JPH0368058B2 - - Google Patents

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JPH0368058B2
JPH0368058B2 JP15510782A JP15510782A JPH0368058B2 JP H0368058 B2 JPH0368058 B2 JP H0368058B2 JP 15510782 A JP15510782 A JP 15510782A JP 15510782 A JP15510782 A JP 15510782A JP H0368058 B2 JPH0368058 B2 JP H0368058B2
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cellulose
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acetone
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water
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JP15510782A
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Michitaka Iwata
Seiichi Manabe
Mamoru Inoe
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Priority to KR8205319A priority patent/KR880000511B1/ko
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は再生セルロース微多孔膜の製法に関す
る。更に詳しく述べるならば、本発明はセルロー
ス溶液を有機溶媒蒸気雰囲気下で流延し、その後
有機溶媒を含む混合溶液に浸漬する乾湿式法によ
る新規な再生セルロース微多孔膜の製法に関す
る。 物質の分離精製技術の中で、膜分離技術が注目
されつつある。蒸留と異なり分離に伴なう温度変
化を必要としないこと、分離に必要なエネルギー
が少ないこと、さらに工程がコンパクトであると
いう膜分離プロセスの特徴を生かし、広範囲の分
野で高分子膜が利用されている。たとえば、酪
農、水産、畜産、食品加工、医薬品、化学工業、
繊維染色加工、鉄鋼、機械、表面処理、水処理、
原子力工業などである。将来膜分離システムが中
心となる可能性がある分野として、低温での濃
縮、精製、回収を必要とする分野(食品、生物化
学工業分野)無菌、無塵を必要とする分野(医
薬品および治療機関、電子工業)、微量な高物
価質の濃縮回収(原子力、重金属分野)、特殊
少量分離分野(医薬分野)、エネルギー多消費
分離分野(蒸留代替)が考えられる。これらの分
野に利用される膜として、孔径の大きな取扱いの
容易な親水性膜の必要性が高まつている。 親水性高分子の典型例であるセルロースで構成
される多孔膜の作製法として、セルロース銅アン
モニア溶液中に灯油等のエマルジヨンを混入して
多孔膜を得る方法がある。この方法で得られる多
孔膜では、平均孔径が1μm以上であるが、孔形が
非円形状で、孔が層状構造を形成しているため非
常にもろく、さらにエマルジヨンを混入するため
溶液が不安定で、工業的に再現性良く製膜するこ
とがむずかしい。また、銅アンモニア溶液中に非
凝固性液体を混入し、凝固液中に浸漬凝固させて
多孔膜を製造する方法では、得られた多孔膜の孔
径が0.01μm以下で透過性が悪い。また、酢酸セ
ルロース誘導体多孔膜をアルカリ水溶液でケン化
することにより、再生セルロース多孔膜を製造す
る方法が知られている。このような方法で得られ
た多孔膜の平均孔径は0.01〜2μmの範囲の場合も
あるが、この膜を構成するセルロース分子の平均
分子量は通常3.5×104以下である。おそらくは、
このように低い分子量に原因していると解釈され
るが、乾燥状態での多孔膜の力学的性質(特に強
度)は著しく低下し、且つもろい。たとえば、多
孔膜の空孔率をPr(%)とすれば、該多孔膜の弾
性率はほぼ106(100−Pr)3dyn/cm2である。水に
よる湿潤状態での強度は、乾燥状態にくらべてさ
らに低くなるため、セルロース誘導体から得られ
た従来の再生セルロース多孔膜は、取扱い時に破
損することがある。さらにその製造プロセスも長
くなり、コスト的にも高くつく欠点がある。 本発明方法の第1の特徴は、沸点が100℃以下
であり、水に対する溶解度が10重量%以下であ
り、且つ水酸基を持たない有機溶媒の蒸気雰囲気
下で流延し、この流延物を、セルロースの銅アン
モニア溶液がミクロ相分離状態となつた後であつ
