JPH0363689B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業分野〕 この発明はジヤガイモ、サツマイモ、ピーマ
ン、人参など主として農産物、柑橘類、栗などの
果実を重量又は資量（以下単に重量と云う）別に
分類し、計量して包装用の容器（ダンボール箱又
は袋）まで搬送する装置に係るものである。 〔先行技術〕 この種の装置として、本件特許出願人会社は先
に特開昭57−166516号特許公開公報によつて知ら
れているように開発し、所期の成果をおさめてい
る。 その先行技術の概要は数条の一次ベルトコンベ
ヤが平行に設けてあり、またこれらの一次コンベ
ヤの下側には、これらと直交する重量クラス別二
次ベルトコンベヤが数条平行に設けてあり、各一
次ベルトコンベヤの搬入端部には固形物群の重量
を順次測定して、個々の固形物の重量測定をし、
この測定値を順次クラス分けして一時記憶し、こ
れらの固形物が当該クラス別の二次ベルトコンベ
ヤ位置に達したとき、転移手段を作動させてその
固形物を順次重量別クラスに対応した位置で、二
次ベルトコンベヤに転移させる装置を開発した。 この発明はこの装置を前提条件とするものであ
る。前記の公知の装置においては、各一次ベルト
コンベヤに独立に設けた計測装置によるクラス別
重量を順次コンピユータによつて和算し、二次ベ
ルトコンベヤに転移した重量が所定値に達したと
き、順次包装箱まで搬送するようにしている。 ところが一次ベルトコンベヤの搬入端部の計測
装置は個々に独立しており、これをコンピユータ
で和算すると個々の計測器の誤差も累積するし、
ほゞ所定値近くの値、二次ベルトコンベヤ上に転
移後の微調整のとき、異なる一次ベルトコンベヤ
から殆んど同時に２個以上の固形物が転移される
おそれがあり、最後の微調整がむづかしく、コン
ピユータ制御をしても誤動作する確率が高くな
る。 また従来の装置のように二次ベルトコンベヤか
らダンボール箱に詰めるときに、ダンボール箱を
秤に載せ、この秤量値が所定値の近傍に達したと
き、二次ベルトコンベヤを低速運行に切換え、微
調整する装置においては、二次ベルトコンベヤに
は多数の固形物が相接触乃至は重なるように搬送
されてくるため、このような微調整はきわめてむ
づかしく、どうしても過重量包装になる。 〔この発明が解決しようとする問題点〕 以上のように公知の技術においては、どうして
も過重量包装となり、この各包装ごとの過重量は
累積され、殊に農産物にとつては生産者側として
は無視できない量であり、誤差の少ない計量包装
装置が業界において待望されている。 この発明は各重量別に分類する一次ベルトコン
ベヤから二次ベルトコンベヤに固形物を転移させ
る転移手段のうち、二次ベルトコンベヤの最も下
流端寄の転移手段のみを、固形物を二次ベルトコ
ンベヤ側に転移させたり、定重量秤に直接転移で
きる選択作動型の転移手段とし、この装置を微量
送り出しとして使用することによつて、誤差の少
ない計重量を能率よく行おうとすることを目的と
する。 〔問題点を解決しようとする手段〕 この発明は数条の一次ベルトコンベヤが平行に
設けてあり、またこれらの一次ベルトコンベヤの
下側にはこれらと直交する重量クラス別二次ベル
トコンベヤが数条平行に設けてあり、各一次ベル
トコンベヤの搬入端部には固形物群を順次計測し
て重量別クラス分けして記憶する計測装置が設け
てあり、前記一次ベルトコンベヤと二次ベルトコ
ンベヤの各交点位置の一次ベルトコンベヤ上には
前記計測装置の順次重量別記憶信号によつて、当
該固形物がその位置に到達したときこれを二次ベ
ルトコンベヤ上に転移させる転移手段が設けてあ
る装置において、 前記各二次ベルトコンベヤの下流端にはこれよ
り搬送される固定物を計量する定重量秤がそれぞ
れ設けてあり、前記一次ベルトコンベヤのうち、
最も二次ベルトコンベヤの下流端側の一次ベルト
コンベヤの各転移手段は、固形物を二次ベルトコ
ンベヤとこの下流側の定重量秤とに選択的に固形
物を転移できる選択作動型転移手段としてあり、
定重量秤が所定重量近傍値の値を検出したとき
は、前記選択作動型転移手段は直接前記一時ベル
トコンベヤから定重量秤に固形物を転移させ、か
つ、その二次ベルトコンベヤを停止させ、前記定
重量秤の所定値検出によつて、選択作動型転移手
段を一次ベルトコンベヤから二次ベルトコンベヤ
へ固形物を転移する側に切換え復帰作動させ、定
重量秤の次の受入信号によつて、二次ベルトコン
