JPH0370857B2 - - Google Patents
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- JPH0370857B2 JPH0370857B2 JP17169382A JP17169382A JPH0370857B2 JP H0370857 B2 JPH0370857 B2 JP H0370857B2 JP 17169382 A JP17169382 A JP 17169382A JP 17169382 A JP17169382 A JP 17169382A JP H0370857 B2 JPH0370857 B2 JP H0370857B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/84—Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
- G11B5/852—Orientation in a magnetic field
Landscapes
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
本発明は、磁気テープまたは磁気デイスク等に
用いられる磁気記録媒体の製造方法に関する。 磁気記録装置における記録密度の向上は斯界の
変わらぬ趨勢であり、これを実現するためには磁
気記録媒体の薄層化、薄膜化が不可欠である。 従来、媒体としては酸化鉄微粒子とバインダー
の混合物を基体上に塗布したいわゆるコーテイン
グ媒体が広く用いられている。これらの記録体に
は音声用の磁気テープ、VTR用の磁気テープ、
コンピユーター用磁気テープ、フレキシブル磁気
デイスク、リジツト磁気デイスクがあり、これら
の媒体では磁性層の薄層化と相まつて媒体の高抗
磁力化によつて高記録密度化を図ろうとしてい
る。 しかし、コーテイング媒体においては厚さが数
千〓以下で、しかも均一な記録再生特性を実現す
ることはきわめて困難である。そこでコーテイン
グ媒体に代わる高密怒記録媒体として、Co蒸着
テープ及びメツキテープが提案されている。しか
しこのような金属薄膜はフエライトのような固い
ヘツドとの接触によつて膜表面の損傷、摩耗が生
じたり、また腐食が起こり易く、薄層化が進む程
信頼性の観点から問題となる。 そこでかかる点を解決しようと、耐摩耗性、耐
腐食性が良好な酸化物磁性薄膜であるγ−Fe2O3
またはγ−Fe2O3とFe3O4の中間組成物または
Fe3O4を主成分とし、高保磁力を得るためにCoの
添加したコバルト含有酸化鉄磁性薄膜が注目され
ている。しかしこのようなコバルト含有酸化鉄磁
性薄膜は酸化度、コバルトの含有量によつては大
きな加圧減磁を示すことがあり、磁気ヘツドとの
接触により再生出力が減少し、安定した電磁変換
を得ることが出来なかつた。また磁気記録体の形
成条件、もしくは基体の性質によつては磁気特性
が充分に達せられないことがあつた。 そこでこれらの問題を解決する為に、コバルト
含有酸化鉄磁性薄膜を一旦加熱し、静磁場中で冷
却処理を施こす方法が提案されている。この磁場
中冷却処理を施した場合には、加熱減磁特性、静
磁気特性が著るしく向上し、しかも同様な処理
を、コバルト含有酸化鉄微粒子に施した場合と異
なり、何ら安定化処理を行なわなくても長期の時
間経過に対して極めて安定であるという利点があ
つた。 然しながらこの方法で例えば磁気テープ媒体に
通用しようとした場合には一定強度の静磁場をテ
ープ長さ方向に亘つて発生させる為に、ソレノイ
ドコイルを用いるのが一般である。しかし十分強
い静磁場を得る為には大電流を流すことのできる
コイルと電源、又ジユール熱によるコイル温度上
昇を抑える為の冷却機構が必要であり、非常に高
価且つ大規模な装置が要求される。又この方法を
磁気デイスク媒体に適用しようとした場合、円周
方向の静磁場を発生させるのは容易でない。 本発明はこのような磁場中冷却処理を実施する
上での種々の問題点を解決することを目的とする
ものであり、磁気テープ、磁気デイスクいずれの
媒体にも適用できる簡便且つ効果的な磁気記録媒
体の製造方法を提供するものである。 即ち本発明に係わる磁気記録媒体の製造方法は
