JPH0374300A - 伝熱管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、例えば人工衛星等の宇宙航行体の熱制御シ
ステムに用いられる伝熱管に関する。

（従来の技術） 従来、この種の熱制御システムにおいては、発熱機器か
らの発熱をヒートパイプや、サーマルルーバ等の熱制御
手段を用いて宇宙航行体外面より宇宙空間に放熱する方
法が採られていた。

ところが、上記熱制御手段では、その輻送能力の関係上
、最近の宇宙開発にともなう大形の宇宙航行体のように
、その発熱量が数１０ＫＷ〜１００ＫＷに達するものに
適用した場合、効果的な熱制御が困難となるという問題
を有する。

そのため、最近では、作動流体を発熱機器の周囲に循環
させて熱を奪い、宇宙航行体の外部に設けたラジェター
を介して宇宙空間に放熱する相変化を利用した液体循環
ループ方式の伝熱管が考えられている。このような液体
循環ループ方式の伝熱管は、その作動流体と蒸気を循環
させてなる二相液体ループが、その必要動力と温度分布
の均−化等の点から有効なものであるが、無重力環境の
宇宙空間における二相流のフローパターンが不明確であ
ることで、気液分離を確実に行なうことにより、作動流
体の流動の安定化を図る必要がある。

第２図は、このような気液分離の確実化を図った従来の
伝熱管を示すもので、蒸気通路となる第１の管１に対し
て軸方向に延設した複数のグループ１ａが内周壁に沿っ
て所定の間隔に形成される。

そして、この第１の管１は、その外周部に複数の液供給
用スリット１ｂが軸方向に所定の間隔を有して形成され
た後、外管となる第２の管２内に挿着される。この際、
第２の管２内には液通路２ａが第１の管１に沿わせて略
平行に形成される。これにより、液通路２ａに図示しな
い液供給源から作動流体が供給されると、該作動流体は
毛細管現象によりスリット１ｂを通って第１の管１内の
グループ１ａに供給されて、ここに周囲の熱を奪って蒸
発されて第１の管１内を通って移送される。

しかしながら、上記伝熱管では、その構成上、無重力環
境においても気液分離が効果的に実現されるが、第１の
管１にグループ１ａ及びスリット１ｂを形成した後、こ
の第１の管１を第２の管２に挿着しなければならないた
めに、その製作が非常に面倒であるという問題を有して
いた。

（発明が解決しようとする課題） 以上述べたように、従来の伝熱管では、第１の管を第２
の管に挿着しなければならないことにより、その製作が
非常に面倒であるという問題を有していた。

この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な
構成で、かつ、簡便な製作を実現し得るようにした伝熱
管を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） この発明は、液通路と蒸気通路を有してなる二相液体ル
ープの伝熱管において、軸方向に延設した複数のグルー
プを内周壁に所定の間隔を有して形成してなる管路本体
と、この管路本体を軸方向に沿った第１及び第２の蒸気
通路に区分してなるもので、半径方向に連通され、それ
ぞれが前記管路本体の内周壁の異なった第１及び第２の
位置に対向される液供給路及び液通路が軸方向に沿って
設けられた弾性を有した仕切り部材とを備えて構成した
ものである。

（作用） 上記構成によれば、管路本体は内部に挿着された仕切り
部材により区分された第１及び第２の蒸気通路が形成さ
れると共に、この仕切り部材を介して液通路と液供給路
が形成され、これら第１及び第２の蒸気通路と液供給路
と液通路により気液が確実に分離された安定した流動が
行われる。

このように弾性を有した仕切り部材を管路本体内に挿着
するだけで、第１及び第２の蒸気通路と液供給路と液通
路を形成することができることにより、その製作が非常
に簡便となる。

