JPH0374093A - イオン供給方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明はコロナ放電によって発生する正と負のイオン流
を電荷密度の不均一な帯電体に供給して電荷の中和を行
うイオン供給方法及び装置に関し、詳しくはコロナ電極
に極細金属線を用いて正と負のイオン流バランスを長期
的に維持できるイオンの供給方法及び装置に関する。

本発明のイオン供給方法及び装置は、電子部分等の静電
気の除電以外にも、印刷（例えば活字印刷、オフセット
、グラビア）、シルクスクリーン処理、フィルム処理、
プラスチック袋や紙袋の組立及び穴あけ作業、プラスチ
ックや紙のトリミング（包装作業ができるようにするた
め）、繊維の処理、流動粒体等の処理にも適用できる。

［従来の技＊］ 電子部品の多くは一般に３０００Ｖ以下の静電気の影響
により破壊され不良品となる。まだ半導体の回路を基盤
にプリントする際に静電気に起因する塵埃が１個でも存
在すると基盤全体が不良品となる。この他静電気の障害
はいたる所に見られる。

この静電気による障害を排除する手段として、コロナ放
電によって発生する帯電体の電荷と反対の極性を含むイ
オンを帯電体に吹きつけ、電荷の中和ないし電荷密度の
均一化によって除電する方法が知られている。

従来の除電手段として、広く普及しているのは交流式の
方法である。交流式除電方法は放電電極に高圧交流電圧
を印加して、正負両イオンを発生させる方法であり、実
公昭３←１３８２９号、同３８−１８５０５号、同４０
−１８３３４号、同４１−１１９４５号、同５５−１５
２７８号、実開昭５０−３２９８７号、同５Ｇ−１３１
９８４号、同５１−３１１４７８号、特公昭４３−１８
０２８号、特開昭５１１−２２５１３００号、同５１１
−１２８００号等に開示されている。

しかし、これらの交流除電方法では帯電体の電荷の極性
に無関係に除電できるメリットがあるが１発生した正イ
オンと負イオンとが一部再結合するため、除電に有効な
イオンの発生量が少なく除電能力が低いという欠点があ
る。

一方これらの交流式の欠点を解決するために、放電電極
に高圧直流電圧を印加して、単一極性のイオンを発生さ
せる直流式の除電方法が提案されている。この直流式除
電方法によれば、除電に有効なイオンを大量に発生させ
ることができるので、除電能力が大きいという利点があ
るが、単一極性のイオンしか発生できないので、帯電体
の電荷の極性が同じ場合には適用できない欠点がある。

そこで５本発明者はこれらの欠点を解決するために直流
式の除電方法において帯電体の極性に応じイオン流をバ
ランスさせる技術を提案した（特願昭１１１３−３０８
２８２号参照）。

なおイオン流をバランスさせる技術は、特開昭５７−１
１４９１１号、米国特許１５３２５７号においても提案
されている。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明者はかかるイオン流のバランス技術について更に
検討を進めた所、イオン流のバランスの持続効果が２ケ
月未満と極めて短いという欠点を見い出した。

かかる原因を種々検討した結果、コロナ電極に重大な原
因があることが判った。即ち、従来のコロナ電極には、
尖鋭な針状金属が用いられている。コロナ放電を継続し
ていると、かかる電極の尖鋭部分の肩部に荷電粒子が付
着沈積することを見出した。従来広く普及している交流
電圧を印加する場合にはこのような現象は見られなかっ
た。

その理由としては、正と負が交互に印加されるため、荷
電粒子の極性が正、負いずれであっても、当該印加によ
って反撥力が働くので、付着を阻止する機能をしていた
ものと思われる。

しかし直流電圧を印加する場合には電極に付着した荷電
粒子の沈積を阻止する力は何ら働かない、そのため長時
間のコロナ放電によって沈積物が電極に電気化学作用を
及ぼし、いわゆる電蝕を起こす。

故にこの電蝕によってイオン流のバランスの持続効果を
極めて短くしているものと推定される。

そこで本発明は、高圧直流電圧の印加によってコロナ放
電をする際に、イオン流のバランスの持続効果を大巾に
向上させるイオンの供給方法及び装置を提供することを
技術的課題とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果
、極細サイズのコロナ電極を用いた所、イオン流バラン
スが飛躍的に向上することを見い出し１本発明を完成す
るに至った。

即ち、本発明に係るイオン供給方法は、正と負の独立し
たコロナ電極に直流高電圧を印加してコロナ放電を行な
い、正と負のイオン流を発生させ、電荷密度の不均一な
帯電体に前記イオン流を供給して電荷密度を均一にして
電荷の中和を行うイオン供給方法において、前記コロナ
電極に２０〜８０ＩＬｍの極細金属線を用いて前記正と
負のイオン流のバランスを長期間に亘って雌持すること
を特徴とする。