異なる向きの磁界を含み、かつ磁界強度が空間分
布をもつ磁界中を、磁気記録媒体を繰返し通過さ
せ、該磁気媒体の磁化状態がある一定の向きに保
持されている時間がこれと異なる向きに保存され
ている時間より長くなるようにし、同時に同磁気
記録媒体に80℃以上の温度から室温近傍にまで磁
界中冷却処理を施す工程を含むことを特徴とす
る。 本発明者らはソレノイドコイルの代りに永久磁
石を用いることができないかと考え、強く検討を
重ねた結果、向きの異なる磁界が加わつた場合に
も磁気記録媒体の磁化状態が冷却時間中において
ある一方にある時間と、その逆方向にある時間と
に明らかな差がある場合には十分磁界中冷却処理
の効果があることを見出し、本発明をなすに至つ
たものである。 以下具体的な例を上げて本発明の意義を詳細に
説明する。尚以下において磁気特性は振動試料型
磁力計により3KOeo−pの磁界を加えて測定し
たものであり、又加圧減磁量は試料を3KOeの静
磁界中で一方向に磁化した後、試料面に垂直方向
に1000Kg/cm2の圧力を10秒間加え、その前後の残
留磁化の減少量を加圧前の値のパーセント比で示
したものである。 実施例 1 全金属元素中Co、Cuをそれぞれ4重量パーセ
ント含むFe3O4をターゲツトとし、150ミリ角の
耐熱性高分子フイルム基体上にアルゴンガス中ス
パツタ・パワー600W、スパツタ圧8×10-3Torr
でスパツタリングすることにより約3000〓のCo、
Cu含有Fe3O4薄膜を形成した。これを260℃、1
時間大気中で酸化したFe3O4−γ−Fe2O3中間組
成物を主成分とする酸化鉄薄膜を得た。得られた
サンプルから内径約28.5ミリ、外径133ミリの5
1/4インチ大フロツピー・デイスク(1−A)を
切り出した。 一方残留磁束密度約9700GのCo一稀土類マグネ
ツト(10×10×50ミリ、短辺方向に着磁)一対を
第1,2図に示した如く配置した。第1図は平面
図、第2図は第1図矢印5の方向からみた時の側
面図である。図において1はフロツピー・デイス
ク、2および3はマグネツト、4はフロピー・デ
イスクの回転軸であり、マグネツト2,3は第2
図の如く間隙5ミリで同じ磁極が対向する向きに
配置した。第3図は第1図AA′の方向に沿つてマ
グネツト間隙の丁度中央を通る平面上における面
内磁界成分(H11)を測定、プロツトしたもので
ある。但し磁界の正方向を第2図フロツピー・デ
イスクの回転方向6の方向とした。このような分
布の磁界を1回転に1回転経験することによりフ
ロツピイ・デイスク各点の磁化は負の方向の磁界
が加わる間を除き正の残留磁化を保持する。勿論
負方向の磁界が加わる時には負方向の磁化をもつ
がそれは1回転に要する時間の約1/7〜1/33であ
る。 扨てフロツピイデイスク1−Aを一旦200℃に
加熱した後、この間隙を通し回転数6rpmで回転
させながら10℃/分の速度で50℃まで徐冷しサン
プル1−Bを得た。デイスク1−A、1−Bの磁
気特性、加圧減磁特性を測定したところ第1表に
示したように、S、S*の改善と加圧減磁特性の
半減という大きな効果が認められた。
用いられる磁気記録媒体の製造方法に関する。 磁気記録装置における記録密度の向上は斯界の
変わらぬ趨勢であり、これを実現するためには磁
気記録媒体の薄層化、薄膜化が不可欠である。 従来、媒体としては酸化鉄微粒子とバインダー
の混合物を基体上に塗布したいわゆるコーテイン
グ媒体が広く用いられている。これらの記録体に
は音声用の磁気テープ、VTR用の磁気テープ、
コンピユーター用磁気テープ、フレキシブル磁気
デイスク、リジツト磁気デイスクがあり、これら
の媒体では磁性層の薄層化と相まつて媒体の高抗
磁力化によつて高記録密度化を図ろうとしてい
る。 しかし、コーテイング媒体においては厚さが数
千〓以下で、しかも均一な記録再生特性を実現す
ることはきわめて困難である。そこでコーテイン
グ媒体に代わる高密怒記録媒体として、Co蒸着
テープ及びメツキテープが提案されている。しか
しこのような金属薄膜はフエライトのような固い
ヘツドとの接触によつて膜表面の損傷、摩耗が生
じたり、また腐食が起こり易く、薄層化が進む程
信頼性の観点から問題となる。 そこでかかる点を解決しようと、耐摩耗性、耐
