JPH0379352B2 - - Google Patents

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JPH0379352B2
JPH0379352B2 JP7858383A JP7858383A JPH0379352B2 JP H0379352 B2 JPH0379352 B2 JP H0379352B2 JP 7858383 A JP7858383 A JP 7858383A JP 7858383 A JP7858383 A JP 7858383A JP H0379352 B2 JPH0379352 B2 JP H0379352B2
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JP
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benzofuran
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hydrochloride
acid
general formula
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JP7858383A
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Takeshi Igarashi
Teruo Mukai
Mitsuo Mimura
Terutake Nakagawa
Seiji Ukai
Satoko Kubo
Chiharu Masuda
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
アルケニル基またはベンジル基である)で示され
るモルホリン誘導体またはその酸付加塩およびそ
の製造法に関する。 本発明の化合物は一般式()のアルキル基と
してメチル、エチル、イソプロピル基などを側鎖
に有する2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−メ
チルモルホリン塩酸塩、2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−エチルモルホリン塩酸塩、2−(ベ
ンゾフラン−2−イル)−4−イソプロピルモル
ホリン塩酸塩などおよびアルケニル基としてアリ
ル基などを側鎖に有する2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−アリルモルホリン塩酸塩など、さ
らにベンジル基などを側鎖に有する2−(ベンゾ
フラン−2−イル)−4−ベンジルモルホリン塩
酸塩などを示すものとする。 本発明によれば、一般式()で示されるモル
ホリン誘導体またはその酸付加塩は一般式: (式中、Xはハロゲン原子である)で示される
化合物と式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
を脱HX剤(Xは前記と同じ)、たとえばトリエ
チルアミンなどの存在下で反応させ、えられる
式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
酸、たとえばトリフルオロ酢酸などと式:(R13
SiH(式中、R1は1〜8個の炭素原子を有するア
ルキル基である)で示されるトリアルキルシラン
の共存下で反応させて環化させることによつて製
造しうる。 また前記式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
水素化金属錯体、たとえば水酸化ホウ素ナトリウ
ムなどで還元し、えられる式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物を
脱水剤、たとえばアゾジカルボン酸ジエチルとト
リフエニルホスフインなどの組合せで環化させる
ことによつても一般式()のモルホリン誘導体
またはその酸付加塩を製造しうる。 一方、別法として式: で示されるエポキサイドと式:RNH2(式中、R
は前記と同じ)のアミンとを反応させ、えられる
式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
式:YCH2COY1(式中、YおよびY1は同じかま
たは異なり、ハロゲン原子である)で示される化
合物とを反応させ、えられる式: (式中、RおよびYは前記と同じ)で示される
化合物を塩基性物質の存在下に、たとえばナトリ
ウムメトキサイドなどで環化させて式: (式中、Rは前記と同じ)で示される化合物と
し、ついで水素化金属錯体、たとえば水素化リチ
ウムアルミニウムなどで還元することによつても
一般式()で示されるモルホリン誘導体を製造
しうる。 さらには、式: で示される化合物と式:R2X(式中、R2は低級ア
ルキル基、低級アルケニル基またはベンジル基、
Xは前記と同じ)で示される化合物とを脱HX
剤、たとえば炭酸カリウムの存在下で反応させて
も一般式()で示されるモルホリン誘導体を製
造しうる。 叙上のごとくしてえられる一般式()で示さ
れる化合物は塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸な
どの無機酸またはシユウ酸、フマール酸、マレイ
ン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸、安息香酸などの
有機酸の酸付加塩とすることができる。 また一般式()で示されるモルホリン誘導体
ならびにその酸付加塩の光学異性体および(また
は)その混合物を本発明はすべて包含するもので
ある。 一般式()で示されるモルホリン誘導体また
はその酸付加塩は薬理試験に示すように、抗レセ
ルピン作用が公知のビロキサジンなどと同程度で
あり、抗うつ剤の副作用である抗オキソトレモリ
ン(oxotremorine)振せん作用を有さず、急性
毒性も弱く、抗うつ薬として有用である。すなわ
ち高血圧患者の治療に用いられるレセルピン
(reserpine)がその副作用として、うつ病症状を
誘発すること(ミユラーJ.C.(Muller,J.C.)
