JPH0366853B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 レベル識別点を設定してバイポーラ入力信号を
ユニポーラ信号に変換する場合において、 基準電圧を中心とし振幅変化をもつ正相及び逆
相バイポーラ信号をバイポーラ入力信号から発生
させるとともに分圧逆相及び分圧正相信号を発生
させ、正相若しくは逆相信号と分圧逆相信号若し
くは分圧正相信号とを比較、識別点を入力信号の
正若しくは負振幅の中央となるようにして、一定
幅のユニポーラパルス信号を得るようにしたもの
である。

〔産業上の利用分野〕

本発明はバイポーラ・ユニポーラ信号変換装置
の改良に関する。

デイジタルデータ伝送装置においては、符号識
別のために基準電圧を識別点として使用するが、
電源電圧レベルが変動すると基準電圧も変動し、
伝送符号識別点がずれるのでこれを防ぐことが望
ましい。

〔従来の技術〕

第４図は従来のバイポーラ・ユニポーラ信号変
換装置の一例を示す回路図、また第５図はその動
作波形図である。

図においてはバイポーラ入力信号は変成器１
の１次巻線に与えられる。抵抗２、抵抗３の接続
する２次巻線の両端は比較器４と比較器５へ入力
信号の正相信号と逆相信号を与える。抵抗
２、抵抗３の他端は相互に接続し、かつ地気及び
変成器１の２次巻線中点と接続する。比較器４、
比較器５の他の入力端子にはレベル識別用の基準
電圧＋Vrefが供給される。

基準電圧は入力信号の正若しくは負方向振幅
の中央部にて正相信号若しくは逆相信号と交
叉する様に設定されている。

比較器４は、入力信号と極性の等しい正相信号
を基準電圧と比較し、＞の時レベル１ま
たは＜の時レベル０となる比較器出力を発
生する。比較器５は入力信号と極性の反対の逆相
信号を基準電圧と比較し、同様にして、の
比較器出力を発生する。

両比較器の比較結果は論理和回路６に与えら
れ、比較器４、比較器５の両出力の加算が行われ
る。この加算結果はユニポーラ出力信号となり
該論理和回路６から出力する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の従来装置は電源電圧レベルが変動した場
合、基準電圧が変動するので、比較器に供給され
る信号レベルと基準電圧との交叉点が変化する。
従つて識別点が振幅波形の中央部からずれ、出力
信号のユニポーラパルスのパルス幅が変化する欠
点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点は、 基準電圧を中心として正方向負方向に振幅変化
をもつ正相信号と逆相信号をバイポーラ入力信号
から発生せしめ、且つ該発生した正相若しくは逆
相信号の正負方向の振幅変化の中央部にて叉交す
る逆相バイポーラ信号を発生せしめる手段を備え
た、本発明のバイポーラ・ユニポーラ信号変換装
置によつて解決される。

〔作用〕

本発明によれば基準電圧を中心とした正負方向
に振幅変化を持つ、入力信号から得られた正相信
号若しくは逆相信号は電源電圧等の影響によつて
基準電圧にレベル変動を生じてもこれに交叉せし
める逆相バイポーラ信号にも同様なレベル変化が
生じていることにより、両信号を比較器にて比較
する時、識別点は振幅変化の略中央部に維持され
る。

〔実施例〕

図示実施例に従い本発明を詳細に説明する。第
１図は本発明によるバイポーラ・ユニポーラ信号
変換装置の一実施例を示す回路図、第２図はその
動作波形図である。

図において２１，２２，３１，３２は抵抗で、
変成器１の２次巻線の両端を接続する直列抵抗回
路を構成する。抵抗２１，２２，３１，３２の中
点は地気に接続する。また２次巻線の中点は基準
電圧Vrefに接続する。回路の各部の信号波形は
、乃至にて示される。

本発明による実施例装置の動作は以下の通りで
ある。

変成器１の１次巻線にはバイポーラ入力信号
が供給される。中点を直流基準電圧Vrefに接
続された変成器１は２次巻線に入力信号の正相
信号を、また逆相信号を生じる。基準電圧
Vrefの値は比較器４，５の動作範囲の中点に成
るように選ばれる。