腐食性が良好な酸化物磁性薄膜であるγ−Fe2O3
またはγ−Fe2O3とFe3O4の中間組成物または
Fe3O4を主成分とし、高保磁力を得るためにCoの
添加したコバルト含有酸化鉄磁性薄膜が注目され
ている。しかしこのようなコバルト含有酸化鉄磁
性薄膜は酸化度、コバルトの含有量によつては大
きな加圧減磁を示すことがあり、磁気ヘツドとの
接触により再生出力が減少し、安定した電磁変換
を得ることが出来なかつた。また磁気記録体の形
成条件、もしくは基体の性質によつては磁気特性
が充分に達せられないことがあつた。 そこでこれらの問題を解決する為に、コバルト
含有酸化鉄磁性薄膜を一旦加熱し、静磁場中で冷
却処理を施こす方法が提案されている。この磁場
中冷却処理を施した場合には、加熱減磁特性、静
磁気特性が著るしく向上し、しかも同様な処理
を、コバルト含有酸化鉄微粒子に施した場合と異
なり、何ら安定化処理を行なわなくても長期の時
間経過に対して極めて安定であるという利点があ
つた。 然しながらこの方法で例えば磁気テープ媒体に
通用しようとした場合には一定強度の静磁場をテ
ープ長さ方向に亘つて発生させる為に、ソレノイ
ドコイルを用いるのが一般である。しかし十分強
い静磁場を得る為には大電流を流すことのできる
コイルと電源、又ジユール熱によるコイル温度上
昇を抑える為の冷却機構が必要であり、非常に高
価且つ大規模な装置が要求される。又この方法を
磁気デイスク媒体に適用しようとした場合、円周
方向の静磁場を発生させるのは容易でない。 本発明はこのような磁場中冷却処理を実施する
上での種々の問題点を解決することを目的とする
ものであり、磁気テープ、磁気デイスクいずれの
媒体にも適用できる簡便且つ効果的な磁気記録媒
体の製造方法を提供するものである。 即ち本発明に係わる磁気記録媒体の製造方法は
異なる向きの磁界を含み、かつ磁界強度が空間分
布をもつ磁界中を、磁気記録媒体を繰返し通過さ
せ、該磁気媒体の磁化状態がある一定の向きに保
持されている時間がこれと異なる向きに保存され
ている時間より長くなるようにし、同時に同磁気
記録媒体に80℃以上の温度から室温近傍にまで磁
界中冷却処理を施す工程を含むことを特徴とす
る。 本発明者らはソレノイドコイルの代りに永久磁
石を用いることができないかと考え、強く検討を
重ねた結果、向きの異なる磁界が加わつた場合に
も磁気記録媒体の磁化状態が冷却時間中において
ある一方にある時間と、その逆方向にある時間と
に明らかな差がある場合には十分磁界中冷却処理
の効果があることを見出し、本発明をなすに至つ
たものである。 以下具体的な例を上げて本発明の意義を詳細に
説明する。尚以下において磁気特性は振動試料型
磁力計により3KOeo−pの磁界を加えて測定し
たものであり、又加圧減磁量は試料を3KOeの静
磁界中で一方向に磁化した後、試料面に垂直方向
に1000Kg/cm2の圧力を10秒間加え、その前後の残
留磁化の減少量を加圧前の値のパーセント比で示
したものである。 実施例 1 全金属元素中Co、Cuをそれぞれ4重量パーセ
ント含むFe3O4をターゲツトとし、150ミリ角の
耐熱性高分子フイルム基体上にアルゴンガス中ス
パツタ・パワー600W、スパツタ圧8×10-3Torr
でスパツタリングすることにより約3000〓のCo、
Cu含有Fe3O4薄膜を形成した。これを260℃、1
時間大気中で酸化したFe3O4−γ−Fe2O3中間組
成物を主成分とする酸化鉄薄膜を得た。得られた
サンプルから内径約28.5ミリ、外径133ミリの5
1/4インチ大フロツピー・デイスク(1−A)を
切り出した。 一方残留磁束密度約9700GのCo一稀土類マグネ
ツト(10×10×50ミリ、短辺方向に着磁)一対を
第1,2図に示した如く配置した。第1図は平面
図、第2図は第1図矢印5の方向からみた時の側
面図である。図において1はフロツピー・デイス
ク、2および3はマグネツト、4はフロピー・デ
イスクの回転軸であり、マグネツト2,3は第2
図の如く間隙5ミリで同じ磁極が対向する向きに
配置した。第3図は第1図AA′の方向に沿つてマ
グネツト間隙の丁度中央を通る平面上における面
内磁界成分(H11)を測定、プロツトしたもので
ある。但し磁界の正方向を第2図フロツピー・デ