ベヤを運行再開させる制御装置が設けてあること
を特徴とする固形物群重量別分類計量搬送装置で
ある。 〔実施態様の説明〕 実施態様１ 第１図乃至第３図に示すものであり、１０ａ，
１０ｂ，１０ｃ…１０ｎは水条設けた一次ベルト
コンベヤであり、通常４条乃至10条程度平行に設
ける。これらのそれぞれ搬入端には固形物の重量
又は質量を測定する計測位置１１ａ，１１ｂ…１
１ｎがそれぞれ設けてある。１５ａ，１５ｂ…１
５ｍは前記一次ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ…
１０ｎの下側であつて、これらと直交して設けて
ある二次ベルトコンベヤであり、重量別に分けら
れた固形物Ａをそれぞれ搬送するためのものであ
り、その数は通常４条乃至５条設けておく。 １２は前記一次ベルトコンベヤ１０ａ，１０
ｂ，１０ｃ…１０ｎと二次ベルトコンベヤ１５
ａ，１５ｂ…１５ｍの各交点位置のところの一次
ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ，１０ｃ…１０ｎ
上に設けた固形物転移手段であり、図示の例にお
いては一次ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ，１０
ｃ…１０ｎの搬送方向の水平な軸１３に放射状に
３枚乃至４枚取付けされた回転キツク板１４を、
一入力信号毎に一回転キツク板１４間角回動して
停止するもので、一次ベルトコンベヤ１０ａ，１
０ｂ…１０ｎ上に搬送されてきた固形物を、二次
ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…１５ｍに転移さ
せるためのものである。前記転位手段１２のうち
二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…１５ｍの最
も下流側寄に位置するものは正逆回転できる選択
作動型の転移手段１２ｎであり、他の転移手段は
常に単一方向に回動するものである。 ２０ａ，２０ｂ…２０ｍは前記二次ベルトコン
ベヤ１５ａ，１５ｂ…１５ｍの下流側に連ねた三
次ベルトコンベヤであり、包装すべき重量を測定
する定重量計２１を兼ねている。１６は二次ベル
トコンベヤ１５ａ，１５ｂ…１５ｍのそれぞれの
下流端に設けた搬送阻止板であり、上位位置のと
きは二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…から三
次ベルトコンベヤ２０ａ，２０ｂ…２０ｍへの固
形物Ａの搬出が阻止され、下位位置に倒れたとき
は、搬送ガイド板の役目を為す。この作動はソレ
ノイド若くはエアシリンダ装置などを用いて行
う。 前述の各構成部分を作動させる制御装置２５の
作用を各構成部分の動作と共に説明する。 実施態様１の作用 各一次ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ…１０ｎ
のラインにそれぞれ固形物Ａを順次供給すると、
それぞれのラインの計測装置１１ａ，１１ｂ…１
１ｎによつて、順次固形物Ａの１個、１個の重量
が測定されて、重量別に数クラス即ち通常は４つ
の重量クラスに計測値を分けて、各ライン毎にコ
ンピユータに一時的に記憶させて、計測順に一次
ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ…１０ｎにそれぞ
れ送り込む。次に各固形物Ａがその重量に対応し
た二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…又は１５
ｎとの交叉位置に到達すると、その位置に設けて
ある転移手段１２（１２ｎを含む）がコンピユー
タからの指示に基ずいて作動し、当該固定物Ａを
キツクし、二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…
又は１５ｍに転移させる。 二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…１５ｍは
平常時においては、連続的に運行しており、それ
ぞれ第三次ベルトコンベヤ２０ａ，２０ｂ…２０
ｍに送り込まれる。 三次ベルトコンベヤ２０ａ，２０ｂ…２０ｍは
平常状態において停止しており（或はこの上の固
形物Ａが下流端から搬出されない範囲で、ゆつく
り運行乃至は僅かな寸法ずゝ間歇駆動する場合も
ある。）この上に固形物Ａは順次滞積し、これら
