JPH0366387B2 - - Google Patents

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JPH0366387B2
JPH0366387B2 JP17885087A JP17885087A JPH0366387B2 JP H0366387 B2 JPH0366387 B2 JP H0366387B2 JP 17885087 A JP17885087 A JP 17885087A JP 17885087 A JP17885087 A JP 17885087A JP H0366387 B2 JPH0366387 B2 JP H0366387B2
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JP
Japan
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strength
extrusion
alloy
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preheating
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JP17885087A
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JPS6425954A (en
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Teruo Uno
Seiichi Hirano
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は航空機等の材料に適した高強度のアル
ミニウム合金の製造法に関する。 〔従来の技術〕 航空機にも使用される高強度アルミニウム合金
としては、現在2024合金(Al−4.4%Cu−1.5%
Mg−0.6%Mn)や7075合金(Al−5.6%Zn−
2.5Mg−1.6%Cu−0.23%Cr)が知られている。
これらはいずれも圧延、押出などの塑性加工の
後、高温で溶体化処理後、続いて水焼入れを行
い、さらに時効することで、微細、均一な組織が
得られ、十分な強度が得られる合金である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記合金の工業生産の上で、溶
体化処理について以下のような問題が生じてい
る。 両合金とも焼入れ性が悪い(焼入れ時の材料
の冷却速度が小さいと安定相が粗大析出し、時
効後の強度が低下する)ので、焼入れ処理をす
ばやく行わねばならない。 高温から急激に焼入れするため、材料が変形
しやすく、矯正しないと製品として使用できな
いことがしばしばある。 以上の点は工業的な生産の上で大きな障害とな
つており、材料面、加工熱処理プロセス面での改
善が強く望まれている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記問題点を解決するため、溶体化処
理を施さなくても、押出加工及びそれに続く時効
処理により十分な強度の得られるアルミニウム合
金を得るもので、その要旨は、Cu:0.5〜5.0%、
Li:0.5〜4.0%あるいはさらにMg:0.5〜6.0を必
須元素として含み、あるいはこれにCr:0.05〜
0.30%、Mn:0.05〜1.0%、Zr:0.05〜0.30%、
V:0.05〜0.30%のうち1種または2種以上を含
み、残りアルミニウムと不純物よりなる合金ビレ
ツトを520〜550℃で2〜48時間均質化処理した
後、450〜520℃に予備加熱の上押出し加工して空
冷後、さらに人工時効することを特徴とする高強
度アルミニウム合金の製造法である。 本発明に用いる合金組成および製造条件等の限
定理遊は下記のとおりである。 Cu:合金材の強度向上に効果がある。この効果
は0.5%未満では少なく、5.0%を越すと共晶系
の化合物を晶出して熱間加工しにくくなる。 Li:同じく合金材の強度向上に効果がある。Liの
添加により準安定相δ′が析出し、強度向上に大
きく貢献する。この強度に寄与するδ′相は熱間
押出時および熱間押出後の冷却では容易に安定
相にはならず、また押出材に人工時効を加える
ことで過飽和のLi原子がさらに多くの微細な
δ′相として析出するため高強度が得られる。こ
の効果はLi量が0.5%より少ないと得られず、
また、4.0%より多いと、鋳造時にその偏析が
激しいため、熱間加工が困難である。また、伸
びや靭性が著しく低下し、実用材として適当で
ない。 Mg:Cuと同じく合金材の強度に効果がある。こ
の効果は0.5%未満では少なく、6.0%より多い
と、熱間脆性を示し、加工が容易でない。 Zr,Cr,Mn,V: 均質化処理時に微細な金属間化合物として析