イスクの回転方向6の方向とした。このような分
布の磁界を1回転に1回転経験することによりフ
ロツピイ・デイスク各点の磁化は負の方向の磁界
が加わる間を除き正の残留磁化を保持する。勿論
負方向の磁界が加わる時には負方向の磁化をもつ
がそれは1回転に要する時間の約1/7〜1/33であ
る。 扨てフロツピイデイスク1−Aを一旦200℃に
加熱した後、この間隙を通し回転数6rpmで回転
させながら10℃/分の速度で50℃まで徐冷しサン
プル1−Bを得た。デイスク1−A、1−Bの磁
気特性、加圧減磁特性を測定したところ第1表に
示したように、S、S*の改善と加圧減磁特性の
半減という大きな効果が認められた。
【表】
実施例 2
実施例1と同じCo−希土類マグネツトを用い、
第4,5図の如く4ケのマグネツトを配置した。
この時第4図BB′の方向に沿つて、マグネツト間
隙の中央を通る平面上における面内時間(H11)
の分布は第6図に示した如くであつた。 実施例1と同じフロツピーデイスク1−Aを一
旦210℃に加熱した後、第5図の如く4ケのマグ
ネツトで構成された間隙を通し、回転数120rpm
で回転させながら20℃/分の速度で室温にまで冷
却しサンプル2−Bを得た。その磁気特性、加圧
減磁特性を測定したところ第2表に示したように
実施例1と同程度の磁気特性、加圧減磁特性の改
善が認められた。
第4,5図の如く4ケのマグネツトを配置した。
この時第4図BB′の方向に沿つて、マグネツト間
隙の中央を通る平面上における面内時間(H11)
の分布は第6図に示した如くであつた。 実施例1と同じフロツピーデイスク1−Aを一
旦210℃に加熱した後、第5図の如く4ケのマグ
ネツトで構成された間隙を通し、回転数120rpm
で回転させながら20℃/分の速度で室温にまで冷
却しサンプル2−Bを得た。その磁気特性、加圧
減磁特性を測定したところ第2表に示したように
実施例1と同程度の磁気特性、加圧減磁特性の改
善が認められた。
【表】
本実施例においてはフロツピーデイスク各点の
磁化は、上記間隙を通る時に強い性磁界(H11)
により一旦正方向を向くが、その後負方向に反転
しその状態が保持される。即ち実施例1と同様一
回転時間中の大部分の時間は負方向の残留磁化が
保持される。 実施例 3 実施例1におけるフロツピーデイスク1−Aと
同じ工程によりCo5重量パーセント、Cu4重量パ
ーセントを含むFe3O4−γ−Fe2O3中間組成物を
主生分とする酸化鉄薄膜を媒体とするフロツピ
ー・デイスク3−Aを得た。 一方実施例1と同じCo−希土類マグネツトを
用い、第7,8図のように4ケのマグネツトから
なる1組のマグネツトM1を第7図の如く、デイ
スク面上に配置した。又同じ構成のマグネツト
M2、M3、M4を場合により第7図の如く配置し
た。マグネツトM1の第7図CC′方向に沿つて、
マグネツト間隙の中央を通る平面上における面内
磁界(H11)の分布は第9図に示した如くであつ
た。 フロツピーデイスク3−Aを一旦200℃まで加
熱した後、前記マグネツトM1〜M4のいくつかを
第7図の如く配置し、20℃/分の冷却速度で磁場
中冷却を行なつた。こうして得たサンプル3−B
1〜3−B4に対して用いたマグネツトの組と磁
気特性、減磁の測定結果を、磁場中冷却を行なわ
ないサンプル3−Aと比較して第3表に示した。
磁化は、上記間隙を通る時に強い性磁界(H11)
により一旦正方向を向くが、その後負方向に反転
しその状態が保持される。即ち実施例1と同様一
回転時間中の大部分の時間は負方向の残留磁化が
保持される。 実施例 3 実施例1におけるフロツピーデイスク1−Aと
同じ工程によりCo5重量パーセント、Cu4重量パ
ーセントを含むFe3O4−γ−Fe2O3中間組成物を
主生分とする酸化鉄薄膜を媒体とするフロツピ
ー・デイスク3−Aを得た。 一方実施例1と同じCo−希土類マグネツトを
用い、第7,8図のように4ケのマグネツトから
なる1組のマグネツトM1を第7図の如く、デイ
スク面上に配置した。又同じ構成のマグネツト
M2、M3、M4を場合により第7図の如く配置し
た。マグネツトM1の第7図CC′方向に沿つて、
マグネツト間隙の中央を通る平面上における面内
磁界(H11)の分布は第9図に示した如くであつ