て且つミクロ相分離時に発生する稀薄相が膜表面
上に浸出する以前に、水酸基を持たず、20℃の28
重量%アンモニア水溶液への溶解度が10重量%以
上であり、且つセルロースを膨潤させない有機溶
媒を含む混合溶液に浸漬する点にある。セルロー
スの銅アンモニア溶液から従来公知の方法で製造
される多孔膜の孔径は0.01μm以下であるのに対
して、本方法で製膜すると0.01から20μmまでの
孔径範囲の多孔膜が得られ、孔数も公知の方法に
比べて増大し、貫通孔も多い。ここで、ミクロ相
分離とは溶液中にセルロースの濃厚相あるいは稀
薄相が直径0.01〜数μmの粒子として分離して安
定している状態を意味する。また、高分子/溶媒
系溶液がミクロ相分離を生起し、その状態で静置
すると熱力学的に2相分離状態の溶液が得られ
る。この2相分離した溶液は、高分子濃度の低い
相と高分子濃度の高い相とに分離する。この高分
子濃度の低い相が稀薄層であり、高分子濃度の高
い相が濃厚相である。有機溶媒雰囲気中で製膜す
ることにより、多孔膜面の蒸発面に通常生成する
スキン層が消減し、該蒸発面上に孔径0.01μm以
上の孔が形成される。製膜雰囲気中の該有機溶媒
雰囲気濃度の上昇に伴なつて多孔膜の孔径も大き
くなり、孔数も増大し、貫通孔も増加する。した
がつて該有機溶媒蒸気の分圧が飽和蒸気圧の50%
以上であるのが望ましい。また有機溶媒蒸気雰囲
気下で流延し、セルロースの銅アンモニア溶液が
ミクロ相分離を生起させた後で、且つ稀薄相が膜
表面上に浸出する以前に、有機溶媒を含む混合溶
液中に浸漬することにより、さらに孔径が大きく
なり、孔数も増大する。また、混合溶液中に浸漬
しない場合にくらべてさらに孔径が大きくなり、
孔数も増大し、貫通孔も増加し、且つ製膜斑も減
少する。また、稀薄相が流出した後に混合溶液に
浸漬しても、混合溶液中に浸漬しない場合と同様
の膜構造及び膜性能を持つ。ここで、セルロース
を膨潤させない有機溶媒とは縦1.00cm、横1.00cm
のセルロース多孔膜を該有機溶媒に20℃で10分間
浸漬したとき、縦1.05〜0.97cm、横1.05〜0.97cm
となる有機溶媒を意味する。また流延前のセルロ
ースの銅アンモニア溶液中に該有機溶媒をゲル化
点または30重量%以上の濃度まで添加することに
より、製造時間が短縮され、さらに再現性の良い
多孔膜を得ることができる。 本発明の方法の原理上の特徴は、該有機溶媒蒸
気中での成膜時に、該膜が失透してくることから
明らかである。すなわち、本発明方法では、有機
溶媒雰囲気下でミクロ相分離を生起させた後、ミ
クロ相分離状態を促進させる有機溶媒を含む水溶
液に浸漬し、しかる後凝固再生処理を経る点に最
大の特徴がある。なおミクロ相分離の生起は、製
膜中の失透現象によつて直接肉眼観察するか、あ
るいは製膜後の膜の電子顕微鏡観察により直径
1μm以上の粒子の存在で確認される。一般的にミ
クロ相分離が生起すると、その溶液は白濁化す
る。セルロース銅アンモニア溶液自体は濃紺の高
分子溶液であつて、ミクロ相分離が生起すると失
透し、青白くなる。また、ミクロ相分離が進行す
ると膜表面に稀薄相流出してくる。この稀薄相の
流出は膜表面の目視で直接観察できる。このよう
なミクロ相分離を生起させる有機溶媒としては、
水酸基を持たず、また28重量%のアンモニア水溶
液への20℃における溶解度が10重量%以上で、且
つセルロースを膨潤させないことが必要である。
本発明方法において、有機溶媒蒸気雰囲気下に用
いる有機溶媒が利用できるかを判定する上で、該
有機溶媒の沸点は重要である。沸点が100℃以上
の有機溶媒蒸気雰囲気下では、ミクロ相分離が生
起せず、透明フイルムになるか、あるいは膜表面
にスキン層が生じ、表面の孔径は0.01μm以下と
なる。したがつて、沸点は低ければ低いほど良い
が、製造条件の制御の点から通常0℃以上であ
る。また、該有機溶媒を含む混合溶液の有機溶媒
が水酸基を持つか否かは重要である。水酸基を持
つ有機溶媒を含む混合液中では、ミクロ相分離は
起らず、透明フイルムになるか、あるいは膜表面
にスキン層が生じたり、あるいはゲル状に固化
し、結果的に表面の孔径は0.01μm以下となる。 本発明方法で使用できる溶媒蒸気雰囲気下およ
び混合溶媒中で利用できる有機溶媒の例として、
ケトン類あるいはアミン類があげられる。たとえ
ば、アセトン、メチルエチルケトン、トリメチル
アミンなどがあり、これらは分子量が小さいほど
ミクロ相分離を生起する時間の短縮と、後処理工
程(凝固、再生、洗浄、乾燥工程など)での作業
性とから望ましい。なお、該有機溶媒の28重量%
のアンモニア水溶液への溶解度(20℃での10重量
%アンモニア水溶液100ml当りに溶解する溶解量
(重量))が10重量%以上でなければ、ミクロ相分
離を生起しないか、あるいは膜の表面にうすいス