出し、合金材の再結晶を抑制し、微細な結晶粒
を作るとともに、強度を向上させるために、単
独もしくは複数で添加されることがある。ただ
し、これらの添加元素をその上限値より多く添
加すると、鋳造時に巨大な金属間化合物を晶出
し、引き続いて行われる塑性加工において欠陥
となる。下限未満の場合には結晶粒微細化の効
果が小さい。 さらに本系合金の鋳造組織の微細化を行うた
め、Ti、B等を添加することがある。この効
果はTiでは0.005%より少ない場合には少なく、
一方、0.10より多く添加すると巨大金属間化合
物を晶出する。 また、必要により溶湯の酸化防止と鋳肌改善
のためBeを添加することもある。この効果は、
1ppmより少ないと得られず、1000ppmより多
いとその毒性のため造塊時の添加が問題とな
る。 均質化処理条件: デンドライト間に晶出した化合物を溶入化さ
せるために520℃以上に加熱する必要がある。
その効果は、2時間未満の処理では不十分で、
48時間以上ではより一層の効果が期待できず工
業的でない。550℃を越えると共晶溶解を生じ
適当でない。 予備加熱温度: 450℃未満では押出加工時に安定相の析出が
多く、押出後に時効しても十分な強度が得られ
ない。また、520℃を越えると押出加工時に共
晶溶解を生じ、健全な製品が得られない。 〔実施例〕 実施例 1 第1表に示す合金をAr雰囲気下において溶解
し、φ70mmのビレツトに鋳造した。鋳塊の均質化
処理をAr1気圧中で、所定の時間行つた後、ビレ
ツト鋳肌部の偏析層を数mm外削した。その後、第
1表に示す温度に再加熱し、コンテナ径70mmの押
出機により、3m/minの押出速度でφ12mmの丸
棒に間接押出し、空冷した。 作成した押出棒を175℃にてピーク時効時間の
人工時効を施し、押出方向の引張特性を調査し
た。なお、第1表ならびに第3,5,7表中、
Si,Feは不純物であり、Ti,B,Beは添加任意
の成分である。 第2表に実施例1の条件で押出加工した丸棒を
人工時効後、室温にて引張試験を行つた結果を示
す。No.1〜No.4の試料ではいずれも請求範囲内で
の製造であり、45Kg/mm2以上の高強度が得られて
いる。No.5では押出前の予備加熱を530℃とした
ため、共晶溶融を生じ、健全な丸棒が得られなか
つた。No.6ではCu量が少ないため、強度が低い。
またNo.7では均質化処理温度が低いため、凝固時
に晶出した化合物が十分に溶入化せず、その結果
押出後の時効時に析出するδ′相が減少し強度が低
下した。No.8ではLi量が請求範囲より多く、又均
質化処理温度が高く共晶溶解を生じたこと、また
No.9ではCu量が請求範囲より多いことのため、
いずれも押出時に押出方向に直角な方向に大きな
割れを生じ、健全な製品が得られなかつた。 比較として、No.10にNo.1の条件で押出加工した
棒を530℃にて30分溶体化処理、水冷の後、時効
し引張試験した値を示す。No.1の試験結果より
σB,σ0.2はやや大きな値となつている。
【表】
【表】
【表】 実施例 2 第3表で示す合金について実施例1と同様の工
程で押出棒を作成した。 第4表に実施例2の条件で押出加工した丸棒を
人工時効の後、室温にて引張試験した結果を示
す。 No.1〜No.4の試料ではいずれも請求範囲内であ
るため50Kg/mm2前後の高強度が得られている。No.
5ではLi量が少ないため強度を負担するδ′相の析
出がなく、また押出加工時にCu系の安定相を多
く析出するため強度の低下が著しい。No.6〜No.8
ではいずれも押出加工時に押出方向に対し直角な
方向に激しい割れが生じた。この原因はそれぞれ
No.6ではZr量が請求範囲内より多いこと、No.7
では予備加熱温度が高すぎること、No.8ではLi量
が多すぎる上に均質化処理温度が高すぎることの
ためである。
【表】
【表】 実施例 3 第5表に示す合金をAr雰囲気化において溶解
し、φ70mmのピレツトに鋳造した、鋳塊の均質化
処理をAr1気圧中で所定の時間行つた後、ピレツ
ト鋳肌部の偏析層を数mm外削した。その後、第5
表に示す温度に再加熱(予備加熱)し、コンテナ
径70mmの押出機より3m/minの押出速度でφ12
mmの丸棒に間接押出し、空冷した。 作成した押出機を、175℃にてピーク時効時間
の人工時効を施し、押出方向の引張特性を調査し
た。 第6表に実施例3の条件で押出加工した丸棒を
人工時効後、室温にて引張試験した結果を示す。
No.1〜No.4ではいずれも請求範囲内での製造であ
り、破断強度で45〜52Kg/mm2の高強度が得られて
いる。No.5ではCu量、Mg量が少ないため十分な
強度が得られない。No.6ではLi量が少ない上に押
出加工の温度が低いため強度が低い。No.7では均
質化処理温度が高いこと及び押出時の予備加熱温