た。 フロツピーデイスク3−Aを一旦200℃まで加
熱した後、前記マグネツトM1〜M4のいくつかを
第7図の如く配置し、20℃/分の冷却速度で磁場
中冷却を行なつた。こうして得たサンプル3−B
1〜3−B4に対して用いたマグネツトの組と磁
気特性、減磁の測定結果を、磁場中冷却を行なわ
ないサンプル3−Aと比較して第3表に示した。
【表】
上表にみる如く、マグネツトの組を3ケ、4ケ
とした場合、磁性及び加圧減磁共に更に改善が認
められた。 比較例 全金属元素中3重量パーセントのCo、4重量
パーセントのCuを含む、Fe3O4ターゲツトをアル
ゴンガス中でスパツタすることによつて耐熱性高
分子フイルム基体上に厚さ4000〓のCo、Cu含有
Fe3O4薄膜を形成し、これを260℃、1時間大気
中で酸化し、Fe3O4−γ−Fe2O3中間組成物を主
成分とする酸化鉄薄膜を得た。得られたサンプル
から巾12.56ミリ(1/2インチ)のテープ状サンプ
ル(R−1)を切り出した。 一方実施例1〜3に用いたと同じ永久磁石を用
い、第10図に示した同種の磁極を対向させた一
対のマグネツトを等間隔に一方向に沿つて10対並
べこの範囲に亘つて200℃から50℃の温度勾配を
与えた。又第11図に示したように交互に極性が
変るように11対のマグネツト対を並べ同じくその
範囲に亘つて200℃から50℃の温度勾配を与えた。
これらのマグネツト対の間隙を図の如く高温側か
ら低温側へ2cm/分の速度でテープサンプル9を
送りつゝ磁場中冷却処理を行ない、それぞれサン
プルR−2,R−3を得た。これらサンプルの磁
気特性、加圧減磁量を測定したところ磁場中冷却
を行なわぬサンプルR−1と何ら差違を認めなか
つた。 この原因は、第10,11図におけるマグネツ
ト配置による間隙の面内磁界H11は第12,13
図に示したように正負方向に対称的な周期的分布
を持つており、そこを通るテープサンプルの磁化
は正負両方向の磁化状態がほぼ同じ割合で起るこ
とによると考えられる。 実施例 4 全金属元素中Co、Cuをそれぞれ2及び3重量
パーセント含むFe3O4をターゲツトとし、アルゴ
ン・ガス中のスパツタリングによつて、アルミ合
金表面にアルマイト被膜を形成した。デイスク基
板上に約2000〓のCo、Cu含有率Fe3O4膜を形成
した。これを275℃、1時間大気中で酸化し、γ
−Fe2O3を主成分とする酸化鉄薄膜媒体デイスク
4−Aを得た。このデイスク4−Aを実施例3で
用いた4組のマグネツトM1、M2、M3、M4(第
7図)を用い、250℃から室温まで20℃/分の冷
却速度で同様な磁場中冷却処理を施こしデイスク
4−Bを得た。この2種のデイスクの記録再生特
性を評価したところ、静磁気特性の向上に対応す
る出力、記録密度特性の伸びがデイスク4−Bに
おいて明らかに認められた。又多数回のコンタク
ト・スタート・ストツプテストもしくは、媒体表
面をガーゼ等により強く摩擦した時の減磁量にも
デイスク4−Bでの改善が認められた。 このことは媒体下地の如何に拘らず、本発明に
よる磁場中冷却工程は効果をもつことを示すもの
である。 以上の実施例においては磁界中冷却最高温度及
び冷却速度をそれぞれ200℃以上、10〜20℃/分
としたが、本発明の効果はこれに限るものではな
く、それぞれ80℃以上、200℃/分においても同
様である。 以上述べてきたようにように本発明にかゝわる
磁気記録媒体の製造方法によれば、テープ、デイ
スクといつた媒体にかゝわりなく、永久磁石を用
いた簡素な装置で、磁界中冷却処理を施こすこと
により、性能・信頼性に優れた磁気記録媒体の製
造が可能になる。
とした場合、磁性及び加圧減磁共に更に改善が認
められた。 比較例 全金属元素中3重量パーセントのCo、4重量
パーセントのCuを含む、Fe3O4ターゲツトをアル
ゴンガス中でスパツタすることによつて耐熱性高
分子フイルム基体上に厚さ4000〓のCo、Cu含有
Fe3O4薄膜を形成し、これを260℃、1時間大気
中で酸化し、Fe3O4−γ−Fe2O3中間組成物を主
成分とする酸化鉄薄膜を得た。得られたサンプル
から巾12.56ミリ(1/2インチ)のテープ状サンプ
ル(R−1)を切り出した。 一方実施例1〜3に用いたと同じ永久磁石を用
