JPH0362528B2 - - Google Patents

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JPH0362528B2
JPH0362528B2 JP28780188A JP28780188A JPH0362528B2 JP H0362528 B2 JPH0362528 B2 JP H0362528B2 JP 28780188 A JP28780188 A JP 28780188A JP 28780188 A JP28780188 A JP 28780188A JP H0362528 B2 JPH0362528 B2 JP H0362528B2
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JP
Japan
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mold
parts
curing
weight
cement
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JP28780188A
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JPH02136202A (ja
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Chomei Nishioka
Etsuro Sakai
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Publication of JPH0362528B2 publication Critical patent/JPH0362528B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements
    • C04B28/065Calcium aluminosulfate cements, e.g. cements hydrating into ettringite

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  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本発明は、高強度セメント製高温成形型、特に
硬化過程での収縮値を大幅に低減した、低収縮性
の高強度セメント製高温成形型及びその製造方法
に関する。 〈従来の技術及びその課題〉 従来、高曲げ強度を得るため、アルミナセメン
トを主成分のした高強度セメント組成物としてア
ルミナセメント、超微粉、及び分散剤を用い、更
に、混練水量を大幅に低減させた超緻密性組成物
が提案されてきた(特開昭62−265159号公報等)
が、これらは硬化過程での収縮性が2000〜3000μ
と大きいためこれらを用いて、(1)ダイキヤスト鋳
造型、低圧鋳造型、重力鋳造型及び遠心鋳造型等
の各種金属の鋳造型やその中子、(2)各種耐熱樹脂
やエンジニアリングプラスチツクス用の成形型、
(3)RIM(Reaction Injection Mold)成形型、(4)
SMC(Sheet Molding Compound)成形型、
BMC(Bulk Molding Compound)成形型及びス
タンピング(Stamping)成形型等のFRP用成形
型、(5)プラズマ溶射用の元型、(6)高温焼成用各種
粉末治金型、(7)ガラスの成形型及び(8)超塑性加工
成形型等の100℃以上で成形することを目的とし
た高温成形型を製造した場合、特に大型形状の場
合、硬化段階で転写精度が劣る、及び、ひび割れ
が発生する等の課題があつた。 本発明者らは以上のような課題を解決すべく
種々検討した結果、特定の材料を用いることによ
り、上記課題が解決できる知見を得て本発明を完