キン層が生成し、得られた多孔膜の平均孔径は
0.01μm以下となる。水への溶解度、特にアルカ
リ水溶液中への溶解度は、高ければ高いほど良
い。 なお、本発明における銅アンモニア溶液とは、
銅とアンモニアを主成分とする溶液で、シユバイ
ツアー試薬と呼ばれる濃紺の溶媒であり、実質的
にセルロースを溶解することのできる溶媒系を意
味するものであり、銅以外の陽イオンあるいはア
ンモニア以外の溶媒を一部混入したものも含む。 本発明の第2の特徴は、セルロース分子の平均
分子量が5×104以上の銅アンモニア溶液を使用
する点にある。分子量の増大に伴なつて多孔膜の
強度は上昇し、もろさが改善され、多孔膜の取扱
いが容易となり、多孔膜の破損は減少する。従来
のセルロース誘導体(酢酸セルロースなど)を有
機溶媒に溶解させ、しかる後製膜し、多孔膜にす
る方法では、分子量を5×104以上にすることは
ほとんど不可能である。銅アンモニア溶液を使用
することにより高分子量物の再生セルロース膜が
作製できる。たとえば、多孔膜の空孔率をPr
(%)とすれば、本方法で得られた膜の弾性率は
1.5×108(100−Pr)dyn/cm2以上である。セルロ
ース分子の平均分子量が大きければ大きいほど、
同一空孔率で比較した場合の破損率は減少する。
該平均分子量の膜物性に及ぼす影響としては、平
均分子量が大きくなるにしたがつて飽和する傾向
が認められる。したがつて、平均分子量は5×
104以上であれば、実用上の取扱い易さの点でさ
しつかえない。流延用溶液中のセルロース濃度が
5重量%未満になると、膜厚のコントロールが困
難になり、製造上再現性の良い多孔膜を得ること
は困難である。10重量%を越えると、膜がかた
く、且つ透明化し、空孔率が低下し、孔数も減少
する。したがつて、セルロース濃度が5重量%〜
10重量%であれば、実用上の多孔膜としての性能
を十分満足していることになる。 ただし、ここでセルロース濃度とは、セルロー
スの銅アンモニア溶液中での重量濃度を意味す
る。また、アセトン雰囲気下で製膜し、セルロー
ス銅アンモニア溶液がミクロ相分離を生起した
後、アセトン/アンモニア/水の混合溶液中に浸
漬し、その後酸(たとえば、2重量%稀硫酸)で
再生し、水洗した後、沸点が70℃以下の有機溶媒
で水分を置換すれば、孔数も増大し、空孔率も増
大し、より好ましい。 また、アセトン/アンモニア/水の混合溶液中
の水に対するアンモニアの濃度が0.2重量%以上、
3重量%以下で、且つ水に対するアセトンの濃度
が15重量%以上、65重量%以下であるのが最も望
ましい。さらに沸点が70℃以下の有機溶媒として
アセトンを用いて水分を置換すると、製造時間が
より短縮され、得られた多孔膜中の孔数も増加
し、且つ空孔率も増大し、多孔膜による過性能
が良好となる。再生用の酸としては、特に指定さ
れるものではないが、回収あるいは腐蝕等を考慮
して稀硫酸が用いられる。特に、本発明の方法で
得られた多孔膜は高分子鎖が効果的に空孔を作つ
ており、空孔を作らない自由端の数が少ない点が
注目される。このため得られた多孔膜の強度は従
来のものより非常に大きい。 本発明の方法で得られた多孔膜が利用できる分
離対象として、水を含む液体または気体混合物中
の目的とする成分の分離除去、たとえば、人工腎
臓あるいは人工肝臓、人工すい臓用膜などであ
る。その他限外過膜として利用可能なほとんど
すべての分野で利用できるが、親水性で力学的性
質に優れる強靭な本多孔膜は、生体関連分野(医
学、生物化学工業)、あるいは食品醗酵分野にお
いて特に適している。 本発明の方法で得られた膜の微細構造上の特徴
と各種物性値の典型例においては、セルロース分
子の平均分子量は5.8×104、測定周波数110Hzに
おける30℃の動的弾性率は10×109dyn/cm2、力
学的損失正接(tanδ)のピーク値(tanδ)max
は0.2以上、平均孔径は0.2μm、空孔率は68%、孔
数は9×108個/cm2である。 実施例に先立ち、発明の詳細な説明中で用いら
れた各種物性値の測定方法を以下に示す。 <平均分子量> 銅アンモニア溶液中(20℃)で測定された極限
粘度数〔η〕(ml/g)を(1)式に代入することに
より平均分子量(粘度平均分子量)Mvを算出す
る。 Mv=〔η〕×3.2×103 (1) <(tanδ)max、動的弾性率> 幅1mm、長さ5cmの短冊状の試料を多孔膜から
切り出し、東洋ボールドウイン社製Rheo
Vibron DDV−c型を使用し、測定周波数110
Hz、乾燥空気下で、平均昇温速度10℃/minで
tanδ−温度曲線と動的弾性率−温度曲線を測定す
る。測定されたtanδ−温度曲線および動的弾性率
−温度曲線よりtanδのピーク値(tanδ)maxと
30℃における動的弾性率を読み取る。 <平均孔半径3および孔数> 多孔膜1cm当りの孔半径がr〜r+drに存在す