２次巻線側抵抗２１，２２に正相信号を分圧し
て比較器５の一入力端子に与え、また抵抗３１、
抵抗３２は逆相信号を分圧して比較器４の一入力
端子に与える。比較器４と比較器５の他の入力端
子へは入力信号の正相信号若しくは逆相信号
が与えられる。供給された分圧逆相信号若し
くは分圧正相信号は、正相信号若しくは逆相
信号の基準電圧Vrefに対する片側にある振幅
波形の中央（識別点）にて交叉する様、抵抗２
１，２２，３１，３２の値が選ばれる。

比較器４へ与える正相信号と分圧逆相信号
は第２図の波形図に示される。両信号の交点にお
いて比較器４の出力信号はレベルが切り替えられ
て、パルス信号を発生する。

同様にして比較器５から比較器出力が発生さ
れる。かくして、両比較器４と比較器５の出力は
論理和回路６により合成されユニポーラ出力信号
として出力される。

バイポーラ入力信号に対する正相信号は、
基準電圧Vrefに中心を持つ上下振幅変化のある
バイポーラ信号である。また分圧逆相信号は基
準電圧Vrefと抵抗３１，３２に値によつて定ま
る中心電圧値をもつバイポーラ信号である。

電源電圧が変動した場合、基準電圧Vrefは変
化するが、その出力信号に対する関係を第３図
の波形図により説明する。

基準電圧Vrefが正常時、分圧された逆相信号
は正相信号とS0点にて交叉する。

基準電圧Vrefが変化すると、その増域に対応
し、正相信号が±ΔVref上下に並行移動する。
しかしこの際分圧された逆相信号も抵抗３１，３
２に印加する基準電圧の変化のために直流バイア
ス電圧が変化され、逆相信号も上下に並行移動
される。この逆相信号の移動方向は正相信号
の変化の方向と同一であり、移動を生じた後の交
叉点Ｓ１，Ｓ２は正相信号の振幅の略中央部に維
持される。従つて識別点は一定となり、比較器４
から出力信号が電源電圧変動、即ち基準電圧変化
によりパルス幅変化を受けることが回避される。

〔発明の効果〕

本発明によれば、電源電圧の変動にかかわらず
安定なパルス幅を持つユニポーラ信号を発生させ
ることが出来、且つ高速安定なバイポーラ・ユニ
ポーラ信号変換動作を可能とするものであり、そ
の作用効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のバイポーラ・ユニポーラ信号
変換装置の一実施例を示す回路図、第２図は第１
図回路の動作波形図、第３図は電源電圧が変動し
た場合の動作波形図、第４図は従来のバイポー
ラ・ユニポーラ信号変換装置の回路図、第５図は
従来装置の動作波形図を示す。 図において、１は変成器、２，３，２１，２
２，３１，３２は抵抗、４，５は比較器、６は論
理和回路、はバイポーラ入力信号、は正相
信号、は逆相信号、は比較器出力信
号、はユニポーラ出力信号、は基準電圧、
は分圧逆相信号、は分圧正相信号である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ バイポーラ信号を入力する１次巻線と基準電
   圧を中点に接続された２次巻線を備えた変成器
   １、該２次巻線の一方の端子と地気に接続した第
   １の直列抵抗回路２１，２２及び他方の端子と地
   気に接続した第２の直列抵抗回路３１，３２、該
   ２次巻線の一方の端子からバイポーラ入力信号の
   正相信号と前記第２の直列抵抗回路３１，３２の
   抵抗間接続点より分圧逆相信号を入力する第１の
   比較器４、該２次巻線の他方の端子からバイポー
   ラ入力信号の逆相信号と前記第１の直列抵抗回路
   ２１，２２の抵抗間接続点より分圧正相信号を入
   力する第２の比較器５、両比較器の出力を合成す
   る論理和回路６を備えてなることを特徴とするバ
   イポーラ・ユニポーラ信号変換装置。