成するにいたつた。 〈課題を解決するための手段〉 即ち、本発明はアルミナセメントと超微粉とエ
トリンガイト生成物とからなる結合材を主成分と
する高強度セメント組成物と水を混練りし、硬化
してなる高強度セメント製高温成形型及びその製
造方法であり、本発明によれば硬化過程での収縮
を大幅に低減し、面転写性の優れた、かつ、ひび
割れ発生のない高強度セメント製高温成形型を得
ることができる。 以下本発明について詳しく説明する。 本発明に使用されるアルミナセメント(以下
ACという)とはカルシウムアルミネートの一種
であり、CaOをC、Al2O3をAとすると、CA、
CA2及びCA6等と示される鉱物組成を通常主成分
とするものの他に、C12A7やC11A7・CaF2等の鉱
物組成で示されるもの、更に、Fe2O3をFとする
と、C6A2FやC4AFの鉱物組成で示されるものの
うち一種又は二種以上を主成分とするものであ
り、一般にはこれらの混合物である、非晶質が40
重量%以下混在する結晶質のカルシウムアルミネ
ートを示す。また、微量成分として僅かのSiO2
やTiO2等の不純物を含んだものであつても良く、
水和活性のないAl2O3やSiO2等の無機材料を含ん
だものでも良い。また、ACの粒度は特に限定さ
れるものではないが、5〜30μmが好ましい。こ
れらの市販品としては「デンカアルミナセメント
1号」、「デンカアルミナセメント2号」、「デンカ
ハイアルミナセメント」、「デンカハイアルミナセ
メントスーパー」(いずれも電気化学工業(株)製、
商品名)、「アサノアルミナセメント」(日本セメ
ント(株)製、商品名)、「アサヒホンジユ」(旭硝子
(株)製、商品名)などがある。 本発明で使用する超微粉とはACより1オーダ
ー、好ましくは2オーダー小さい粒子であり、更
に好ましくは通常平均粒径が2μm以下のもので
ある。超微粉を構成する成分的な制限は特にない
が、水に対して易溶性のものは適当でない。また
その製造方法は液相、気相、粉砕、分級又はそれ
らの組合せなどいずれの方法でも良く特に制限さ
れるものではないが、経済性の面からは粉砕や分
級によつて製造されるものや副生成物として気相
によつて製造されるもので、シリコン、含シリコ
ン合金及びジルコニア製造時の副産物であるシリ
カ質ダスト(シリカヒユーム)やシリカダスト、
更にはボーキサイトをカセイソーダ溶液とともに
蒸気加熱で溶解させた後、水酸化アルミニウムを
析出させ、焼成することにより得られる。バイヤ
ー法によるアルミナの超微粉(セラミツクスの製
造プロセス−粉末調製と成形−、日本セラミツク
ス協会編、昭和61年1月15日発行、P99)等が有
効である。 その他炭酸カルシウム、シリカゲル、オパール
質珪石、酸化チタン、珪酸ジルコニウム、酸化ジ
ルコニウム、スピネル(MgO・Al2O3)、各種ガ
ラス、ベントナイト等の粘度鉱物やその仮焼物、
非晶質アルミノシリケート、酸化クロム、活性
炭、高炉スラグ及びフライアツシユなどの超微粉
の一種又は二種以上が使用可能である。 超微粉の使用量は使用材料の混練物の流動性や
成形性、耐熱性及び高強度特性の面からAC100体
積部に対し、5〜1000体積部が好ましく、より好
ましくは10〜500体積部である。5体積部未満で
は混練物の良好な流動性を得ることが水量の少な
い場合に難しく、1000体積部を超えると良好な流
動性を得ることは難しく、かつ表面の耐摩耗性や
強度特性も不充分となる。特に100〜約1100℃の
各成形温度で300Kgf/cm2以上の曲げ強度を確保
するためには、一定量以上のACが必要であり、
超微粉は10〜500体積部が好ましい。 本発明で使用する分散剤としては高性能減水剤
の使用が有効である。高性能減水剤とは、特に土
木建築分野で使用されているものであり、セメン
トの遅延作用の少ない分散剤で、多量に添加する
ことも可能であり、その使用によりセメントペー