また本発明に係るイオン供給装置は、正と負の独立した
コロナ電極に、直流高電圧を印加して正と負のイオン流
を発生させるイオン発生手段と、該イオン流を電荷密度
の不均一な帯電体に供給するイオン流供給手段と、各イ
オン流のバランスを調整する手段とを有するイオン供給
装置において、前記イオン発生手段の正と負の各電極は
各々熱定されたイオン流発生部内に装着されており、該
両イオン流発生部の電極部側には両極間の放電通路が形
成され、かつ前記両極には２０〜８０Ｂｍの極細金属線
が用いられていることを特徴とする。

さらに上記のイオン供給方法及び装置において、イオン
流バランスの持続効果が更に増大するには、コロナ電極
として２０〜３０Ｂｍの極細金属線を用いることが好ま
しい。

本発明において、コロナ電極の印加に用いられる直流高
電圧としては、交流電源又は直流電源（−次側）に接続
されたコンバータから出力される正、負の直流高電圧が
用いられる。

放電形式は例えば、いわゆるダブルＤＣ構成が採用され
る（特開昭８１−２９０８１１９号参１’！＠）、即ち
。

ダブルＤＣｉＩＩｉ或は第１の放電電極を一方の極性の
直流（ＤＣ）源に結合し、第２の放電電極を他方の極性
のＤＣ源に結合した構成であり、電界を各電極と接地間
ではなく、反対極性の電極間に発生させる。従ってこの
電界の発生によって各電極先端にコロナ放電が生じ、電
極間の空気をイオン化する。

コロナ電極としては、２０〜８０←ｍ、好ましくは２０
〜３０μｍの極細金属線が用いられる。２０μｍ未満で
あるとイオン流が不足する難点があり、またＢＯ←ｍを
越えると、イオン流バランス雑持効果が２月未満と短い
欠点がある０本発明に用いられる金属線材料としては、
タングステン線が好ましい。

［実施例］ 以下、本発明のイオン供給方法に適した装置及び本発明
のイオン供給装置の一例について説明する。

第１図はイオン発生手段の一例を示す要部概略断面図、
第２図は第１図の■−■矢視図、第３図〜第５図はイオ
ン供給装置の一例を示す図で、第３図はその正面図、第
４図はその側面図、第５図はその背面図である。

このイオン供給装置はコンバータ収納体１を膚し、この
コンバータ収納体１にＡＣｌｏｏＶないし２００Ｖテ５
０Ｈｚ又は８０Ｈｚ（７）交流電源、又は１．５〜１０
０Ｖ直流電源から、２〜５ＫＶの正および負の直流高電
圧に変換出力するコンバータ２が収納されている。コン
バータ収納体１の後部に電源を接続するコネクタ３と、
正および負の直流高電圧を調整する調整部４，４が設け
られている。この各調整部４．４により、正の直流高電
圧及び負の直流高電圧を調整できる。またコンバータ収
納体ｌの上部には仕切板５を介在させて箱状のイオン供
給装置本体６が取外可能に取付けられている。

この箱状のイオン供給装置本体６内の上部には、イオン
発生手段７が収納されている。該イオン発生手段７はエ
イオン流発生部８と負イオン原発生部９からなる。

エイオン流発生部８は、電極収納筒体１ｏが前後方向に
取付けられ、この筒体１ｏに絶縁性樹脂で形成された噴
射ノズル１１が螺着されている。筒体１０の後端には圧
縮エアーを供給できるエアーノズル１２が接続され、こ
のノズルには流量調節弁１３が設けられている。

噴射ノズル１１の後端には端子板収納部１４が形成され
、この収納部１４に板状の端子板１５が嵌着されている
。

端子板１５は、例えば羽子板状を虞し、中央付近に丸孔
ＩＢがあけられ、この丸孔１１１から前方に向い切込線
１７が形成されている。この切込線１７間に正電極１８
ａが挟み付けられて固定されている。なお端子板の形状
は特に限定されず、また電極の固定手段も特に限定され
ない。

ここに電極の材質と径は、以下の仕様が好ましい。

材質　：　タングステン 径　　　：　　２０〜６０終鵬 上記の噴射ノズル１１は中心にイオン噴射口１３が形成
され、筒体１０と導通される。従って圧縮エアーは筒体
１０を介して噴射口１９から外部は噴射可能となる。

噴射口１９の前方にはこの噴射口１９に直交して連通ず
るエア巻込口２０が例えば６個（第２図参照）設けられ
ている。

端子板１５の後端には、リード線２１が取付けられ、コ
ンバータ２に接続されている。

一方、負イオン流発生部９は、前述のエイオン流発生部
８に並設して設けられており、その構成はエイオン流発
生部８と略同−である。負イオン流発生部９の構成部材
に各々付した符号で、エイオン流発生部８の構成部材に
付した符号と同一の部位は同一部材、同一名称であるの
で、この説明を省略する。１８ｂは負電極であり、正電
極１８ａと同一材質、同一径のタングステン線が用いら
れる。