ら:J.Amer.Med.Ass.、159、836(1978))、また
動物実験でレセルピン誘発中枢抑制作用が典型的
な三環系抗うつ薬のアミトリプチリン
(amitriptyline)やイミプラミン(imipramine)
によつてよく拮抗されること(アール・エム・バ
ートン(R.M.Burton)、エム・エイ・ソツド
(M.A.Sodd)、エイ・ゴルダン(A.Goldin):ア
ルキーブ・ザンテルナチオナーレ・ド・フアルモ
コデイン(Arch.int.Pharmocodyn)、112、188
(1957);イー・コスタ(E.Costa)、エス・ガラ
ツチーニ(S.Garattini)、エル・バルゼーリ(L.
Valzelli):イクスペリエンチア(Experientia)、
16、461(1960))から抗うつ薬の評価に動物実験
では抗レセルピン作用が古くから応用されてい
る。また、抗うつ薬の有する抗オキソトレモリン
振せん作用や抗フイゾスチグミン
(physostigmine)致死作用などの中枢性抗コリ
ン作用は抗うつ作用機序の一要素であると考えら
れていたが(栗原雅直、医学のあゆみ、57、30
(1966))、今日ではあまり重要視されず(バイレ
ント・ジー・イー(Vaillent、G.E.):Am.J.
Psychiat.、125、1600(1969))、むしろ抗うつ薬
の抗コリン作用は臨床での口渇、便秘、尿閉、頻
脈などの副作用に関連するとされている(伊藤斉
ら:向精神薬、128、医学図書出版発行(1973))。 つぎに実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。 実施例 1 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩の製造) N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オ
キソエチル〕−N−ベンジルエタノールアミン塩
酸塩5g(14.46ミリモル)をトリフルオロ酢酸
17mlに溶解し、−16℃に冷却してトリエチルシラ
ン1.85g(15.91ミリモル)を滴下し、−16℃で1
時間放置した。えられた反応混合物を4Nカセイ
ソーダ水溶液68mlに加え、酢酸エチル50mlで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾
燥して減圧下で酢酸エチルを留去した。残留した
油状物を従来法によつて塩酸塩に変え、メタノー
ルとエーテルの混合溶媒で結晶化させて目的化合
物の2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩3.4g(収率:71.3%、mp204
〜205℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C19H20ClNO2 理論値(%):C61.19 H5.81 N4.25 実測値(%):C69.25 H5.98 N4.40 マススペクトル(m/e):293(親ピーク)、146
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.94〜3.60(m、4H、メチレンプロトン)、 3.98〜4.70(m、4H、メチレンプロトン)、 5.55(dd、1H、【式】)、 6.74(s、1H、【式】)、 7.13〜7.65(m、9H、フエニルプロトン) 出発物質として用いたN−〔2−(ベンゾフラン
−2−イル)−2−オキソエチル〕−N−ベンジル
エタノールアミン塩酸塩はつぎに示す方法によつ
て製造した。 ベンゾフラン−2−イル−クロルメチルケトン
10g(51.38ミリモル)をベンゼン140mlに溶解
し、N−ベンジルエタノールアミン8.55g
(56.52ミリモル)とトリエチルアミン5.72g
(56.52ミリモル)を加えて2時間還流し、15分間
氷冷し、生じた沈殿物を除去した。ベンゼンを減
圧下で留去し、残留した油状物をアセトン100ml
に溶解し、エタノール性塩酸(エタノール25mlに
濃塩酸5mlを加えたもの)を加えて出発物質のN
−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オキソ
エチル〕−N−ベンジルエタノールアミン塩酸塩
12.47g(収率:70.2%、mp128〜136℃)をえた。 実施例 2 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジ
ルモルホリン塩酸塩の製造) N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒ
ドロキシエチル〕−N−ベンジルエタノールアミ
ン13.11g(42.10ミリモル)をクロロホルム100
mlに溶解し、トリフエニルホスフイン11.05g
(42.18ミリモル)を加え、氷冷下でアゾジカルボ
ン酸ジエチル(56.03ミリモル)のクロロホルム
50ml溶液を滴下した。室温で一晩攪拌後、クロロ
ホルムを減圧下で留去し、残留した油状物を最少
量のベンゼンに溶かしてヘキサン中で作つたシリ
カゲル(シリカゲル60 7734)カラム(5.5×26
cm)に加え、ヘキサン、ヘキサン:酢酸エチル=
10:1、ヘキサン:酢酸エチル=5:1の順で溶
出し、ヘキサン:酢酸エチル=5:1の溶出分か
ら減圧下で溶媒を留去し、えられた残留油状物を
従来法によつて塩酸塩に変え、イソプロピルアル
コールを用いて結晶化させて目的化合物の2−
(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジルモルホ
リン塩酸塩3.75g(収率:27.0%、mp204〜205
℃)をえた。 出発物質として用いたN−〔2−(ベンゾフラン
−2−イル)−2−ヒドロキシエチル〕−N−ベン
ジルエタノールアミンはつぎに示す方法によつて
製造した。 N−〔2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−オ
キソエチル〕−N−ベンジルエタノールアミン
14.48g(46.81ミリモル)をメタノール150mlに
溶解し、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム890mg
(23.53ミリモル)を加え、氷冷下で30分間攪拌