スト・フレツシユモルタルコンクリートの流動性
が改善される。具体的にはメタミンスルホン酸ホ
ルムアルデヒド縮合物の塩、アルキルナフタレン
スルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、ナフタ
レンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、高
分子量リグニンスルホン酸塩及びポリカルボン酸
塩等を主成分としたものを例としてあげることが
できる。この内、経済性と分散効果の点からナフ
タレンスルホン酸やアルキルナフタレンスルホン
酸のホルムアルデヒド縮合物の塩が好ましい。 分散剤の使用量はACと超微粉とエトリンガイ
ト生成物の合計(以下紛体という)100重量部に
対して1〜5重量部が好適であり、更に好ましく
は1.5〜4重量部である。1重量部未満では分散
力が不充分であり、練り混ぜる水量は紛体に対し
て30重量%以下とはならず、5重量部を越えても
それ以上の減水効果は得られない。 本発明において高強度セメント製高温成形型
(以下本成形型という)とは、上記材料を主成分
とする高強度セメント組成物からなるもので、硬
化後、更に、充分水和させるために温水養生等を
行ない、100〜約1100℃の各成形温度で仮焼した
後の曲げ強度が300Kgf/cm2以上を示すものが好
ましい。そのためには練り混ぜる水量が重要であ
り、紛体100重量部に対して、30重量部以下、特
に、25重量部以下がより好ましい。30重量部を越
えると曲げ強度が充分でない。 本発明において不活性な無機粉体(以下不活性
粉という)で粉体を置換することは耐熱性の向上
という点から好ましい。不活性粉とは水和反応に
対して不活性な無機質粉体材料の粒子からなる粉
体であり、粒径は1〜100μmであり、成分的な
制限は特になく、酸化物や非酸化物のセラミツク
ス等で良い。 更に、混練や流し込み等を行う作業時間の確保
及びACの硬化時間調整のためにACに硬化調整剤
(以下調整剤という)を使用することは好ましい。 AC調整剤としては各種硫酸塩、硝酸塩、炭酸
塩、リチウム塩及びCaCl2等の無機塩、ホウ砂や
ホウ酸等の無機物及びクエン酸、トリポリリン
酸、ピロリン酸、酒石酸及びグルコン酸などの有
機酸又はそれらの塩が挙げられ、その内の一種又
は二種以上を粉体100重量部に対して0.005〜2重
量部使用することが好ましい。これらの調整剤に
は分散効果をあわせ持つものもある。 本発明におけるエトリンガイト生成物(以下
CSA物という)とは、カルシウムサルホアルミ
ネート、石膏、カルシウムアルミネートと石膏の
混合物、ミヨウバン、仮焼ミヨウバン及び硫酸ア
ルミニウム又はこれらを含有してなる混合物であ
る。CSA物の粒度は1〜30μmであることが好ま
しい。粒度が1μm未満の場合にはAC、超微粉、
分散剤及び調整剤の混練物(以下AC混練物とい
う)とCSA物を混合・混練した後の充分な可使
時間を得ることが困難となり、粒度が30μmを越
える場合は硬化過程での収縮を低減する硬化は少
ない。CSA物の具体例としては、カルシウムサ
ルホアルミネートとして「デンカCSA#20」、
「デンカCSA100R」(いずれも電気化学工業(株)製、
商品名)、「アサノジプカル」(日本セメント(株)製、
商品名)、C11A7CaF2と石膏を含有してなる超速
硬セメント「小野田ジエツトセメント」(小野田
セメント(株)製、商品名)、CA2、CA、
C11A7CaF2、C3A3CaF2及びC12A7の群から選ば
れた一種又は二種以上の鉱物組成に対応する結晶
質又は非晶質のカルシウムアルミネートと石膏と
の混合物を主成分とした、例えば「デンカナトミ
ツク」、「テンカES」(いずれも電気化学工業(株)
製、商品名)、無水石膏を主成分とした「テンカ
Σ−1000」(電気化学工業(株)製、商品名)、ACと
石膏の混合物及びこれらの混合物等があり、これ