る孔の数をN(r)drと表示すると(N(r)は孔
半径分布関数)、平均孔半径3および1cm当りの
孔数Nは(2)式及び式(3)式で与えられる。3 =∫0r3N(r)dr/∫0r2N(r)dr (2) N=∫ 0N(r)dr (3) 走査型電子顕微鏡を用いて表多孔膜の裏面の電
子顕微鏡写真を撮影する。該写真から公知の方法
で孔径分布関数N(r)を算出し、これを(2)式に
代入する。すなわち、孔径分布を求めたい部分の
走査型電子顕微鏡写真を適当な大きさ(たとえば
20cm×20cm)に拡大焼付けし、得られた写真上に
等間隔にテストライン(直線)を20本描く。おの
おのの直線は多数の孔を横切る。孔を横切つた際
の孔内に存在する直線の長さを測定し、この頻度
分布関数を求める。この頻度分布関数を用いて、
たとえば、「ステレオロジ」(たとえば、諏訪紀夫
著「定量形態学」岩波書店)の方法でN(r)を
定める。 <空孔率Pr> 平面状の多孔膜を直径47mmの円形状に切り出
し、該多孔膜を真空中で乾燥し、水分率を0.5%
以下とする。乾燥後の多孔膜の厚さをd(cm)、重
量をw(g)とすると、空孔率Pr(%)は(4)式で
与えられる。 Pr(%)=(1−17.34×d/1.50×w)×100 (4) <強伸度> 幅2.5cm、長さ5cmの短冊状の試料を多孔膜か
ら切り出し、東洋ボールウイン社製TENSILON
UTM−20型引張り試験機を用いて、20℃、60
%RHの条件下で引張速度50mm/分で測定する。 以下、例によつて本発明を更に説明する。 例 1〜5 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
6重量%の濃度で溶解した。その溶液を30℃のア
セトン蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧の80%の雰
囲気下で、ガラス板上に、厚さ300μmのアプリケ
ーターで0.2m/分の速度で流延した。該雰囲気
下に8分間放置後、第1表に示す各種濃度のアセ
トン/水及びアンモニア/水の混合溶液中(20
℃)に15分間浸漬し、その後20℃の2%硫酸水溶
液中に10分間浸漬後、水洗し、しかる後水分を
紙で吸い取り、20℃のアセトン(100重量%)中
に15分間浸漬し、膜中の水分をアセトンで置換
し、紙にはさんで30℃で風乾した。第1表に得
られた多孔膜の特性を示す。 例 6〜10 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中
に、第1表に示す各種濃度で溶解した。その溶液
を30℃のアセトン蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧
の80%の雰囲気下で、ガラス板上に、厚さ300μm
のアプリケーターで0.2m/分の速度で流延した。
該雰囲気下に8分間放置し、流延膜面上でミクロ
相分離が生起したのを確認した。なお、この放置
時間では膜表面上には稀薄相が浸出しなかつた。
次に流延物をアセトン/水との比率が33.6重量%
で、アセトン/水との比率が0.8重量%の混合溶
液(20℃)に15分間浸漬し、その後20℃の2重量
%硫酸水溶液に10分間浸漬後、水洗し、しかる後
水分を紙で吸い取り、20℃のアセトン(100重
量%)中に15分間浸漬し、膜中の水分をアセトン
で置換し、紙にはさんで30℃で風乾した。第1
表に得られた多孔膜の特性を示す。 例 11 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
6重量%の濃度で溶解した。該溶液中にアセトン
(100重量%)を10重量%(重量)添加し、撹拌
後、その溶液を30℃のアセトン蒸気雰囲気の濃度
が飽和蒸気圧の80%の雰囲気下でガラス板上に厚
さ300μmのアプリケーターにより0.2m/分の速
度で流延した。該雰囲気下に5分間放置後、アセ
トン/水の比率が33.6重量%で、アンモニア/水
の比率が0.8重量%の混合溶液(20℃)に10分間
浸漬し、その後20℃の2重量%硫酸水溶液中に10
分間浸漬後、水洗し、しかる後水分を紙で吸い
取り、20℃のアセトン(100重量%)中に15分間
浸漬し、膜中の水分をアセトンで置換し、紙に
はさんで30℃で風乾した。得られた多孔膜の特性
を第1表に示す。 例 12 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
6%の濃度で溶解した。その溶液を30℃のメチル
エチルケトン蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧の75
%の雰囲気下でガラス板上に厚さ300μmのアプリ
ケーターにより0.2m/分の速度で流延した。該