三次ベルトコンベヤの重量秤２１の計量値が所定
値（例えば10Kg）の近傍値例へば9.5乃至9.8Kgに
達した信号によつて、そのラインの二次ベルトコ
ンベヤ１５ａ，１５ｂ…又は１５ｍを停止させる
と同時に搬送阻止板１６を上昇させて、固形物Ａ
が今停止させた二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５
ｂ…又は１５ｍから搬出されるのを阻止し、更に
その系の選択作動型の転移手段１２ｎを逆方向に
回転するように切換える。 このようにすると以後は二次ベルトコンベヤの
最下流側寄りある一次ベルトコンベヤ１０ｎの系
のみの固形物Ａのうち、当該重量のものが、今停
止している二次ベルトコンベヤの位置に到達した
とき、前記選択作動型転移手段１２ｎは逆転し
て、固形物Ａを直接対応する三次ベルトコンベヤ
側に転移される。以後三次ベルトコンベヤの定重
量秤２１の測定値が所定量に達するまで、この状
態がくり返される。この間他の転移手段１２は従
来通りの操作を続ける。 次に定重量秤２１が所定量の値を検出したなら
ば、この信号によつて、その重量別系の転移手段
１２ｎを平常運転側に作動すべく切換え復帰さ
せ、続いて停止時のその系の三次ベルトコンベヤ
２０ａ，２０ｂ…又は２０ｍを運行（正常時には
低速運行しているときはこれよりも高速に運行さ
せる）させ、この上に計量された所定重量の固形
物Ａ群を全部、包装容器１７に投入によつて前記
三次ベルトコンベヤの定重量秤の値Ｏとなり、こ
れを受入信号として前記搬送阻止板１６を元の下
位位置に復帰させ、その重量別の二次ベルトコン
ベヤ１５ａ，１５ｂ…又は１５ｍの運行を再開さ
せる。このような順序動作は制御装置２５で行
う。 実施態様２ 第４図に示すものであつて、実施態様１の第三
次ベルトコンベヤがなく、包装容器１７は直接定
重量秤２１の上に載置できるようになつており、
転移手段１２ｎの反転、二次ベルトコンベヤの停
止はすべて定重量秤の検出値によつて作動指令を
行う制御装置２５は実施態様１と同じであり、搬
送阻止板１６の復帰と二次ベルトコンベヤ１５
ａ，１５ｂ…又は１５ｍの運行再開信号が定重量
まで固形物を詰め込まれた容器１７を定重量秤２
１より除去後次の空の包装容器１７を前記定重量
秤２１上にセツト完了信号によつて再開する点が
異なる。 よつて、二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５ｂ…
１５ｍ上の固形物は順次包装容器１７に投入さ
れ、所定値近傍値に達すれば、搬送阻止板１６は
閉じ、転位手段１２ｎを逆転させ、二次ベルトコ
ンベヤを停止させ、定重量秤２１が所定重量を検
出すれば、転移手段１２ｎは再び平常作動し、そ
れ以上包装容器１７に固形物Ａは投入されずこの
間に空の容器１７と取り替え、取り替完了信号つ
まり受入信号によつて搬送阻止板１６は開き二次
ベルトコンベヤの運行は再開される。 前述の実施態様１、２において、二次コンベヤ
１５ａ，１５ｂ…１５ｍが運行中の系において
は、転移手段１２ｎはどちら方向に作動していて
もよい。 〔この発明の効果〕 叙上のように構成し作用を為す装置においては
多数条の一次ベルトコンベヤ１０ａ，１０ｂ…１
０ｎより順次並列的に固形物Ａを重量別に分別
し、それぞれ、二次ベルトコンベヤ１５ａ，１５
ｂ…１５ｍで搬送する場合において、所定重量近
傍値検出後の小出し搬送を、二次ベルトコンベヤ
１５ａ，１５ｂ…１５ｍを停止させ、この最も下
流側寄の一次ベルトコンベヤ１０ｎ上の転移手段
１２ｎをそれぞれ、作動方向が逆になる選択作動
型としてこれを逆作動させることによつて、この
系の一次ベルトコンベヤ１０ｎによつて搬送され
て来る固形物Ａによつて、行うようにしたから、
一時に２個以上定重量秤側に投入されることなく
正確な計量ができるし、その間他の系の一次ベル
トコンベヤにおいては通常の重量別分別が引き続
き行われているから、この小出時間が、一バツチ
の計量時間を遅延させる原因にはならず、能率よ
く搬送できる。 また小出搬送のために特別な搬送手段を必要と
せず、単に転移手段１２ｎを正逆に選択作動する
ことによつて簡単に行える。 制御装置２５としては、電磁的、電子的なシー
ケンサであつてもよいし、コンピユータ利用によ
つて、信号の授受を行うものでも特に制限はな
い。各コンベヤの運行はモータ、転移手段の駆動
はゼネバ歯車を介在させたモータ、又はパルスモ