らCSA物をAC混練物に混合、混練することによ
り硬化過程での収縮(以下硬化収縮という)を大
幅に低減することができる。 AC混練物をCSA物との混合・混練後の充分な
作業時間を確保するためには、CSA物に調整剤
を含有させ、スラリー化し、CSA物質の混練物
(以下CSA混練物という)とし、AC混練物と混
合・混練する方法が好ましい。CSA物の調整剤
としては各種硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、炭酸
塩、カリウム塩、ナトリウム塩、CaCl2及びホウ
砂等の無機塩、クエン酸・酒石酸、グルコン酸等
のオキシカルボン酸、トリポリリン酸及びピロリ
ン酸等の有機酸及びホウ酸等の無機酸等が挙げら
れ、その内の一種又は二種以上をCSA物100重量
部に対して0.001〜5重量部混合することが好ま
しい。 従来のAC、超微粉、分散剤及び低水量からな
る高強度セメントの混練物では混練物から直接
C3AH6やAH3(但し、HはH2O)等の水和生成物
が形成され、硬化反応がおこるため、化硬化収縮
値が2000〜3000μと大きかつた。これに対し本発
明ではAC混練物にCSA混練物を混合・混練する
ことにより、一旦、エトリンガイトを形成し、そ
の混練物は硬化し、その後C3AH6やAH3等のAC
の水和物が形成し、本成形型は完全硬化する。つ
まり、ACの水和物が形成される際、混練物はエ
トリンガイトを形成して充分硬化しているため、
硬化体として収縮抵抗性を示し、硬化収縮が大幅
に低減されるものと考えられる。従つて、ACと
CSA物の水和速度を各々制御することは重要で
あり、調整剤により硬化速度を制御したAC混練
物にCSA混練物を混合・混練する方法が好まし
い。最も好ましい方法はACに調整剤を加え、混
練し、ACの水和を抑制させたAC混練物とACよ
り水和速度が大きい、非晶質C12A7を主成分とす
るカルシウムアルミネートと石膏の混合物とを混
合混練する方法である。非晶質C12A7を主成分と
するカルシウムアルミネートは非晶質を60重量%
以上含有し、石膏との混合比率はカルシウムアル
ミネートがカルシウムアルミネートと石膏との混
合物100重量部に対して20〜80重量部であること
が好ましい。 CSA物の使用量はACとCSA物との合計100重
量部に対して5〜30重量部が好ましい。5重量部
未満では硬化収縮を低減する効果は少なく、30重
量部を越える場合では、100〜約1100℃の各成形
温度で仮焼した後の曲げ強度が300Kgf/cm2以上
を満足しない。 本発明においては、上記の各種の材料より大き
な粒径を持つ骨材を加えることが出来る。 骨材とは本発明では100μmを越える粒径のも
のをいい、一般の砂、砂利も使用可能であり、モ
ース硬度6以上又はヌープ圧子硬度700Kgf/mm2
以上の基準で選定された硬質骨材を使用すること
ももちろん可能である。また、それ以外にも金属
やガラス等の使用も可能である。尚、耐熱性が特
に要求される場合には、溶融シリカ、シヤモツ
ト、ボーキサイト、重焼ばん土けつ岩、陶磁器粉
砕品、高炉スラグ、フエロクロムスラグ、クロム
鉄鉱、マグネシア、ジルコニア、アンダリユーサ
イト合成ムライト、アルミナ及びスピネル等の酸
化物系の耐火物骨材が好ましい。これら骨材の使
用量は粉体100重量部に対して1000重量部程度迄
が好ましい。但し、プレパツクド工法やポストパ
ツクド工法等の特殊な工法においてはこの限りで
はない。 更に、本発明では上記材料を鉄骨や鉄筋等の補
強材や繊維等と組合せ、引張りや曲げ等の補強を
することができる。 繊維の例としては鋳鉄のひびり切削法による繊
維、スチール繊維やステンレス繊維等の金属繊
維、石綿、セラミツクフアイバー及びアルミナ繊
維等の各種天然または合成鉱物繊維、炭素繊維及
びガラス繊維等が挙げられる。また、補強材とし
て従来より用いられている鋼棒や、アルミナ繊維