し、ついで酢酸0.5mlを加えた。えられた反応混
合物に2Nカセイソーダ水溶液200mlを加え、酢酸
エチル300mlで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、ついで減圧下で酢酸エ
チルを留去し、油状物として出発物質のN−〔2
−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒドロキシエ
チル〕−N−ベンジルエタノールアミン13.11g
(収率:89.9%)をえた。 実施例 3 (2−(ベンゾフラン−2−イル)モルホリン
塩酸塩の製造) 実施例1または2でえられた2−(ベンゾフラ
ン−2−イル)−4−ベンジルモルホリン塩酸塩
3.26g(9.88ミリモル)をメタノール30mlと水6
mlの混合溶液に溶解し、えられた溶液に5%パラ
ジウム炭素0.4gを加え、常温常圧の水素雰囲気
中で水素の吸収が終わるまで攪拌し、ついで過
した。液から減圧下で溶媒を留去し、残留物を
エタノールで結晶化させて目的化合物の2−(ベ
ンゾフラン−2−イル)モルホリン塩酸塩2.08g
(収率:87.8%、mp225〜227℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C12H14ClNO2 理論値(%):C60.13 H5.47 N5.84 実測値(%):C60.25 H5.65 N5.90 マススペクトル(m/e):203(親ピーク)、57
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(d6−DMSO
中、内部標準:TMS) 2.95〜4.03(m、7H、メチレンプロトンと
【式】)、 5.06(dd、1H、【式】)、 6.94(s、1H、【式】)、 7.12〜7.64(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 4 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−メチル
モルホリン塩酸塩の製造) 実施例3でえられた2−(ベンゾフラン−2−
イル)モルホリン塩酸塩0.5g(2.088ミリモル)
をジメチルホルムアミド10mlに溶解し、無水炭酸
カリウム0.86mgを加え、氷冷下でヨウ化メチル
0.16ml(2.535ミリモル)を加えて30分間氷冷下
で攪拌した。えられた反応混合物に酢酸エチル50
mlを加え、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去した。
残留した油状物を従来法によつて塩酸塩に変え、
エタノールとエーテルの混合溶媒で結晶化させて
目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イル)−4
−メチルモルホリン塩酸塩0.3g(収率:66.2%、
mp171〜172℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 元素分析値:C13H16ClNO2 理論値(%):C61.54 H5.96 N5.52 実測値(%):C61.40 H5.83 N5.39 マススペクトル(m/e):217(親ピーク)、71
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.82(d、3H、メチルプロトン)、 2.42〜4.52(m、6H、メチレンプロトン)、 5.34(dd、1H、【式】)、 6.70(s、1H、【式】)、 7.06〜7.52(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 5 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−エチル
モルホリン塩酸塩の製造) メチルをエチルにかえたほかは実施例4と同様
にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イ
ル)−4−エチルモルホリン塩酸塩をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp149〜150℃ 元素分析値:C14H18ClNO2 理論値(%):C62.80 H6.40 N5.23 実測値(%):C63.04 H6.51 N5.43 マススペクトル(m/e):231(親ピーク)、57
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 1.45(t、3H、メチルプロトン)、 2.66〜4.67(m、8H、メチレンプロトン)、 5.50(dd、1H、【式】)、 6.81(s、1H、【式】)、 7.15〜7.63(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 6 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−アリル
モルホリン塩酸塩の製造) メチルをアリルにかえたほかは実施例4と同様
にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イ
ル)−4−アリルモルホリン塩酸塩をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp190〜191℃ 元素分析値:C15H18ClNO2 理論値(%):C64.40 H6.12 N5.01 実測値(%):C64.60 H5.91 N5.14 マススペクトル(m/e):243(親ピーク)、243
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 2.52〜4.69(m、8H、メチレンプロトン)、 5.44〜5.64(m、3H、オレフイニツクプロトン
と【式】)、 6.04〜6.47(m、1H、オレフイニツクプロト
ン)、 6.81(s、1H、【式】)、 7.20〜7.65(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 7 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプ
ロピルモルホリン塩酸塩の製造) メチルをイソプロピルにかえたほかは実施例4