度が高いために共晶溶解を生じ、押出方向に対し
て直角な方向に激しい割れを生じた。No.8はLi量
が請求範囲外であるため酸化が著しく健全な押出
棒が得られなかつた。
【表】
【表】 実施例 4 第7表に示す合金について実施例3と同様の工
程で押出棒を作成した。 第8表に実施例4の条件で押出加工した丸棒を
人工時効の後、室温にて引張試験した結果を示
す。 No.1〜No.4の試料ではいずれも請求範囲内での
製造条件であるため、50〜55Kg/mm2の高強度が得
られた。No.5ではZr、Crが多いために粗大な金
属間化合物を生成し、健全な押出棒が得られなか
つた。No.6ではLi量が請求範囲より少ないこと、
また400℃での押出加工のため、予備加熱時及び
押出加工時に多くの安定相を析出し、強度が低下
している。No.7では均質化処理温度が高すぎた上
に押出前の予備加熱温度も高すぎたため激しい共
晶融解をひきおこし、押出方向に直角な方向に著
しい割れを発生した。No.8ではLi量が多いため
に、酸化しやすくなるとともに、材料が脆く押出
がうまくできなかつた。
【表】
【表】
【表】 〔発明の効果〕 発明によれば、熱間押出加工、空冷後、溶体化
処理を行わずに時効処理を施すだけで十分な強度
のアルミニウム合金が得られることから、下記の
効果が得なね、又、コスト的にも大きなメリツト
が得られる。 1) 工程数が減少する。 2) 溶体化処理時の脱Li、水素ガス吸収を防止
できる。 3) 焼入れひずみの心配がないので、複雑な形
材も変形なく製造できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Cu:0.5〜5.0%、Li:0.5〜4.0%を必須元素
    として含み、残りアルミニウムと不純物よりなる
    合金ビレツトを520〜545℃で2〜48時間均質化処
    理した後、450〜520℃に予備加熱の上押出加工し
    て空冷後、さらに人工時効することを特徴とする
    高強度アルミニウム合金の製造法。 2 Cu:0.5〜5.0%、Li:0.5〜4.0%を必須元素
    として含み、さらにCr:0.5〜0.30%、Mn0.05〜
    1.0%、Zr:0.05〜0.30%、V:0.05〜0.30%のう
    ち1種または2種以上を含み、残りアルミニウム
    と不純物よりなる合金ビレツトを520〜545℃で2
    〜48時間均質化処理した後、450〜520℃に予備加
    熱の上押出加工して空冷後、さらに人工時効する
    ことを特徴とする高強度アルミニウム合金の製造
    法。 3 Cu:0.5〜5.0%、Li:0.5〜4.0%、Mg:0.5
    〜6.0%を必須元素として含み、残りアルミニウ
    ムと不純物よりなる合金ビレツトを520〜545℃で
    2〜48時間均質化処理した後、450〜520℃に予備
    加熱の上押出加工して空冷後、さらに人工時効す
    ることを特徴とする高強度アルミニウム合金の製
    造法。 4 Cu:0.5〜5.0%、Li:0.5〜4.0%、Mg:0.5
    〜6.0%を必須元素として含み、さらにCr:0.05
    〜0.03%、Mn:0.05〜1.0%、Zr:0.05〜0.30%、
    V:0.05〜0.30%のうち1種または2種以上を含
    み、残りアルミニウムと不純物よりなる合金ビレ
    ツトを520〜545℃で2〜48時間均質化処理した
    後、450〜520℃に予備加熱の上押出加工して空冷
    後、さらに人工時効することを特徴とする高強度
    アルミニウム合金の製造法。
JP17885087A 1987-07-20 1987-07-20 Manufacture of high strength aluminum alloy Granted JPS6425954A (en)

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JPS6425954A JPS6425954A (en) 1989-01-27
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CN104674090A (zh) 2007-12-04 2015-06-03 美铝公司 改进的铝-铜-锂合金
CN105908032A (zh) * 2016-06-20 2016-08-31 苏州科斯曼照明工程有限公司 一种用于制作路灯灯杆的铝合金及其制备方法
CN110714151B (zh) * 2019-11-28 2020-11-06 西南铝业(集团)有限责任公司 2014铝合金轮毂模锻件的无锆毛坯均热及冷却方法

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