などによる成形体等を用いることも可能であり、
特に大型のものにはこれら補強材がしばしば必要
となる。流動性を損なわないという点からは3mm
程度の長さの金属繊維や、更に、それよりも短い
ウイスカー等が好ましい。耐熱性を考慮して高温
での補強材や繊維の併用効果を期待する場合には
ステンレス繊維等の金属繊維やウイスカー及び無
機繊維又はそれらの成形体等が有効である。 上記各材料の混練方法や投入順序には、AC混
練物とCSA混練物とを混合・混練する以外は、
特に制限はなく、上記各材料が均一に混練されれ
ば良い。 本成形型の製造方法としては、特に限定される
ものではなく、通常の方法が使用できるが、例え
ば、良好な転写性を確保するため、混練物を真空
脱泡する方法や、振動を混練物にかける方法ある
いは両者の併用方法などがある。 以上により得られた本成形型は所望の使用方法
に供される以前に養生される。第1段階の養生方
法としては湿空養生、蒸気養生又は水中養生を行
なうことが好ましい。この様に養生中に充分な水
を供給する理由については不明な点が多いが、以
下の様に考えられる。即ち、使用水量は本成形型
であるがゆえに低水量で限定されているにもかか
わらず、生成エトリンガイト(C3A・3CS・31〜
32H但し、SはSO3を示す)中の含有水量は45.1
〜45.9重量%と非常に大きい。従つて、本発明の
主旨からしても、硬化収縮を低減させるエトリン
ガイトを形成させるためには外部からの充分な水
が供給される必要があると考えられる。 以上の方法により製造された本成形型は従来の
高強度セメント製の高温成形型と比較して著しく
低い硬化収縮値を示す。本発明における硬化収縮
値は()式の通り定義することができる。 硬化収縮値=(長さ収縮率)/(単位ペースト量)
……() 但し、単位ペースト量はAC+CSA物+水の、
本成形型総体積に対する体積比率。ここで超微
粉、分散剤及び調整剤は計算からのぞく。即ち、
AC+CSA物+水の、本成形型総体積に対する体
積濃度は長さ収縮率と比例関係をなすものと考え
られることから長さ収縮率をAC+CSA物+水の
総体積濃度で除した値を硬化収縮値と定義する。
長さ収縮率は混練物を標線用乳白ガラスの貼り付
けられている4×4×16(cm)の型枠に流し込み、
所定の養生後脱型し、標線用乳白ガラスから転写
された標線により、収縮率をJIS A1125の方法で
求めるものである。硬化収縮値は20℃湿空養生又
は水中養生2時間〜3日で1300μ以下、より好ま
しくは800μ以下の値を示す。硬化収縮値が1300μ
を越える場合は、成形型を製造しても硬化段階で
転写精度が劣る、ひび割れが発生する等の傾向が
あるが、硬化収縮値が1300μ以下の場合は、成形
型の転写精度は優れたものとなり、はば動れも抑
制される。これらの硬化収縮値が著しく低い値を
示す原因については上記の機構によるエトリンガ
イトの形成が大きく寄与していると思われる。成
形型中のエトリンガイト検出方法としてはX線回
折や示差熱分析(DTA)又は示差走査熱分析
(DSC)等の熱分析方法が有用される(内川浩
ら、セメント技術年報34、昭和55年、P58)。こ
れらの方法を用いて本成形型を分析すると目的主
要生成物であるエトリンガイトが検出される他モ
ノサルフエート(C3A・S・12H)も検出され
ることもある。 以上により硬化した本成形型を第2段階の養生
方法として高温高湿、高温水中及び高温高圧条件
で養生し完全硬化する。温度としては30℃以上更
に好ましくは40℃以上が良く、湿度としては70%
以上、更に好ましくは水中に埋没させる方法が良
い。第2段階の養生により上記硬化機構により
ACは水和し、本成形型は完全硬化する。 以上により得られた成形型は100〜約1100℃の
各成形温度で仮焼した後の曲げ強度が300kgf/
cm2以上を示すもので、高強度セメント製の高温成
形型として実用に供される。本成形型の用途とし