い、第10図に示した同種の磁極を対向させた一
対のマグネツトを等間隔に一方向に沿つて10対並
べこの範囲に亘つて200℃から50℃の温度勾配を
与えた。又第11図に示したように交互に極性が
変るように11対のマグネツト対を並べ同じくその
範囲に亘つて200℃から50℃の温度勾配を与えた。
これらのマグネツト対の間隙を図の如く高温側か
ら低温側へ2cm/分の速度でテープサンプル9を
送りつゝ磁場中冷却処理を行ない、それぞれサン
プルR−2,R−3を得た。これらサンプルの磁
気特性、加圧減磁量を測定したところ磁場中冷却
を行なわぬサンプルR−1と何ら差違を認めなか
つた。 この原因は、第10,11図におけるマグネツ
ト配置による間隙の面内磁界H11は第12,13
図に示したように正負方向に対称的な周期的分布
を持つており、そこを通るテープサンプルの磁化
は正負両方向の磁化状態がほぼ同じ割合で起るこ
とによると考えられる。 実施例 4 全金属元素中Co、Cuをそれぞれ2及び3重量
パーセント含むFe3O4をターゲツトとし、アルゴ
ン・ガス中のスパツタリングによつて、アルミ合
金表面にアルマイト被膜を形成した。デイスク基
板上に約2000〓のCo、Cu含有率Fe3O4膜を形成
した。これを275℃、1時間大気中で酸化し、γ
−Fe2O3を主成分とする酸化鉄薄膜媒体デイスク
4−Aを得た。このデイスク4−Aを実施例3で
用いた4組のマグネツトM1、M2、M3、M4(第
7図)を用い、250℃から室温まで20℃/分の冷
却速度で同様な磁場中冷却処理を施こしデイスク
4−Bを得た。この2種のデイスクの記録再生特
性を評価したところ、静磁気特性の向上に対応す
る出力、記録密度特性の伸びがデイスク4−Bに
おいて明らかに認められた。又多数回のコンタク
ト・スタート・ストツプテストもしくは、媒体表
面をガーゼ等により強く摩擦した時の減磁量にも
デイスク4−Bでの改善が認められた。 このことは媒体下地の如何に拘らず、本発明に
よる磁場中冷却工程は効果をもつことを示すもの
である。 以上の実施例においては磁界中冷却最高温度及
び冷却速度をそれぞれ200℃以上、10〜20℃/分
としたが、本発明の効果はこれに限るものではな
く、それぞれ80℃以上、200℃/分においても同
様である。 以上述べてきたようにように本発明にかゝわる
磁気記録媒体の製造方法によれば、テープ、デイ
スクといつた媒体にかゝわりなく、永久磁石を用
いた簡素な装置で、磁界中冷却処理を施こすこと
により、性能・信頼性に優れた磁気記録媒体の製
造が可能になる。
第1図は本発明の実施例における一対のマグネ
ツトのフロツピーデイスク面上の配置を示す平面
図、第2図は第1図の部分側面図、第3図は第
1,2図のマグネツト対による面内磁界成分の分
布を示す図、第4図は4ケのマグネツトの組合せ
におけるフロツピー・デイスク面上の配置を示す
平面図、第5図は第4図の部分側面図、第6図
は、第4,5図の4ケのマグネツトによる面内磁
界成分の分布を示す図、第7図は4ケのマグネツ
トの組合せのフロツピー・デイスク面上の別の配
置を示す平面図、第8図は第7図の部分側面図、
第9図は、第7,8図の4個のマグネツトによる
面内磁界成分の分布を示す図、第10図は比較例
におけるテープ状サンプルに対するマグネツト配
置を示す図、第11図は同じく比較例における別
のマグネツト配置を示す図、第12,13図はそ
れぞれ第10,11図のマグネツト配置における
テープ面内磁界分布(1周期分)を示す図であ
る。 図において1……フロツピー・デイスク、2,
3……マグネツト、4……フロツピーデイスク回
転軸、5……側面図視線、6……フロツピー・デ
イスク回転方向、7,8……マグネツト、9……
テープ。
ツトのフロツピーデイスク面上の配置を示す平面
図、第2図は第1図の部分側面図、第3図は第
1,2図のマグネツト対による面内磁界成分の分
布を示す図、第4図は4ケのマグネツトの組合せ
におけるフロツピー・デイスク面上の配置を示す
平面図、第5図は第4図の部分側面図、第6図
は、第4,5図の4ケのマグネツトによる面内磁
界成分の分布を示す図、第7図は4ケのマグネツ
トの組合せのフロツピー・デイスク面上の別の配
置を示す平面図、第8図は第7図の部分側面図、