（実施例） 以下、この発明の実施例について、図面を参照して詳細
に説明する。

第１図はこの発明の一実施例に係る伝熱管を示すもので
、管路本体１０には軸方向に延設された複数のグループ
１１（第２図のグループ１ａと略同様に形成されること
で、第１図中では、−点鎖線で示す）が内周壁に沿って
所定の間隔に形成される。そして、この管路本体１０に
は、その軸方向に沿って弾性を有した仕切り部材１２が
挿着され第１及び第２の蒸気通路１３ａ、１３ｂが形成
される。この仕切り部材１２は、例えば金属材料等で略
湾曲状に形成し・た第１及び第２の仕切り板１２ａ、１
２ｂが図示しない板片等を介して毛細管現象の発生する
程度に近接されてスポット溶接等で連結されて幅狭な液
供給路１４が軸方向に沿って形成され、その液供給路１
４の半径方向の一端には幅広な液通路１５が連通されて
形成されている。これら液供給路１４及び液通路１５は
それぞれ管路本体１０の半径方向における例えば、略１
８０″異なった位置に対向される。そして、このうち液
通路１５には、図示しない液供給源からの作動流体の供
給される液供給部１６が連結される。

上記構成において、液供給部１６より液通路１５に供給
された作動流体は仕切り部材１２で形成される液供給路
１４に発生する毛細管現象により該液供給路１４を介し
て管路本体１０のグルーブ］１に送られて、該グループ
１１により管路本体１０の周方向に搬送されると共に、
その軸方向に広げられる。ここで、この作動流体は、管
路本体１０上の図示しない発熱機器から熱量を麻って蒸
発され、その蒸気が仕切り部材１２で形成される第１及
び第２の蒸気通路１３ａ、１３ｂを通って管路本体１０
の外に搬送されて、図示しないラジェター等を介して奪
った熱量を放熱せしめる。

このように、上記伝熱管は軸方向に延設した複数のグル
ープ１１を内周壁に沿って所定の間隔に形成してなる管
路本体１０に弾性を有した仕切り部材１２を挿着して、
管路本体１０を区分した第１及び第２の蒸気通路１３ａ
、１３ｂを形成すると共に、この第１及び第２の蒸気通
路１３ａ。

１３ｂ間に第１及び第２の仕切り板１２ａ。

１２ｂを介して液供給路１４及び液通路１５を形成する
ことにより、これら第１及び第２の蒸気通路１３ａ、１
３ｂと液供給路１４と液通路１５により気液が確実に分
離されて安定した流動が行われるように構成した。これ
によれば、弾性を有した仕切り部材１２を管路本体１０
内に挿着するだけで、第１及び第２の蒸気通路１３ａ、
１３ｂと液供給路１４と液通路１５が形成されて安定し
た流動を確保することができることにより、従来のよう
な第１の管１を第２の管２に挿着する作業に比して、そ
の製作が簡便となる。

なお、上記実施例では、仕切り部材１２の第１及び第２
の仕切り板１２ａ、１２ｂ間を毛細管現象が発生するよ
うな間隔で組合わせた場合で説明した、これに限ること
なく、例えば、作動流体をいわゆる吸い上げる如く作用
するウィックを介在させたり、あるいは第１及び第２の
仕切り板１２ａ、１２ｂの各対向面をいわゆる梨地状に
形成して作動流体を効率的に管路本体１０のグルブ１１
まで搬送するように構成することも可能である。

よって、この発明は上記実施例に限ることなく、その他
、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施
し得ることは勿論のことである。

［発明の効果コ 以上詳述したように、この発明によれば、簡易な構成で
、かつ、簡便な製作を実現し得るようにした伝熱管を提
供することできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る伝熱管を示す断面図
、第２図は従来の伝熱管の一部を破断して示す破断図で
ある。 ］０・・・管路本体、１１・・・グループ、１２・・・
仕切り部材、１２ａ、１２ｂ−仕切り板、１３ａ。 １３ｂ・・・第１及び第２の蒸気通路、１４・・・液通
路、１５・・・液供給路、１６・・・液供給部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 液通路と蒸気通路を有してなる二相液体ループの伝熱管
   において、 軸方向に延設した複数のグループを内周壁に所定の間隔
   を有して形成してなる管路本体と、この管路本体を軸方
   向に沿った第１及び第２の蒸気通路に区分してなるもの
   で、半径方向に連通され、それぞれが前記管路本体の内
   周壁の異なった第１及び第２の位置に対向される液供給
   路及び液通路が軸方向に沿って設けられた弾性を有した
   仕切り部材とを具備したことを特徴とする伝熱管。