ては、(1)ダイキヤスト鋳造型、低圧鋳造型、重力
鋳造型及び遠心鋳造型等の各種金属の鋳造型やそ
の中子、(2)各種耐熱樹脂やエンジニアリングプラ
スチツク用の成形型、(3)RIM(Reaction
Injection Mold)成形型、(4)SMC(Sheet
Molding Compound)成形型、BMC(Bulk
Molding Compound)成形型及びスタンピング
(Stamping)成形型等のFRP用成形型、(5)プラ
ズマ溶射用の元型、(6)高温焼成用各種粉末冶金
型、(7)ガラスの成形型及び(8)超塑性加工成形型等
の高温成形型があげられる。 これらの高温成形型のうち特に重要な成形方法
を以下説明する。 ダイキヤスト鋳造、低圧鋳造及び遠心鋳造等に
用いられる各種金属としてはADC1やADC10・
12等のAl合金、Zn合金、Mg合金、Cu合金、Sn
合金、Pb合金及びFC10・15等の鋳鉄、SCA1・
21等の鋳鋼等が挙げられる。ダイキヤスト鋳造や
低圧鋳造は溶融金属を1000kgf/cm2程度の高圧か
ら5kgf/cm2程度の低圧までの圧力で約3/100〜2
0/100秒位の短時間で鋳造した後、急冷凝固させ、
その後取り出す方法である。成形型の耐久性等を
考慮すると低圧鋳造が特に好ましい。また、遠心
鋳造は10〜100cm程度の中心軸からの回転半径を
有する成形型を、200〜2000r.p.m程度の回転数で
回転させつつ金属を鋳造する方法である。超塑性
加工とは結晶粒が数μmの微細結晶を有する金属
材料を、高温低ひずみ速度で大きな伸び率に塑性
加工する方法である。超塑性金属材料としては
Zn−22Al等のZn合金、A5083、
A7475Supral100、Supral150、Al−Li合金及び
Al−Mg合金等のAl合金、Al青銅、Ti−6Al−
4VやTi−β合金等のTi合金、IN100(Ni基超
合金)、ZK60A等のMg合金、δ/δ2相ステンレ
ス鋼、IN744(Fe−26Cr−6.5Ni−0.4Ti)、3RE60
(Fe−18.5Ci−5Ni−3Mo)及び高速度工具鋼等
の鉄系材料及び01工具銅等があげられる。Zn合
金は250〜300℃、Alは440〜600℃、Ti合金は930
〜950℃及び鉄系材料は約1100℃で超塑性加工さ
れる。 本成形型を用いたこれら材料の超塑性加工方法
としては真空成形、ブロー成形及び空圧バルジ成
形による、張出し、深絞り及び鋳造などが挙げら
れ、超塑性金属材料は各温度で10-1〜10-5sec-1
の低ひずみ速度で数百%の伸び率に超塑性加工さ
れる。真空成形、ブロー成形及び空圧バルジ成形
では空気、窒素及びアルゴン等のガスを用い、0
〜10atm.で超塑性金属板を成形するため、成形
型はガス圧に耐えうること、金属板の成形時の摩
耗に耐えることが要求される。また、鋳造では
100kgf/cm2程度でプレス成形を行つため、成形
型には耐力が要求される。以上の方法による超塑
性加工は(1)大型複雑部品のニアーネツトシエープ
加工が容易となり、部品点数を低域出来、重量軽
減及び生産原価の引き下げが可能となる。(2)超塑
性加工成形と拡散接合を組み合わせた製品の一体
化により、製品の強度や剛性を高めることが出来
る。等の長所を有し、得られる製品の用途はエン
ジンナセル、ダクト及びフレーム等の航空機機体
部品、建築物内装品及び電磁波遮へいのための電
子機器用カバー類等多岐にわたる。 本成形型を成形温度で予じめ仮焼しておくこと
は、本成形型の寿命の点からも重要なことであ
る。仮焼温度は、(1)鋳造型やその中子ではAl合
金で約600℃、鋳鉄や鋳鋼で約1000℃、(2)各種耐
熱樹脂やエンジニアリングプラスチツク用の成形
型、(3)RIM成形型及び(4)SMC成形型やBMC成形
型などのFRP成形型では150〜430℃、(5)プラズ
マ溶射用の元型では約400℃、(6)高温焼成用各種