第9図は、第7,8図の4個のマグネツトによる
面内磁界成分の分布を示す図、第10図は比較例
におけるテープ状サンプルに対するマグネツト配
置を示す図、第11図は同じく比較例における別
のマグネツト配置を示す図、第12,13図はそ
れぞれ第10,11図のマグネツト配置における
テープ面内磁界分布(1周期分)を示す図であ
る。 図において1……フロツピー・デイスク、2,
3……マグネツト、4……フロツピーデイスク回
転軸、5……側面図視線、6……フロツピー・デ
イスク回転方向、7,8……マグネツト、9……
テープ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 異なる向きの磁界を含み、かつ磁界強度が空
間分布をもつ磁界中を、磁気記録媒体を繰返し通
過させ、該磁気記録媒体の磁化状態がある一定の
向きに保持されている時間がこれと異なる向きに
保持されている時間より長くなるようにし、同時
に同磁気記録媒体に80℃以上の温度から室温近傍
にまで磁界中冷却処理を施こす工程を含むことを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 2 磁気記録媒体がCo及びその他の金属元素添
加物を含む、Fe3O4膜もしくはFe3O4とγ−
Fe2O3との中間組成物膜もしくはγ−Fe2O3膜で
ある、特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体
の製造方法。 3 少くとも2ケ一対の永久磁石によつて、円板
状磁気記録媒体の1ケ所以上の半径方向に沿つ
て、該媒体面内成分磁界を生ぜしめ、同磁界中を
同円板状媒体を繰返し通過させる特許請求の範囲
第1項記載及び第2項記載の磁気記録媒体の製造
方法。 4 磁気テープ状磁気記録媒体の長手方向面内磁
気を生ぜしめるような、同媒体を挿む上下一対の
永久磁石を複数個長手方向に沿つて配置し且つ、
磁石対の存在する範囲の一端から他端に温度勾配
を生ぜしめ、その範囲を連続的に上記媒体を通過
させて磁場中冷却処理を行なう。特許請求の範囲
第1項及び第2項記載の磁気記録媒体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17169382A JPS5960737A (ja) | 1982-09-30 | 1982-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17169382A JPS5960737A (ja) | 1982-09-30 | 1982-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5960737A JPS5960737A (ja) | 1984-04-06 |
JPH0370857B2 true JPH0370857B2 (ja) | 1991-11-11 |
Family
ID=15927934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17169382A Granted JPS5960737A (ja) | 1982-09-30 | 1982-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5960737A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2653265B1 (fr) * | 1989-10-13 | 1992-02-07 | Centre Nat Rech Scient | Procede de preparation de materiaux magnetiques de tres haute qualite. |
-
1982
- 1982-09-30 JP JP17169382A patent/JPS5960737A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5960737A (ja) | 1984-04-06 |
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