JPH0361925B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は光フアイバとレンズとが光結合された
光伝送路部品を構成素子とする光デバイスにかか
わり、特に光伝送路部品の固着構造に関する。

(b) 技術の背景 光フアイバとレンズとが光結合された光伝送路
部品を所望に対向して配設し、光伝送路部品間に
光フイルタ、ハーフミラーなどの光機能素子を装
着した光合波器、光分波器、光結合器、光分岐器
などの光デバイスにおいては、光伝送路部品の光
軸を光機能素子の光軸とを一致せしめることが光
結合効率上で重要なことである。

これらの光伝送路部品、光デバイスについて図
を参照して説明する。

第１図は光伝送路部品の一例の断面図であり、
第２図は第１図の光伝送路部品を使用した光デバ
イスの一例の斜視図である。

第１図において光伝送路部品１は、軸心孔に光
フアイバ２の端末が装着されたフエルール３と、
レンズ４が軸心孔に装着されたスリーブ５とが、
保持筒６の軸心孔に対抗して装着されて構成され
ている。なおフエルール３のレンズ４側の端面は
レンズ４の焦点に位置している。よつて光フアイ
バ２の投射光はレンズ４により平行光束となり、
レンズ４に光フアイバ２とは反対側より入射した
光束は収束されて光フアイバ２に入射して伝送さ
れる。

また光伝送路部品１を光デバイスの支持板など
に装着することが容易のごとくに、保持筒６には
端面が軸心に直交するフランジ６ａが必要に応じ
て設けられ、このフランジ６ａには取付けねじが
貫通する孔が並設せれている。

第２図において有底箱形の筺体７は、光デバイ
ス（図は光分岐器を示す）の筺体である。筺体７
側板は光伝送路部品１を固定する支持板となり、
対向して対となる支持板８ａに軸心が一致するご
とくに穿設された挿入孔には、光伝送路部品の保
持筒６の端部が挿入されてそれぞれ光伝送ろ部品
１ａが対向して装着されている。支持板８ａに直
交する一方の支持板８ｂの中心部にも、光伝送路
部品１ａの軸心に直交して光伝送路部品１ｂが装
着されている。筺体７の底板の中心部には、光伝
送路部品１ａの軸心に45度傾斜してハーフミラー
９が装着されている。

このように構成されているので一方の光伝送路
部品１ａよりハーフミラー９に投射した光の一部
は、ハーフミラー９を透過して他方の光伝送路部
品１ａに入射し、他の一部は90度の方向に反射さ
れて光伝送路部品１ｂに入射する。

なおハーフミラー９の位置に所望の光フイルタ
素子を装着すれば、光分波器、光合波器となるこ
とは勿論である。

(c) 従来技術と問題点 第３図は従来の光伝送路部品の固着構造を示す
断面図である。

同図において支持板８には挿入孔１３が穿設さ
れ、挿入孔１３の周辺にはねじ孔が配列して設け
られている。保持筒６にフランジ６ａが形成され
た光伝送路部品１は、保持筒６の端部が支持板８
の挿入孔１３に遊挿し、フランジ６ａの端面が支
持板８の側面に当節して、小ねじ１０が支持板８
のねじ孔に螺着して装着されるように構成されて
いる。

しかし機械加工上すべての支持板８（第２図の
支持板８ａ，８ｂ）の光伝送路部品１の装着面が
筺体７の底板に正確に垂直に加工することが困難
である。また光伝送路部品１るレンズ４と光フア
イバ２の位置関係を設定する際に組立誤差が生じ
る等の影響により、光機能素子の光軸とは角度α
だけ角度ずれが生ずる。この角度αを調整するた
めに従来はフランジ６ａに設けた取りつけねじが
貫通する孔は、ねじの径より大きいものとし、支
持板８の装着面とフランジ６ａの端面間の所望の
一部に接着剤１２を特に厚く付着せしめて光伝送
路部品１の光軸を調整して、接着剤１２を硬化し
て接着する。そしてフランジ６ａを介し、支持板
８のねじ孔に小ねじで螺着している。

しかしながら接着剤１２が硬化する間に、接着
剤１２の厚さが変化して角度ズレを充分に補正す
ることが困難であり、また接着剤１２が硬化後に
も厚さが環境条件等により経時変化して光機能素
子との光結合度が低下する恐れがある。