粉末冶金型ではAl合金で約600℃、鋳鉄や鋳鋼で
約1100℃、(7)ガラスの成形型では約1000℃、(8)超
塑性加工型ではZn合金で250〜300℃、Al合金で
440〜600℃、Ti合金で930〜950℃及び鉄系合金
で約1100℃が好ましい。 また、本成形型の耐力向上のため、表面にメツ
キや溶射などを行なうことも可能である。 メツキは無電解メツキや電解メツキによる方法
であり、金属層に銅、ニツケル、クロム、亜鉛、
金、銀及びスズ等各種金属をメツキした金属メツ
キ、鉄、ニツケル等各種合金をメツキした合金メ
ツキ、これら金属のマトリツクス液中に複合材料
粒子としてアルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド等
を共析させた複合メツキ及びポーラスメツキ等各
種メツキを行うことが可能である。 また、溶射はアルミニウム、ニツケル、クロ
ム、銅、ステンレス鋼、亜鉛、スズ、鉛及び鉄又
はこれらの合金等の金属溶射、アルミナやタング
ステンカーバイト等のセラミツク溶射等である。
これらメツキや溶射による表面層の厚みは0.001
〜0.2mmの範囲が好ましい。表面層の厚みが0.001
mm未満の場合には表面層形成による本成形型表面
の耐力向上の効果は少なく、表面層の厚みを0.2
mmより大きくしてもより以上の耐力向上は期待で
きない。良好な転写性を活かすことから表面層の
厚みは小さい程好ましく、0.2mmが上限の厚みと
なる。 <実施例> 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明す
るが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例 1 表−1に示す配合を用いてAC物質とCSA物質
を作成し、そのAC混練物とCSA混練物とを真空
ミキサにて混合・混練し、振動バイブレーターを
利用し、元型に流し込み、高強度セメント製鋳造
型を製造した。また、該混練物を標線用乳白ガラ
スの貼り付けられている4×4×16(cm)の型枠
に流し込み供試体を製造した。本成形型や供試体
の養生条件は流し込み後、即座に20℃水中養生と
し、1日後脱型し、供試体の標線用乳白ガラスか
ら転写された標線により長さ収縮率JIS A1125の
方法で測定した。前述の()式により硬化収縮
値を求めた。更に、本成形型や供試体を50℃、3
日間水中養生した後、本成形型や供試体を600℃
迄昇温し、10時間保持した後の圧縮強度と曲げ強
度を測定した。次に得られた本成形型により第1
図に示すように重力鋳造により、上径180mm、下
径100mmの歯車を成形した。鋳造材料はAC2A(Al
合金)を用いた。10回鋳造を繰り返したが、製品
の表面はすべて平滑で転写性も優れていることが
確認された。以上の結果を従来の高強度セメント
製の鋳造型を用いた場合の結果とともに表−2に
示す。
【表】 を示す。
【表】 <使用材料> AC:主要鉱物CA、CA2、平均粒径9μm、X線回
折による結晶質は65重量%、商品名「デンカア
ルミナセメント1号」(電気化学工業(株)製)、比
重2.9 超微粉A:シリカヒユーム、透過型電顕による平
均粒径0.2μm 分散剤:高性能減水剤、アルキルナフタレンスル
ホン酸のホルムアルデヒド縮合物の塩、商品名
「セルフロ−110P」(第一工業製薬(株)製) 調整剤C:クエン酸(試薬一級) 〃 D:炭酸カリウム(試薬一級) 〃 E:硫酸ナトリウム(試薬一級) 骨材F:鉄粉、商品名「メタレツト0.3mm通過品」
(日本磁力選鉱(株)製)、比重7.8 骨材G:重焼ばん土頁岩粉砕品0.3mm通過品(中
国長城焼)、比重3.4 繊維H:びびり切削法による鋳鉄の繊維、径60μ
m、長さ3mm(神戸鋳鉄所(株)製)、比重7.8 CSA生成物K:C12A7…C/Aを45/55の割合で
配合し、1600℃で電融させ急冷させたものを、
平均粒径7μmに粉砕したもの。X線回折によ