ータを用い、搬送阻止板の開閉は空気圧シリンダ
装置を用いるのがよい。 定重量秤２１としては、ロードセルを用い、重
量値が電気的信号に変換し易いものが、制御装置
の入力信号として用い易い。 〔実施態様の効果〕 実施態様１のものとしては、三次ベルトコンベ
ヤ２０ａ，２０ｂ…２０ｍをそれぞれ設けたから
所定量計量物を一時に包装容器１７に投入できる
から包装容器１７の供給間隙時間が充分にとれ
る。 実施態様２においては第三次ベルトコンベヤ２
０ａ，２０ｂ…２０ｍがないから装置全体の設置
面積が狭くてよい。 その他搬送阻止板１６を設けたものにおいて
は、これを閉じれば、二次ベルトコンベヤ１５
ａ，１５ｂ…１５により誤つて、定重量秤２１側
に搬送されることなく、秤量をより正確にする。
もつとも、転移手段１２ｎよりの投入と時間的な
差が充分にあれば搬送阻止板はなく、ときたま秤
側に落ちる固形物Ａがあつたとしても、誤計測を
起す確率は低く、この搬送阻止板１６は必ずしも
必要としない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明に係るものであり、第１図は実
施態様１の信号のフローチヤートを含む側面図、
第２図は第１図平面図、第３図は要部の側面図、
第４図は実施態様２の要部側面図である。 符号、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ…１０ｎ……一
次ベルトコンベヤ、１１ａ，１１ｂ，１１ｃ…１
１ｎ……計測装置、１２……転移手段、１３……
水平な軸、１４……回転キツク板、１５ａ，１５
ｂ…１５ｍ……二次ベルトコンベヤ、１６……搬
送阻止板、１７……包装容器、２０ａ，２０ｂ…
２０ｍ……三次ベルトコンベヤ、２１……定重量
秤、２５……制御装置、Ａ……固形物。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 数条の一次ベルトコンベヤーが平行に設けて
   あり、またこれらの一次ベルトコンベヤの下側に
   はこれらと直交する重量クラス別二次ベルトコン
   ベヤが数条平行に設けてあり、各一次ベルトコン
   ベヤの搬入端部には固形物群を順次計測して重量
   別クラス分けして記憶する計測装置が設けてあ
   り、前記一次ベルトコンベヤと二次ベルトコンベ
   ヤの各交点位置の一次ベルトコンベヤ上には前記
   計測装置の順次重量別記憶信号によつて、当該固
   形物がその位置に到達したときこれを二次ベルト
   コンベヤ上に転移させる転移手段が設けてある装
   置において、 前記各二次ベルトコンベヤの下流端にはこれよ
   り搬送される固定物を計量する定重量秤がそれぞ
   れ設けてあり、前記一次ベルトコンベヤのうち、
   最も二次ベルトコンベヤの下流端側の一次ベルト
   コンベヤの各転移手段は、固形物を二次ベルトコ
   ンベヤとこの下流側の定重量秤とに選択的に固形
   物を転移できる選択作動型転移手段としてあり、
   定重量秤が所定重量近傍値の値を検出したとき
   は、前記選択作動型転移手段は直接前記一次ベル
   トコンベヤから定重量秤に固形物を転移させ、か
   つ、その二次ベルトコンベヤを停止させ、前記定
   重量秤の所定値検出によつて、選択作動型転移手
   段を一次ベルトコンベヤから二次ベルトコンベヤ
   へ固形物を転移する側に切換え復帰作動させ、定
   重量秤の次の受入信号によつて、二次ベルトコン
   ベヤを運行再開させる制御装置が設けてあること
   を特徴とする固形物群重量別分類計量搬送装置。 ２ 前記各二次ベルトコンベヤの下流端の定重量
   秤はそれぞれ定重量秤を兼ねた三次ベルトコンベ
   ヤであり、正常時に停止乃至低速運行しており、
   所定重量検出値によつて高速運行し、三次ベルト
   コンベヤ上の固形物を全部搬出した信号を、前記
   次の受入信号としている制御装置を備えているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の固形
   物群の重量別分類計量搬送装置。 ３ 前記定重量秤は、包装容器載置型であり、所
   定値検出後、この包装容器を除去し、次の空の包
   装容器載置が次の受入信号としてある制御装置を
   備えていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の固形物群の重量別分類計量搬送装置。