107(1970)の方法にしたがつて10分
後に振せんの有無を調べた。 結果を第3表に示す。 【表】 【表】 第3表に示したごとく、典型的な抗コリン作用
を示すアトロピンの20,40,80mg/Kg体重は拮抗
作用を示したが、B186、B187、B188、B189お
よびB190の40,80,160mg/Kg体重、またB185
およびビロキサジンの20,40,80mg/Kg体重はほ
とんど影響をおよぼさなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    るモルホリン誘導体またはその酸付加塩。 2 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    る化合物を環化させることを特徴とする一般式
    (): (式中、Rは前記と同じ)で示されるモルホリ
    ン誘導体の製造法。 3 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    る化合物を環化させることを特徴とする一般式
    (): (式中、Rは前記と同じ)で示されるモルホリ
    ン誘導体の製造法。
JP7858383A 1983-05-04 1983-05-04 新規なモルホリン誘導体およびその製造法 Granted JPS59204190A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7858383A JPS59204190A (ja) 1983-05-04 1983-05-04 新規なモルホリン誘導体およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7858383A JPS59204190A (ja) 1983-05-04 1983-05-04 新規なモルホリン誘導体およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59204190A JPS59204190A (ja) 1984-11-19
JPH0379352B2 true JPH0379352B2 (ja) 1991-12-18

Family

ID=13665926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7858383A Granted JPS59204190A (ja) 1983-05-04 1983-05-04 新規なモルホリン誘導体およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59204190A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5319700A (en) * 1999-06-02 2000-12-18 S. Mbua Ngale Efange Nicotine receptor ligands
CN102786515B (zh) * 2012-04-13 2014-07-23 湖南大学 2-(2,2-二甲基-2,3-二氢苯并呋喃-5-基)吗啉及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59204190A (ja) 1984-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4496557A (en) Tricyclic ethers, their preparation and the pharmaceutical compositions containing them
JP3061747B2 (ja) 新規なベンゾピラン誘導体、その製造方法及びそれらを含有する製薬学的組成物
US3766180A (en) 3-heterocyclicamino-4-chloro-1,2,5-thiadiazoles
FR2569404A1 (fr) Nouveaux derives de 1,2-benzisothiazol-3-ylpiperazine, compositions pharmaceutiques contenant de tels composes et leurs procedes de preparation
US5710152A (en) Benzoazine derivative or salt thereof and pharmaceutical compostion comprising the same
JPS62175458A (ja) 新規化合物、その製法及びそれを含む医薬組成物
JPH0283384A (ja) 新規化合物、その製法及びそれを含む医薬組成物
JPH07503461A (ja) カルシウムチャンネル拮抗薬としての化合物
US5604225A (en) Substituted thiazoles and oxazoles and 2-hydroxy-morpholines
EP1238973A1 (en) Novel substituted tricyclic compounds
US4540691A (en) Dopamine agonists and use thereof
JPS6028972A (ja) ジベンゾ[b,e]オキセピン誘導体
US4607033A (en) Morpholine derivatives, compositions and medicinal use
GB1571242A (en) 3,3 - dichloro - 2 - azetidinone derivatives
JPH0379352B2 (ja)
US4675334A (en) Tetrazolyl compounds and their use as anti allergic agents
US4490292A (en) 1,5-Benzothiazepine derivatives and production thereof
EP0765323B1 (en) 4-(6-fluoro-1,2-benzisoxazolyl)-1-piperidinyl-propoxy-chromen-4-one derivatives, their preparation and their use in the treatment of psychosis, schizophrenia and anxiety
JPS6011901B2 (ja) 新規の脂肪族置換された4−フエニル−ピペリジン
US4177272A (en) Disubstituted piperazines
JPS6014032B2 (ja) 5‐フエネチル‐2‐オキサゾリドン誘導体およびその製法
Skaletzky et al. Relation between structure, stereochemistry, and diuretic activity in the 2-amino-. alpha.-phenylcyclohexanemethanol series, a new class of diuretic agents. II
JPH0676325B2 (ja) オキサジアジン誘導体を有効成分として含有する抗血栓剤
US4847414A (en) 2'-substituted-spiro[benzofuran-2(3H),1'-cyclohexanes] and intermediates thereof
US4665072A (en) Morpholine derivatives, compositions and method of use