る非晶質は85重量%、比重2.9 〃 L:C……型無水石膏、平均粒
径6μm、比重2.9 実施例 2 表−1配合No.1と同様の配合を用いて実施例1
と同様の本成形型を製造した。成形後同様に20℃
1日、50℃3日水中養生した後、600℃迄昇温し、
10時間保持し、室温迄冷却した後、該成形型を表
−3に示す条件で無電解ニツケルメツキした。次
に該成形型をもう一度600℃で1時間仮焼した後、
実施例1と同様な条件で重力鋳造を30回行ない歯
車を成形した。得られた製品の表面はすべて平滑
で転写性も優れていることが確認された。尚、無
電解メツキ層は厚み0.05(mm)であり成形後も本
成形型に剥離や割れなどおこさず強固に付着して
いた。また、同様にメツキした高強度セメント硬
化体を600℃まで昇温した後の無電解メツキ層の
表面に、接着剤、商品名「ハードロツクC−323」
(電気化学工業(株)製)を0.1mm以下に塗布した後、
その表面に径100mmの鉄製接着板を接着させ接着
剤が硬化後、垂直引張り試験(ASTMC190−72)
を行なつた。その結果を表−4に示す。
【表】
【表】 実施例 3 表−5に示す配合を用いて作成したAC混練物
とCSA混練物とを真空ミキサにて混合・混練し、
振動バイブレーターを使用し、元型に流し込み高
強度セメント製遠心鋳造型を製造した。また、該
混練物を標線用乳白ガラスの貼り付けられている
4×4×16(cm)の型枠に流し込み供試体を製造
した。成形型及び供試体の養生条件は流し込み後
即座に20℃水中養生とし、1日後脱型し、供試体
の標線用乳白ガラスから転写された標線により長
さ収縮率をJIS A1125の方法で測定した。前述の
()式により硬化収縮値を求めた。更に、該成
形型及び供試体を50℃3日間水中養生した後1000
℃迄昇温し、10時間保持した後の圧縮強度及び曲
げ強度を測定した。次に得られた成形型により第
1図に示す歯車を重力鋳造により成形した。鋳造
材料はFC10の鋳鉄を用い、8回鋳造を繰り返し
たが、製品の表面はすべて平滑で転写性も優れて
いることが確認された。以上の結果を従来の高強
度セメント製鋳造型を用いた場合の結果とともに
表−6に示す。 <使用材料> 超微粉B:アルミナ超微分(TEMによる平均粒
径0.2μm)、比重3.9 繊維J:アルミナ繊維、商品名「デンカアルセ
ン」(電気化学工業(株)製)、比重3.0 上記以外は実施例1と同様
【表】
【表】 <発明の効果> 本発明によれば、硬化収縮値が大幅に低減され
た、表面の転写性に優れた高温下で機械的強度の
大きい高強度セメント製の高温成形型を提供する
ことが可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例における重力鋳造を示す略式断
面図である。 符号、1……押湯、2……湯道、3……製品。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミナセメントと超微粉とエトリンガイト
    生成物とからなる結合材を主成分とする高強度セ
    メント組成物と水を混練りし硬化してなる高強度
    セメント製高温成形型。 2 養生後の硬化収縮値が1300μ以下である請求
    項1記載の高強度セメント製高温成形型。 3 アルミナセメント100体積部に対して、5〜
    1000体積部の超微粉、アルミナセメントとエトリ
    ンガイト生成物の合計100重量部に対して、5〜
    30重量部のエトリンガイト生成物及びアルミナセ
    メントと超微粉とエトリンガイト生成物の合計
    100重量部に対して1〜5重量部の分散剤と30重
    量部以下の水を混合、混練することを特徴とする
    高強度セメント製高温成形型の製造方法。
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