と同様にして目的化合物の2−(ベンゾフラン−
2−イル)−4−イソプロピルモルホリン塩酸塩
をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 mp 183℃ 元素分析値:C17H23NO4 理論値(%):C66.86 H7.59 N4.59 実測値(%):C66.95 H7.75 N4.43 マススペクトル(m/e):245(親ピーク)、71
(基準ピーク) NMRスペクトル(δ値:ppm):(CDCl3中、内
部標準:TMS) 1.43(d、6H、メチルプロトン)、 2.12(s、3H、酢酸のメチルプロトン)、 2.27〜4.70(m、7H、メチレンプロトンと
【式】)、 5.52(dd、1H、【式】)、 6.72(s、1H、【式】)、 7.06〜7.38(m、4H、フエニルプロトン) 実施例 8 (2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプ
ロピルモルホリン塩酸塩の製造) 2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−ヒドロキ
シエチルイソプロピルアミン20g(91.31ミリモ
ル)をジクロルメタン300mlに溶解し、トリエチ
ルアミン14mlを加え、氷冷下でブロムアセチルブ
ロマイド20.3g(100.56ミリモル)のジクロルメ
タン50ml溶液を滴下して室温で17時間攪拌し、
1N塩酸で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
て減圧下で溶媒を留去した。残留した油状物35.7
gをメタノール250mlに溶解し、ナトリウムメト
キサイド9.9g(183.26ミリモル)を加えて60℃
で一晩攪拌し、溶媒を減圧下で留去してエーテル
250mlを加え、1N塩酸、飽和重曹水、ついで飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して
エーテルを減圧下で留去した。残留した油状物
17.0gをエーテル50mlに溶解し、水素化リチウム
アルミニウム2.4g(63.16ミリモル)のエーテル
150mlの懸濁液に氷冷下で滴下し、3.5時間還流し
た。えられた溶液に氷冷下で水100mlとカセイソ
ーダ16gを加え、エーテルを分離し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下でエーテルを留去し
た。残留した油状物を最少量のベンゼンに溶解し
てシリカゲル(シリカゲル60 7734)カラム(5.5
×28cm)(ヘキサン中)に加え、ヘキサン、ベン
ゼン:エーテル=5:1、エーテルの順で溶出
し、エーテルの溶出分から減圧下でエーテルを留
去し、えられた残留油状物を従来法によつて塩酸
塩に変え、イソプロピルアルコールから結晶化さ
せて目的化合物の2−(ベンゾフラン−2−イル)
−4−イソプロピルモルホリン塩酸塩4.6g(収
率:17.9%、mp198℃)をえた。 出発物質として用いた2−(ベンゾフラン−2
−イル)−2−ヒドロキシエチルイソプロピルア
ミンはつぎに示す方法によつて製造した。 ベンゾフラン−2−イル−クロルメチルケトン
28g(0.144モル)をジオキサン:水=10:1の
混合溶媒165mlに溶解し、氷冷下で水素化ホウ素
ナトリウム1.8g(0.048モル)を加え、氷冷下で
10分間攪拌した。ついで酢酸1mlと水700mlを加
え、エーテル700mlで抽出し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥して減圧下でエーテルを留去した。残留
した油状物28.1gをベンゼン300mlに溶解し、カ
セイカリ12gを加えて室温で3時間攪拌し、生じ
た不溶物を除去し、減圧下でベンゼンを留去し
た。残留した油状物にイソプロピルアミン180ml
とエタノール36mlを加えて60℃で20時間攪拌し、
えられた反応混合物を氷水1.5に注ぎ、生じた
沈殿をイソプロピルアルコールから結晶化させて
出発物質の2−(ベンゾフラン−2−イル)−2−
ヒドロキシエチルイソプロピルアミン23.9g(収
率:75.7%、mp105〜107℃)をえた。 つぎにえられた目的化合物の構造式および特性
値を示す。 つぎに急性毒性試験および薬理試験をあげて本
発明のモルホリン誘導体をさらに詳しく説明する
が、本発明はかかる試験にのみ限定されるもので
はない。 なお、急性毒性試験および薬理試験において供
試化合物としては、 2−(ベンゾフラン−2−イル)−4−ベンジル
モルリン塩酸塩(実施例1および2の化合物、以
下B190という)、2−(ベンゾフラン−2−イル)
モルホリン塩酸塩(実施例3の化合物、以下
B186という)、2−(ベンゾフラン−2−イル)−
4−メチルモルホリン塩酸塩(実施例4の化合
物、以下B187という)、2−(ベンゾフラン−2
−イル)−4−エチルモルホリン塩酸塩(実施例
5の化合物、以下B188という)、2−(ベンゾフ
ラン−2−イル)−4−アリルモルホリン塩酸塩
(実施例6の化合物、以下B189という)および2
−(ベンゾフラン−2−イル)−4−イソプロピル
モルホリン酢酸塩または塩酸塩(実施例7または
8の化合物、以下B185という)を用い、比較例
としては、ビロキサジン(Viloxazine)、アトロ
ピン(Atropine)を用いた。 〔急性毒性試験〕 体重28〜32g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群3匹で試験を行なつた。室温21±
1℃の室で、エス・アービン(S.Irwin):サイエ
ンス(Science)、136、123(1962)の行動観察基
準にしたがつて、ポリカーボネートケージ(17×
14×12cm)内で、供試化合物投与後、経時的に動
物の一般状態および死亡を観察した。 投与後24時間での3例中の死亡数を第1表に示
す。 【表】 〔薬理試験〕 (レセルピン体温下降に対する作用) 体重24〜28g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群6匹で試験を行なつた。室温21±
1℃の室でレセルピン5mg/Kg体重(蒸留水で希
釈)の皮下投与18時間後に各供試化合物を経口投
与し、R.M.Burton、エム・エイ・ソツド(M.A.