雰囲気下に8分間放置後、メチルエチルケトン/
水との比率が33.6重量%で、アンモニア/水との
比率が0.8重量%の混合溶液(20℃)に15分間浸
漬し、その後20℃の2重量%硫酸水溶液中に10分
間浸漬後、水洗し、しかる後水分を紙で吸い取
り、20℃のアセトン(100重量%)中に15分間浸
漬し、膜中の水分をアセトンで置換し、紙には
さんで30℃で風乾した。得られた多孔膜の特性を
第1表に示す。 例 13 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
6重量%の濃度で溶解した。その溶液を30℃のメ
タノール蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧の75%の
雰囲気下でガラス板上に厚さ300μmのアプリケー
ターにより0.2m/分の速度で流延した。該雰囲
気下に8分間放置後、メタノール/水との比率が
33.6重量%でアセトン/水との比率が0.8重量%
の混合溶液中(20℃)中に15分間浸漬し、その後
20℃の2重量%硫酸水溶液中に10分間浸漬後、水
洗し、しかる後水分を紙で吸い取り、20℃のア
セトン(100重量%)中に15分間浸漬し、膜中の
水分をアセトンで置換し、紙にはさんで30℃で
風乾した。得られた多孔膜の特性を第1表に示
す。 例 14 セルロースリンター(平均分子量2.33×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
6重量%濃度で溶解した。その溶液を30℃のアセ
トン蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧の80%の雰囲
気下でガラス板上に厚さ300μmのアプリケーター
により0.2m/分の速度で流延した。該雰囲気下
に8分間放置後、アセトン/水との比率が33.6重
量%で、アンモニア/水との比率が0.8重量%の
混合溶液(20℃)中に15分間浸漬し、その後20℃
の2重量%硫酸水溶液中に10分間浸漬後、水洗
し、しかる後紙にはさんで風乾した。得られた
多孔膜の特性を第1表に示す。 なお、上記の例で得られた膜の典型例の表面の
走査型電子顕微鏡写真を第1図に、また裏面の走
査型電子顕微鏡写真を第2図に示す。
【表】
【表】 *印は比較例
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法で得られた多孔膜の表面
の走査型電子顕微鏡写真であり、第2図は同裏面
の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均分子量が5×104以上のセルロースの銅
    アンモニア溶液を製膜するに際し、アセトン雰囲
    気下で流延し、セルロースの銅アンモニア溶液が
    ミクロ相分離を生起した後であつて且つミクロ相
    分離時に発生する稀薄相が膜表面上に浸出する以
    前に、アセトン/アンモニア/水からなり、水に
    対するアンモニアの濃度が0.2〜3重量%で、か
    つ水に対するアセトンの濃度が15〜65重量%であ
    る混合溶液中に該流延物を浸漬し、その後酸で再
    生処理し、水洗した後、沸点が70℃以下の有機溶
    媒で多孔膜中の水分を置換することを特徴とする
    再生セルロース微多孔膜の製法。 2 アセトンを、ゲル化点以下または30重量%以
    下の濃度まで、該セルロースの銅アンモニア溶液
    中に添加することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の再生セルロース微多孔膜の製法。 3 セルロース濃度が5〜10重量%であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の再生セルロース微多孔膜の製法。 4 沸点が70℃以下の有機溶媒がアセトンである
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の再生セ
    ルロース微多孔膜の製法。
JP15510782A 1981-11-25 1982-09-08 再生セルロ−ス微多孔膜の製法 Granted JPS5945334A (ja)

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US06/443,074 US4581140A (en) 1981-11-25 1982-11-19 Porous regenerated cellulose membrane and process for the preparation thereof
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