次に上記の装置を用いてイオンを供給する方法を具体的
に説明する。

イオン　、　　のセード 電荷密度の不均一な帯電体に噴射ノズル１１を向けて、
装置本体６をセットする。帯電体とノズル１１の距離は
０．２〜２ｍ程度が好ましい。

び　　エアー　　給 コンバータ２を介して正側のリード線２１．端子板１５
を介して正電極に正の直流高電圧を印加する。同様にし
て負側のリード線２１．端子板１５を介して負電極に負
の直流高電圧を印加する。このとき正と負の電圧を各々
の調整部４．４で調整する。

この印加の開始前あるいは開始時に圧縮エアーをノズル
１２から各々供給する。

コロナ　　　びイオン　の 円電極はいわゆるダブルＤＣＪ／ＩＩｉ戊ゆえに、電界
が反対極性の電極間に発生する。この電界発生によって
各電極先端にコロナ放電が生じ、電極間の空気をイオン
化する。なお電極間の電界形成理論は定かではないが、
複数のエア巻込口２０が電子の移動ゾーンとなることに
よるものと思われる。

正電極１８ａ側に存在する空気は正イオン化され反対に
負電極１８ｂ側に存在する空気は負イオン化される０発
生した正イオンは圧縮エアーと混合して正イオン流とな
り、正イオンの噴射ノズル１８より噴射される。同様に
発生した負イオンは圧縮エアーと混同して負イオン流と
なり、負イオンの噴射ノズル１９より噴射される。空気
流量の調整は調整弁１３により行うことができる。

の−しび 上記の正イオン流と負イオン流を帯電体上の電荷の不均
一部に噴きつけると、帯電体の電荷の均一化が図られ、
中和される。

〔実験例〕

本発明の効果を例証するために図面に示す装置を用いて
イオン流の発生及び電荷中和試験を行った。

電極の材質、径及び印加電圧（直流）は各々表１のよう
に設定した。

（評価） イオン流持続性は各電極からのイオン流を帯電体に噴射
して中和効果が減少する傾向によって評価した。その結
果を表１に示す。

（結果） 表１から明らかなように、電極の径が２０〜８０ＩＬ麿
の場合（実験Ｎｏ、１〜８）、イオン流バランスの持続
性が２ケ月以上認められ、さらに２０〜３０ト鵬の場合
（実験Ｎｏ、１〜３）、１２ケ月の持続効果が認められ
た。

これに対し、電極の径が６０μｍの場合（実験Ｎｏ、９
）　、　　１ケ月の持続効果もないことが判かる。

［発明の効果］ 本発明によれか、高圧直流電圧の印加によってコロナ放
電をする際に、イオン流のバランスの持続効果を大巾に
向上させるイオンの供給方法及び装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はイオン発生手段の一例を示す要部概略断面図、
！ｌ！２図は第１図の■−■矢視図、第３図〜第５図は
イオン供給装置の一例を示す図で、第３図はそのτ面図
、第４図はその側面図、ｔｉＳ５図はその背面図である
。 コンバータ収納体 コンバータ コネクタ 調整部 仕切板 イオン供給装置本体 イオン発生手段 正イオン流発生部 ９：負イオン流発生部 ｌＯ：電極収納筒体 １１：噴射ノズル １２：エアーノズル １３：調整弁 １４：収納部 １５：端子板 １８：丸孔 １７：切込線 １８：電極 １９：噴射口 ２０：エア巻込口 ２１：リード線

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、正と負の独立したコロナ電極に直流高電圧を印加し
   てコロナ放電を行ない、正と負のイオン流を発生させ、
   電荷密度の不均一な帯電体に前記イオン流を供給して電
   荷密度を均一にして電荷の中和を行うイオン供給方法に
   おいて、前記コロナ電極に２０〜６０μｍの極細金属線
   を用いて前記正と負のイオン流のバランスを長期間に亘
   って維持することを特徴とするイオン供給方法。 ２、コロナ電極が２０〜３０μｍの極細金属線であるこ
   とを特徴とする請求項１記載のイオン供給方法。 ３、正と負の独立したコロナ電極に、直流高電圧を印加
   して正と負のイオン流を発生させるイオン発生手段と、
   該イオン流を電荷密度の不均一な帯電体に供給するイオ
   ン流供給手段と、各イオン流のバランスを調整する手段
   とを有するイオン供給装置において、前記イオン発生手
   段の正と負の各電極は各々隔定されたイオン流発生部内
   に装着されており、該両イオン流発生部の電極部側には
   両極間の放電通路が形成され、かつ前記両極には２０〜
   ６０μｍの極細金属線が用いられていることを特徴とす
   るイオン供給装置。 ４、コロナ電極が２０〜３０μｍの極細金属線であるこ
   とを特徴とする請求項３記載のイオン供給装置。