Sodd)、エイ・ゴルダン(A.Goldin):アルキー
ブ・ザンテルナチオナール・ド・フアルモコデイ
ン(Arch.int.Pharmocodyn)、112、118(1957)、
イー・コスタ(E.Costa)、エス・ガラツチーニ
(S.Garattini)、エル・バルゼーリ(L.
Valzelli):イクスペリエンチア(Experientia)、
16、461(1960)の方法にしたがつてサーミスター
温度計(エイワ電子制作所、DSM−102)のセン
サーを肛門より約2cm挿入して直腸温度をそれぞ
れ投与前、投与2時間後に測定した。結果を第2
表に示す。 【表】 第2表に示したように、B186は各投与量とも
有意な拮抗作用を示したが、80mg/Kg体重におい
て6例中2例が死亡した。B187は20および40
mg/Kg体重で有意な拮抗作用を示した。B188お
よびB189は各投与量とも有意な拮抗作用を示し
た。B190は20mg/Kg体重では有意な拮抗は認め
られなかつたが、40および80mg/Kg体重で有意な
拮抗作用を示した。B185は各投与量とも有意な
拮抗作用を示し、比較例のビロキサジンは20およ
び40mg/Kg体重で有意な拮抗を示したが、80mg/
Kg体重で有意な拮抗作用は認められなかつた。 (オキソトレモリン振せんに対する作用) 体重28〜34g、5週齢のSlc:ddy系雄性マウ
スを用い、1群9匹で実験を行なつた。室温21±
1℃の室で、供試化合物投与後60分にオキソトレ
モリン0.2mg/Kg体重(生理食塩水に溶解)を腹
腔内投与し、ジー・エム・エブレツト(G.M.
Evrett)、エル・イー・ブロツカス(L.E.
Blockus)、テイー・エム・シエパード(T.M.
Shepperd):サイエンス124、79(1956)、高木弘、
上岡利春、小林晋作、鈴木善雄、太刀川隆治:日
薬理誌、66、107(1970)の方法にしたがつて10分
後に振せんの有無を調べた。 結果を第3表に示す。 【表】 【表】 第3表に示したごとく、典型的な抗コリン作用
を示すアトロピンの20,40,80mg/Kg体重は拮抗
作用を示したが、B186、B187、B188、B189お
よびB190の40,80,160mg/Kg体重、またB185
およびビロキサジンの20,40,80mg/Kg体重はほ
とんど影響をおよぼさなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    るモルホリン誘導体またはその酸付加塩。 2 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    る化合物を環化させることを特徴とする一般式
    (): (式中、Rは前記と同じ)で示されるモルホリ
    ン誘導体の製造法。 3 一般式(): (式中、Rは水素原子、1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基、2〜4個の炭素原子を有する
    アルケニル基またはベンジル基である)で示され
    る化合物を環化させることを特徴とする一般式
    (): (式中、Rは前記と同じ)で示されるモルホリ
    ン誘導体の製造法。
JP7858383A 1983-05-04 1983-05-04 新規なモルホリン誘導体およびその製造法 Granted JPS59204190A (ja)

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CN102786515B (zh) * 2012-04-13 2014-07-23 湖南大学 2-(2,2-二甲基-2,3-二氢苯并呋喃-5-基)吗啉及其制备方法与应用

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