(b) 発明の目的 本発明の目的は上記従来の問題点が除去された
光伝送路部品の固着構造を提供することにある。

(e) 発明の構成 この目的を達成するために本発明は、保持筒１
８の軸心で光フアハイバとレンズが光結合された
光伝送路部品１７と、 一端面が凸型の球面に形成され、該凸型の球面
１５ａの中心に該保持筒１８を挿入する孔１３
と、該孔の挿入周囲に取り付けねじ１０が貫通す
るバカ孔を有した調整板と、 該調整板の凸球面に当接し該調整板を摺動可能
な凹球面が形成され、該凹球面の中心に該保持筒
挿入用の挿入孔１３と、該挿入孔の周囲で該バカ
孔の軸心に対抗する位置にねじ孔を設けた支持板
８と、 該調整板の凸球面側でない端面側に、該保持筒
を保持し該取り付けねじにより該支持板に固定す
るためのばか孔を有する保持調整板１６と、 該取り付けねじの頭と保持調整板の間にテーパ
状の座金を設け、 該取り付けねじを該テーパ座金を介して、該保
持調整板と該調整板に設けたバカ孔に挿入し、該
支持板に設けたねじ孔に固定する構造により達成
できる。

(f) 発明の実施例 以下図面実施例を参照して本発明について詳細
に説明する。なお全図を通じて同一符号は同一対
象物を示す。

第４図は本発明の一実施例の断面図である。

同図において光伝送路部品１７は、第１図で示
した光伝送路部品１とは保持筒１８にフランジが
ないことが異なつている。

支持板８の挿通孔１３は保持筒１８の外径より
も所望に大きい内径で、挿通孔１３の周囲には小
ねじ１０が螺着するねじ孔が配設されている。光
伝送路部品１７が装着される側面側の挿通光１３
の周辺には、挿通孔の軸心を頂点とし後述の調整
板１５お凸球面１５ａに当接する凹球面１４が形
成されている。

円板状の保持調整板１６は、軸心に穿設された
保持孔１６ａに光伝送路部品１７の保持筒１８が
貫通して保持筒１８が所望量突出して接着剤にて
保持筒１８に固着されている。外形がほぼ保持調
整板１６の外形に等しいほぼ円板状の調整板１５
は、軸心孔１５ｂに保持筒１８が遊挿し保持調整
板１６に密着する端面とは反対側の端面が凸球面
１５ａに形成されている。調整板１５と保持調整
板１６とは接着剤にて固着されている。また調整
板１５と保持調整板１６にみ小ねじ１０が貫通す
る孔が設けられている。

上述のように調整板１５が装着された光伝送路
部品１７は、凸球面１５ａを凹球面１４に当接し
所望に当接面を摺動せしめることにより、支持板
８の挿通孔１３の軸心と光伝送路部品１７の軸心
との選択した角度で交叉せしめる。

このように角度ズレを調整した後に角度ずれα
に対応した角度のテーパ状のテーパ座金１１を取
付ねじ１０頭部座にあてがい螺着して光伝送路１
７を支持板８に固着する。

(g) 発明の効果 以上説明したように本発明は、テーパ座金を介
して支持板にねじ付けているので、テーパ座金の
角度により、光伝送路部品を所定の角度（テーパ
座金の角度）に固定することができるため、従来
の接着材を用いるものよりも、製造が容易とな
る。

さらに、テーパ座金を用いているため経年変化
強く光結合の信頼度が高なり、実用上で優れた効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は光伝送−部品の一例の断面図、第２図
は第１図の光伝送路部品を使用した光デバイスの
一例の斜視図、第３図は従来の光伝送路部品の固
着構造を示し断面図であり、第４図は本発明の一
実施例の断面図である。 図中１，１７は光伝送路部品、２は光フアイ
バ、４はレンズ、６，１８は保持筒、７は筐体、
８，８ａ，８ｂは支持板、１１はテーパ座金、１
４は凹球面１５は調整板、１５は凸球面、１６は
保持調整板をそれぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 保持筒１８の軸心で光フアハイバとレンズが
   光結合された光伝送路部品１７と、 一端面が凸型の球面に形成され、該凸型の球面
   １５ａの中心に該保持筒１８を挿入する孔１３
   と、該孔の挿入周囲に取り付けねじ１０が貫通す
   るバカ孔を有した調整板と、 該調整板の凸球面に当接し該調整板を摺動可能
   な凹球面が形成され、該凹球面の中心に該保持筒
   挿入用の挿入孔１３と、該挿入孔の周囲で該バカ
   孔の軸心に対抗する位置にねじ孔を設けた支持板
   ８と、 該調整板の凸球面側でない端面側と接着剤で固
   定され、該保持筒を保持する孔に接着剤により該
   保持筒を保持し、該取り付けねじにより該支持板
   に固定するためのばか孔を有する保持調整板１６
   と、 該取り付けねじの頭と保持調整板の間にテーパ
   状の座金を設け、 該取り付けねじを該テーパ座金を介して、該保
   持調整板と該調整板に設けたバカ孔に挿入し、該
   支持板に設けたねじ孔に固定してなることを特徴
   とする光伝送路部品の固着構造。